睡眠は人の人生の総時間の4分の1から3分の1とかなりを占めます。

ですが、本人は寝ている間、意識は基本的はありません。

そのため、睡眠の質についてあまり真剣に考えたことがない人も多いようです。

睡眠の質が上がらない人にありがちな事を12個まとめてみました。

合わせて睡眠の質が悪いとどういう悪影響が出るのか具体的に解説いたしました。

ご自身の睡眠に当てはまるものがあれば、是非この機会に睡眠を見直してください。

睡眠の質がアップすれば、人生の充実度がぐんと上がること間違いなしです。

質の良い睡眠がとれていますか?

あなたは毎日、質の良い睡眠がとれていますか?

睡眠の質が大事であることを、今一度確認しましょう。

1.睡眠の質で翌日が変わる


まず、睡眠の質で翌日1日がまるで変わります。

寝起きの気分の問題だけではありません。

一日を通した脳の効率が大きく変わってしまうのです。

通常の睡眠に比べて1時間睡眠が足りないだけで、ビールを2杯飲んだ酔っぱらいの脳と同じ程度に脳の効率が下がると指摘されています。

2.睡眠は量より質

睡眠時間の長さも大事ですが、何よりも睡眠の質が大事です。

もちろん睡眠時間が十分(成人ならば7時間ぐらい)あることが理想ですが、それよりも睡眠中に深い良質な睡眠を取れたかどうかがとても重要です。

睡眠は量より質なのです。

3.質の良い睡眠とは何でしょうか?

では、質の良い睡眠とは何でしょうか?

一言でいえば、深い睡眠が、質の良い睡眠です。

外から見た場合は、ちょっとやそっとの刺激で起きたりしない睡眠状態、脳波計で脳の活動を計測できる場合は、覚醒時のα波やβ波が消えて、θ波からそして、δ波へとより穏やかな波形が出ている状態です。

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2つのフェーズがあります。

このうち身体の疲れをとりながら、脳の情報を整理をしている睡眠が主にレム睡眠です。

脳は活発に活動しているため、まぶたの下で眼球が激しく動くため、レム睡眠(RapidEyeMovementsleep)と命名されています。

より深い睡眠状態で、身体に加えて脳も休んでいる睡眠はノンレム睡眠と呼ばれています。

質の良い睡眠は、この両方を交互にバランス良くとることで得られます。

4.ノンレム睡眠がポイント


なかでもノンレム睡眠が特に重要です。

レム睡眠は身体は休めることができますが、脳が活発に活動しているため脳の疲れとをとることができません。

脳の疲れをとるためにはノンレム睡眠をとることがとても大事になります。

実際、少々レム睡眠が減っても大きなダメージになることは稀れです。

一方で、ノンレム睡眠がとれない場合は、たとえ数日間睡眠が不足しただけでも、様々な精神障害や、場合よっては幻聴や幻覚症状まで経験する人も出てしまいます。

脳の疲労が回復できる

脳は外から見ると動いているようには見えませんが、日中は絶えず忙しく機能しています。

脳の重さは1200g~1400gに過ぎませんが、エネルギー消費カロリーで見ると、1日のエネルギー全体の約5分の1を消費しています。

脳の科学反応に必要な様々な神経伝達物質も日中にどんどん消費されていきます。

疲労物質も大量に発生しています。

脳には痛覚がないため、脳の疲労を直接感じとることはできませんが、脳が疲れてくると、「頭がぼやっとする、目が霞む、ものが考えられなくなる、やる気がわかない」など様々な弊害が出てきてそれと自覚できます。

