日本各地に行くと、その地方だけで使われている独特の言葉がありますね。

NHKのニュースで使用される言葉や東京で話されている言葉を標準語とするならば、それらは方言と呼ばれています。

アクセントが違ったり、語尾が変わっていたり、単語そのものが聞きなれないものもあります。

有名な方言だと、「大阪弁」がありますね。

これは方言といっても、お笑い芸人さんなどがテレビでもよく使っているので、一つの言語として確立されている感じもありますが、話し方一つで、大阪出身であることや、大阪人ならではの話術を持っていることが伝わりますよね。

また大阪弁だからこそ表現できる独特の空気感もあります。

このように方言を通して、その地域に伝わる文化、そこに住む人たちの人柄や価値観など、多くのことを知ることができます。

️富山弁について

日本人は、日本は狭くて小さい国と思っていますが、世界的に見ると決してそんなことはありません。

隣国のロシアや中国、昔から親交の深いアメリカと比べると小さいというだけで、国土面積ランキングにすると、201国中61位と世界的には上位に食い込んでいます。

国面積が広ければそれだけ地域性が出て、言語にも変化が見られるのは容易に想像できますね。

実際、日本には47の都道府県があり、その数以上に方言もあると言われています。

そして特に標準語から遠いもの、音の響きが面白いもの、可愛らしい表現が多いものなどは注目され、「可愛い方言ランキング」「女子に話してほしい方言ランキング」「胸がキュンとする方言ランキング」というものまであります。

富山県で話される方言も独特で、可愛いと言われることが多く、フジテレビのめざましテレビで行ったアンケートで「可愛い方言ランキング」2位にも選ばれていました。

あの人気番組の”めざましテレビ”ですから、信頼性と認知度がグッと高くなりますよね。

ですからそんな魅力的な富山弁について色々と見ていきたいと思います。

️富山弁のいろいろ


富山県と聞いて、どこに位置するのかパッと頭に浮かんだ人はどれくらいいらっしゃるでしょうか?日本海側の北陸地方に位置する富山県は、京都や奈良ほど有名な観光地ではないので、地理がすぐに浮かばない人も多いことでしょう。

石川県と新潟県の間で、北陸新幹線で東京から2時間ほどで到着する場所です。

富山県の有名な場所は、世界遺産の「合掌造り」、10買い建てビルほどに積み上げられることもある「雪の大谷」、大自然を堪能できる「立山黒部アルペンルート」などがあります。

さらに、富山県産のお米に、桜色の鮭を敷き詰め、天然笹で包んだ「ますのすし」も富山を代表する商品です。

富山出身の芸能人といえば、バラエティーでも大活躍の柴田理恵さん、コミカルな演技からシリアスな役まで幅広くこなす西村雅彦さんなどがいます。

さらには、ドラえもんや忍者ハットリくんなど国民的な漫画を生み出した藤子不二雄も富山県出身です。

そんな富山県の方言はどんな特徴があるのでしょうか?

柴田理恵さんの言葉使いや、漫画に出てくるセリフで特徴的なものはあったでしょうか?
これから富山弁の特徴を見ていきましょう。

〜やちゃ

富山弁は、語尾に「やちゃ」をつけることが多いです。

これによって普通の会話でも、一気に可愛さがアップします!「〜やちゃ」と聞いて40代以上の人が必ず思い出すのは、1980年代に人気があったアニメ「うる星やつら」のラムちゃんですよね。

少しセクシーだけど無邪気な可愛らしさが男心を掴み、未だに理想の彼女として、度々名前が出るほどの人気です。

ヒョウ柄のビキニが似合う抜群のプロポーション、一途にダーリンを思う健気さ、何をやるにも悪気のない天真爛漫さなど、人を魅了するポイントはたくさんありますが、忘れてはいけないのが、「浮気はいやだっちゃ〜」「ダーリンに会いに行くっちゃ」などの可愛らしい言葉使いですよね。

ただ「浮気は嫌だ〜」と言われるよりも、何倍も愛おしさが増して浮気なんてしないよと誓えそうですし、「会いに行く」というよりも弾む気持ちを感じとれるので可愛らしさが増しますよね。

