毎日の暮らしの中で、私たちは誰しもが「~したい」という願望や感情を抱きながら生活しています。

そして、その「~したい」という、いわゆる欲に動かされながら物事を決定したり、行動することが多いものです。

「あ、いま私は~したいと思った」なんて改めて考える機会はほとんどないかもしれません。

目先の願望であれ、少し先の将来の決定においてであれ、実は私たちは無意識のうちに欲求が元となって、行動へと駆り立てられることが多いということが分かります。

そもそも、欲求とは何でしょうか。

辞書を調べてみると、欲求とは「欲しがり、求めること。あるいはあるものを得たいという強い願い」のことである、となっています。

それは、身体的・生理的・心理的な性質に基づいており、無意識、あるいは意識的な動因に基づいたもの全てを指すようです。

欲求は、何らかの欠乏や不足が生じた時に、その欠乏や不足を満たそうと働きます。

時として、その欲求は衝動的に、本能のままに行動へと駆り立てることさえあるのです。

️全ての人間が持つ三大欲求

さまざまな欲求がある中で、全ての人間が生まれながらに本能的に持っている欲求があります。

そして、それらの欲求は私たちが生きていく上で不可欠なものであるとも言われています。

たとえば、産まれたばかりの赤ん坊は、誰から教えられたわけでもないのに、お母さんのおっぱいのあるところを探し求め、むさぼるように吸い付きます。

これは赤ちゃんが生きていくために本能的に持っている欲求の表れである、と言えるでしょう。

しかし、私たち人間は他の動物とは違い、本能だけではなく感情や良心も備わっているので、たとえ生きていく上で必要な欲求であったとしても、その欲求をコントロールすることができる唯一の生き物です。

動物のように、本能の赴くままに欲求を満たそうとして突っ走るのではなく、理性的に物事をとらえてバランスを取ることもできるのです。

ではすべての人間が抱く欲求にはどんなものがあるでしょうか。

またどんな時にその欲求を感じ、どうすれば健全な方法で満たしていくことができるのでしょうか。

三大欲求とは


人間がもつさまざまな欲求のうち、全ての人間が必ず生まれつき備わっている欲求は三つあると言われており、それは「三大欲求」と呼ばれています。

そしてそれらの中には、生命を維持するためには不可欠なものもあれば、コントロールできるものもあります。

また、その3つの欲は年齢によって重要だと考える位置付けも変わってくるようです。

男女の性別の違いによってもその欲求の度合いが変わるという事もあるかもしれません。

ではその「三大欲求」とはなんでしょうか。

それは「食欲」「睡眠欲」「性欲」です。

一つずつ取り上げて、私たちにどのようにそれらの欲求が働くのか考えてみることにしましょう。

食欲

食欲は人間も含め、全ての動物の生存に直結するほど重要な欲求の一つです。

毎日必ずだれもがお腹が空きますし、その空腹感が満たされるときに幸せや満足感を得られます。

何も食べずにずっと生きていける人は誰もいません。

食欲は、人が生きていく上で本能的に身体が必要とするサインであるわけです。

そもそも、食欲はどんなメカニズムで起きるのでしょうか。

もちろん時間が経つと、胃の中が空っぽになるので、その時にお腹が鳴ったりするなどして空腹感を感じることもありますが、それほどお腹は空いていないのに美味しそうなものを見たり想像するだけで、食欲を感じ止められない、なんていう人もいると思います。

季節によって食欲が増す時期もあれば、年齢とともに食欲が落ちていく人もいるでしょう。

食欲は血糖値が下がり、空腹中枢が刺激されることで、その情報が脳に伝わり引き起こされます。

逆に食欲が満たされる時には、満腹中枢が刺激されるので、脳にはお腹がいっぱいだというシグナルが伝えられます。

さらに、ストレスが溜まると食欲を抑えられずに、本当は食べたくないのに食べてしまうという方もいるかもしれません。

それは、ストレスにより気持ちの安定に不可欠な「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質の分泌が減り、それが食欲に影響を与えると言われています。

