ビジネスの場面で、「検討します」「検討させていただきます」という言葉を耳にする機会は多いと思います。

また、自らその言葉を用いる人も多いでしょう。

誰かに何かを依頼された際に、「考えます」といった意味合いで使われることの多い言葉ですが、人によっては断りの文句として用いている人もいるでしょう。

そんな検討の意味について、どのような場面で用いるのか、詳しい使い方をご紹介します!

「検討」を使いこなそう!

あなたは「検討」という言葉を日常的に用いていますか?

普段使いとしてよりも、ビジネスの場面で用いることが多い言葉ではありますが、頻繁にこの言葉を用いている人もいれば、滅多に用いないという人もいるでしょう。

それもそのはずで、検討は誰かに何かを依頼された際に、「ちょっと考えます」の意味や断りの文句として使われることが多い言葉です。

そのため、例えば会社同士のやり取りの場合には、立場が優位の方が使う言葉でもあるのです。

場合によっては上から目線の偉そうな言葉に聞こえてしまうこともあるかもしれませんが、元々は非礼な言葉でも何でもありません。

正しい使い方をすれば、むしろ礼儀正しく相手に対応することができます。

また、「検討」は顧客が会社に対して用いることの多い言葉でもあります。

例えば会社が何かの勧誘を顧客にした場合、「少し考えさせてください」といった意味で顧客が「検討します」という機会も少なくはありません。

そんな「検討」という言葉を、正しいタイミングで使いこなすことができるように、この機会に改めて確認をしておきましょう。

検討の意味

「検討」は、「考えること」という意味で覚えている人も多いでしょう。

私たち日本人は、詳しい言葉の意味を知らなくとも、何となくのニュアンスで日々言葉を使いこなせています。

そのため、詳しい言葉の意味までは知らなくても、「なんとなくこんな感じの意味」という感覚で使っている言葉も多く、本来の意味まではよく知らないという人も、意外と少なくはないのです。

また、詳しく意味を知らないがために、実はまったく違った意味として言葉を用いていることもあります。

例えば「確信犯」という言葉ですが、この言葉は「悪いと分かっていてわざと悪いことをする」という意味で覚えている人も多いでしょう。

しかし本来の意味は、「自分が正しいことだと信じて行動すること」です。

漢字の「犯」という字のイメージが先行してか、世間一般には確信犯を悪い意味の言葉として用いている人はたくさんいます。

そしてこの「確信犯」のように、本来の意味とは違った意味合いとして世間に認識されている言葉は少なからずあります。

それを考えた時に、あなたが何となくのニュアンスとして用いている「検討」という言葉も、もしかしたら本来の意味とは異なる使い方をしてしまっているのかもしれません。

そこでまずは、「検討」という言葉の本来の意味から確認していきましょう。

よく考えること

検討は辞書によると、「よく考え、調べること」を意味する言葉です。

また、「あらゆる面から調べて、良いか悪いかを考えること」という意味でもあります。

「検討」は「よく考えること」という意味を知っている人は多いでしょうが、実は考えるだけでなく、調べるという意味も含んでいるということまで、あなたは知っていましたか?

「検討」には、ただ思考するだけでなく、最終的な意思決定を下すために必要な調査も同時に行う必要があるのです。

そのため、例えばある会社から仕事を依頼されたら、まずは「検討します」と答えて、依頼先の会社や、依頼内容などについてよく調べます。

その上でこちらが「問題なし」と判断すれば、会社の依頼に応じるといった流れになります。

また、「検討」には「良いか悪いかを判断する」という意味も含まれていますので、本来はそこに「正しいものであるか」という要素も加わっています。

自分の会社にとって都合が良いか悪いかということももちろん重要ですが、依頼内容が法律に反するようなものであった場合には、自分の会社が得る利益だけでなく、法律的・道徳的・倫理的にもそれが正しいかどうかを同時に判断する必要があります。

