ベンチャー企業は、ベンチャーが意味する『結果が予測できない冒険的な企て』のとおり、既成概念のシガラミを超えた企業活動と言えます。

ベンチャー企業が目指す先は、既成の産業構造に新たな『風穴』を開け、日本経済を活性化する役割を担っています。

『結果が予測できない』という意味が示すとおり、新たな『風穴』は、予想の域を超えて進展する要素をもっています。

インターネットの普及などに伴い消費者ニーズのグローバル化や生活形態、価値観の多様化が広範囲に進む中にあって、既存の企業が供給する商品やサービス、価値観ではニーズに追い付かない現状において、ベンチャー企業への期待は高まるばかりです。

既存の企業を縛っている『硬直した習慣』や『重い腰』では、グローバル化した顧客のニーズに応えることができていないのです。

顧客のニーズに応えきれていない既存企業の状況にあって、様々な市場分野において、ベンチャー企業による顧客ニーズの吸収が大きく期待されています。

ベンチャー企業を解析!

ベンチャー企業は既存企業にはない次の特徴があります。

既存の様々な企業も発端はベンチャー的発想をもった経営者により起業されてきたと言えます。

カリスマ経営者の代表に挙げられている、松下幸之助氏や本田宗一郎氏の起業時の歴史をみると、今で言うベンチャー的発想からスタートし、事業を拡大してきたことがうかがえます。

ベンチャー企業を興す起業家に共通することは、世の中の動きを先取りする鋭い感覚を持ち、社会が求めるニーズを敏感に嗅ぎ分ける嗅覚が備わっていることです。

ベンチャー企業は、既存の企業が手をつけていないニッチな分野と言われる隙間分野に進出し、社会が求めるニーズに応えようとする献身的な精神と革新的な創造性を備えた起業家により発展してきていると言えます。

永い経営活動の積み重ねにより敷かれたレールの上を進む既存企業とは異なり、ベンチャー企業は、お膳立てされていない『砂漠の中の一軒屋』的環境から、新たなレールを敷きながら独り立ちしていくエネルギーが求められます。

夢と理想に燃える起業者の信念を支えに、荒海に乗り出す『小舟』に例えることができます。

経営基盤がシッカリしている既存企業と、シノギを削りながら競争してゆかねばなりません。

また一方、既存の企業にありがちな『硬直した企業文化』や『腰の重さ』はなく、世の中の変化に機敏に応えるフットワークの軽さが大きな強みとなっています。

1. 「ベンチャー」の意味


『ベンチャー』には、結果が予測できない冒険的な企てという意味があります。

グローバル化による多様な価値観が波打つ経済社会の中にあって、顧客のもつ価値観に応えて満足させる取り組みは、まさに前例のない『ベンチャー』と言えます。

予測が難しい顧客のニーズを嗅ぎ分けて先取りする感性は、『ベンチャー魂』から生み出されてきます。

起業者の夢や理想、信念に裏打ちされた『ベンチャー魂』はベンチャー企業のコアコンピタンスとして、革新的なエネルギーを生み出します。

ベンチャー企業は、起業者のもつ『ベンチャー魂』を知的財産として、『ベンチャー』の名に恥じない真摯で軽快なフットワークにより、経営を推し進めているのです。

2. 「スタートアップ企業」とどう違うの?

『スタートアップ企業』は、新しいビジネスを立ち上げて、短期間で成長させ、社会のニーズにタイムリーに応えることを経営理念とした企業と言えます。

ベンチャー企業に比べると、スタートアップ企業は、スピード感やタイムリーさが大きなポイントになってきます。

様々な企業との競合の中で生き残るために、既存企業のウィークポイントになっているフットワーク欠如面と比べて、スタートアップ企業はフットワークの軽快さが特徴です。

社会から沸き起こる多様なニーズにタイムリーに応えて行くためには、短期決戦型のスタートアップ企業の存在は有意といえます。

3. 中小企業との違い


ベンチャー企業の特徴は、既存企業が参入していない事業分野の隙間を狙ったニッチビジネス的な面を持ちながら、社会のニーズを先取りする嗅覚を備えています。

また、ベンチャー企業の起業者にとっては、社会の多様なニーズに応えるために、従来にはない革新的なアイディアを活かし、社会的貢献を視野に入れた取り組みを目指す使命感がベースとなっています。

