地域の中に、ひときわ目立つ一軒の民家。

そこはなんとゴミが山積みになり、異様な雰囲気を放っています。

もしかしたら、あなたの街にもそんな家が存在するのかもしれません。

最近ニューズでも”ゴミ屋敷”問題として取り上げられることもあるほど、社会生活の問題となっているのです。

では、ゴミ屋敷っていろいろなところに結構存在しているものなのでしょうか?

そして、どうして以前は普通の民家だったところが”ゴミ屋敷”化してしまうのでしょうか?

あなたの住んでいる街、あるいはこれから住みたいと思っている街でも、かなり深刻な問題となりかねない現代問題の一つとして、調査してみましょう!

ゴミ屋敷とは

最近テレビなどでも、「ゴミ屋敷の住人を直撃!」というような番組をやっていることありますよね?
近隣住民からの苦情などが相次ぎ、時々騒動となっています。

でも、そもそもどんな家をゴミ屋敷と呼んでいるのでしょうか?

ゴミが野積みされた建物や土地

”ゴミ屋敷”とは、ゴミが野積みの状態で放置された建物や土地のことを指します。

そこはもちろん、ごみ集積所とは全然違って、個人の住宅だったり土地だったりするところです。

でも、そうゆう場所になぜか、大量のゴミがどんどんと増えていって、どうしようもないような状態にまでなっているのです。

そのゴミは、そこの住民が出したごみであったり、さらにはゴミ置き場から拾ってきているものまであるようで、リサイクル業として営んでいるという主張をしている人もいます。

そうは言っても、近隣に住んでいる人は、そのような街の景観を損ね、さらにはゴミが放置されている状態からくるたくさんの被害に悩まされているわけです。

そして、近隣住民が「ゴミだらけの状態をどうにかしてほしい」と訴えたところで、なかなか解決が難しいのがこの問題です。

社会問題として取り上げられる

昔から管理されていない危なっかしい建物や、放置されっぱなしの家などが問題になっていたことがありました。

でも、最近社会問題として、この”ゴミ屋敷”問題が取り上げられ始めました。

この場合、管理がされていないとか放置されている家とは違って、ゴミ屋敷にはその土地や家の所有者がちゃんと存在している場合も多いです。

そして、所有者はそのゴミだらけの中に実際に住んできて生活していることもあります。

特に多いのが、所有者は複数の不動産を所有するのような資産家であり、その上老齢で独り身であるケースです。

結婚しているとしても別居しているとか、離婚したり死別しているとかの理由で一人で生活している人が多いのです。

そして、地域住民からも孤立していて、周りの人とはあまり関わろうとせず、親類縁者とも疎遠になっているような人が多いようです。

その他のケースもありますが、所有者がいて、そこに他の人から見て”ゴミ”と思われるものが大量に放置されているとしても、もし所有者が「これはゴミじゃない!」と主張した場合、近隣住民や行政はそれを強制的に排除することが難しいのがこの問題の難点です。

周りからは普通”ゴミ”と思われているものでも、所有者が「ゴミではない」と言ってしまえばそこには所有権というものが存在するからです。

長年放置されている管理されていないような民家や不動産物件に、ある人がゴミを不法投棄していて、所有者は何も行動しない、というケースも見られます。

近隣住民に被害を及ぼす

このゴミ屋敷問題、そこに住んでいる人や土地の所有者などがいくら「これはゴミじゃない!」といったところで、近隣住民には何も影響がないのかというと、まったくそういうことではありません。

所有者は、自分の責任で民家や土地がそのような状態になっているわけなのですが、近隣住民のにとっては、その人の行動や性癖によって大きな被害を受け続けるのは、かなり深刻なストレスになりかねません。

普通、人はきれいに整った環境で生活することを好みます。

特に自分の住んでいる地区がきれいだと気持ちのいいものです。

でも、その中に一軒でもゴミ屋敷があると、街の雰囲気や景観に大きなマイナスの影響を与えてしまいます。

ボヤや犯罪などが起きやすい地区になってしまったりすることもあるのです。

さらに、常にひどい悪臭がしたり、ネズミや害虫などが大量に住み着いたりと深刻な被害などもあります。

精神面でも、身体面でもかなりの被害がありますね。

他人事じゃない問題

今までは、テレビで報道されているゴミ屋敷問題を見ていると、「うわ~、これはひどい!」と思いつつも、どこか他人事のように思えていたかもしれません。

でも、じつはただの他人事としては片づけられないような現状があるのです。

では、実情として現在の日本ではゴミ屋敷と呼ばれる建物や土地はどのくらいあるのでしょうか?

