理解という言葉の意味は、難しい煩雑な理論を解明して行って、その意味していることが分かり納得することです。

しかし、こんな難しいことを考えずに、結構みんなが使っていることが分かります。

TVで有名なタレントが不倫をして、それが発覚して騒動になった時に、仲の良いタレントが「あいつの行動は理解できる」とかばう時にも使われます。

この時の理解とは、「あいつの気持ちはよく分かる」という意味で、行動の善悪には触れていないのです。

考え方や気持ちが共有できる時に、「理解」という言葉が使われるようです。

と言うことは、「理解」も曖昧な使い方をされているようです。

️「理解」という言葉は意外と難しい

「理解」の「理」の漢字の意味を知っていますか?これが難しいのです。

理の漢字を分解すると、左のヘンの「王」は実は「玉」を表していて、右のツクリの「里」は土地の区画を意味するのです。

区画は線や筋で表すので、「理」とは玉に現れる線のような模様が、はっきりと浮き出るように綺麗に「磨く」「整える」「おさめる」「筋を通す」ことを意味するようになったそうです。

難しいですね。

しかし、「理」は冷静で知的なイメージの字で、「真理」や「理論」などの熟語のように、物事の基本を極めるような言葉と言えます。

冷静で知的なイメージから、名前にもよく使用されます。

俳優の向井理(おさむ)さんや東尾理子さん、その他愛理さん、樹理さん、理央さんなど、たくさんおられます。

この「理」が「解」と合わさった「理解」という熟語は、「解」は与えられた問題の答という意味なので、答えを整える、物事の道理を悟り答を知ることになるのです。

「理解」を口で説明できる?


「理解」とは、あまりにも単純によく使用している言葉なので、改めて口で説明するのは難しいものです。

️「理解」の意味とは

「理解」とは使い方によって意味が3通りに区別できそうです。

第一は物事の真理や仕組みが正しく分かることと物事の意味を納得すること、第二は他人の気持ちや心情を推測すること、第三は単なる「分かった・了解した」という合図のような表現です。

物事の道理を悟って知ること

私の友人は、とても合理的な考えを持つ女性です。

そして、ブランド品が大好き人間です。

デパートやホテルに入っている高級服飾店を覗いては、お気に入りのブランドの洋服を見て回ります。

その後は、街の小さなブティックも回って好きなブランドの服を探すのがいつものコースなのです。

ある日、母と一緒に散歩中に、あるブティックで半額になっているブランドものを見つけたのです。

サイズも色彩もデザインも気に入って試着しようと思ったのですが、母はそれを止めたのです。

「ブランド物を半額で売るのは、何か理由があるのよ。それを理解しないと偽物をつかまされるよ」とのことでした。

衝動にかられてひどい目に合うかも知れません。

商売の道理を悟っている母の方が、よく理解していると思ったのです。

物事の筋道を悟ること


物事の筋道を悟るとは、簡単に言うと物事の訳を知ってその意味が分かることです。

ある足がちょっと不自由で杖を突いている中年のご婦人が、JRの若い駅員と真剣に話をしています。

気になったので話を盗み聞きすると、こういうことだったのです。

つまり、一度乗り換えをする必要があったのですが、駅員がしきりに電車の先頭車両に乗ってくださいと説明しているのです。

ご婦人は、その駅で乗り換えるだけなのに、なぜ先頭車両に乗らなければならないのか疑問に思ったので、しつこく聞いていたようです。

するとベテランの駅員が横から口を挟んで言いました。

「先頭車両の出口のすぐ前に、目的の乗り換えホームに移動するエレベーターがあるのです。足がご不自由なようなので、その方が乗り換えが楽なのでご案内したようです」と説明したのです。