過食症や拒食症が、精神的な疾患によるものであるというのはそのためなのでしょう。

また、女性の方であれば、生理の前になると食欲が抑えられない人も多い事でしょう。

それは女性ホルモンの分泌の影響によるものです。

さまざまな要因により感じる食欲ですが、自分でコントロールすることもできる欲求でもあります。

食欲を抑えて、ダイエットに成功する人がいるという事からも明らかでしょう。

睡眠欲


睡眠欲は食欲と同じで、生きていく上では絶対に必要な欲求であるということができます。

どちらも生命維持に直結する重要な欲求ですが、食欲は何日間か食べなくったって死ぬことはないのに対し、睡眠欲は我慢することはできません。

眠ることができないのは耐えられませんし、もし寝ない状態が続くと、それは体の健康の悪化や、精神の乱れなどさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。

以前に行なわれた実験結果によれば、眠らない状態が数日間続いただけで、脳の高次機能に障がいが起きて、妄想や幻覚が起きたという事です。

さらに、体重の減少や免疫力の低下といった症状も現れたようです。

三大欲求の中でも、睡眠欲はとりわけ無くてはならない欲求であると言えるかもしれません。

性欲

一般的に性欲は、動物の生殖本能の表れであり、性行為により子孫を残そうとするために働く欲求であると言われています。

二次性徴を迎えて、発達段階に応じて生殖能力が発動し、働きた時に、その性欲が強まるようです。

10代の思春期を迎えた頃や、20代にもっとも強くなるのは、そうした性欲を強めるホルモンなどの働きが活発になるからなのでしょう。

しかし食欲や睡眠欲と比べると、性欲はたとえ満たされなくても死ぬほどではないと言えます。

確かに性欲が強まる若い頃は、食欲や睡眠欲を後にしてでも満たしたい、と思うほど本性としては一番上かもしれませんが、自分の生命の維持に直接必要かと言われれば、そうではない欲求でしょう。

男性であるか女性であるか、によってもその欲求の強さの度合いは異なると思いますし、性欲を満たすことを特に必要とは感じない、という方も多いかもしれません。

年齢が増していく時には、さらに必要とはしなくなってくる欲でもあるでしょう。

さらに性欲を本能のままに衝動的に満たそうとするのは動物だけです。

人間は我慢することもできますし、コントロールすることも可能です。

動物が持つ生存本能

こうして考えてみると、「食欲」「睡眠欲」「性欲」の三大欲求は、人間を含め動物が生まれつき備えている生存本能であるとも言うことができます。

「生きていたい」とか「自分の子孫や遺伝子を残したい」という、もともと備わった欲求により、それを満たすために必要とし求めるのだという事が分かります。

でも人間は、他の動物とは違って感情を伴って、それらの欲求をどのように満たすかを選択したり、決定することができる生き物です。

たとえば、食欲を満たすためならどんな食べ物であったっていい、という人は少ないのではないでしょうか。

見た目にも美味しそうな料理にはより心惹かれますし、匂いを嗅いで「今日はこれを食べよう!」と決めることもあります。

また、この料理や食材にとても心が惹かれるけれど、健康のためにまたダイエットのために、違う料理や食材を選んで食べようと決めたり、食欲を我慢しようとすることもあるかもしれません。

性欲についてもそうです。

動物のように子孫を残すために異性であれば誰でも良い、という人はいないのではないでしょうか。

自分の愛情を満たしてくれる人、自分が惹かれる人と愛し合いたいと願い、愛情表現の表れやお互いの絆を深めるための行為のひとつであるはずです。

睡眠欲についても同じです。

今眠いから寝るというのは動物だけがすることでしょう。

生きるために睡眠欲は絶対に不可欠ではありますが、いつ寝るか、睡眠の質を高めるためにどうすればよいかなどを自身で決定したり、時間をコントロールすることができます。

そう考えると、これらの三大欲求は、人間も他の動物も同じように持ち合わせる欲求ではありますが、欲求のままに衝動的に満たそうとして行動するのは、動物的な愚かな行為と言えるかもしれません。