「町内にゴミ屋敷あり」1割以下

実は、ゴミ屋敷またはゴミ屋敷予備軍とされている土地や民家や建物というのは、なんと全国に1万件以上もあるそうです。

正確な件数というのがすべて把握されているわけではないにしても、その数は増えている様子。

町内にゴミ屋敷があるのは1割以下なのですが、それでも平成21年に国土交通省が全国を対象に調査した際にも巣でも250の市区町村でゴミ屋敷が確認されているのです。

さらに、最近ではマンションの一室がゴミ屋敷化していることも多く、もしかしたらあなたの住んでいる地区のにもそれはあるのかもしれません。

最近では「片づけられない人」たちが増えているということも、よくテレビなどでも見かけます。

一歩家の中に足を踏み入れると、そこは歩く場所もないほどのゴミの山で、住んでから一度も部屋を片付けたことがなかったり、ゴミを捨てたことがなかったりするのです。

だから、何年も前の食べ残しとか、ゴミとかがそのまま蓄積されているという悲惨な現状がそこにあるのです。

もし、今度引っ越しなどを考えているとしても、このゴミ屋敷の問題が全国でみられているのであれば、ちゃんと住みたいと思う場所の周辺全体をチェックしたいと思うのではないでしょうか?

ゴミ屋敷の惨状

ゴミ屋敷は、その土地や民家の住人や所有者だけの問題ではありません。

もちろん、そこに住んでいる人がいるのならその人たちの健康や精神面の状態が心配になるところですが、一番迷惑をしているのは近隣に住んでいる住人達です。

では、ゴミ屋敷があることによってどんな被害やストレスを抱えているのでしょうか?

異臭問題

まず、ゴミ屋敷があることによって問題になるのが異臭です。

当然ながら、ゴミはそのまま放置すると臭くなります。

皆さんも、自分の家で出たゴミが特に夏なんかはすぐに臭くなってしまうのを経験したことがあるでしょう。

家庭ゴミでも、ちゃんと処理しなければすぐに腐ってしまったりして異臭を放ちます。

さらに、少しでも掃除が行き届いない状態を続けると、どこからともなく異臭がしてきます。

だから、たまに老人しか住んでいなくて思うように掃除ができないようなお宅に訪問した時には、何とも言えない臭いが気になることもありますよね。

普通に生活しているとしても、そのようなゴミの臭いに気づくくらいですから、大量のゴミをずっと放置しているようなゴミ屋敷というのは、どれだけの悪臭を放つのかと思うと怖くなりますね。

でも、実際にそのような状態が近所にあったり、その悪臭に毎日悩まされている人たちがいるのです。

周辺住民の精神的苦痛に繋がる

一時的にでも、そのような悪臭を感じるとかなり不快に思って、早くその場から離れたいと思うものですが、もし自分の家がそこの近くにあるのなら、逃げることなんてできません。

毎日、その悪臭を感じながら過ごすのです。

これは、かなりの精神的な苦痛となります。

ゴミ屋敷の周辺に住む住人は、家の中の空気を新鮮にしたいと思っても、窓を開けることができません。

窓を開ければゴミ屋敷からくる不快な悪臭が入ってくるのです。

何をしていても、そのような悪臭を感じながら過ごすなんて耐えられますか?
きっとあなたも毎日強烈な悪臭の中で生活することを考えたら、考えただけで気がめいってしまうでしょう。

