ここ数年、日本では人手不足を訴える業界や企業が増えています。

世界を揺るがしたあのリーマンショック不況の2009年から8年経った今、かつて国民が生きるか・死ぬかの死活問題だったはずの「失業」からついに世の中は「人手不足」へと完全にシフトし出しているのです。

団塊の世代が社会にでようとした今から約40年前、当時彼らを就職させようとした企業は引く手あまた、あの頃の学生は努力しなくても軽く15社くらいの企業中から自分の入りたい会社を選ぶことができました。

しかし今の30代や40代が大学や高校を卒業して、いざ就職しようとした時、内定を出してくれる企業は、例え彼らが100社~150社の面接を受けたとしても、たった1社あればいいというくらい最悪の状態だったのです。

団塊の世代の人が中高年になった時、今度は彼らが再就職するのがもの凄く大変でした。

だから仕事を辞められない、苦しい時代は長すぎる程長かったのです。

しかしやっとこのトンネルにも出口が見え始めて来ました。

「失業」から「人手不足」へと完全にシフト。

そんなチャンスが巡って来た今だからこそ、中高年が仕事を見つけるための課題と就職しやすい仕事をご紹介します

中高年でも仕事を見つけやすくなってきた!

まさかこんな時代がやって来るなんて、どのくらいの人が想像していたのでしょうか。

今、中高年でも仕事を見つけやすくなってきているんです。

1.企業の人手不足が深刻に


2017年6月の失業率は2.8%、これは1990年代初頭まで遡る低さです。

この数字だけを見れば、失業している人が少ないわけですから、就職しやすい状況になっていると考えたくなってしまいます。

しかし有効求人倍率は依然として1.51倍、これは90年前後のバブル期のピークにもなかったほどだそうです。

失業率は下がっているけれど、有効求人倍率は高いなんて、一体何が起きているのでしょうか・・・。

一部の専門家の間では「この失業率の低さは、一時的に団塊の世代が65歳で仕事を引退しているから労働力が減少しただけで、景気の回復とか、人手不足になったわけではない」といいます。

一瞬「あ~そうなんだ」「やっぱり世の中はそんなに甘くはないか」と思ってしまいましたが、2012年と2017年を比較すると。

雇用者数は240万人も増えているのです!

2.中高年の就職・転職市場の特徴

雇用市場には明るいニュースが舞い込んでいますが、中高年の就職・転職市場はどうなっているのでしょうか?

1.経験者が求められる

新卒であれば未経験でも全く問題ありません。

20代の後半でも、まだ未経験可で採用してくれるところがたくさんあります。

でも、35歳を過ぎれば、急に「未経験不可」の記載ばかりが目立つようになってしまいます。

やはり就職しやすい状況はあれど、経験者が求められる業種が多いようです。

しかし学童保育など、勤務時間は約6時間~7時間、お昼の12時から夜は18時までのような仕事は、働く時間が少ない分、給料が少ないので、「それだと生活できない」人が多いようで、慢性的な人材不足に陥っていて、中高年でも未経験で採用されるケースが多いそうです。

中高年になるまでにある程度のお金は貯めたから、フルタイムで働かなくても大丈夫な人とか、体力がなくなってきたから短い時間だけ働きたいという方にはオススメの仕事です。

2.即戦力が求められる

ただ中高年の場合、「どうせ前職での経験があるんでしょ」という見方をされることが多いので、未経験だったとしても、それなりにその年になるまでやって来たこと、分かることがあるでしょ、という見方をされてしまいます。

3.中高年で転職や就職をする人の特徴


中高年で転職や就職をしたい人はどんな人なんでしょうか?

