みなさんはやおいという言葉をご存知でしょうか。

同人誌業界ではお馴染みである言葉ですが、このような漫画や小説にあまり触れた事が無い人には聞き慣れない言葉かも知れませんね。

今回はそんなやおいという言葉の意味や、やおい系漫画などについてまとめてみました。

やおいの世界をご紹介!

やおいの世界とは実に独特な世界です。

ここからはそんなやおいの意味や由来について紹介します。

やおいとは?

やおいとは主に男性キャラクター同士の恋愛をテーマをもとに物語を描いた、女性向けの漫画や小説の俗称です。

また、作中で同性愛的な行為や関係についてもやおいと表現する事がありますが、あくまで作品のジャンルを表す言葉であり、ホモやゲイと区別される事もあります。

また、同性での恋愛を扱った女性向けの作品の中でも内容がパロディや二次創作(オリジナル作品に登場するキャラクターを使用した独自の物語を描いた作品)をやおいと呼び、オリジナル作品とは区別される事があります。

ボーイズラブと同義

やおいと似たような意味をもつボーイズラブ(BL)という言葉があります。

因みにボーイズラブとは和製英語であり、日本独自のものです。

元々は90年代の漫画情報誌で使用された事が発祥と言われ、その後は色々なメディアでも取り上げられるようになりました。

やおいとボーイズラブはどちらも、同性愛をテーマにした作品でという意味では同義となります。

一般的にはオリジナルか二次創作かという違いがありますが、どちらの作品も問わずに男性キャラクター同士の絡みを含む創作物が販売されている為、一概には言えず厳密には区別しずらいというのが現状です。

また、最近出版されている商業誌の作品の中ではボーイズラブというジャンルとして扱われる事が多くなり、世間でもよく知られるようになりました。

ボーイズラブ漫画や小説が好きな人達のことも言う

やおいという言葉はそのジャンルにとどまらず、ボーイズラブ漫画や小説が好きな人達の事も言い、やおい作品の作者にも使われる事があります。

更にコアなファンである人達は「ヤオラー」や「やおい少女」と呼ばれる事があります。

必ずしも男性同士ばかりではない

一見、男性同士の恋愛をテーマにした作品というイメージがありますが、やおいと呼ばれる作品に登場するキャラクターは男性のみに限らず、女性同士や異性同士にも使われる事があります。

その為、男性同士の恋愛ものが好きなファンもいれば、女性同士や異性同士の恋愛ものが好きなファンもいるので、やおいファンと言ってもそれぞれ趣向が異なるようです。

勿論、どの性別でもやおいなら全部好きというファンもいます。

友達以上恋愛未満の関係性

どちらかと言えば性別云々というよりも友達以上恋人未満かつ、友情を超えた特別な関係が描かれているというところがやおいにおいて重要なポイントとなっています。

このような微妙な関係というのが、世の中のやおいファンとしてはたまらない魅力なのですね。

少女漫画やアニメと絵のタッチが似ているようでも内容は全く違った世界がやおいにはあるのです。

語源は?

やおいの語源は1970年代後期に生まれた言葉であると言われています。

当時、同人誌に投稿されていた漫画作品には作者がストーリーを好きに描いた自己満足に近い作品が多く「ヤマが無い」、「オチが無い」、「意味がない」と編集者から厳しい批評をされていたのだとか。

その言葉の頭文字をそれぞれ取ってやおいと呼ぶようになったのが始まりと言われています。

尚、1979年に発行された同人誌「らっぽり やおい特集号」にある作家3名によるフリートーク中に、夜這という同人作品の魅力について語り、このような作品に定義づけをするという意味を込めてやおいと呼ぶようになったと述べている為、少なくともこれより以前からやおいという言葉が存在していた可能性があります。

このように、元々やおいという言葉自体には性的な意味は含まれていませんでしたが、作者が自由に好きなところだけを描き、ストーリーやオチが無くても高く評価されれば良いという風潮が起こり、そのような作品だけを集めた結果、現在でもよく見られるような男性同士の恋愛を描いた作品ばかりとなったのだとか。

