誕生石は、生まれた月に当てて定めた宝石のことを言います。

誕生花の場合には、生まれた日にちに花の種類を当てていますが、誕生石の場合は生まれた月に当てています。

1月~12月のすべての月に誕生石が定められていますが、実は3月には誕生石が2種類存在しているのです。

3月の誕生石であるコーラルと、アクアマリンについて詳しくご紹介します。

3月の誕生石の不思議

誕生石は1月~12月までの、すべての月に存在しています。

例えば1月は貞操や真実を意味するガーネット、そして10月は安楽や忍耐を意味するトルマリンなど、月によって異なる宝石が当てはめられており、またそれぞれに違った意味を持っています。

誕生石とは不思議なもので、知らなかった頃にはその宝石になんの興味も抱かなかったのに、自分の誕生石を知った途端に、その宝石について急に関心が湧いたり、その宝石を好きになったりします。

女性でも男性でも、自分の誕生石の入ったネックレスや指輪、ピアスなどをお守りのように身につけている人も中にはいます。

パワーストーンとも言うように、石には不思議な力が宿るとされていますが、ささいなことで人の興味を強く惹くのもまた石の魅力の一つなのでしょう。

そして、そんな誕生石の中でもとくに3月の誕生石には、ある不思議が隠されています。

1. 3月の誕生石は複数ある!

誕生石は大抵、一つの月に対して一種類の宝石が当てられています。

いくつも石の種類があると、いったいどの石のどんな意味が本当に自分に当てはまっているのかが分からなくなってしまいます。

しかし、3月の誕生石では、複数存在しているとされています。

通常は一種類であるはずの誕生石が、何故3月には複数存在しているのでしょうか。

アクアマリン

その名の通りに、薄い青色に緑がかったような美しい色合いが魅力のアクアマリン。

これが3月の誕生石の一つとされています。

ピアスやネックレス、指輪などにも広く加工されており、その青色の美しい色合は見ていると心を落ち着かせてくれます。

まるで童話に出てくる王子さまの瞳の色のように美しいアクアマリンには、若さを保ち幸せな結婚を約束してくれるパワーがあると言い伝えられています。

コーラル(珊瑚)

コーラルは、宝石としてその名を馳せている珊瑚のことで、アクアマリン同様に3月の誕生石とも言われています。

パワーストーンとしてのコーラルには明るいピンク色や赤色のものが多く、カジュアルで生き生きとした色合いは身につけていると自分も元気をもらえるような気持ちになります。

「宝石珊瑚」の名を持つように、美しい宝石のコーラルには昔から海のパワーが宿ると信じられており、世界中でお守りとして身につけられていた古くからの歴史を持っています。

2. 何故誕生石があるの?

誕生石は古くは、ユダヤ教の高僧が祭服に12個の石を飾ったことが始まりとされています。

1世紀のユダヤの歴史家ヨセフスの記録の中で、ユダヤ教の大司祭の胸当てに嵌め込まれた12個の石があり、これが後の誕生石の起こりとなったと言われています。

このほかに、旧約聖書の「出エジプト記」に出てくる「イスラエルの12の部族」や、「12天使」、「黄道十二宮」などが誕生石の起こりであるとする説もあります。

いずれにせよ、12という数字やいずれの説の起源も大変古く、また誕生石の選び方も時代や地域によって異なってきた歴史を持ちます。

現在では誕生石は、12個の宝石をそれぞれが持つ色や象徴によって1年の12か月に見立てたものとされ、着用者には幸運をもたらし災害を払ってくれる護符の役割を持つ石という意味で世界に共通しています。

また、現在の誕生石の種類については、1912年にアメリカ宝石同業組合が定めたもので広く認識されています。

アクアマリンについて

まるで海のように美しい宝石の色が魅力のアクアマリン。

やや緑がかったその色合いは、深い海底の底というよりは、太陽の光が差し込んで眩く輝く明るい熱帯の海のようです。

見ている者の心を落ち着かせると同時に、言いようもないときめきのような高揚感をも与えくれます。

そんな不思議な魅力に満ちたアクアマリンについて、詳しくご紹介していきます。

1. アクアマリンのラテン語の語源

アクアマリンは、2つのラテン語から出来ている言葉です。

水を意味する「アクア」と、海を意味する「マリン」。

この二つを繋げて、「海の水」を意味しています。

この呼び名がついた由来は、人魚の宝石箱からこぼれ出た宝石が砂浜に打ち上げられたとする説と、船乗りに恋をした人魚の涙が宝石となって浜辺に打ち上げられたとする説があります。