そのため法律に反することでも、自分の会社の利益になればそれで良いといった考え方は、「検討」の本来の使い方とは違うでしょう。

「検」だけの意味

検討の「検」の文字だけを見てみると、さまざまな意味があります。

「調べる」「取り調べる」「封印」「(出入口を塞ぐという意味の)ふう」「取り締まる」「締めくくる」「考える」「計画する」「のり(法律や掟、決まりといった意味合いの)」「手かせ」「ためぎ(木の曲がりを正しく直す道具のこと)」など、たった一文字の漢字にたくさんの意味が含まれています。

意味が多いほど、この「検」という漢字を用いた言葉もたくさんあります。

例えば「検印」「検問」「検診」など、他の漢字と組み合わせることで、より元の意味を強くする言葉が作られています。

そんなさまざまな意味の中でも、「検討」に関係の深い意味について詳しく見ていきましょう。

調べる

「検討」の「検」の字には、「調べる」という意味が込められています。

先に「検討」にはよく考えるという意味でなく、調べるという意味もあるとご紹介しましたが、まさにそのことを指しています。

人は他の動物とは違い、頭がとても働き理性が強い生き物です。

そのため、物事を行う前には、まず頭で考えることをします。

考えた後で行動に移しますが、考える前には、考えるための判断材料となるものを調べる必要があります。

いわゆる「情報収集」のことですね。

この情報収集を行い、たくさんの情報を基にあれこれと考えるのです。

思考する能力は人間が元々持ち合わせているものですが、思考するためにはその材料となるものの存在が必要不可欠です。

何も経験していない、何も分からない状態では、人は何も考えることは出来ません。

例えばあなたが新しく職場に勤めた始めたとき、何もかもが未知の状態のため、何をやっていいのか、どうすれば良いのか分からないでしょう。

そのため、先輩に「分からないことがあったら質問して」と言われても、一体何を質問すれば良いのか、質問の内容すらも分からない状態だと思います。

それは、自分で「分かる」「分からない」と考えて判断するための材料が満足に揃っていない状況だからです。

実際に仕事をしていく内に分からないことが出てきますので、その時になってようやく「これが分かりません」と質問することが出来るようになります。

このように、思考する前にはまずその材料となる調べる作業が必須なのです。

考える

物事を考えるための情報を収集したら、今度はそれを分析していきます。

仕事であれば頭の中で一つの作業をさらに細かく分けて分類をしていきます。

その上で、一つひとつのことに対して考えて、納得して理解していくのです。

もし理解出来ないものがあれば、それが仕事上での「分からないこと」になりますので、即座に自分で調べるなり、先輩に聞くなりします。

会社の場合には下手に自分で調べて自己完結してしまうよりも、新入社員の内は何でも先輩に聞いた方がいいですが、ともかくもそれで回答を得られたら、そのことについてもようやく納得、理解出来るのです。

よく「考える力を身に付ける」という言葉を本で読んだり人から聞いたりすることがあります。

この考える力というのは、とにかく常に物事について考える癖を身に付けることでもあります。

同じ作業内容の仕事を毎日していると、慣れと気だるさからついぼんやりと作業をして、手元が疎かになったり、ミスを見逃してしまったりすることがあります。

この失敗は、考えるということを止めてしまっているために起こりやすいのです。

どんなに同じような作業内容でも、似たような日常の繰り返しでも、常に考える行為を疎かにしないことで、些細な変化も見逃さない力を身につけることが出来るようになるのです。

調べることと考えることは深く繋がっています。

そして「検」の一文字の中に、そのどちらの意味も含まれているのです。

「討」だけの意味

「討」には、「敵をうち平らげる」ことと、「問題点をくまなく探り調べる」という二つの意味があります。

前者は主に「討伐」や「追討」「掃討」といった言葉で用いられることが多く、そのどれもが敵を倒すという意味になっています。

一方の後者では、「討議」「検討」「探討」「討究」といった言葉で用いられることが多いです。

ただ調べるというだけの意味よりは、何か問題点やトラブル、注意点などを挙げた上で、それについてくまなく調べるといった意味合いが強いです。

例え問題点が何もなくてもしっかりと調べることには変わりありませんが、「検」が「調べる」「考える」といった意味合いが強いのに対して、「討」には問題点を追求するといった意味合いの方が強いでしょう。