また、やおいという言葉を語呂合わせして「801」と表現される事もあります。

やおいとはそれまで考えられなかった同人業界の常識を覆し、当時の同人作品の作者の思いが認められたという、ある意味漫画や小説の革命でもあったのですね。

男性同士のやおい作品では女性の登場人物は軽視される

恋愛をテーマにした漫画や小説には、ヒロイン役となる女性キャラクターは欠かせない存在ですよね。

また、脇役としても女性キャラクターが登場する作品は多く、ストーリーの展開には必要な役であったりするものです。

しかしながら、やおいの世界では男性同士の作品に登場する女性キャラクターは軽視される傾向があります。

男性同士のやおい作品においては男性キャラクターが主人公であり、ヒロイン役も男性キャラクターです。

女性キャラクターはそんな禁断の恋の障害を助長させる役目がメインであり、愛読者の立場としても重要視されない事が多いと言われています。

このような作品はやおいにの世界ではごく当たり前であり、あくまで男性キャラクターがメインなのです。

パロディやおいが流行ってきた

上の記事でもご紹介した通り、やおいとは「ヤマが無い」、「オチが無い」、「意味が無い」漫画や小説の創作物を指した言葉であり、原作をパロディ化した作品とは別物とされていました。

しかしながら、時代が移り変わっていくにつれて男性同士の恋愛を描いた作品の事を指す言葉として、同人業界で知れ渡るようになりました。

それまでも男性同士の恋愛を描いた作品は存在していましたが、それらの作品は「ホモマンガ」や「お耽美」などと呼ばれていました。

最近では、二次創作であるやおい系の創作物にはオリジナルの作品に登場する男性キャラクター同士の恋愛を描いた作品が流行するようになっています。

オリジナル作品をもとに作られた二次創作品の中でも、男性キャラクター同士の友情やライバル関係をパロディ化し、オリジナルには存在しなかった恋愛関係が新たに付け加えらるケースが特に好まれる傾向があります。

尚、このようなやおい系二次創作のオリジナル作品の中でも「キャプテン翼」、「聖闘士星矢」、「SLAM DUNK」など週刊少年ジャンプに連載されていた作品が人気があります。

当時、少年向けであった漫画やアニメが意外にも女性に人気があったというのもうなずけますよね。

やおい作品が好きな女子の特徴

男性同士の恋愛の世界に思わず夢中になってしまうという女子。

そんなやおい作品が好きな女子とは一体どのような特徴があるのでしょうか。

以下を参考に見ていきましょう。

自分も思い当るという人も是非チェックしてみて下さいね。

1. 腐女子だと自覚している

みなさんは腐女子という言葉をご存知でしょうか。

最近では色々なメディアでも取り上げられるようになったので、聞いた事がある人も多いのではないかと思います。

腐女子と呼ばれる人達こそ、まさにやおいやボーイズラブを好む女子達の事です。

昨今のボーイズラブブームにもなりましたが、腐女子という事が使われる以前からやおい作品を好んでいた、いわゆるオタク女子と言うべき人達は存在していました。

しかしながら、元々やおいは比較的にアングラな世界であった為、あまり周囲に公言できない女子も多かったという説もあります。

その後、時代の移り変わりインターネットの普及による趣味の低年齢化や、オタクと呼ばれる人達が一般的にも知られるようになり、更にメディアが取り上げた事が後押しとなって現在は腐女子と公言できる世の中になったとも言われています。

ただ、そんな腐女子と呼ばれる人の中には自分が腐女子である事を自覚していると同時に、まだまだ世間には受け入れられない世界であるとも思っている人も多く、自覚はしているけれど仲間内以外では隠しているという人もいるようです。

腐女子のコミュニティとは閉鎖的なイメージがありますが、やおい作品には性愛表現を含んでいるものがある為、公せずに個人もしくは同じ趣味を持つ仲間のみ共有するというのも、マナーとしてうなずけますよね。

そういった意味では腐女子は他人を気遣い、自分の立場をわきまえているのかも知れません。

2. 男性との恋愛経験がほぼない

ボーイズラブが大好きな腐女子ですが、自身の恋愛事情についてはどうなっているのか気になりますよね。

現在世の中で腐女子と呼ばれている人達の中でも、その趣味趣向は実に様々ですが、腐女子と呼ばれている人達の多くは、現実社会での男性の同性愛者に対しては興味が無いと言われています。

しかしながら、腐女子に対するイメージとしては「モテない」、「自虐的」、「地味」などといったネガティブなものが多く、世間からは現実の世界で男性に相手にされない女性がやおいやボーイズラブに逃げているという見方をされてしまう事も少なくありません。

勿論、男性からモテる腐女子もいますが、恋愛に対してコンプレックスを持っている腐女子も多く、男性からのアプローチを受け止める事ができなかったり、仮に交際をしてもすぐに別れを持ちだしてしまうケースもあるのだとか。