1.幹部クラスを歴任し、実績があって更に上を目指したい人

さすが中高年世代、中には幹部クラスを歴任し、実績があって更に上を目指したいというくらい、バリバリの人材も仕事を探していたりします。

イメージとしては、日産にカルロス・ゴーンが来た時のような、会社の仕組みごと変えて、再出発したいと考えている企業は是非新たな中高年を採用して欲しいものです。

こんなできる人材を放っておくのは勿体無いですよね。

2.ひとつの会社に長く勤めることができず転職回数が多い人

逆に、ひとつの会社に長く勤めることができず転職回数が多い人も、中高年で仕事を探しているケースがあります。

このタイプの人が1番仕事を見つけるのが大変です。

3.就職氷河期時代の人で不本意な社会人生活を送ってきた人

今の40代前後の人達は、就職氷河期を潜り抜けてきた人たちです。

当時はとにかく就職することが優先されてしまったので、自分がやりたい仕事につけた人は本当にほんの一部でした。

就職氷河期時代、不本意な社会人生活を送ってきた人達は「やっと今チャンスが来たのかも」とか「これが最後のチャンスなのかもしれない」なんて思って、再就職に名乗りをあげる人もいるのです。

中高年が仕事を見つけるための課題

中高年が今度こそ自分に合った仕事を見つける為には、どんなことに気をつけていればいいのでしょうか。

1.自分の職歴や実績に自信がある人

中高年の場合、それまで自分がやって来たことに自信を持ち過ぎてしまうケースがたくさんあります。

個人的にはそうなる気持ちも分からなくない、というより、今まで何十年も働いてきたのに、市場評価が低すぎるんだといいたい気持ち、私も共感できる部分がたくさんあります。

でもここはぐっと我慢です。

いいところに就職すれば世界は変わるのですから!

1.あまり高望みをし過ぎないこと

高望みしない=いい会社に就職しないというわけではありません。

給料が安くても、いい会社がありますし、やりがいとか、この仕事を最後の仕事に・・・という気持ちで選ぶなら、あまり高望みだけを意識し過ぎないことが重要です。

給料が良い会社はそれだけきついはずなのですから。

2.自分の経験が100%活かせる会社を探す

自分の経験が100%活かせる会社を探すと、それだけ最初から覚えることが少なくなったり、新しい会社に入っても「流石経験者ですね!」なんて褒められていい気分になるかもしれません。

しかしどこに行っても嫌な奴はいるはずです、期待し過ぎるのは禁物です。

3.プライドが高過ぎると失敗する

中高年の再就職で最も失敗が多いのは「未経験とか仕事があまりできない人でしょ」と想像しますよね?NO、NO、NO!1番失敗する人は実はこういう人ではありません。

仕事はできるし経験も能力も人並み以上、こういうタイプでプライドが高過ぎる人が「一緒に働きずらい」と思われて失敗してしまうのです。

4.これまでの人脈を活かせる会社を探す

これまで会社や取引先、下請け会社の方たちと上手にコミュニケーションをとっていた人はその人脈を活かさない手はありません。

最後は能力よりも人脈です。

こういう人に限って「悪いかな」とか「迷惑かな」なんて気をつかい過ぎてしまうことがありますので、「声を掛けて聞いてみるくらいは何てことない」と思って、どんどんと声を掛けていきましょう。

2.自分に自信が無い人

中高年の再就職で、1番頑張って欲しいと私が応援しているのは「自信の無い人」です。

1.数多く応募し、小さなチャンスも逃さない

自信がなくたって、能力がなくたって、人よりいいところがなくたっていいんです。

中高年で再就職しようとする気持ちがあるだけで十分、行動に出ているだけで立派です!

若い頃に比べて、今も同じように上手くいかないかもしれません。

数多く応募し、小さなチャンスも逃さない、最後に一つだけいい会社が見つかればそれで勝利です。

2.ブラック企業には注意!

