ビジネスシーンではピンチはしばしばチャンスに変わることがあります。

これは多くのビジネスマンが実感していることだと思います。

筆者は長年、衣料品や家庭用品の輸入ビジネスに携わっていました。

この仕事では、納期遅れ、不良、ショーテージ(契約数量に対する生産数量の不足)など、問題は年間を通してしょっちゅう発生します。

平穏な方がおかしいくらいです。

最大のピンチは、チラシ掲載商品がこうしたトラブルに見舞われれたときです。

以下は業界で伝説となっているストーリーです。

某大手量販店のチラシ掲載商品商品(レディースのジャケット)に欠陥が見つかりました。

ドットボタン(スナップ)に不良があり、うまく機能しません。

日本に輸入してから発覚したため、中国の工場へもどして修理する時間はありません。

それにスナップはうまくはずさないと生地を破損してしまいます。

素人では不可能です。

このピンチにスナップのメーカーは数十人を動員し、徹夜で不良品の交換を行います。

その結果、売り出しには辛うじて間に合いました。

その結果スナップメーカーはどうなったのでしょうか。

その大手量販店は、今後スナップは同社の製品を使うように指定をしました。

必死の対応が評価され、ピンチはチャンスに変わったのです。

ピンチをチャンスに変えよう!

ビジネスにおけるピンチは、この例のようにチャンスに変わることもあれば、相手を怒らせ契約を切られることもあるなど、決着は短い期間のうちに比較的簡単につきます。

しかし人生におけるさまざまなピンチでは、そう簡単にはいかないことが多いでしょう。

たとえ時間はかかっても、同じようにチャンスに変えることはできないものでしょうか。

これから考えていきましょう。

1. 人生のピンチはずっとは続かない


普通ピンチはいつまでも続くことなどありえません。

そう思っている人は、認識を改める必要がありそうです。

大したことでもないのに、自分のなかでは大惨事にふくらんでいるのでしょう。

そういうマイナス思考は早急にあらため、ピンチに陥った原因の追究と、解決策を探ることから始めます。

2. 逆境を楽しむ心の広さを持とう

ピンチを脱出するにあたって一番よいと思うのは、澄みきった心境になることでしす。

第三者の視点に立って、一度突き放して自分の境遇を見つめます。

すると簡単には得られない貴重な体験を重ねていることがわかるでしょう。

その時間を愛おしむことさえできるかもしれません。

そのような逆境を楽しむ広い心を育みましょう。

3. ピンチがあるから成長できる


ピンチを切り抜けることは、自信につながります。

それが実感できたら、これまでできなかったことにチャレンジしていきましょう。

それもピンチをチャンスに変える形の一つです。

それを繰り返すことを嫌がらないようにしましょう。

それこそ成長の糧となるものです。

まずそれを大きくすることを楽しむことから始めましょう。

4. 成功者は皆ピンチを経験している

成功者は数々のピンチを経験しています。

場数を踏んでいるのです。

彼らはいちいちへこまず、それらを成長の糧としてきました。

そしてその前提の上で風をつかんだ人たちです。

結果として成功したのは、必然ではなく偶然です。

ただし運をつかむまでのさまざまな失敗経験、さらに人脈や情報などは、うまく生かしてきました。

5. ピンチから這い上がれなければそこまでの人生

ピンチから脱出できず、チャンスに変わるどころか、プロジェクトは失敗。

再チャレンジの機会も得られず、その会社におけるサラリーマン人生はほぼゲームセット、ということも普通にあります。

そのまま縮こまったままの日々を送るか、他の世界へ飛び出す契機とするかは、その人次第です。

ピンチから這い上がれなければそこまでです。

6. 他力本願はダメ

他力本願とは浄土宗・浄土真宗では、極めて宗教的な意味です。

阿弥陀如来(他)は、人々を仏と為す(悟りを開いてもらう)ことを願っています。

しかし自ら修行して悟りを開くことはほぼ不可能です。

だったら阿弥陀仏のその願いに素直に従ってみてはどうでしょう。

というようなことです。

自分だけで生きているのではなく、大きな力に生かされていることを自覚するのです。