カフェインを飲んだり、チョコレートを食べたりすると、一瞬はシャキッとしますが、これは実際には脳の疲労は全然回復していません。

脳にたまった疲労物質を取り去り、減ってしまった神経伝達物質を補うためには睡眠をとるしかありません。

睡眠の中でも特にノンレム睡眠をとる以外に方法がありません。

ノンレム睡眠ができないと死んでしまう

極端な話になりますが、ノンレム睡眠が全くとれなくなると、動物は皆死んでしまうことが分かっています。

断眠実験は動物虐待との誹りを受けるため、最近ではあまり行われなくなりましたが、様々な動物実験で実証されています。

有名な事例は、シカゴ大学のハツカネズミを使った実験です。

ノンレム睡眠のような深い睡眠に入れないよう工夫された床に置かれたハツカネズミは、2日目には異常行動を始めて、3週間ですべて死亡してしまいました。

解剖した結果、死因は敗血症と判明しましたが、ノンレム睡眠がとれなかったことによるストレス・免疫力低下が原因と考えられています。

さすがに人間を対象に実験することは人道上の観点からできませんが、戦時捕虜に対して長時間眠らせない拷問をした例は数多く報告されています。

精神に異常を来たしてしまった例や死亡に至った例は枚挙に暇がありません。

睡眠の質が上がらない人がやってしまっている12個のこと

睡眠の質が上がらない人がやってしまいがちなことを12個ご説明します。

思い当たることがあったら、是非改めましょう。

1.寝る直前までいろいろと考えごとをしている

睡眠に入る直前の状態は、睡眠の質に大きく影響します。

寝る直前まで、あるいはベッドや布団に横になったときに、いろいろ思い悩むことは避けましょう。

不安や恐怖を感じていると交感神経が活発になってしまって中々寝付くことができなくなります。

寝る前に、横になって心配だなと考えても、明日起きて活動をしない限り状況はかわりません。

何か悩み事が頭に浮かんだら別の楽しいことを思い浮かべる等、工夫をしましょう。

どうしても頭に悩み事が思い浮かんでしまって困ったら、ちょっとだけ運動をすることをオススメします。

身体が興奮状態にならない程度に、軽いスクワットを数回程度など軽く身体を動かしてみましょう。

心の中で良いので、運動をしながら数を数えるのがポイントです。

人間の注意は同時に複数のことに集中できないようにできていますので、数を数えている間は悩み事を忘れてしまいます。

そのあとは、さっきまで何に悩んでいたかを思い出そうとせずに、幸せな満ち足りた気持ちだけを思い出してさっさと寝てしまいましょう。

2.寝る直前まで物を食べたり飲んだりしている

寝る直前まで物を食べたり飲んだりしていると、寝付きが悪くなります。

食べ物や飲み物を消化する為に、消化器系に血液を回して消化をしなければならないため、深く睡眠をとることが困難になってしまうのです。

更に寝入り最初の睡眠の深さが軽くなってしまいます。

寝入り最初のノンレム睡眠の深さが、その夜の睡眠の一番の深さになります。

寝入りの睡眠が浅くなる、すなわちその夜の睡眠の質が大きく落ちることになります。

では、寝る何時間前までなら良いのか?

理想としては、夕食は寝る3時間以上前にとるべきと言われています。

個人差や食べた物によって消化に要する時間はかわってきますので一概にはいえませんが、夕食を食べる時間帯はできるだけ早くしたほうが良いでしょう。

飲み物も寝る前1時間以内にはとらないほうが良いでしょう。

就寝前にホットミルクを飲むと寝付きやすくなるといわれていますが、気分的な効果がほとんです。

睡眠時の胃腸には実際には負担となっています。

ミルク(牛乳)に含まれるトリプトファンが体内に吸収されてセロトニンに変化して、最終的に睡眠物質メラトニンにかわるまでには相当の時間がかかります。

日常的に、牛乳を多くのむことはオススメですが就寝直前によく眠れるようにと飲むことはオススメしません。

もちろん寝酒もオススメはできません。

アルコールのお陰で寝付きはよくなりますが、入眠直後の睡眠の深さがかなり浅くなってしまいます。

寝酒の習慣をお持ちの方は、翌朝起きて疲れがあまり取れてない、頭が快適に回らない自覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