一方、中小企業は、既存企業の参入有無に関わらず、利益を生み出すことを第一とし、社会的貢献よりも利益追求型起業と言えます。

起業者の経営理念の点から比較しますと、ベンチャー企業の起業者は社会に向けた斬新なアイディアをもとに、理念や信念に突き動かされて起業するケースが少なくありません。

一方、中小企業は、利益追求を第一に考える起業者の野望が原動力となっていて、革新的志向は陰を潜めていると言えます。

ベンチャー企業増加の背景

社会のグローバル化や人々の価値観の多様化に伴い、社会的なニーズも多様化する中で、既存の企業が応えきれていない現状があります。

閉塞感に包まれた日本社会の現状と、『守り』経営に徹する既存企業の硬直した『腰の重さ』や『フットワーク欠乏症』を目の当たりにした起業者が、自らの斬新なアイディアと『ベンチャー魂』で社会の多様なニーズに応えようとする、野心起業者が増えていることが挙げられます。

また、安定した企業で受け身の仕事に明け暮れるよりも、自身の能力や理念を発揮できる仕事に就くことを望んでいる若い世代が増えてきている時代背景が、多くのベンチャー企業を生み出していると言えます。

ベンチャー企業が増えている背景としては、多様なニーズの中で、手つかずの事業分野に向けて、斬新なアイディアをコアコンピタンスとして社会的貢献を目指す起業者が増えてきていることが大きな要因になっていると言えます。

既存の企業は、社会の新たなニーズを察知していながら着手できていない要因として、企業の組織構造が硬直していて、『守り』の経営に徹している面があります。

既存企業にとっては、リスクを抱えてまで冒険はしないという、日本企業特有の『守り』の経営者が多いことが挙げられます。

斬新なアイディアを前面に出しながら多様なニーズに向かって、軽快なフットワークで挑む姿勢は、従来の企業にとっては苦手とするところです。

既定路線の中で利益追求に奔走する『守り』経営の域から出ようとしない日本経済の時流にあって、『危ない橋は渡らない』という硬直感が蔓延していると言えます。

既存企業に期待ができないことを悟った若き起業者は、手つかずの多くの社会的ニーズの分野に、自ら描いた理想と社会的貢献『心』をエネルギーとして推し進めている状況があります。

斬新なアイディアと、社会を真摯に直視するエネルギーを持ち合わせた起業者が増えていることが、社会にとって『救い』になっている現状があります。

1. バブル崩壊後から増えてきた

バブル期に象徴される『利益第一主義』を旗印に多くの企業が『儲け』に向かって迷走していく中で、グローバル化、多様化する消費者の社会的ニーズに応える視点が置き去りになっていた実情がありました。

大人たちの、『泡にまみれた儲け』に迷走する哀れな有様を、醒めた目で観ていた子供たちの心に新たな価値観が芽生えてきたことが、バブルの唯一の産物と言えます。

得体の知れないバブルに冷静さを失った『大人には成りタクナイ』と心に誓った少年時代を体験してきた世代の中から、社会のニーズに目を向けたベンチャービジネスを志す起業者が増えてきた背景があります。

バブル崩壊により、『泡と化した儲け』にまみれた『酔い』から醒めた大人の姿を冷静に観ていた少年時代を過ごした世代にとって、『儲け』に迷走することの虚しさを見せつけられた経験が、社会に貢献する視点を育ててくれたと言えます。