くまなく探ること

「討」には、くまなく探るという意味が含まれています。

調べることが情報収集であるのなら、その中から目当てのものに関係するものをひたすら細かく探っていくというニュアンスで考えてもらえると良いでしょう。

例えばあなたがあるテーマに関して研究発表することになった場合、まずは研究するための材料を情報収集するでしょう。

始めはただ漠然と、テーマのキーワードが一つでも含まれているものは全て収集し、大量の情報を手元に確保します。

次に、その確保した情報を大まかに仕分けして、そこからさらに細かく分析していきます。

その上で自分が研究発表するものに関係している情報を、くまなく探っていくのです。

この探る作業は、まず調べてから行う場合が多いです。

しかし探るテーマがかなり限定されている場合や、そこまで細かく調べなくてもいい場合には、探る作業だけで終わることもあります。

しっかり調べること

「討」の文字も「検」同様に、しっかりと調べることを意味しています。

とくに「討」の場合は、あれこれと調べものをした後で、本当にそれが合っているのかどうか、それで良いのかどうかについて入念に自分の中で考えて討論することを意味しています。

そのため、「討」の字だけで見ると、「後でそれが正しいかどうかを議論するためにも、まずはしっかりと調べること」という意味合いが強くなります。

例えば授業であるテーマに対する宿題が出た場合に、「明日その結果を授業で発表して、皆で答え合わせをするためにも今日しっかりとテーマについて調べておく」ことをするでしょう。

このように、「討」は後に控えている何かのためにも今しっかりと調べるということをとくに強く意味している文字なのです。

訓読みすると?

「討」は、その文字の組み合わせからも、「トウ」と読むことが多いです。

これは音読みですが、訓読みもあります。

訓読みでは「うつ」「たずねる」と読み、前者は先に挙げたように敵をうつといった場合にする読み方です。

後者の「たずねる」は「誰かに訊く」という意味を持っています。

「討」にはくまなく探り、またしっかりと調べるという意味がありますが、自分で調べてもどうしても分からない場合には、誰かに訊ねるが必要があることや、人に訊いても良いのだという意味も含まれているのでしょう。

難しいことを考える時に使う


「検討」は、難しいことを考える時に使う言葉です。

そこまで思慮深く考える必要がない場合には、「考える」「少し考える」「ちょっと考える」など、浅い考えで済むことが多いです。

一方でわざわざ「検討する」といった場合には、その場では直ぐに答えが出せない状態を示します。

 そのため、その場では「検討させて下さい」または「検討します」と言って、相手に少し時間をもらい、その間にしっかりと熟考することが多いのです。

難しいことを考える時には、人はたくさん時間を使います。

それこそ、自分にとって「人生最大だ!」と思えるような重大な選択の場面では、かなりの時間をかけて検討することになるでしょう。

人によっては何日間、または何年間と検討し続けることもあります。

恋人がいながらも、「結婚相手は本当にこの人で良いのだろうか」と何年も悩み続けることもありますし、自分の進学先をどこにしようかと頭を抱えて考え込むこともあります。

また、自分の会社を存続させるか潰すかで深く思い悩むこともあるでしょう。

わざわざそれを「検討」と口に出すことはそうありませんが、もし相手から回答を急かされた時には、「検討させてほしい」と思わず口を突いて出てしまう言葉なのです。

使い方の例


あなたは普段、どのような場面で「検討」の言葉を用いていますか?

何かをしっかりと考えたいときに使う言葉ではありますが、自分一人だけの状態ではわざわざ使うことはしないでしょう。

誰かと対峙していて、何かを求められたり、依頼されたりしたときに、その場では答えを返せない場合に「検討します」と言葉を用いることがほとんどだと思います。

また、日頃から日本語の使い方を意識している人は、普段使いでも「検討」の言葉が出てくることは少なくはないでしょう。

しかしそうでない人では、ビジネスの場や勧誘を受けた場でのみ「検討」の言葉を口にすることが多いです。

普段使いに慣れていない人ほどビジネスの場のみ使うため、「検討」という言葉に対して堅苦しさを感じる人も少なからずいるでしょう。

「検討」は、どのような言葉として使うことが多いのでしょうか?言葉の使い方の例を以下にご紹介します。