3.お風呂に入ってからすぐ布団に入る

お風呂に入ってからすぐ布団やベッドに入って寝ようとするのも、おすすめできません。

人間がすっとスムーズに入眠するためには、深部体温が自然に下がることが必要です。

深部体温は、私たちが普段脇の下で測る体温とはちょっと時間差があります。

外部から熱を受けるとある程度時間をかけて深部に反映されます。

寝る直前にお風呂に入ると、体表の体温が上がって下がりはじめた状態で就寝することになります。

就寝して数十分~1時間は深部体温が上がり続ける状態になってしまうため、それまで目が冴えて眠れなくなってしまうのです。

逆用すれば入浴を上手に使うことで良い睡眠がとりやすくなります。

40度未満のちょっと温めのおふろに入った90分後ぐらいに、ベッドに入りましょう。

深部体温が下がるタイミングにあわせて楽に入眠できて、深い良質な睡眠をとることができるのです。

お風呂に入るタイミング、ちょっと違いですが睡眠の質に大きな違いがでるのです。

4.寝る直前までパソコンやスマホを見ている

寝る直前までパソコンやスマホを見ている場合も、睡眠の質は落ちてしまいます。

目から強い光が入ると、脳が太陽光と勘違いしてしまって安眠物質であるところのメラトニンの分泌を抑制してしまうのです。

以前は夜24時間営業のコンビニの蛍光電灯(虫よけのため一般家庭の蛍光灯より強烈な波長を使っていました)を避ける程度で良かったのですが、LED照明が一般的になった現代は、ブルーライトがパソコン、スマホ、テレビから昼夜分かたず発せられるようになってしまいました。