一般の人口に膾炙している、他人任せを意味する他力本願とは少し意味は違います。

本来、いろいろなことを考えさせられる言葉なのです。

この際それらの深いところまで考えてみてはどうでしょう。

ピンチをチャンスに変えるためにやりたい17個のこと

とにかくのんびりと構えているだけでは、ピンチを脱出することさえ難しく、とてもチャンスを引き入れるところまではいきません。

どういうスタンスで臨めばそれが可能となるのでしょうか。

以下もっと具体的に考えていきましょう。

1. 失敗してもすぐ気持ちを切り替える

日本人は失敗してしまうと、すぐ気持ちを切り替えるのが下手な方です。

起業にでも失敗しようものなら、立ち直れないほどのショックを受ける人もいます。

実際に信用が傷付き、再チャレンジができない風土ですから大変です。

これに対し、おとなりの中国人は全く対照的です。

事業に失敗しても、風水が悪かっただけだ、と簡単に総括し終えてしまい、心理的な落ち込みはほとんどありません。

失敗などものともせず、次の事業に挑もうとする図太い精神力は驚くばかりです。

是非参考にして欲しいと思います。

2. 自分に自信を持つ

日本は〇✖方式の教育を長らく行ってきました。

ちょっとした間違いでも✖をつけられてしまいます。

その結果間違いを恐れ、何に対しても職人技のような完璧を目指す傾向になりがちです。

外国語は細かい文法より、意志が通じるかどうかがはるかに大切ですし、数学でも答えより、そこに至る論理的思考ができているかの方が大切でしょう。

日本人は、外国人のように自信満々で受け答えするような教育を受けていないのです。

、ピンチをチャンスに変えるにあたっては、これはハンディかもしれません。

しかしそれを乗り越え自分に自信を持ちましょう。

ここはずうずうしい外国人を見習うべきです。

3. 自分を好きになる

また日本人論の続きになりますが、日本人は卑屈やマイナス思考に陥りやすい傾向があります。

物事を深刻に考え、後悔も長くひきずりがちです。

外国人は恨みは忘れませんが、これらはほとんど見られません。

あっけらかんとしてプラス思考が強く、ピンチやチャンスでは、優れた集中力を発揮します。

感情で目が曇ることもありません。

手で握手しておき、足では蹴りあうこともまったく平気です。

そこでまずプラス思考で対処することに集中してみましょう。

その第一歩として、自分を好きになることから始めてはどうでしょうか。

4. 親友や信頼できる人に率直に相談してみよう

事の大小を別にすれば、ピンチをチャンスに変えた実例はビジネスに限らず、いろいろなところに転がっています。

聞き上手に徹することができれば、相当数の為になる物語を取材できるはずです。

まず親友や信頼できる人に率直に相談してみるとよいと思います。

たとえその人自身はあまり語るに適していなくても、きっと最適な人を紹介してくれるでしょう。

5. 物事を冷静に冷静に考える

人間、感情的になるとろくなことはありません。

物事を冷静に考えることは、勝利への第一歩です。

1941年12月、アメリカは日本軍に真珠湾を奇襲され、大きな被害を受けました。

それに伴い当時のフランクリン・ルーズベルト大統領は、太平洋軍司令長官を交代させます。

新任されたのはチェスター・ニミッツです。

序列を十数人飛び越す大抜擢人事でした。

その理由は、彼が一番戦争に向いているから、というものでした。

さらにその根拠は、彼は冷静だから、というのです。

戦争こそ冷静でなければならない。

この辺りの現実主義と適材適所こそ、アメリカ人の真骨頂かも知れません。

ニミッツはよく期待に応えます。

冷静な作戦指導で、不利な戦力で戦ったミッドウェー海戦に大勝したのです。

日本海軍は主力空母4隻を失い、勝敗の帰趨は事実上ここで決まりました。

彼こそアメリカを太平洋戦争勝利に導いた最大の功労者でした。

6. 逃げないこと

ピンチの場面では逃げ出さないことが大切です。

糸がこんがらがり何がどうなっているかわからない状態に追い込まれることもビジネスにはあります。

しかしそこで硬直したままだったり、あまつさえ逃げ出したりすれば、それはもう取り返しのつかない愚行です。

ピンチの場面では多くの人が成り行きを見つめています。

当事者はステージ上の歌手のような存在です。