欲求は他にも色々ある

私たちがもつ欲求はこの3つだけではありません。

毎日の生活に関係した願望や、将来に関係した欲求に至るまで、私たちは毎日のようにいろいろな欲求や願望を感じながら生活しているものです。

そして、それらの欲求のとおりに決定したり行動する時に、幸福感や満足感が満たされるものもあれば、逆に不快感や失望などを味わって、自分にとって良い結果にはならなかったというものもあるかもしれません。

いずれにしても、私たちはさまざまな欲求を感じ、それに伴った行動を取ることが多いということを覚えておくことができます。

またその欲求が自分の感情にも影響するということも理解しておくことができるでしょう。

️三大欲求以外の欲求

では三大欲求のほかにどんな欲求を感じることがあるでしょうか。

たとえば、「もっとお金が欲しい」「さらに良い暮らしがしたい」「出世したい」というのも欲求です。

「もっと異性にもてるようになりたい」「遊びたい」「守りたい」「自分のものにしたい」といった願いも欲求の表れと言えるでしょう。

これから、三大欲求以外で日常的にどんな欲求を感じることがあるのかを考えてみたいと思います。

こんなにあるのか!と驚かされるかもしれません。

私たちがいかに欲求に支配されて生活しているのか、ということに気づかされることもあるでしょう。

排泄欲

トイレに行って用を足したいという欲求が、いわゆる「排泄欲」です。

人間や動物に生まれつき備わっている欲で、この欲を満たさないと生きていくことができないという点では、三大欲求の中に含まれてもいいのではないかな、と思う欲求です。

排泄欲は生理的な現象として誰でも生じるものです。

排泄欲が満たされなければ、体に悪影響を及ぼしてしまいます。

性欲と比較してみると、性欲は一生満たされないとしても生存には何ら影響がないものでも、排泄欲はそうではありません。

そうした意味でも、性欲以上に人が本能的に必要とする欲であり、性欲よりも重要な位置にある欲求ではないか、と個人的には考えます。

闘争欲

闘争や戦う事への意欲や強い思いを抱くことを「闘争欲」と言います。

たとえば相手に絶対に負けたくない!という強い気持ちや、勝負に勝つことに対して強いこだわりを持つ時にこの闘争欲が必要になるかもしれません。

闘争欲は、競争心、ライバル意識、対抗心を燃やす時のモチベーションとなったり、何かの目標を達成しようとする時に重要となります。

さらに、目標や計画に基づいて進んでいこうとする時に、何らかの困難にぶつかることがあるかもしれません。

そんな時に、そうした直面する困難を乗り越えようとする原動力ともなります。

たとえばスポーツ選手は、この闘争欲が必要になるでしょう。

スポーツは、ルールに基づきながら、平和的にこの闘争欲をかなえようとする手段となります。

逃避欲

自分が何かの不安や危機感を感じた時、あるいは感じる前に、その現実から逃げたいと願う感情が「逃避欲」です。

大きい小さいを抜きにすれば、私たちは誰でもこの逃避欲を一度は感じたことがあるに違いありません。

それは子供の時だったかもしれませんし、大人になってからかもしれません。

特に重要な責任を担う状況が目の前に置かれた時、たとえば会社の社運を左右するプレゼンがある時などに、「仕事に行きたくない」とか「その日大きな地震が起きて無くならないかな」などと逃避したい感情が沸き起こるかもしれません。

