何かに向かって努力する、ということを言いたい時に、どのような言葉を利用しているでしょうか。
学生の内には「頑張ります」の一言で良かったものが、いつの間にかそのような言葉では足りなくなってしまっていることもありますよね。
そのようなシーンで使うことができるのが「尽力」という言葉です。
偉い人が使っているのを聞いたことはあっても、自分では使ったことがないという人もいるでしょう。
ここでは、サラリと使ことができる言葉としての「尽力」について詳しくご紹介します。
尽力という言葉を使いこなせるように、よく分からないという方はしっかりと見てみることにしましょう。
️尽力ってどういうもの?
尽力とはそもそもどのような意味を持っているものなのでしょうか。
尽力の意味について見てみることにしましょう。
尽力の意味とは
尽力という言葉の意味を考えるときには、漢字を見てみることが一番です。
尽力にはいくつかの意味がありますが、やはり、見た目通りの意味から派生していることが多いですね。
力を尽くすこと
尽力という言葉は「力を尽くす」と書いて尽力です。
つまり、その意味の通り、自分の持っている精一杯の力を尽くして頑張るという意味になります。
力を尽くすという言葉で表現しても良いのですが、それよりもこの熟語一つで表した方が堅い表現になるので、そういったところが好まれて使われることもあります。
努力すること
尽力には努力することという意味もあります。
努力もやはり力を尽くすと同じような意味にはなりますが、若干のニュアンスの違いが見受けられますよね。
そういった意味の違いもひっくるめて尽力の一言ですむのが便利な点の一つです。
努力しますと言いたいところで尽力という表現を使うと、それだけですべて通じますし、ビジネス向けの堅い表現になるというのが魅力的な点だと言えるでしょう。
骨折りすること
骨折りすることも尽力と言います。
これからの未来の頑張りに対してばかりではなく、もう既に骨折ったような仕事に対しても尽力と使うのです。
それに対して驚くほど頑張った、ひどく努力してそれを成し遂げたという意味になるのです。
そういった意味から、相手方の骨折りや頑張りに対しても使われるのが尽力ということになりますね。
力を尽くすと書いて尽力ですが、その力の尽くし方としては、ただ単に「頑張る」「努力する」だけではなく「骨を折る」ほどに大変な力の尽くし方も含まれているということになります。
尽力の読み方は”じんりょく”
「尽力」という漢字を見かけたときに読めないということでは恥ずかしいですよね。
普段はあまり読まない漢字かもしれませんが、「尽力」は「じんりょく」と読みます。
一般常識として覚えていなければ恥ずかしいレベルなので、まずは読み方からマスターするようにしてください。
️尽力を見かけるタイミング
尽力という言葉はどのような場で見ることができるものなのでしょうか。
尽力が使われるタイミングについて見てみることにしましょう。
ビジネス
尽力は、ビジネスシーンでよく使われる言葉ですね。
特に、社内でも立場が上の人に対しては使われます。
また、取引先との話をする場合には、さらに良く聞く言葉となるでしょう。
逆に、ビジネスシーンでは、なかなか努力する、頑張るという表現を使うことはありません。
直属の親しい上司に対して「頑張ります!」という表現をすることは許されても、取引先や社長に対して「頑張ります」という表現をすることは許されませんよね。
しっかりしたマナーで相手に接しなければいけない場面では、この言葉を知っているかどうかで印象がかなり変わってきてしまいます。
ニュース
ニュースなどでも良く聞く言葉が尽力なのではないでしょうか。
企業や国会議員などの答弁を聞いていると、尽力という言葉がちらほらと出てきていることが分かるはずです。
カジュアルな話題の時には出てこないかもしれませんが、硬い社会関係のニュースをチェックしてみると良いでしょう。
メール
メールと言っても、友人同士のメールの場合にはカジュアルなやり取りなので磁力という言葉は見かけないでしょう。
ただし、取引先とのメールのやり取りなどをする場合には、尽力という言葉を見かけることが多いはずです。
ビジネスシーンの一つではありますが、メールの中でも使われることがあるのが尽力という言葉なのです。
手紙
手紙はどちらかというとフォーマルな表現をすることが多いですよね。
手紙を気軽に出すことが亡くなった現代だからこそ、どちらかというと固い表現をすることが多いはずです。
そんなときには、尽力という言葉を見かけるかもしれません。
文書
公的な文書を見ると、尽力という表現を見かけることもあるかもしれません。
やはりどこか堅めの表現として使われるものだということですね。
フォーマルな場でよく使われる
尽力という言葉は基本的にはフォーマルな場で使われます。
どちらかというと、あまり親しくない相手、敬意をもって接するべき相手の時に使われる言葉だと言えるでしょう。
カジュアルな場で使うと固すぎる言葉に思われてしまうかもしれませんが、ある程度の距離感を持って接する相手の時にはぴったりです。
フォーマルな場では敬語の選択に困るかもしれませんが、そんなときにも相手に対して失礼な表現にならない言葉だと覚えておくと良いでしょう。
️尽力の使い方
尽力という言葉の使い方について見てみることにしましょう。
尽力という単語だけを覚えていても、それを使いこなすことはできませんよね。
難しいと感じる方はぜひ、それをフレーズで覚えておいてください。
そのうちに使いこなすことができますよ。
問題解決に尽力する
尽力という言葉の使い方ついては「問題解決に尽力する」というものがあります。
問題解決のために精一杯働くというような意味になります。
努力するという言葉を使っても良いですが、尽力という言葉の方が硬い印象になりますので、ビジネスシーンではよく使われる言葉となるでしょう。
ご尽力いただき感謝します
相手が必死に何かをしてくれたことに対して謝意を述べる際に使われる言葉が「ご尽力いただき感謝します」という言葉です。