その為、腐女子は男性との恋愛経験がほぼないという人が多いようです。

3. 好きなキャラクターを女性に取られない安心感

少女漫画ではイケメンの主人公がヒロイン役の女性キャラクターや、周りの女性キャラクターからもアプローチをされるというのはよくある事ですよね。

しかしながら、男性同士の恋愛を描いたやおい作品では、好きなキャラクターを女性に取られないという安心感を得ている腐女子も少なくないようです。

まさにやおいやBLならではの魅力ですよね。

但し、中にはそのような考え方はどちらかと言うと少女漫画好きな夢女子(自分と好きな男性キャラクターとの恋愛を妄想する女子)的であるとして、腐女子とはまた違った楽しみ方をしているという意見もあるようです。

4. 想像力豊か

そんな腐女子には類まれなる想像力を秘めています。

やおい作品の中に登場するキャラクターの些細な動きや性格など、実際に描かれていない事を豊かな想像力を働かせてストーリーの中に入り込む事ができるのです。

また、その想像力は計り知れず、時には人間はおろか生物以外の者に対しても、恋愛関係を想像する事も可能なのだとか。

これは、カップリング(自分の好きなキャラクター同士を頭の中でカップルに仕立て上げる)を妄想するというところに関係しており、腐女子の多くはやおい作品のみではなく現実社会でも様々な人物を頭の中でカップリングして楽しんでいると言われています。

このような妄想を趣味としている腐女子にとって、何もないところからでも恋愛関係またはそれ以上の事を想像する事もやおいの醍醐味なのかも知れませんね。

5. 女子力を上げるための努力をあまりしていない

自分の趣味の世界に没頭する腐女子達。

そんな彼女達は、メイクやファッションにも無頓着になりがちです。

恋愛経験も少ない人が多く、妄想の世界で満足しているという腐女子も多いようです。

休日ともなると、一日中ジャージなどの部屋着で過ごしているなんて事もしばしば。

そんな腐女子を現実社会の男性はだらしない、女性としての魅力を感じないなどという厳しい意見も。

女子力を上げるための努力はあまり見られないようですね。

まさに女を捨てた腐女子と思われてしまう彼女達ですが、中にはメイクやファッションにも気を遣っている同じ腐女子とは思えないような、いわゆる隠れ腐女子も存在しているのも事実です。

やおいな漫画をご紹介

腐女子が普段どんな作品を読んでいるか気になりませんか。

ここからは腐女子達の間で読まれているやおいな漫画をご紹介します。

気になる人は是非チェックしてみて下さいね。

1. 『テンカウント』

テンカウントは漫画家、宝井理人氏による作品です。

2013年7月から新書館より出版されている月刊漫画雑誌ディアプラスで掲載がスタート。

現在も連載中の大人気BL漫画です。

「このBLがやばい!」2016年度ランキング第1位、「SUGOI JAPAN Award 2017」の漫画部門で第3位を獲得するなど、様々な賞を総ナメにした事で話題となりました。

日本のみならず海外のファンも多く、シリーズ累計単行本発行部数は150万部を突破するほどのヒット作です。

また、2014年には新書館よりドラマCDも発売されています。

ストーリーは潔癖症の社長秘書である城谷忠臣と偶然出会ったカウンセラー黒瀬陸。

城谷の潔癖症を克服する為に、黒瀬はカウンセリングを行う事になりますが、次第に城谷は黒瀬に興味を持ち始めるといった患者とカウンセラーの恋愛を描いた作品となっています。

尚、タイトルのテンカウントとは黒瀬が城谷に行うカウンセリングの中で治療に必要な10項目を意味しています。

2. 『海辺のエトランゼ』

海辺のエトランゼは祥伝社より出版されているon BLUE comicsにて連載されていた、漫画家、紀伊カンナ氏の待望のデビュー作です。

尚、本作のキャッチコピーは「心が洗われるようなボーイズラブ」。

元々、本作は1話限りの読み切り作品として連載されていましたが、読者からの反響が大きかった事からその後も連載される事となり話題になりました。

ストーリーは小説家の卵でゲイである橋本駿と、高校生・知花実央が沖縄で出会う事になりますが、やがて3年後に知花実央がとある理由で沖縄を離れる事になってしまいます。

そして3年後に島に戻ってきた知花実央が男でも駿が好きだと告白。

ゲイである駿も、恋人同士となる事についてはためらってしまいます。

尚、本作には続編があり、春風のエトランゼというタイトルで同社より連載中で現在も人気の作品です。

3. 『クロネコ彼氏の愛し方』

クロネコ彼氏の愛し方は 漫画家、左京亜也氏の作品です。