このラムちゃんのセリフにキュンとした人や、真似をした人は多いのではないでしょうか?正確には、ラムちゃんの言葉使いは、作者の高橋留美子さんが読んだ小説で使われていた仙台弁にインスパイアーされ、「〜だっちゃ」「〜やっちゃ」「〜っちゃ」という語尾を使われたそうですが、同じような語尾をつける富山弁の可愛さを知るよい機会になりましたね。

このように、標準語を話す人にしたら、とても可愛らしく聞こえる語尾でも、富山の人はラムちゃんのように可愛らいらしい意味で「〜やちゃ」と使っているわけではなく、あくまで自然に使い、聞く方もキュンとすることもないそうです。

これが方言の面白いところですね。

〜せんにゃ


「〜せんにゃ」とは、標準語で「〜しなければ」「〜しなきゃ」という意味です。

これは何と無くイメージできますね。

ですから使い方としては、「運動しなきゃ」と言いたい時に「運動せんにゃ〜」、「洗濯しないと」と言いたい時に「洗濯せんにゃ〜」となります。

ネコ言葉と言いますか、語尾に「にゃ〜」をつけると、甘えたような、おねだりする雰囲気が出ますよね。

ですから、富山以外の人にとっては、「〜しなければならないと」強い意思表示をしている内容でも、愛らしい仕草や見た目で人々を癒す存在のネコをイメージし、小悪魔的な、甘え上手な聞こえ方がするのでしょう。

だら

「だら」とは、標準語で「愚か者」「ばか」、もしくは大阪などで言われる「あほ」という意味あいで使われる富山弁です。

東京で聞くことはほとんどありませんが、富山ではかなりポピュラーな表現で、本気の悪口で使ったり、喧嘩する時に相手を傷つけるために使うというよりは、愛情を込めてしかる感じの時に使うそうです。

「だら」以外にも、「だらぶち」「だらぶつ」も富山県内では同じ意味で使われているそうです。

使い方の例としては、約束の時間に遅れた人に対して「だら!はよ、準備しなさい」と使ったり、「だらぶつ!いい加減にしなさい」と言います。

言われた方は、怒られたのではなく、叱られていると感じ、愛情を感じたり、助けられた気持ちになるそうです。

東京だと「お前はバカだな」というと愛情を感じることもありますし、大阪の人はよく「ほんまアホやな」と愛情を込めて突っ込んでいますよね?

しかし、大阪ではバカはきつい言葉になり、東京でアホといわれると、バカと言われるよりも、低く扱われている感じがして、腹立たしく感じる人もいますよね?

このように、同じしかる言葉でも地域によって微妙なニュアンスがあることがわかります。

富山の人にとっては、「だら」は本気で自分を想って叱ってくれていることが伝わる素敵な言葉なのですね。

ちょっこし

「ちょっこし」は、「ちょっとだけ」「少し」という意味です。

これはこの二つを混ぜたような言葉なのでイメージしやすいですね。

「ちょっこし」は島根県でも使われているそうです。

「少ししょっぱい」は「ちょっこししょっぱい」になり、「ちょっとだけ雨が降っている」は「ちょっこし雨ふっとんね」と富山弁にするとなります。

弾むリズムが入ることによって可愛らしさを感じます。

な〜ん

これは富山国民にとって、日常会話に欠かすことができない、非常に便利な言葉だそうです。

標準語の「いいえ」「ううん」「全然」「いや、違うよ」という意味で使えるそうで、確かによく使いそうですよね。

何かを聞かれた時に、NOの返事の代わりに「な〜ん」と言われると、拒否された感覚が和らぎ、嫌な気持ちになりにくいかもしれません。

特に女の子が恥ずかしながら「な〜ん」というと、なんとも言えない可愛さがあるそうです。

また、否定も肯定もしない曖昧なニュアンスを出したい時にも便利だそうです。

「いや、別にいんだけど」という時に、富山弁では「な〜ん、別にいいがだけど」となり、どちらでも良いという曖昧さを表現できます。

イエスかノーをはっきりさせない日本人にとっては、どちらとも取れるような言葉や、やんわりとNOと意思表示できる言葉は非常に助かりますよね。

また、「いやいやいや」っと突っ込むようなノリも、「なんなんなん」で表現できるそうです。

「なん」の数を増やして重ねて使うと、否定の意味が強くなったり、早く言うとより否定を強調するなど、「なん」の言い方一つで、気持ちを表現できる面白さがあります。

富山弁だけれども、フランス語の「ノンノンノン」のようでおしゃれな感じもする不思議な言葉ですね。

きのどくな

「きのどくな」と聞くと、標準語だと「かわいそう」と言う意味合いになり、漢字にすると「気の毒」となるように、悲惨な状況に同情する時や、災難にあった人を慰める時に使いますよね。

