スポーツ関係のテレビや雑誌を見ていると、スポーツ選手のそばに寄り添って、絶大な信頼を受けるプロのスポーツトレーナーの姿が度々フォーカスされます。

彼らの姿はいつも頼もしく、とてもかっこいい、だからかつてはプロの選手を目指した人も「次はスポーツトレーナーになってみたい」、そう考える人は少なくないのではないでしょうか?

スポーツトレーナーになるにはどうしたらいいのか?スポーツトレーナーになるために学ぶべき事と、おすすめのスクール5選をご紹介します。

スポーツトレーナーになるために

まずはスポーツトレーナーになる為の基礎を知っておきましょう。

1. スポーツトレーナーとは?

スポーツトレーナーとは、サッカーや野球などのスポーツ競技を行う上で、試合の日に選手が最高のコンディションを維持し、最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートするお仕事です。

スポーツトレーナーは、担当選手のトレーニングの指導、怪我や故障が起きないようにトレーニング後の体のケア、応急処置、怪我をしてしまった場合のリハビリの計画、日々のコンディショニングなどを担当します。

2. スポーツトレーナーの役割

スポーツ界では選手でなくても「凄腕のスポーツトレーナー」として脚光を浴びることのあるスポーツトレーナーたちですが、彼らがかっこいいと思われる理由は一体どこにあるのでしょうか?その答えは彼らが担う役割に隠されていました。

スポーツトレーナーは日頃どんなことをしているのか、ご紹介します。

スポーツ選手の身体をマネージメントする

スポーツトレーナーの1番重要な仕事といえば、スポーツ選手の身体をマネージメントすることです。

スポーツ選手本人は身体能力というポテンシャルを持っているものの、自分の能力を自分一人だけでは最大限引き出すことはできません。

プロになったり、金メダルを狙うような選手は、第三者の目、一流トレーナーの手にかかることで初めて、前人未到の領域へ一歩、自分でも計り知れなかったポテンシャルを発揮することができるのです。

スポーツ選手のメンタル面も支える

スポーツ選手には「メンタル」という面でも第三者からの助けが大きな飛躍に繋がります。

選手はスポーツトレーナーと一緒に一度自分自身の性格を分析し、どんな点が良いところで、どんな点が悪いところなのかを知ることで、試合前や試合中に、突然不安になってしまうことから逃れることが出来たり、試合当日に「自信みなぎる自分」をマネージメントすることができるようになります。

メンタル面をコンスタントに鍛えたり整えて行くと、安定してプロとしての勝負ができるようになります。

チーム全体をまとめる

スポーツトレーナーはチーム全体をまとめることにも尽力します。

昔は「それって監督がやることでしょ?」と思われていましたが、最近の監督は企業に例えると社長のような存在、気軽に声を掛けたり、細かいことを相談することはできません。

実際の現場では、選手が「相談したいことがある」と悩みを抱えていたり、「こういう時はどうするのが自分には向いているのだろう」と聞きたいことがあったとしても、選手が監督に些細なことを相談することで、メンタルの弱さ、頭の悪さを露呈することにもなりかねない為、選手たちはそれを心配するあまり、安易に監督に声を掛けることを選びません。

それに代わってチーム全体の潤滑油的な役割をしているのがスポーツトレーナーなのです。

スポーツトレーナーのポジションは「一人の選手だけを応援する立場ではない」ので、そこに変な利害関係が存在せず、選手としては愚痴をこぼしやすいメリットがあるんです。

良いスポーツトレーナの元にはどんどんと現場の生の声が届いてきます。

例えば「今最も重大な問題は◯◯だ」とか「今✖✖選手が◯◯な悩みを抱えている」「◯◯選手と✖✖選手が上手くいっていないようだ」、このような内容を把握することでスポーツトレーナーがチーム全体を上手くまとめているのです。