2. インターネットの普及も増加の要因

インターネットの普及により、様々な業界の動向に関する情報が集め易くなったことは、コスト低減が大切なベンチャー企業にとっては追い風となっています。

インターネットの活用により、ベンチャー企業が求める『人財』の確保も、自社ホームページによる『人財』募集や自社PRに、低コストでタイムリーに、しかも海外も視野に入れてグローバルに展開できることが、経営活動に大きな効果をもたらしています。

3. 若者の起業ブーム

自身の価値観や知識、技術力を社会のニーズに向けて遠慮なく発揮したい志を抱いている若者にとって、ベンチャーとして起業することに大きな魅力を感じています。

既存企業の形態では、硬直化したルールや企業内文化が厳然として幅を利かせているため、革新的なアイディアを抱いている若者にとっては、息苦しい存在として映るものです。

社会の多様なニーズに目が向いている若者とって、『守り』の経営に終始する企業には、魅力を感じないものです。

グローバル化の波の中で多様化する個人の価値観から発せられるニーズにタイムリーに応えていくベンチャー企業のもつフットワークの軽快さは、志ある若者にとって大きな魅力となっています。

志ある若者が持つ上昇志向のエネルギーは、ベンチャー企業組織という『ツール』により、閉塞感に包まれた世間に新鮮な『風』を吹き込んでくれる存在として期待されています。

ベンチャー企業の特徴

既存の企業にとって不得意とする点が、ベンチャー企業の特徴になっています。

主な特徴として7つ挙げることができます。

1. 資金の確保に人脈を活用する。

2. 起業はスモールスタートから始める。

3. 年功よりも事業への貢献度合いを重視する。

4. 個人のもつ斬新な能力を重視し、既成概念に囚われない。

5. 収益はできるだけ給料として還元する。

6. スタート発足時の予測を上回る反響を巻き起こすことがある。

7. 仕事にやりがいと充実感を強く求める上昇志向の若者に向いている。

1. 金融機関からあまり資金調達しない

金融機関は融資先を決める判断材料として担保を求めてくるため、将来に向けた経営の安全性が未知数のベンチャー企業に資金を融資することは、極少ないと言えます。

このため、起業者は自身が開拓している人脈に頼らざるを得ない状況に置かれているのが現状です。

安全な資金提供を前提とする金融機関の姿勢が、日本におけるベンチャー企業の発展に『ブレーキ』をかけている面があると言えます。

2. 少ない資本金で始める会社が多い

ベンチャー企業の起業者は、社会のスピード感に出遅れないことを強く意識していることから、資金が少ない段階でもタイミングを逃さないために、スモールスタートしていくことが多いといえます。

社会のニーズにタイミングを合わせたタイムリーなリアクションを大切しているため、資金繰りに時間を掛けることでタイミングを逃すことはしません。

ベンチャー企業の起業者の頭には、フットワークの軽快さが『勝負』という意識が根付いています。

金融機関が求める担保に乏しいベンチャー企業にとって、資金調達は大きな課題のひとつになっています。

このため、資金確保には時間を要することから、少ない資金で経営活動をスタートさせているケースが多いのが実態です。

経営活動を進めながら資金を確保していくことで、社会が求めるニーズの『波』に乗り遅れないようにすることを起業者は最優先しているのです。

3. 年功序列ではなく成果主義、能力主義

年功序列に拘る経営の進め方では、従来からの閉塞感から脱することができないため、優秀な若い社員の特出した能力を経営に活かせないことが大きなネックになっています。

経営体力に限りがあるベンチャー企業にとっては、社員一人ひとりの能力を活かすことが経営上の大きな課題になっています。

ですから、旧来からの年功序列に拘ることは足かせになると認識しています。

このため、効率的でスピーディーな経営を推し進めるために、社員が持っている能力を最大限に発揮させる手段として能力主義を活用しています。

日常の仕事の成果を評価する成果主義を採り入れることで、社員の特出した能力が経営の様々な場面で、より一層発現することになり、ベンチャー企業経営が更に活性化していく原動力になっています。