安眠物質メラトニンの分泌量が減れば、当然睡眠も浅くなってしまいます。

スマホやパソコンの操作は就寝の1時間前にはやめましょう。

ベッドにスマホを持ち込んで寝入る直前までSNSチャットを続ける習慣がある方はスパッとやめましょう。

良質な睡眠を取り戻すために必要なことです。

5.カフェインの強い飲み物を夜に飲んでいる

コーヒーなどカフェインが多く入っているものを夜に飲むと、当然寝つけなくなります。

仮に寝付けた場合も質の悪い睡眠になってしまいます。

カフェインが沢山入っている飲み物はコーヒーだけではありません。

玉露、抹茶、緑茶、紅茶、ほうじ茶にもカフェインは沢山入っています。

ウーロン茶や玄米茶にも入っています。

見落としがちなカフェイン入りの飲み物では、コーラや栄養ドリング、エナジードリングなどがあります。

夜もうひと踏ん張り頑張ろう!と思ってこれらのドリンクを飲んでしまいますと、睡眠の質が犠牲になってしまいますのでご用心。

ココアにもカフェインは含まれていますが、一方で安眠効果の強い飲み物としても知られています。

ココアを夜飲むならば、ホットミルクココア(可能であればノンカフェインのココア)がオススメです。

6.電気をつけたまま寝る

電気をつけたまま寝ると、睡眠が浅くなってしまいます。

テレビなど見ているうちについ電気をつけたまま寝てしまった場合、翌朝は疲れが全然とれていないと感じた人は多いはずです。

これは、たとえ瞼と閉じて寝ていたとしても、うすい瞼の皮膚を透かして光が視神経に届いてしまうために起きる現象です。

身体は休んでいて意識は無いのに、自律神経は自分が現在起きている状態と勘違いしてしまうため、深い睡眠モードの副交感神経優位に入れなくなってしまうのです。

「熟眠障害」と呼ばれる状態です。

この状態の睡眠では通常よりも安眠物質メラトニンの分泌量が極端に少なくなってしまいます。

そのため安眠した実感はなく、実際に脳の疲れも全然とれていない睡眠になってしまいます。

電気をつけて寝る習慣がある場合は、すぐに止めましょう。

部屋全体を照らす天井照明はもちろんのこと、ベッドサイドのスタンド照明も寝る時には消しましょう。

もし小さなお子さんが暗いと怖いから電気をつけていて!とお願いされた場合も、お子さんがぐっすり寝たら部屋の電気を落としてあげてください。

7.寝る前に運動をしている

寝る前に運動をしている場合も、睡眠の質が落ちる場合があります。

体温があがってしまうような激しい運動を寝る前にすると、なかなか寝つけなくなります。

睡眠の深さも浅くなってしまいます。

入浴の章でも触れましたが、人間が入眠する場合には深部体温が自然に下る必要があります。

入浴時同様、過度の運動をしてしまうと運動後しばらくは深部体温が上がり続けてしまって寝付けなくなってしまうのです

10分に満たないウォーキングや犬の散歩や、ちょっとしたストレッチ程度ならば就寝直前に行っても問題はありません。

軽い運動の場合は深部体温はかわらず、表面体温が一瞬上がって、すぐに落ちますので逆に寝付きやすくなります。

8.日中あまり身体を動かさずあまり活動していない

日中あまり身体を動かさずあまり活動していない場合も、夜なかなか寝付けなくなりがちです。

人間の自律神経は、交感神経系と副交感神経系がバランスを保って正常に機能しています。

日中活動的に過ごしている間に優位になるが交感神経で、食べ物を消化したり排泄したり、睡眠中に優位になるのが副交感神経系です。

日中あまり身体を動かす習慣がないと、交感神経が優位になる時間がはっきりしなくなってしまいます。

その影響として夜、副交感神経が優位になる傾向もはっきりしなくなってしまうのです。

毎日デスクワークで身体を動かす機会がほとんどない人は、15:00おやつ時をから夕方17:00ぐらいの間に30分程度、有酸素運動を毎日の生活に取り入れてみてください。

散歩やジョギング程度でも構いません。

一日の深部体温の上昇・下降と自律神経の交感・副交感のバランスで見た場合16:00~17:00頃にちょっと汗をかく位の運動をすると夜、良質な睡眠が取れやすくなります。

9.悩み事がたくさんある

悩み事がたくさんある人の場合も良い睡眠は取りづらくなります。

寝る直前にあれこれ考えてしまう問題については1番目に説明しましたが、たとえ寝る直前には悩み事をしていなくても、悩み事がたくさんある場合は注意が必要です。

精神的なストレスと睡眠の質の間には強い因果関係があります。

悩み事が多いと日常的に精神的なストレスが大きい状態になってしまいます。

「悩むな!」と言われて悩むのが止められるなら、そもそも悩んだりしない!とおっしゃるかもしれませんが、悩み事を減らすよう心掛けましょう。

悩みを
・「解決できること」「解決できないこと」
・「何か手を打てば改善できること」「どうにもならないこと」
・「致命的なこと」「できれば避けたいこと」「たいしたダメージではないこと」
などと分類・整理してみましょう。