すると、そのご婦人も物事の筋道を理解して、お礼を言って出かけたようです。

物事の筋道を悟る(知る)と、理解ができるのです。

わけを知ること

この週末の夜は、久しぶりに彼氏とデートの約束です。

お互いに仕事が忙しくて、なかなか時間が合わなかったからです。

ぜひ一緒に行ってみたいデートスポットがあったので、彼にお願いしてその近くのレストランでの食事も予約してもらっています。

ところが、前日の夜に彼からキャンセルの電話があったのです。

彼には、過去に付き合っていた彼女がいたことは知っていました。

その彼女の家が、彼のマンションの近くだと言うことも知っていました。

そんな事から、彼を一瞬疑ったのです。

そして、きつい言葉で「私よりも好きな人ができたの?」「元彼女とまだ付き合っているの?」と畳みかけました。

彼は声が小さくなって言葉もとぎれとぎれになって無言になりました。

電話を切る前に、「どうしてなの?」と一言いうと、彼が小さな声で「今日親友が事故で死んだ」と答えました。

彼女の頭の中は、彼が奪われたと勘違いしたのです。

すぐに彼女は理解したのです。

物事がわかること

行きつけのスナックのマスターが手品の名人と言われています。

お客さんの前でいつも手品を疲労しています。

お客はお酒の酔いもあってか、見事な手さばきでカードのマジックを披露します。

同じ手品を何回も繰り返しても、いっこうにタネが分かりません。

すると、友人が「お前、横から見て見ろよ」というので、マスターの横側に回り込んで見てみました。

すると、その手品のタネは、簡単そのもので、すぐに分かって理解したのです。

相手の気持ちがよくわかること

面白いのは、売れっ子の芸人がつい不倫をしてしまって、某雑誌社の餌食になってしまいました。

新発売の雑誌には、一緒にホテルを出る写真が数枚掲載されていたのです。

誰が見てもすぐわかるような鮮明な写真でした。

さっそく記者会見で、集まった記者から厳しい質問が飛び出して、彼の額は汗で光っていました。

その報道を見ながら、以前に同じように不倫で問題を起こした芸能人は、その光景を見ながらひと言呟きました。

「あの娘となら、最後の一線は越えてるだろう。

その気持ちは理解できる」。

つまり、その女性を前にしたら自分でもきっと一線は越えると、彼の気持ちがよく分かるということを理解できると表現したのです。

相手の立場がわかること

スピード違反で白バイに停車を命じられて、路肩に停車した車から運転手が降りてきた。

どうやら知人を迎えに行く途中で、渋滞で遅れていたので焦っていたとのこと。

「スピードが出過ぎですよ!」「急いでいたのでちょっとアクセル踏んだだけだよ!間に合わないのでそこは理解してよ!」と懇願するが、「私も立場上、見過ごせないのでご理解ください」となります。

自分の立場を分かってほしい時にも使います。

️「理解」の類語

理解とは、その時の状況や相手によって、いろんな意味に取れる言葉です。

応用範囲が広くて便利な言葉です。

従って、類語もいろいろと考えられます。

知る

物事に隠れている理由や訳を知った時に、よく分かったという意味で「理解した」と表現します。

単に表面上で分かっただけでなく、根本的なことまで深く意味を知った時に使います。

料理教室で、先生から料理の手順を説明してもらった時に、手順を変えると均一に混ざりにくいとかサクサク感がなくなるとか教えてもらうと、「よく理解できた」と思うのです。