しかし富山では「ありがとう」と言う意味で使います。

例えば、電車でお年寄りに席を譲っったら「まあ、きのどくな」とかえってきたり、「見たがっていた映画のチケットをプレゼントするね」と言ったら、「え!本当!きのどくな」と言われます。

このように明らかに、富山では、慰めではなく、感謝の意味を伝える言葉として使われているのです。

ですから富山に行った時に、「きのどくな」と言われてもびっくりしないようにしましょう。

同情しているのではなく、あくまでも「ありがとう」という気持ちを伝えてくれているのです。

そもそもそのようにして使われるようになった由来は、「そんなことまでさせてしまって申し訳ない」という気持ちを「きのどく」と言っていたのが、「してくれてありがとう」の感謝の言葉と変わっていったそうです。

ですから、一見全く違うような使い方に思えますが、心からの感謝を伝える意味ということで、全てのことに感謝する富山の人の美しい心も教えてくれると同時に、相手を思いやる気持ちがこもった言葉であるということも知ることができました。

しょわしない

「あんたはしょわしない子やね」「しょわしない、ちゃんとしろ」と、富山で育った子供は何度となく言われたと語っておりますが、皆さんは「しょわしない」の意味がわかりますか?「せわしない」「落ち着きがない」という意味だそうです。

子供は皆落ち着きがないものなので、大人からよく注意されますよね。

そんな時にもこんなに愛らしい表現が富山ではされるのです。

独特の可愛らしい表現が多い富山弁は、ラインのスタンプにもなっており、この「しょわしない」も激情編にあります。

そのスタンプは、可愛らしい女の子と、表情豊かな魚が、他の県の人にはあまり馴染みのない富山弁独特のニュアンスを、わかりやすく伝えてくれるので、正しく理解したり、使い方をイメージするのに役立ちます。

興味のある方は「スタンプで知る!日本の方言。

富山弁」を探してみてください。

〜られ

「〜られ」と言われても、頭の中で?マークが浮かんでおられる方が多いと思いますが、富山弁では「しますか?」を「しられますか?」と言ったり、「しなさい」を「しられよ」や「しられ」などと言います。

音の響き的に標準語だと、敬語や謙譲語のイメージがあるかもしれませんが、富山弁だと、命令表現として使われています。

親が子供に「早くしなさい」という時に「早くしられ」などと行動を促すように使います。

他にも、「食べてみなさい」という意味で「食べてみられ」、「家によって行きなさい」と促す時にも「家によって行かれ」と言うことができます。

例を見るとある程度わかると思いますが、命令表現と言っても語尾をやんわりと伸ばすので、強制すると言うよりは、優しく促す感じになります。

〜け

いかにも方言らしい「〜け」ですが、富山では語尾につけて疑問形で使います。

語尾につける言葉でも、ニュアンスによって独り言のように使ったり、呼びかけるようになったりするものもありますが、「〜け」の場合は、確実に相手質問する時や、返事を求めるような時に疑問形で使います。