いくら就職できないからといって、ブラック企業だけは選ばないでください。

「中高年なら再就職できないから」と足元を見られて、体力の限界まで、残業なしで働かされるケースがあります。

そんなことになったら今よりも悪い状況になり兼ねません。

職場の離職率、デスク周りの環境、同じチームの人数など、面接の時に聞けることはできるだけそつなく聞いておきましょう。

3.年齢を意識し過ぎたら失敗する

中高年が上手に再就職する秘訣は、年齢を意識し過ぎないことです。

再就職すれば、一気に若い人がいる職場もあれば、自分と同じような年齢の人が多い職場もあります。

若い人が多いとか、若い人もいるという職場の面接では「年齢の差がある人もいますば大丈夫ですか?」と聞かれることがほとんどです。

初めからポジティブに応えられる準備をしておきましょう。

4.自信がなくても自信がある態度で臨む

アメリカでは自信がなくても自信があるようにして面接に臨むことは当たり前です。

自信がなくても自信がある態度で臨むようにしてみましょう。

5.無職を恥じず友人知人を頼ってみるのも一考

仕事を紹介してくれそうな友人が周囲にいるのであれば、無職を恥じず友人知人を頼ってみるのも一考です。

友人の紹介であれば、仕事を始めてから順調に周囲との関係を築いていけるメリット等があるかもしれません。

自分も「友達からの紹介だからすぐには辞められない」と踏ん張ることができるので、色々な面で歯止めが効いて長続きすることができます。

中高年が仕事を見つけやすい仕事とは?

どうせ大変な中高年の就職活動ですが、それでもできるだけ就職し易い仕事にトライしてみましょう。

1.介護職

介護の世界はこれからどんどんと求人が増える業種です。

1.万年人不足

孤独死という悲しい言葉を聞いたことがある人はたくさんいると思います。

若い頃は「孤独死か・・・」「また報道されてる」くらいにしか思わないかもしれませんが、あれを家族の中で経験すると、言葉にならない厳しい状況を目の当たりにするはずです。

孤独死=一人暮らしのご老人がたった一人で死んでいくということですが、実際はそう単純でもなければシンプルな状況でもありません。

一人暮らしのご老人が癌などの病気になれば、誰がその看病をしたり面倒をみることになるでしょうか。

そこで、必要になるのが介護の職員です。

一人の老人に対し24時間の看病が必要になれば、一体何人の人員が必要になるでしょうか?

この業界はこれからもどんどん求人が増えるはずです。

2.収入は低いが大きなやりがい

一人きりのご老人の多くが、生活保護に頼っている現状があります。

生活保護に頼っていなくても、介護費を全て負担できる人は多くはありません。

だから介護の仕事の給料は上がらないのか、行政は現状を良く把握しているはずなのに、湯水のようにお金を使うのはオリンピックばかり、あと5%でもいいから介護の世界にお金を回してもらいたいものです。

介護職は決して高い給料ではありません。

でも、やりがいはとてもある仕事です。

現場に行って「今日必要なことはあれとこれ」患者さんによってリクエストされることが違うので、大変な日があれば、あまり負担にならない日もあります。

逆にいえば、手を抜く人はいくらでも手が抜ける仕事です。

末期の癌患者に対しても、心ない対応をするスタッフも大勢います。

でも家族は見ています。

優しいスタッフが毎日どんなことをしてくれたかということを。

給料は安いかもしれませんが、やりがいはある、是非再就職先に迷ったら、この業界のことも一度考えてみて下さい。

2.管理人

中高年の中でも、特に男性で再就職する人が多い業種に「管理人」の仕事があります。

一旦仕事を覚えてしまえば、1人で気楽にできることが多いし、1日の半分は座っていられるので、体力的には「あまり動かなくていいかも」と魅力ある仕事です。

1.マンションや駐車場など

管理人の仕事の中でどんな場所を選ぶのがいいのかというと、①高級マンションは押さえておく方がいいでしょう。

お金持ちのマンションは人数が少ないし、お金持ちは穏やかな性格の人が多いので、トラブルが少ないメリットがあります。

②駐車場ならやる範囲の仕事が限られているので、たくさんの仕事を一度に覚えられないという人にオススメです。

3.不動産業

就職するのは難しいかもしれませんが、就職できればやりがいがあったり、面白いなぁと感じるのが、不動産の仕事です。

世の中にはどんな物件があって、どんなものを購入したり賃貸したりするのがお得なのか、もしかしたら人生を揺るがす程いい物件に、自分自身が出会ってしまうかもしれません!