どちらにも人魚が共通しており、古くから船乗りたちの間で伝説の存在として知られていた人魚に関係するほど、アクアマリンの宝石が美しくまた魅力的であるものだということがよく伝わってきます。

そしてまた、その美しさに人魚が当てはめられることからも、アクアマリンには女性的なイメージがあるのだということが分かります。

アクアマリンの由来の後者の、船乗りに恋をした人魚のくだりを象徴するかのように、ディズニーの「リトルマーメイド」に登場する人魚のアリエルをイメージしたネックレスにも、アクアマリンがあしらわれています。

2. 見た目の特徴

アクアマリンの色は、薄い青色から緑がかった青色まで、幅広く色合いが存在しています。

そのため、同じアクアマリンの宝石でも、石ごとに輝きやその色合いは異なっており、それぞれに違った魅力を放っています。

その中でもとくに大きくて透明度の高いものは高額ジュエリーとして売買されており、最高級品のアクアマリンには「サンタマリア」という名前が付けられています。

その美しく、神々しさと純潔さを兼ね備えた姿からその名が付けられました。

色合い自体はターコイズによく似ていますが、アクアマリンの方がより透明度が高いとされています。

また、同じ青色系統のタンザナイトやサファイアよりも落ち着いた、優しい印象が特徴的です。

さらには、アクアマリンの大きな特徴として、蛍光色を発して光る性質があることが挙げられます。

夜にも美しく光り輝くアクアマリンの宝石は、昔はヨーロッパの貴族たちが夜会で身につけてはその華やかさをこぞって競い合い、またかの有名なマリー・アントワネットもダイヤモンドと同様にアクアマリンを愛したと言い伝えられています。

3. どんな場所で採れるの?

アクアマリンは、その色合いから海外の海でしか採れないイメージがありますが、実は日本国内でも採ることが出来ます。

国内では福島県と岐阜県、茨城県と滋賀県の鉱山や採石場での採掘が可能です。

しかし、実際にアクアマリンを採りたいと思ったら、必ず許可を取ってから採掘を行うようにしましょう。

場所によっては採掘が禁止されていたり、料金を支払う必要があったりする場所もあります。

事前にきちんと情報を入手してから採りに行きましょう。

海外ではスリランカ、ベトナム、ブラジル、パキスタンなどでアクアマリンが採掘されています。

自分で採掘するのも実にロマンがありますが、国内外どこの場所にせよ、事前に採掘が可能かどうかちゃんと調べておきましょう。

4. アクアマリンの宝石言葉は?

花にも花言葉があるように、宝石にも宝石言葉というものがあります。

宝石言葉には、一つひとつの宝石に象徴的な意味が与えられています。

宝石言葉、または石言葉には、数千年前から連綿と受け継がれて続けてきた象徴的な意味もあれば、近年のパワーストーンブームによって、後付けで生み出された意味もあります。

しかし、重要なのは「いつ宝石言葉が生まれたのか」ではなく、「どんな宝石言葉があるのか」ということです。

古い歴史のある意味であろうと、最近になって生み出された意味であろうと、石が持つ象徴的な意味には変わりがありません。

その宝石言葉の中でも、アクアマリンには「聡明」「沈着」「勇敢」という意味が付けられています。

聡明

聡明の「聡」は、耳がよく聞こえることを意味し、「明」は目がよく見えることを意味します。

すなわち、物事の理解が早く賢いことや、そのさまをいいます。

人物評価をしているときに、誰かが「あの人は聡明だ」などと言うことがありますが、これは相手をとても褒めている表現でもあります。

「賢い人だ」と言われるよりも「聡明な人だ」と言われた方が、ただ知識が豊富なだけではなく、物事に対する理解力もあるため、どんなことにも臨機応変に対応出来る人間力の高さをうかがわせて、相手に良い印象を与えます。