例えば、告白して返事が欲しい時に「付き合ってもらえんけ?」と言います。

標準語にすると「〜ですか?」となります。

ちなみに富山県内の中高生は、この文末に「〜け」をつけることは、富山弁の中でも特に温かみを感じて好きだそうです。

〜まい

「〜まい」が誘いの言葉だと、富山以外の人が感じることは難しいでしょう。

しかし、富山では「行こうよ!」「しようよ!」という意味になり、ノリよく「カラオケ行こまいけ?」つまりは「カラオケに行きませんか?」と誘ってくれます。

英語にすると「Let’s〜」という非常に積極的なお誘いの言葉なのです。

ですから「食べまいけ!」「次行こまいけ!」と言われたら、「食べようよ!」「次行こうよ!」と誘われていると認識しましょう。

こんなにノリよく、しかも可愛く誘われたら思わず乗ってしまいそうですよね。

ちなみに「〜とこまいけ」になると「〜しないでおこう」という否定の意味になるそうです。

「食べんとこまいけ」は「食べないでおこう」、「やめとこまいけ」は「やめておこう」となります。

県外の人は、少し混乱することもあるかもしれませんが、方言ならではのニュアンスを感じ取るようにしたいですね。

〜やぜ

「〜やぜ」は標準語にすると、「〜よ」「〜だよ」となります。

例えば、「嘘だよ」が富山弁だと「嘘やぜ」となるわけです。

「〜やぜ」の他にも「〜ぜ」と言うこともあり、意味は同じになります。

さらに、疑問形で使うこともでき、その場合は「〜だけど?」という感じになります。

東京の人にしたら、「〜ぜ」という終わり方は、男の人が特に使う男言葉のようなきがしますが、富山では男女関係なく使います。

女の子が「行ってくるぜ」と家を出るのは、別にふざけているわけでも、力んでいるわけでもなく、「行ってくるよ」と普通に家族に挨拶しているのと同じことなのです。

ですからこちらも気楽な呼びかけと思って聞きましょう。

だじゃかん

「だじゃかん」は、「もうダメだ」「それはダメだ」という、諦めや呆れを表す言葉です。

例文をあげると、仕事がうまくいったかを聞かれた時に、「今日はもうダメだ」という代わりに富山の人は、「今日はもうだじゃかんわ」と言います。

ため息と一緒に使うと、よりリアリティーが出るかもしれません。

他にも、呆れた気持ちを表現する時の例文として、「全然勉強しない呆れた子」と言いたいなら、「なーんも勉強せんと、ほんまにだじゃかん子やわ」となります。

富山に隣接している新潟や岐阜では、同じ意味合いで「だちかん」というそうです。

日本の真ん中に位置し、東と西の文化が混ざっていると言われる富山県は、石川県、福井県などとも似ている言葉や、同じような方言が使用されていて、色々な県の影響を受けていることがわかりますね。

うい

富山で使われている「うい」は、体育会系の人がする挨拶というわけでも、相槌でもありません。

「辛い」「苦しい」という意味です。

特に食後にお腹がいっぱいになった時に使用するそうで、富山の人にとっては、とても馴染みのある言葉だそうです。

「食べ過ぎた〜、腹ういわ〜」「おらも、ういわ〜」と富山県同士では食後に話すのでしょう。

標準語に訳すと「ご飯食べ過ぎて、お腹が苦しい〜」「私も、苦しいよ〜」となります。

ですから、苦しい・辛いを意味すると言っても、感情的に辛いとか、何かの出来事で苦しんでいるというのではなく、「お腹いっぱい」という幸せな苦しみであることを覚えておきましょう。

それがわかると、「うい〜」と聞くと、ほっこりした気持ちになれそうですね。

美味しいものをお腹いっぱいになるまで食べれるなんて、すごく幸せなことですものね。

しかも、それを表す言葉があるのが、富山弁の可愛いところなのでしょう。

だんない

「だんない」を標準語にすると、「差し支えない」「かまわない」となります。

「だんない」の由来は、「大事ない」から来ており、元々は上方の言葉で、江戸時代の京都や丹波で、構わぬ・差し支えないという意味で使われていました。

それが周辺に波及して、北陸地方の富山まで、さらには中国地方の鳥取や岡山、また四国の香川や徳島にまで広がっていったと言われています。

くどく

「くどく」といえば、「男性が可愛い子を口説く」というように、こちらの意向を相手に承知してもら得るように、説得したり頼んだりすること。

特に異性に対して、自分の思いを受け入れてもらえるように言い寄るという意味に考えがちですが、富山弁で「くどく」とは全く異なる意味があります。

なんと富山弁では「愚痴を言う」という意味になるのです。

ですから、「社長が秘書にくどいてばかりおるがやぜ〜」と言う場合は、プレイボーイの社長が自分の秘書に言い寄っているのではなく、「社長が秘書にぐちってばかりいる」と言っているのです。