ですから、現在そのような環境にある住民の人たちの精神的苦痛はかなりのものです。

その異臭は消臭剤で何とかなるようなレベルではないのです。

害虫・害獣問題

さらに、ゴミ屋敷被害として、害虫や害獣問題もあります。

ゴミが蓄積しているところには、害虫が集まります。

そう、あの黒光りしている昆虫、ゴキブリなどのことです。

さらに、ダニ、ハエ、ノミなどもわいてきます。

ゴキブリは非常に生命力が強く、繁殖力が半端ないことで知られていますが、怖いのはその繁殖力や気持ち悪さだけでなく、感染症などを引き起こす病原体を体に付着させていることがあることです。

さらに糞などからその感染症を蔓延させたりもします。

ダニも人にとって喘息やアレルギーを引き起こす原因となります。

ハエも、生ごみや排泄物の上にたかっていてますよね。

その汚い病原体などをもって人間の生活圏内にやってくるのです。

ゴミ屋敷などの不衛生な環境はハエにとって繁殖する絶好の環境になるので、ハエの大発生などが生じます。

つまり、ゴミ屋敷というのは害虫の餌がたっぷりとある環境である上に、そこで繁殖できる環境のため大発生するのです。

さらに、ネズミなどもたくさん住み着いてしまったりもしています。

周りにそんな害虫が大発生していると思うと、いつ自分の家にも簡単に侵入されるか考えるだけで精神がめいってしまいますね。

気持ち悪いだけでなく、健康にもかなり深刻な影響がありそうです。

さらなる悪臭問題に発展する

このような害虫や害獣が家の中にいるなんて、考えただけでゾッとするのですが、ゴミ屋敷の住人にとっては、そんなことお構いなし、平気でその中で暮らしていた理もしているのです。

でも、害虫や害獣はそこにいるだけでなく、彼らとしてもそこで生活しているので、その糞や死骸などはどんどんと増えていきます。

自分たちにとっては、最高の住処としてそこで食事し、糞をまき散らし、繁殖して、死んでいくのです。

この繰り返しが、さらなる悪臭問題に発展することに疑問の余地はありません。

火災などの問題

以前、福島の郡山市でゴミ屋敷として知られていた一軒の住宅が火事になったことがニュースで報じられたことがありました。

住民とみられる男性もその火事により死亡しています。

ゴミ屋敷は、腐敗しているゴミが大量に積み重なりどうにもならないほどの量が溜め込まれているわけですが、それはつまり火災の起きやすい環境ということにもなります。

少しの火でも、それが燃え上がる燃料となるものがそこら中にあって、ひとたび火がついてしまうと、それをとどめるのが難しいのです。

それで、福島の事件の際にも、周辺住民の間で火災発生が懸念され、ゴミが強制撤去されていたのです。

それでも、住民である男性はやはりゴミを集め続けていたようで結果、実際に火災が起こってしまったのです。

通常より被害が大きくなる

ゴミ屋敷の火災で怖いのは、その被害が大きくなってしまうということです。

室内などにも物が密集しているため、火は瞬く間に大きくなり、広まってしまいます。

それで、実際にゴミ屋敷から火災が発生した場合に、それが大惨事となってしまったケースは多いのです。

ゴミ屋敷での火災は、タバコのポイ捨て一つでも始まります。

そして、放火犯にとっても放火する絶好の標的になる、という点もあり、非常に危険なのです。

そして、物があふれていることで、コンセントが見えない状態になっていて、コンセントがずっと差し込んだままの状態になっていたり、そこにホコリなどがたまってしまった際に起こりやすいトラッキング火災なども懸念されます。

コンセントの周りにもゴミがたくさんある場合、トラッキング現象で火花が発生した瞬間にすぐに火事になってしまうのです。

ですから、通常でも火の元は気を付けなければいけませんが、ゴミ屋敷は格段に火事の危険性が高くなるし、その被害が大きくなってしまう、という問題があります。

孤独死

ゴミ屋敷に住んでいる住民は、ほとんどが孤立した状態にあり、近隣住民との接触を避けて過ごすことが多いです。

その場合、その人たちが家の中で亡くなっていたとしても、気づかれることがなく、発見されるのが遅くなることが多くなります。

ほかにも親戚や近所の人たちとの付き合いがなく、孤独死してしまう人たちについては、別の社会問題としても耳にすることがありますが、ゴミ屋敷の住人は特に孤独死してしまうことが多いのです。