また、子供が「学校に行きたくない」といって不登校になったり登校拒否するのも、この逃避欲によります。

「消えてしまいたい」とか「すべてを捨てていなくなりたい」という感情もその表れであると言えるでしょう。

優越欲

私たちはさまざまな状況の下で、いろんな人達と人間関係を築きながら生活しています。

家族や友人、職場や学校の人、親戚や近所の人などです。

その中で、他人と自分を比較してしまう場面が多々あるかもしれません。

自分と他の人を比較して、自分の方がその人よりも優れている、尊ばれている、愛されていると感じたい欲求を強く持つことを「優越欲」と呼びます。

この欲求は、自分を大事にしようとする人や、他者と比較する傾向の強い人が抱きやすい欲求かもしれません。

もちろん自分を肯定したり、自己に価値を見いだそうとし、自尊心を持とうとすることは大切です。

しかし、この優越欲にいつも支配されてしまう傾向のある人は、必ずしも幸せになれるとは限りません。

むしろ、優越欲は自身に劣等感を感じやすい人に多いと言われています。

つまり、優越感と劣等感は、いつも隣り合わせであるということです。

一歩間違うと、自分に対して正当な価値を見いだせなくなってしまう危険もあります。

また、あまりに優越欲がひどいと、他の人を見下したり、批判したり、おとしめようとする行動に出てしまうかもしれません。

差別してしまう考え方を持ってしまうこともあるでしょう。

安心欲

家や健康など、衣食住に安心を求めたいという欲求をもつことを「安心欲」と言います。

どんな人でも安全や安心感を自分の身の回りに求めるものですから、そうした欲求や願望は、自然の欲求であり健全な願いであると言えます。

また、子供であるならば、その安心欲が家庭環境の中で満たされることを求めるかもしれません。

親にいつも自分の味方でいてもらって、守ってほしいという安心欲が実際に満たされる時に、子供は情緒が安定したり、他者への信頼感が強い大人へと成長していくことになるでしょう。

このように考えてみると、安心欲は安定した精神や、幸福感、充実感、満足感を得るためにとても大切な欲求の一つであると言えます。

顕示欲

「顕示欲」という言葉をネット辞書で引いてみると、「自己の存在を多くの人にことさらアピールしたい欲求」となっています。

よく、自己顕示欲という言い方で耳にすることもあるのではないでしょうか。

顕示欲は、人が自然に抱く欲求の一つで、他者とのコミュニケーションをとったり、社会の中で生活していく上でとても大切な、無くてはならない欲求です。

たとえばその欲求は、「学校で誰よりも良い点数を取りたい」とか「出世したい」「社会の役に立つことをしたい」といった願いにおいて強く表れることがあるかもしれません。

こうした顕示欲があることで、人は積極性を見いだしたり、さらに上昇していこうと動かされるものです。

ですから、正しくコントロールすればこの顕示欲は役立ちますし、他者からの評価にもつながっていきます。

しかし、あまりに自己顕示欲が強くなってしまうと、ただの“空気の読めない痛い人”となってしまい、呆れられたり周りからウザいとか、煙たがれる存在になってしまいかねませんから、コントロールすることがとても大切です。

【自己顕示欲については、こちらの記事もチェック!】

承認欲

この欲求は先に取り上げた、優越欲や顕示欲とも似通っていたり、隣り合わせで抱く感情です。

多かれ少なかれ、誰でも「他人から認められたい」「自分に価値を見いだしたい」という自己承認欲を抱きます。

最近フェイスブックやツイッターなど、SNSに投稿して、人とは違う何かをアピールしようとすることも、人から注目されたいことの表れであったり、目立ちたいという願望によるものかもしれません。

社会の中で生きていく上で、「周りと合わせられるくらいの、人並みな人間でありたい」といった承認欲はとても大切です。

「他の人よりも上でいたい」という、上位承認と言われる感情も決して悪いことではありません。

しかし、あまりに自己を承認しようとする欲求が強すぎると、ただの身勝手な人になってしまったり、近寄りがたい存在になったり、コミュニケーションを上手く取れない人になってしまう可能性もあります。

やはり、うまくこの欲求をコントロールして、バランスをとることは重要です。

独占欲

これは良く見聞きする言葉ではないでしょうか。

この「独占欲」は恋人や配偶者に対して特に持つことがあります。

友人に対して抱くこともあるかもしれません。

「私の恋人が独占欲の強い人で困っている」なんていう話しを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