富山弁を知らない人にとっては、非常に紛らわしい表現ですよね。

しかし、辞書で口説くと調べると、「くどくどと同じことを述べる」「愚痴をこぼす」と言う意味もちゃんとのっているので、富山弁のような意味での使い方も間違いではないのですね。

しゃんけ

「しゃんけ」??となっている方、大丈夫です。

ゆっくり考えていきましょう。

富山弁で「しゃん」は「そう」「ふーん」という意味で、「しゃんけ」となると、「ふーん、そうなんだ」という意味だそうです。

活字でどれくらいニュアンスが伝わるかわかりませんが「しゃ〜んけ」と少し伸ばすように言うそうです。

標準語とこれだけ違えば、頭の中が?となるのも無理がないですよね。

しかし、気楽に使える「ふ〜ん、そうなんだ〜」という相槌言葉なので、気軽に考えましょう。

ただし、富山県は、東部と西部では言い回しが違うことがあり、「しゃんけ」は主に魚津よりも東の地域で使われており、富山の西側に位置する旧中新川群では「そいがけ」と言うそうです。

しかし、県外の人にとってはそれは上級すぎる話なので、とりあえず「しゃ〜んけ」で覚えましょう。

️富山弁の印象は?

いくつかの富山弁を見てまいりましたが、どんな印象を持たれましたか?

可愛い方言ランキングで、天下の京都府についで、2位になるほどに人の心を惹きつける、富山弁の魅力にあなたも引き込まれましたか?

文末に独特の語尾をつけたりする言葉の響きや、標準語にはないようなほっこりする表現が、きっと多くの人にとって印象深く残るのでしょう。

ではこれから富山弁を聞いた時に、人がどんな気持ちを抱くかを見ていきましょう。

ニュアンスがかわいい

富山弁の中でも代表的なのが、語尾につける「ちゃ」です。

うる星やつらのラムちゃんのイメージも加味して、それだけでもかわいい印象になりますよね。

「やちゃ」「なんちゃ」など、ちゃの前に違う言葉が入ることもあるそうですが、いずれの場合も使い方も意味も同じです。

標準語の「です」の代わりに、全部が「ちゃ」に変わることを想像してください。

「美味しいっちゃ〜」「好きやちゃ〜」「買ってくるちゃ〜」やっぱりかわいいですよね。

さらにもう一つの代表的な富山弁の「な〜ん」も、非常に可愛らしい言葉です。

様々な感情をこれ一つで表すことができる万能な言葉なだけに、ニュアンスも豊富なのですが、この短い言葉に感情をギュッと詰める感じがたまりません。

否定する時にも、なぜかほんわかした感じになりますし、謙遜する時や少しとぼける時に使ったり、恥ずかしがる気持ちを表現したり、のりで使ったり、性別年齢を問わず富山県民は使用頻度は高いのです。

ぜひ、地元の人の「な〜ん」を聞いて見てください。

キュンとくる

富山弁は、「男子がキュンとする女性の方言ランキング」でも2位に選ばれたこともあることをご存知でしたか?先ほどのニュアンスがかわいいというのと、キュンとくることには大きな関係があると思います。

やはり、人はかわいいものを見たり、聞いたりした時に胸がキュンとなりますよね。

ですから、ニュアンスがかわいい富山弁を聞いて、多くの人がキュンとなるのは当然かもしれません。

そして、キュンなるといえば、恋愛が一番わかりやすいと思うので、ここで、富山弁での愛の告白をするとどんな感じなのか、そのフレーズを上げていきたいと思います。

「私のこと、どう思っとるん?」「ずっときになっとったんぜ、好きになってもいいがけ?」「あんたのこと大好きなが」。

いかがでしたか?標準語にすると、「私のことどう思ってるの?」「ずっと気になっていたんだよ、好きになってもいいの?「あなたのことが大好きなんだよ」という会話でした。

富山弁で愛の告白を聞いてキュンとなりましたか?方言での告白は、それだけでインパクトがあり、胸がキュンとなりますが、言い切る言葉使いをする富山弁だと、愛がよりストレートに伝わる感じがありますね。