飲み込む

彼氏にゴルフを教わったけれど、上手くボールが飛ばない。

しかし、レッスンプロに指導してもらうと上達してきたようだ。

するとレッスンプロが「ボールを飛ばすコツが理解できたようだね」と褒めてくれた。

飛ばすコツをのみ込んだようだとも言うのです。

解する

「解(かい)する」とは理解するということです。

この逆で、理解できない、納得できない気持ちを表すのに「解(げ)せない」を使います。

解をカイと読まずにゲと読むのです。

仏教用語の「解脱(げだつ)」(煩悩を振り払うこと)のようにゲと読む熟語がありますが、普通の会話では使用しない言葉です。

ゲという発音はきつく感じるので、「オレはお前の言うことが分からんわ!」とけんか腰に返す言葉に「解せない!」を使う人がいるようです。

解するも普段は使わないですね。

「分かった」とか「理解した」が普通です。

見識

「見識」とは、知識や知恵を活用して物事の本質を判断する能力のことです。

「あの人は見識のある人だ」という場合には、単に知識だけがあるのではなく、本質の善悪を深く判断できる人物と言うことです。

そこには、信頼と尊敬の念があるのです。

知見

知見とは、実際に本人が現場で体験したリ調べたりした知識のことです。

知識はネットで調べたり誰かに聞いたりして動かなくても集められますが、知見は実際に見て得た知識なのです。

知見の方が現場の状況を正確に把握していますので、信ぴょう性が高いのです。

智見

「智見」とは、「知見」と同じ意味で、実際に見て知ること、見聞することです。

「智見」とは仏教用語で使用され、仏教の世界で実際に見て知ること、見聞を得ることです。

この言葉も、普段の会話では使用されないですね。

把握

把握とは、①しっかりと掴んで手中におさめること、②よく理解すること、の2つの意味があります。

会社で何かトラブルが起こると、上司は部下に向かって「現状をよく把握して問題点を探せ!」と命令します。

この時の把握という言葉は、よく理解しろ!と言うことです。

了解

相手の言うことを理解して承認することを「了解」と言います。

誰かが要求してきたことに対して、「事情を理解したので承認する」ということで「了解しました」を使います。

了解という時には、相手の言うことを理解することが条件です。

これと同じように、「承知しました」という表現もあります。

「承知」の方は、相手の言うことを承認しなくても分かっただけでも「承知しました」と表現するのです。

ビジネスの場面では、上司や目上の人の言うことに対しては「承知しました」を使い、同僚に対しては「了解しました」を使うのがマナーです。

察知

察知とは、事前に推測して知ることです。

察知は物事の真理を読み解く必要はなく、表面上の現象を前もって知ることです。

「あの二人のその後の行動を察知することができる」などと使います。

認識

認識とは、物事の本質を理解することです。

今付き合っている彼氏の悪い噂が流れてくると、友人から「あなたは彼に対する認識が甘いのよ!」と忠告されるのです。

そして、「彼の行動に関して、認識を改めなさいよ!」と助言されるのです。

自覚

自覚とは、自分自身の状態や価値を自ら覚る(知る、理解する)ことです。

覚るとは気付くことでもあり、気付かないことを不覚と言うのです。

社会人になったら、先輩から「社会人になったのだから、社会人としての自覚を持ちなさい」などと使われます。

️「理解」の使い方

理解という言葉は多くの意味を含んでいます。

それぞれの使い方を考えてみましょう。

彼の発言の意図を理解した

この場合の理解するとは、発言の意図の本質と彼の心情を察することができたと言うことです。

異文化への理解を深める

異文化への理解とは、異文化の真の性格や姿を知ってよく認識しておくことを意味しています。

彼女の病気の理解を深める

病気の理解を深めるとは、その病気の特徴や問題点をよく知ると言うことです。

治療は可能なのか、どれくらいの期間で復帰できるかも分かるからです。

理解し合っている2人

お互いの性格や事情を知っていて、お互いの気持ちも汲み取ることができる仲になっているということです。

相互理解が重要である

お互いのことを認知して、お互いの立場に立って考えることができることを理解と表現しているのです。

あの犬は人の言葉を理解する

犬のように可愛がっているペットは、飼い主の言葉を識別したリ察したリできるようになるのです。

このことを「言葉を理解」するというのです。

理解するのに時間がかかった

物事の本質が分かりにくいために、納得するまでに時間がかかったのです。

この場合の理解とは、納得するとか腑に落ちると言うことです。

あの人は理解が早い

理解が早いとは、本質を知るまでの過程が速いので、すぐに知ることができるとか、飲み込むのが速いという意味です。

すぐに本質を察知できる性格なのです。

️理解という言葉を改めて理解しよう

理解とは、物事の本質を察知する・感知する能力と、そこで得られる情報や知見をもとに真理を正確に知る能力、相手の気持ちを察する能力、知り得たことを頭に記憶する能力、および単なるOKの合図を表現することができるのです。

大変便利な言葉で、聞く方の立場で考えないと、誤解を招くこともありますから、注意が必要です。