独占欲というのは、ある対象となる人物を「独り占めしたい」とか「自分だけのものにしたい」といった強い執着心や、束縛の感情によって引き出されます。

その人を失ってしまう事や、他の人に気持ちが向いてしまうことに過度の恐れを感じてしまい、それが強い嫉妬心や敵意へと変わって、より束縛したり独占しようとするのです。

この独占欲は必ずしも悪いものではなく、ある程度のものであれば相手を喜ばせたり、好印象を抱いてもらうこともできますが、あまりに強くなりすぎると、当人との関係だけでなく周囲にいる人たちとの関係にも悪影響を与えてしまう事になってしまいます。

独占欲の強い人は、自分にコンプレックスを感じている人、自信が全くない人、自分は正しいという思いこみの激しい人に多いと言われています。

自己をきちんと見つめ直して、この欲求をコントロールすることは非常に不可欠であると言えるでしょう。

支配欲

支配欲というのは「誰かを支配したい」という欲求が強く働いて、相手を思い通りに動かしたり、操って自分の意のままにコントロールしようとする傾向のことを言います。

こうした支配欲は、恋愛関係にある人や夫婦の間に見られることがあるかもしれません。

また、親が子供を自分の願うとおりの人間にしようとするのも、支配欲の表れと言えるでしょう。

大抵の場合、男性の側にこの傾向が強いと感じます。

支配しようとする相手よりも、自分の方が力や立場が上であると思える場合にこの支配欲が現れてくるのかもしれません。

相手に何らかの制限や束縛を課したり、自分の願うとおりに行動させようと強要することで、自分の感情を満たそうとしているのです。

支配欲の強い人は、「リーダーシップのある人」とか「男らしい人」とはまったく異なります。

支配欲は、自分の弱さを見せまいとする自信のなさや、傷つきたくないという自己防衛の表れです。

また、自己愛の強い、利己的な傾向の人によく見られます。

こうした欲は、人間関係をうまく築いていけない要因となってしまいますし、相手を傷付けたり害を与えてしまうことにもなりかねないので危険です。

防衛欲

防衛欲は、心理的な性質が働くときに、無意識のうちにそれが行動へと駆り立ててしまう欲です。

自分が何か失敗した時や、うまくいかない時に、それを誰か他の人や環境などのせいにしたり、言い訳をしようとする事がないでしょうか?それは傷ついたり怒られたりしないように、無意識のうちに自分を防衛して守ろうとする感情が働くことによります。

また、人間関係にひずみが生じたり、苦手な相手と接しなければいけない時に壁を作ろうとする事はないでしょうか。

それも自分を安心させよう、守ろうと防衛欲が働くからです。

さらに防衛欲の強い人は、責任転嫁するだけでなく、誰か別の人を過剰に攻撃することによって、自分を良く見せようとしたり、強く見せようとすることもあります。

いずれにしても、無意識のうちに働く自然な感情ではありますが、時に自分も相手も守れなくなってしまう結果にもなりかねないので注意が必要です。

反発欲

「反発欲」とは、二度目の困難に対して再び努力し、克服・報復する欲求のことである、となっています。

こうした負けん気の強さは、向上心につながるので、自身の成長にもなる大切な感情かもしれません。

それでもこの反発欲は、感情としてはとても強い抵抗感のある欲であり、時として他者への強い対抗心や、先入観をもって見てしまい、誰をも受け付けなかったり、拒否反応を先に抱いてしまいかねない感情でもあります。