本当に悩ましい悩み事以外は、悩むのが馬鹿らしいと思えるようになればしめたものです。

10.自分に合わない寝具で寝ている

自分に合わない寝具で寝ている場合も睡眠の質が悪くなります。

実際、多くの人の枕は高すぎると言われています。

寝た時に頭の角度が自然に15度ぐらいになる枕の高さを選びましょう。

気道が圧迫されることなく、また首や肩口に余分な隙間が無くなるため、ぐっすり眠れるようになります。

枕の幅も大きめものに替えましょう。

人は寝ている間に自然に何度も寝返りを打ちます。

両側に頭1個分、あわせて頭3個分ぐらいの幅のある枕が理想です。

枕の材質、敷布団、掛け布団の材質、それからパジャマについても安眠のために改善ができないか確認しましょう。

睡眠は人生の3分の1から4分の1を過ごす時間です。

疎かにしてはいけません。

11.寝る前にたばこを吸っている

喫煙率は減少傾向にありますが、一部若年の女性層などで新規喫煙者が増えていることも指摘されています。

女性の自立等で社会進出が進んだ単身女性のストレス解消のせいかもしれませんが、タバコは身体には生来猛毒です。

健康を大切に思うならできるだけ早く禁煙しましょう。

更に、寝る前にタバコを吸うと睡眠まで浅くなってしまいます。

タバコの主成分ニコチンは、脳を興奮・覚醒させる成分です。

また身体中の血管を収縮させる影響もあります。

脈が速くなります。

血圧も上がります。

これではタバコを吸って安眠することは不可能でしょう。

実際、様々な実験で喫煙者の睡眠の深さが、吸わない人より10%以上も浅くなるレポートが報告されています。

ちなみにニコチンの半減期は2時間かかります。

つまり2時間前に2本タバコを吸うと、寝る直前に1本吸ったのと同じ影響が出ます。

少なくとも夜になったらタバコを吸うのは止めましょう。

寝タバコなどはもっての他です。

12.寝る直前まで勉強や読書をしている

寝る直前まで勉強や読書をする習慣をお持ちの場合も睡眠の質が落ちてしまいます。

人間の体内のモードは急には変われません。

寝る直前まで勉強や読書をしていると、直前まで脳がフル回転で活動しているわけです。

横になったからと言っても、すぐには脳の活動レベルが入眠のレベルまで下がってくれません。

目がぱっちり冴えてしまう人が大多数でしょう。

暗記系の受験勉強や資格試験の勉強をしている人にとって、寝る直前に覚えたことが一番記憶に残るのも事実です。

ですが、良質な睡眠は一生にかかわる問題です。

せめて寝る1時間前には、フル回転モードの勉強や読書はやめて、頭の回転を徐々に落として入眠するようにしてください。

寝る直前に覚えたことが記憶に残りやすいのは、覚えたあと別の情報が脳に入り込まないからと言われています。

寝る直前まで勉強しなくても、例えば1時間前に勉強をやめても、そのあと、寝るまでゆったり過ごせば寝る直前に覚えるのとそれほど変わらない記憶効率が得られるでしょう。

睡眠の質が悪いとどうなる?

睡眠の質が悪いとどんなデメリットを受けることになるのか、具体的に確認してみましょう。

あなたのその不調も睡眠の質が原因かもしれません。

1.夜中に何度も目が覚める

睡眠の質が悪いすなわち眠りが浅い状態です。

眠りが浅いと、ちょっとした音や振動などの外部の刺激、普通は我慢できる尿意などの体内のちょっとした変化ですぐに目が覚めてしまいます。

目が覚めたあとは、またしばらく眠れなくなってしまったりもします。

そのため更に睡眠の時間も質も低下するという睡眠劣化の悪循環に陥る人が多いのです。

2.日中すぐウトウトしてしまう

睡眠の質が悪くなると、夜ではなく日中に眠気を感じることが増えてきます。

脳は一定のペースで疲れていきます。

夜睡眠で疲れがきちんと解消できない場合は、しっかり活動しなければならない日中に機能低下を来すことになります。

そうした場合、日中にも関わらず、瞬間的な睡眠をとることで脳の疲労を少しでも回復しようと身体の防衛機構が働いてしまうのです。

日中眠気に負けて寝てしまいますと、体内時計が狂ってしまいます。

そうなると、本来ぐっすり寝て疲れをとるはずの夜に、また目が冴えて眠れなくなるという、これまた睡眠劣化の悪循環の落とし穴が待っています。

3.集中力がなくなる

睡眠の質が悪くなると、脳の活動レベルが目に見えて低下します。

特に脳のエネルギーを大量に必要とするような集中力を要する仕事ができなくなります。

脳が活動するためには、脳内伝達物質が脳細胞同士の間でスムーズにやりとりされる必要がありますが、睡眠の質が悪いと脳内伝達物質が不足したり、阻害されたりするために、スムーズに伝達できなくなってしまいます。

どんなに頑張ろう!と思っても、身体の細胞レベルのミクロの化学反応が進まないのですから気合でどうにかできるお話しでもありません。

集中力が必要な仕事をする人は特に、睡眠の質の維持・向上に気を付ける必要があります。

4.ストレスが溜まりやすくなる

睡眠の質が悪くなると、ストレスが溜まりやすくなります。

というよりストレスが抜けにくくなります。

ストレスには、精神的なものから物理的なものまで様々なものがあります。

人間関係や金銭問題、健康問題、薬物、アルコール、ウィルス、大気汚染までストレスの原因になるものは数え切れません。

ですが、ストレスを解消する方法は、良質な休息・睡眠をとる以外ありません。

つまり睡眠の質が悪ければ、ストレスをなかなか解消できなくなってしまうのです。

5.粗暴になる

もともと朗らかで滅多に怒ったりしないような性格の人であったとしても、徹夜が何日も続くようなことがあると、別人のように怒りっぽくなったり、苛ついたりしてしまうものです。