怪我をした時のリハビリ

大事な選手が怪我をしてしまった場合、スポーツトレーナーは自分の才能を1番に発揮すべき時がやって来たと判断します。

普段、選手もスポーツトレーナーも「とにかく怪我をしないように」と24時間365日気をつけます。

練習後には入念にマッサージを行ったり、休みの日でも「靴はスニーカーを履いて足を守っておこうかな」「靴下は厚みのあるもので足と足首を守っておこう」などと気を回したり、少しでも「今日は違和感がある」と思えば練習も試合も辞めて大事をとるようにします。

それでも選手が怪我をしてしまった場合、スポーツトレーナーはどう行動するのでしょうか。

まず最初に確認するのは怪我の状況です。

無理に動かしたり誤った処置を施すなんてことは間違ってもしません。

良くサッカーの試合中などで選手がタンカーで運ばれて行くのを見たことがありますよね。

その時「タンカー?そんな大袈裟な怪我だったかな?」そう思ったことがあるかもしれませんか?あれは怪我の状況を瞬時に判断しきれないが為に、無理に脚や筋肉を動かしてしまって2次的な怪我が起きてしまわないよう「大事をとって」タンカーに乗せているんです。

選手側も「怪我した瞬間はできるだけ動かないようにすること」を良く理解しているのでタンカーが来るまでの間「ここで動いたらリハビリが2週間長引くかもしれない」「痛いけれどここは我慢だ」と苦痛に耐えながらぐっとこらえます。

選手が怪我をした瞬間、スポーツトレーナーは正直ショックです。

「あれだけ怪我をしないように心がけていたのにダメだったか・・・」「選手に申し訳ない」と自分を責めてしまったりします。

選手は「一軍から離脱しなければならないこと」がショックですし、プロになれば怪我=給料にも反映してしまいます。

怪我したその瞬間、選手はダブルにもトリプルにもショックを受けてしまうのです。

選手によっては大事な試合で失点を防ぐには、体を張って怪我をしてでも守らなければならない時があります。

「これ以上やったら怪我する」そう思っても先に進む時があるんです。

そういった様々なシチュエーションがある中で、スポーツトレーナーは「今回の怪我は何が理由で起きてしまったのか」を分析します。

普段の自己管理が足らないのか、それとも失点を防ぐ為に仕方がなかったことだったのか。

それぞれの状況に応じて選手との会話も変えなければならないのです。

医者からの診断が済んで、いざリハビリという時になれば、さぁスポーツトレーナーの出番です。

いかに選手を万全の状態にして戻してあげることができるか、経験と知識を駆使して選手をバックアップしていきます。

練習メニューを作る

スポーツトレーナーは選手やチーム全体の練習メニューを作ります。

選手が闇雲に練習を行うとついやり過ぎてしまって、本人も知らない内に体のどこかに炎症を起こさせてしまいます。

最初はその部分が普段より熱を持っているだけなので「冷やせば治るだろう」と鷹をくくってしまいますが実はこれが危ない怪我の始まりなのです。

選手だけが練習メニューを考えていると、次の日も練習で同じ場所を駆使、次第にその部分は炎症を悪化させ、結果怪我を起こしてしまうのです。

スポーツトレーナーはパフォーマンスを上げること以上に「怪我をしない」ことを第一に考えます。

どうしてそんなに怪我を怖がるのか?

それは選手がピークを迎えて「今が一番乗りに乗っている」「俺が記録を出せるのは今しかない」そんな気持ちになっている時、怪我を起こしてしまうことを恐れているからです。

皆さんも日々選手の活躍をニュースなどを通して見たり聞いたりしていると思いますが、脂の乗り切った選手が「次の試合で新記録が出そう」という時に怪我で欠場・・・なんてことが良く起きていますよね。

ピークで記録が出て英雄になれるには「とにかく怪我をしないこと」が大切です。

それを考えた上でパフォーマンスを上げる練習メニューを作り上げていくのです。

3. 活躍の場は?

スポーツトレーナーが実際に活躍できる場所ってどんなところなのでしょうか?