ここでテキパキと処理すれば、存在感は一気に高まるでしょう。

逃げ出せばピンチは、破局に向かうだけです。

7. ごまかさないこと

正直を尊ぶ日本では、ごまかさないことは何より大切です。

ただし外国人相手ではそうとばかり言い切れません。

彼らは交渉でピンチに陥るのをいやがるため、ごまかしはやオーバーな表現は普通に行われます。

彼らはピンチをチャンスに変えるのではなく、ピンチを避けまくった先にチャンスはくる、という感じでしょうか。

いずれにしても、ごまかしをする日本人というのは大変な悪い評判です。

あまりこちらからはしかけない方が得策でしょう。

8. 言い訳をしないこと

これも外国人相手では正反対になります。

言い訳をしないことは、何もせずに負けを認めるようなものです。

そうならないように、彼らはガンガン弁明をします。

かけひきの一端です。

これからは増える一方の訪日外国人の中、いろいろな文化に対応していく必要があります。

こうしたノウハウものも、必要に応じて、随時書き換える必要が出てくるでしょう。

9. 迷惑をかけたなら誠意をもって謝罪する

迷惑をかけたなら誠意をもって謝罪すべきです。

これはどの文化であろうと変わりません。

特に日本では、口だけの謝罪で終わらせず、損害を補てんに向けた具体的行動を提案しましょう。

その後は相手先とのこれまで信頼関係に依って異なります。

信頼関係がしっかりしていれば解決策は自然に落ち着くところに落ち着くはずです。

ここまできたらへたに条件闘争などしないことです。

10. ゴールをしっかり設定して向かう

ピンチをチャンス化するにあたっては、どこで成功と考えるのか、目標をはっきりさせておいた方がよいでしょう。

それによってより機敏に対処することができるはずです。

あまり欲張りすぎにならないところに最終の着地点を設定しておきましょう。

11. 乗り越えた時の自分の姿を想像する

ビジネスでピンチを乗り越えた経験があれば、そのときのイメージが力を与えてくれるはずです。

得意満面な自分の画像でもあれば、なお効果的でしょう。

おまじないのようなものに過ぎないとしても、きっと乗り越えられるはず、という確信は強まるまずです。

イメージトレーニングの一種と考えればいいと思います。

12. やるべきことをリストアップして書く

失敗した原因や、これからやるべきポイントリストアップしておくと、対処しやすくなります。

想定外の事態を少なくすることができるからです。

そもそも失敗したこと自体が想定外だったのです。

これ以上、想定外の失敗を重ねないようにして、チャンスへと転じることを考えましょう。

13. たった一人で戦おうとしない

一人でピンチの処理にあたろうとすると、誤解されやすく、かえって波紋を広げてしまうことがあります。

かといってビジネス上のピンチは、上司や同僚も引いてしまい、孤立無援で対処しなければならない場合もあります。

とにかく最初から何もかも自分の手で、と力んでいると、救いの手はどこからも差し伸べられなくなります。

14. 笑顔を忘れない

日本人は無表情で何を考えているかわからない、と言われます。

これに対しおとなりの中国人は、人と会うときは満面の笑顔です。

しかしそれは明確な目標を持った営業スマイルです。

お世辞やゴマすり、よいしょや人脈作り、いずれも自分を有利に導こうとするための武器として使っているのです。

これにひっかかった日本人はたくさんいます。

計算ずくの笑顔であっても、効果は十分見込めます。

気持ちを高めるのにも有用なのは言うまでもないことでしょう。

15. 自分を追い込み過ぎない

自分のせいで他人に迷惑をかける。

日本人はこのシチュエーションを嫌います。

駅伝でトラブルに見舞われ、タスキを渡せず、泣きじゃくる選手。

それを執拗に追いかけるテレビカメラ。

これは観衆の好む構図です。

組織に忠誠を誓い、失敗を悔いている姿は美しいと感じるのです。

しかしこれは選手も観衆もちょっとやりすぎではないでしょうか。

物語に酔っているだけのような気もします。

日本ではいろいろなところで、このように自分を追い込む傾向があります。

しかしそれをやりすぎてしまってはピンチをチャンスに変えるパワーを奪ってしまいます。