アクアマリンの透き通るような美しい青色は、まさにそのような人の聡明さを表しているようでもあります。

沈着

沈着とは、「落ち着いていて、物事に動じないことや、そのさま」を意味します。

他にも物質的な意味合いとして、「色素などが底に溜まって固着すること」がありますが、この場合の沈着は前者の意味合いを指しています。

また、「冷静沈着」という四字熟語がありますが、この四字熟語の沈着も、もともとは「沈着」の言葉から来ています。

色で性格を表す際に、青色や紺色といった寒色は冷静さや落ち着きを意味することが多く、反対に黄色や赤色といった暖色は元気さや明るさを意味することが多いです。

アクアマリンの透き通るような美しい青色は、暗闇でも発光する華やかさを持っていますが、それ以上にやはり落ち着いた、沈着さを感じさせるイメージの方が強いと言えるのでしょう。

そして、海の底のようにただ落ち着いた雰囲気ではなく、その中にも輝くような理知的な光をうかがわせているのが特徴的です。

勇敢

勇敢は、勇気と同義語です。

倫理学においては道徳的当為とされており、義務のためには何ものをも恐れずに自己を貫き通す、永続的な意志と定義されています。

そのため、例えば「弱きを助け、強きを挫く」行為や、「いじめられっ子を守るために、いじめっ子の前に立ちはだかる」といった行為を、勇気や勇敢と呼ぶことが多いです。

また、社会的に自分よりも立場がある人に対して、恐れずに不正を訴えたり、自分の行動によって自分自身が不利になると分かっていても正義を貫き通す行動もまた、勇敢と称されています。

しかし、勇敢と言われるのはあくまでもその道徳的な精神であり、その精神のためにその身を犠牲にして結局何にもならない場合には、ただの「向こう見ずな行為」と称されてしまう場合もあります。

とはいえ、ギリシアの哲学者であるプラントは、勇敢を知恵と節制、正義と並ぶ4徳の1つと定めており、また中世のキリスト教においては、勇敢は信仰操守のためにいかなる運命にも耐え忍ぶ忍耐とみなすなど、その正義に携わる精神性は古代から讃えられ、重要なものと称されてきました。

正義や赤色のイメージで表されることが多いですが、勇敢さはそこに賢さと芯の強さも兼ね備えているため、アクアマリンの青色のイメージに当てはめられています。

5. アクアマリンの効果

花やハーブなどの植物には、人体にさまざまなよい効果があると言われています。

それと同様に、石にもまた不思議な力が宿り、人体にあらゆる効果を与えるとされています。

植物にせよ石にせよ、大抵その効果は人体に有害なものではなく、時に安寧を、そしてときに勇気を与えてくれるとされています。

果たしてアクアマリンの宝石には、どのような効果が隠されているのでしょうか。

癒しを与える

アクアマリンはその名の通り、海と深い関わりがある石とされています。

そのため、アクアマリンを身につけていることによって、まるで雄大で深い海に抱かれているような感覚に陥り、母親の胎盤の中で眠る赤子のように安心感やリラックスの効果があるとされています。

また、アクアマリンの清らかな石のエネルギーの波動により、イライラやストレスなどの負の感情を洗い流して、荒立っていた感情の波を静かなものに落ち着けてくれると言われています。

これらの効果から、怒りや苛立ちなど何かと感情が大きく波打ちやすい人や、気持ちを落ち着けたい人が身につけるのが良いとされています。

恋人や家族、友人など大切な人と喧嘩をしてしまった時や、考え事が止まずになかなか寝付けない人など、癒しを求めている人にはピッタリの石と言えるでしょう。

アクアマリンや3月が誕生月の人や魚座の人、そして水に関係する仕事をしている人にとくに向いていると言われていますが、もちろんそれ以外でも心を落ち着けたい人や、癒しの効果を求めている人におすすめです。