男性がこのような押しの強い感じで気持ちを伝えるなら、ときめく女の子は多いと思います。

女の子側が気持ちを伝えたい時には、富山県同士の場合はこのままでも大丈夫でしょうが、県外の人に伝える場合は、「やっぱ、好きなんちゃ」と可愛らしさ抜群の「ちゃ」を使うとよりキュンとなってくれることでしょう。

ちょっと卑猥

「かわいい」「キュンとする」という特徴の他にも、富山弁が注目を集めている理由があります。

それは、ちょっと卑猥に聞こえる面白さです。

何も知らずに聞いたら「急に何言ってるの〜」とびっくりするような表現だったり、富山から上京してきた人が無邪気に口にしたら、次の日からみんなにからかわれてしまいそうなインパクトの強い方言をこれからご紹介します。

クスッと笑う感覚でお読みください。

だんこちんこ

「ボタンがだんこちんこになってるよ」と言われたら、なんのことだか意味はわからないし、なんだか恥ずかしくなりますよね。

富山では「互い違い」という意味で使われている、いたって普通の表現だそうです。

ですから、「ボタンがだんこちんこになっているよ」とは、「ボタンがかけ間違っているよ」と注意してくれていただけなのです。

それなら、掛け違えていた恥ずかしさはあっても、妙なものを連想させる変な恥ずかしさはないですよね。

ちなみに「だんこちん子」は「互い違い」だけではなく、「高さや長さが違う」という時にも使うそうなのでご注意ください。

だいて

飲み会やお食事会の最後に、誰かが「だいて」と言い出すと、東京ではみんながドキッとして時が止まってしまうと思いますが、富山弁では「だく」とは「お金を出す」「おごる」という意味なので、ただ「おごって」とお願いしただけのことなのです。

おごる時には「今日はだいてやる」というそうです。

これを会社の飲み会の時に上司が言ったら、セクハラ問題に発展しそうですが、本当は、「今日は、お金を出すからね」と非常に嬉しいオファーをしてくれる、太っ腹な上司なのです。

言葉の違いというのは本当に恐ろしいもので、東京から新幹線で2時間ちょいで行ける場所で、しかもインターネットが普及し、グローバル化が進んでいる現代に、こんなにも意味合いが違う言葉が使われているなんてびっくりですよね。

県外の人は、どうしても「抱く」をイメージしてしまうので、富山県出身の人は気をつけて使うようにしましょう。

おちんちんかく

先生がいきなり「おちんちんかいとれ〜」と生徒たちに言ったら、そんなダイレクトに何を言っているのかと耳を疑ってしまいそうな発言ですが、富山では「ちんちんかく」とは「正座する」ということだそうです。

ですから、初めてのお宅にお邪魔して「おちんちんかかんと、こっちでひろがらっしゃい」と言われたら、「正座をしていないで、こちらで楽にしてね」と親切に勧めてくれているので、ギョッとしないで、ご好意に甘えてゆっくりくつろぐようにしましょう。

そもそも「ちんとする」というのが、「落ち着いている」「行儀よくする」「じっとする」という意味があるそうで、富山には何かと「ちん」がつく言葉が多いのです。

それが卑猥に聞こえる方言が多い理由で困ったものです。

つまんこ

これは富山でも限られた地域で使われている言葉だそうですが、「くじ引き」「くじ」を指しているそうです。

これも県外の人からしたら「こんなこと言っていいの〜?」と感じるような、卑猥で抵抗のある言葉ですね。

まあ昔から使っている人は、なんとも感じないのはわからなくもないですが、方言だからとこのまま使い続けていいのかは疑問です。

️富山弁って超かわいい!

マイナーと言われている富山県で、こんなにも愛らしく、インパクトがある方言が話されていたなんて知らなかった方が多いのではないでしょうか?

人種も言語の一つのはずの日本で、カルチャーショックを受けたように感じたのは私だけではないと思います。

人と人がわかりあうためには会話が大切で、コミュニケーションを重ねるたびに距離を縮めていくもことができますが、同じ日本語でも、意味や使い方が違うことをよく肝に命じて、その人がどんな意味で使っているのか、またそういう言葉使いをするのは、どんな背景があるのかをまず知ることも大切だということもわかりました。

今日は、少し卑猥な響きのある言葉もありますが、全体的には非常に可愛らしい富山弁の特徴を改めて知ることができて本当に良かったと思います。