先入観を持たないで物事を冷静に判断することも大切になってくるに違いありません。

親和欲

一人きりで生きていける、という人間はそういないことでしょう。

誰もが他の人から必要とされたい、愛されたいという欲求を持ちながら生活しています。

こうした親和欲は、人が生きていくのに大切な欲求です。

親和欲はさまざまな感情に表れます。

たとえば、「他の人から好かれたい」「仲良くなりたい」「誰かと一緒にいたい」というのもそうでしょう。

話しを聞いてもらいたいとか、共感を得たいと願う感情もそうです。

たとえばある人は、どこかのグループに所属していることで安心します。

学校の友人グループかもしれませんし、近所やママ友などのつながりの中で求めることもあるかもしれません。

職場においてのつながりや所属を大事にするのもそうです。

何らかのグループに所属していることで、共存や共感を得ようとするのが親和欲なのです。

金銭欲

モノやお金を得ることに対して、強い欲望や執着心を持つことを「金銭欲」あるいは「物欲」という事があります。

もちろんどんな人でも「もっとお金があったらいいのにな」とか「これがあったらこんな暮らしができるのにな」などと思うことはありますし、それは自然な感情でしょう。

また、そうした金銭欲があることが自分の成長や向上に良い影響を与えることもあります。

でも金銭欲があまりに強くなってしまうと、何が何でも、あるいはどんな手段を使ってでも、金銭やそれに類する物を手に入れたい!と強い願いを持つかもしれません。

そして金銭欲はお金を持っている人かそうでないかに関わりなく、誰でも執着してしまうことがあるものです。

「お金がもっと欲しい」という欲求には限りがないものです。

ある程度手に入れても決して満足できずに、もっとさらにもっと…と飽くなき願望を抱いてしまいます。

金銭欲をコントロールすることや、どこに主眼を置くかという事も大切になってくるでしょう。

名誉欲

辞書によれば名誉欲とは、「実績やその人の在り方が優れていると認められたい、あるいは有名な賞や評価を受けたいと願う事」となっています。

名誉や名声を得られるというのは誰にとっても嬉しいでしょうし、満足感や達成感にもつながる欲求でもあります。

目標があって、それを一生懸命達成した時に自然と、あるいは必然と名誉が付いてくるということもあるでしょう。

しかし、あまりに他の人からの評価ばかり気にして行動を取ろうとするのは間違っています。

評価や名誉を得ることだけがゴールになっていると、それがかなえられなかった時に挫折して這い上がってくることができなくなってしまうかもしれません。

また、人からどう思われているかばかり気にしていると、正しい行動や決定ができなくなってしまう事もあります。

「他の人からどう思われても気にしない」「自分が思うほど、周りは自分のことを気になんかしていない」ぐらいに思っているのがいちばんです。

色欲

色欲と性欲は非常に似ているでしょうし、同じものととらえることもできます。

辞書で見て見るならば、性欲が「本能的に性的な満足を求める欲求」であるのに対し、色欲は「男女の性的な欲望あるいは情欲のこと」となっています。

つまり、色欲は性欲に依存していると言えるでしょうし、もしこの色欲のままに行動するとしたら、それは自身の欲望を満たすためだけの、非常に利己的で自己中心的な考え方であると言えます。

権力欲

権力欲は「出世欲」や「名誉欲」とも似ているかもしれません。

社会的地位や権力を得たい、という権力志向や野心や野望を持つことを言います。

「大きな仕事を得て力を付けたい」とか「人の上に立つ役職に就きたい」というのも、一種の権力欲の表れと言えるのかもしれません。

この権力欲は女性よりも、男性に多い欲求でもあります。

女性はとかく、自分の身近にあるものの中で満足感を得たり、生活しようとする傾向があるからなのかもしれません。

大きな野望を抱くのは男性に多い傾向だと感じます。

娯楽欲

毎日やらなければいけない活動だけこなしていると、人はストレスを感じてきます。

そのストレスとなる状態から解放されたいと願うものです。

休息や休暇によってそれは得られます。

娯楽というのは、人の心を仕事から来る疲労やストレスから解放して、心から楽しませてくれたり、慰めてくれる活動のことを指します。

その娯楽を楽しむことにより、心から笑ったり、喜んで心身をリラックスさせたり、リフレッシュすることができるのです。

そのように考えると、「リフレッシュしたい!」とか「遊びに行きたい!」という娯楽欲が働く時は、心や身体がそれを必要としていることを教えてくれているのかもしれません。

私たちが心身のバランスを取って健康的に暮らしていく上で、この娯楽欲は重要な役割を果たす、ということが分かるでしょう。