尽力という言葉には経緯も込められていますから、努力や頑張りという言葉を使わずに、敬意を込めた表現を使いたい際には使えるフレーズです。
自分側の努力や頑張りを言うばかりではない言葉なので、逆のパターンもあるということを覚えておいてください。
精一杯尽力させていただきます
「精一杯頑張ります」では子供っぽい表現だと思われるときには、精一杯尽力させていただきますという表現をつかいましょう。
社会人になったばかりのときには、つい、頑張りますという表現を使いがちですが、特に取引先などを相手としているような場合には、尽力という言葉で自分の気持ちを表現するようにして見てください。
ご尽力の賜物
「ご尽力の賜物」という言葉も難しそうな表現に思われるかもしれませんが、良く聞きますよね。
「相手のがんばりのおかげで」というような意味になります。
特にスピーチなどをしなければいけない場面では、この言葉を覚えておくと便利なのではないでしょうか。
️目上の人に使うのがベスト
尽力という言葉を使うシーンですが、ベストなのは目上の人に使うパターンです。
その理由について見てみることにしましょう。
敬意のある言葉
尽力という言葉には、相手のことを敬うような意味が込められています。
相手に対する敬語の中で使うことができれば、相手にし連れになることもありません。
自分が努力する場合にも使うことができますし、相手がしてくれたことに感謝する場合にも使うことができます。
目上の人に対してそう言ったことを話題にする場合には、尽力という言葉を使うだけで相手への敬意を示すことができます。
努力の言い換えと思ってOK
尽力は基本的に努力の言いかえだと思って構いません。
例えば「目標に向かって努力します」と言いたいところを、「尽力いたします」というだけで、相手への敬意をこめた敬語になるのです。
また、「努力してくれて嬉しい」という意味の言葉を使うときには「ご尽力に感謝します」と言えば良いのです。
敬語の使い方に悩んでいる方も、尽力という言葉を駆使することで簡単に相手への敬意を伝えることができるので、便利ですね。
努力よりも子供っぽくならなくて済むのも魅力的です。
尽力を尽くすは間違い
「尽力を尽くす」という言葉は間違いなので、使わないようにしてくださいね。
例えば、「頭が頭痛」「頭痛が痛い」と言っているのと同じことになります。
「尽力」という言葉の段階で「尽くす」という意味は込められていますから、思わず使いたくなってしまっても、そこは堪えましょう。
折角、サラリと使える尽力という言葉を知っていたとしても、使い方が間違っていては、目上の人に笑われてしまうかもしれません。
尽力という言葉を使いたい場合には、「尽力します」の一言で大丈夫です。
どうしても「尽くす」という言葉を使いたい場合には「力を尽くします」など、「尽力」と書き下した表現を使うようにしましょう。
️尽力って言葉にどう思う?
尽力という言葉にはどのような印象を抱くものなのでしょうか。
あまり使い慣れていない言葉を使うと、相手がどのように思っているのかということが気になって仕方ないですよね。
肩ひじ張っていると思われたらいやですし、本当に使っていて大丈夫なのか気になることもあると思います。
ここでは、尽力という言葉に対する印象ついて調べてみました。
特に何も思わないが多数
尽力という言葉に対しては、特に何も思わないと考えている人が大多数のようですね。
尽力という言葉はあまりに当たり前すぎて、何も思わないということなのでしょうか。
相手が尽力という言葉を口にしているからと言って特別に何か思うことはなく、相手への悪印象にはなりえないということが分かりますね。
自然に使える言葉
特に何も思わない人が多いということは、自然に使うことができる言葉だということです。
口語で使っていても、メールなどの文章の中で使っていたとしてもおかしくないということですね。
使う際に特に緊張することはありませんし、相手が嫌だと思うこともありません。
自然にサラリと使えば、それで相手にきちんと伝わる便利な言葉だということができるでしょう。
しっかりしている
しっかりしているという印象を持つ人もいるようです。
努力します、頑張りますというよりも、ずっとビジネスであり、大人のマナーとしての言葉を知っているという印象があるのです。
そのため、しっかりした人間だと思ってもらうことができるでしょう。
特に、若い人が当たり前のようにしっかりと尽力という言葉を使っている姿を見ると、感心する年配の人もいるかもしれませんね。
礼儀やマナーを弁えている
礼儀やマナーをわきまえている人だという印象を抱く人もいます。
最近では日本語が乱れていると言われますから、その中で尽力という言葉を知っており、なおかつきちんと使うことができていれば、礼儀やマナーをわきまえているという印象を与えることができます。
ビジネスの際に相手から不信感を抱かれないためにも、「尽力いたします」とサラリと使うことができるように練習した方が良いかもしれませんね。
少なくとも、使っていることでマナー違反になることはありません。
便利な言葉と感じる
尽力という言葉を使う側からしてみると、便利な言葉だと感じることもあるのではないでしょうか。
子どもっぽくならずにしっかりと伝えることができる言葉ですし、決まり文句として場が締まる言葉でもあります。
覚えておけばどこでも使うことができて便利なので、常に自分の中の決まり文句として覚えているという人もいるでしょう。
️尽力という言葉、覚えておこう!
いかがでしたか?
尽力という言葉は覚えておいて損のない言葉です。
さらっとその言葉を使って自分の努力を伝えることができれば良いですね。
普段使わない言葉、なじみのない言葉は、あたり甘えのように伝えることができません。
ビジネスのシーンではとても役に立つ言葉なので、普段から使えるように、まずはメールなどで使ってみましょう。
そうして使っているうちに「尽力」という言葉が身について、相手と話しているときにも口から出てくるようになります。
絶対に覚えておいた方が良い言葉なので、忘れずに使えるように普段から意識してみてくださいね。