ストレスをうまく処理するには、脳の前頭皮質の中で高度な処理が行われる必要があります。

ストレスに強く朗らかな人物は実際大脳皮質が発達している人が多いのですが、この大脳皮質は脳の中でも大量のエネルギーを必要とする部位です。

睡眠の質が劣化した場合、脳は少なくなったリソースを、より原始的な生命維持に必要な部分に優先的に割り当てようとします。

人間性が減って爬虫類のように即物的に反応してしまう傾向が強くなってしまうのです。

6.人との会話の辻褄が合わなくなる

睡眠の質が悪化することで、人間関係まで悪くなる可能性が高くなります。

脳が正常に機能していない状態で会話をするわけですから、普通の状態の人と会話すると話が噛み合わないことが増えてしまいがちです。

本人はそれと気付くことができなくても、対話した相手は「この人はちょっとおかしいんじゃないだろうか?」と怪訝に思われてしまいます。

明らかに酔払いが話しているなら、アルコールのせいだと皆思うでしょうが、睡眠不足の場合は、あなたの人格に問題ありと思われる危険性大です。

睡眠の質が悪い状況で人と合うことはこのような危険性を伴います。

7.病気になり易くなる

睡眠の質が悪い状態が長く続くと、病気になり易くなります。

4番めに上げたストレスが溜まりやすくなる状況の延長上のお話しです。

様々なストレスが抜けなくなってしまうわけですから、一定期間このような状況が続けば自然と病気になり易くなります。

体内の活性酸素を例にあげてみましょう。

人間は酸素を呼吸する生物です。

体内に酸素を取り込んで二酸化炭素と排出しています。

酸素の一部は活性酸素にかわって、体内の組織を分子レベルで毎日大量に壊しています。

壊れた箇所を修復したり取り替えたりする作業も絶えず行われていますが、一番活発に行われるのが睡眠中です。

睡眠の質が悪くなると、修復のペースが破壊のぺースに追いつかなくなります。

結果、ガンや重篤な機能障害を起こすことになるのです。

良い睡眠をとることは、病気にならないために非常に重要です。

8.ダイエットに失敗する

良い睡眠がとれないとダイエットにまで失敗しやすくなります。

これは、食欲に関わるホルモン、レプチンとグレリンが影響しています。

良い睡眠が取れなかったり、睡眠時間が極端に短い生活を続けていると、満腹ホルモンであるレプチンの分泌が減って、かわりに空腹ホルモンであるグレリンが大量に分泌されてしまうのです。

睡眠の質が悪くなると、本能のレベルで食べなければ!という状態になってダイエットに失敗してしまうのです。

どうして睡眠がとれないと食欲が増えるのか、因果関係は仮説でしかありませんが、冬眠をする動物がぐっすり寝る冬眠の時期は目が覚めても食べずにすぐ眠れて、逆に冬眠に入る前は、寝る間も惜しんで食べ続けることと関係しているのかもしれません。

ちなみに最近の研究では、冬眠する習慣のない人間の場合でもホルモンを摂取することで冬眠は可能とのことです。

9.脳に老廃物が溜まる

睡眠の質が悪くなると、脳に老廃物が溜まります。

脳の老廃物はその名も「アミロイドβ」。

脳はご存知のように、酸素呼吸の酸素の20%以上を消費、カロリーベースでみても20%近くのエネルギーを消費する一大エネルギー消費センターです。

脳細胞には毎日老廃物が溜まります。

この老廃物、日中脳が起きている間は脳の細胞が過密に詰まりすぎているために、なかなか排出が進まないらしいのです。

日中もリンパ系を通って少しずつは回収されるのですが、脳の活動量に比べると微々たるもの。

脳の老廃物は、深い睡眠中にのみ脳から排出されるのです。

日中は隙間がなかった脳が、夜、深い睡眠に落ちると神経細胞以外の部分(グリア細胞と呼ばれる細胞)が少し縮むことで老廃物がキレイに洗い流されるという仕組みです。

脳の老廃物を溜めないためには質の良い睡眠が必須なのです。

アルツハイマーになりやすくなる

この「アミロイドβ」悪名をご存知の方も多いでしょう。

それは、アミロイドβがアルツハイマーの原因の1つであることが最近分かったからです。

アルツハイマー患者が亡くなったあとの解剖でもMRIでも、正常な脳細胞がアミロイドβに置き換わってしまっている脳の状況が確認されています。

このタイプのアルツハイマーの発症は高年齢になってからですが、アミロイドβが溜まり始まるのは30代、40代からとのことです。

若い頃から良い睡眠をとって来なかったツケが年をとってからアルツハイマーとなって返ってくるのです。

質の良い睡眠で健康になって!

質の良い睡眠をとることは健康に生きるための必要条件です。

何度も書きましたが、長い人生の3分の1から4分の1は睡眠です。

起きている残りの時間も、良い睡眠が取れているかどうかで気分も生産性も成果も大きく変わってきます。

「眠りを制するものは人生を制する」
です。

少しでも自分の睡眠の質を高めて、健康で生き生きとした人生を送りましょう。

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