プロのチーム

1番の狙い目・目指すところは「プロのチーム」です。

ここでスポーツトレーナーとして名が広がれば、給料が良くなるし実力が認められるようになります。

スポーツトレーナーはその世界で有名になればなるほど、選手やチームからの信頼を得やすくなるメリットがあります。

「あの人はあの有名な◯◯選手を育てたスポーツトレーナー」そんな風に知ってもらうと仕事はし易くなります。

想像してみて下さい。

無名のスポーツトレーナーよりも、あのメジャーリーガー「鈴木一郎選手を育てたスポーツトレーナー」と聞く方がなんとなく強くなりそうな気になりませんか?

最初からプロでやらなくても大丈夫です。

ある程度経験を積んで目指す目標にすればいいのです。

プロの個人

スポーツトレーナーにも個性が存在します。

彼らの中には団体=チームが向いている人がいたり、少人数=個人をマネージメントする方が向いているタイプがいます。

団体の良さは「チーム」をマネージメントすることです。

目標は勝利すること、そして1年間のシーズンを通して怪我人を出さないこと、できるだけベストなメンバーで試合に臨めるように計画を立てていきます。

それに対して個人の場合は、1対1でチームの時よりももっと深く、そして細かく選手と向き合います。

細かい部分まで話をしたり、メンタル・フィジカルの両面を把握することで、集中してマネージメントが行えます。

団体の場合は「このチームにどんな力が不足しているのか」とか、相手チームと比較して「この部分が足りない」と判断したり、チームメンバを◯◯から最近調子の良い✖✖に交代させる方が良いということなどを一つの意見としてアドバイスしたりします。

個人の場合は、その選手の悪い癖を見つけて上げることで簡単にフィジカル面での改善が図れることがあります。

選手がいくら必至に探しても見つけることができない「悪い癖」をスポーツトレーナーは簡単に見つけることができるのです。

個人に対しては、メンタル面での強化も大切です。

海外のチームで活躍するような超有名な選手でも「自分に自信をなくしているケース」がたくさんあります。

彼らは超一流なのになぜ自身をなくしてしまうのでしょうか?

その理由として挙げられるのが①異国の地で超一流選手ばかりがいるチームに溶け込むのはとても難しいことだから②自分より優れている選手が次々へと出てくるので「いつか自分は戦力外通告される」ことに怯えているから③結果が出なくなるとどんどん悪い方向へ行ってしまうから。

超一流選手だからこそ、その地位を維持することはとても難しいのです。

上記のような悪いメンタルに襲われ始めてしまうと、周囲がびっくりするくらい実力が出せなくなってしまうことがあります。

「あの選手、昔はもっと凄かったのに・・・。最近どうもおかしいな。」そういう時に必要なのが個人向けのスポーツトレーナーです。

話を聞くことで何が理由でそうなっているのか原因を見つけると同時に、フィジカル面でもチェックを入れて「凄かった時」を取り戻せるようにアドバイスします。

いいスポーツトレーナーがいる選手は精神的に安定することができ、より長く活躍することができるのです。

地域のクラブチーム

スポーツトレーナーの中級クラスとして経験しておきたいのが「地域のクラブチーム」です。

地域のクラブチームといえば、小学校や中学校で「あの子上手だよね」といわれる子どもたちが集まる場所です。

今や日本中の子どもたちから憧れられるサッカー選手や野球選手たちも、子供の頃は地域のクラブチームに所属していたことが多いといわれています。

良く「あの選手の小学校時代はどんなだったのか?」なんて番組が放送されている時、当時地域のクラブチームでお世話になったスポーツトレーナーが出てきて「あの人がいなかったら今の僕はありません。」なんて話をされていたりします。

地域のクラブチームには、センスのある子もいれば、そうでない子もいます。

例え最初はセンスがなかったとしても、後から光る何かが見えてくるような子供もいます。

「一人一人その子にあった教え方ができるのか」「ここぞという時に一押しできるようなアドバイスを贈れるか」「その子が必要としている時に気がついて見ていてあげられるのか」そんな見落としてしまいそうなことがとても大事になってくるのです。