大手企業で働いている人で、夫が海外に転勤することになり夫と共に海外で暮らすことになった人も多いはずです。

奥様は当初不安で仕方がなかったのですが、夫や友人の薦めもあって5年間海外(オーストラリア)に移住したのでした。

しかし、5年が過ぎていよいよ帰国という時になって、奥様方がむしろオーストラリアの方が過ごしやすくて良いと感じ始めたようなのです。

帰国の時には、「いよいよ日本に戻るのね」と嘆いていたという話を聞きました。

出かける前には不安で渋り、帰国する時には懐かしさでもどかしくなるなんて不思議なものです。

そこで、後日にその奥様と会う機会があったので、なぜそのように感じたのかを聞いてみました。

向こうでの生活を振り返ってみると、当初はビックリすることだらけでした。

国はもちろん家も庭も広いことでした。

それと時間の感覚が違っていたのでした。

あるメーカーに勤務していたので社宅は少し郊外ですが、敷地は約300坪程とのこと。

しかも、プールがあるというのでビックリでした。

夫は技術者で毎日夜遅くまで働いていたのです。

仕事で午前様になることもしょっちゅうでした。

それが転勤先ではほとんどがいわゆる定時というもので、夕方の5時には会社を出るのです。

車で社宅まで15分ほどですので、夏場はまだまだ日も高くて夜の8時までは外で遊べるのです。

3歳と5歳の子供がいたので、帰宅後は家族でピクニックにも出かけられたそうです。

しかし、商店街は土日は基本お休みで、必要なものは買いだめしておかなければなりません。

食材もお肉も大きな塊りや単位なので、これにもビックリです。

ビックリすることを上げればきりがないそうですが、しばらくすると子供の教育のことやお付き合い、食生活、風習にも慣れたそうです。

ある時期からは、楽しく生活している自分にも驚いたそうです。

このように、海外で暮らしたいと考える人も増えているようですので、海外移住についてまとめて見ました。

海外移住に憧れているあなたへ

若い時にワーキングホリデー制度を利用して、海外生活を経験したことがある人は、よほど苦い経験をしたことが無ければ、海外生活に憧れを持っているはずです。

仕事で海外出張が多かった人は、必ずと言ってよいほど家族で海外旅行を頻繁に経験しているはずです。

海外の何がそれほどまでに楽しいかと言うと、飛行機に搭乗して国外に飛び立ち、日本とは異なる建物や文化、そしてそこで暮らしている人達と言葉の違いなど、生活そのもの全部が素晴らしいと感じるからです。

その経験が忘れられずに、とうとう海外移住を計画することになるのです。

それ以外にも、海外移住に憧れる理由は人さまざまです。

わたしの知っている人で海外移住を実行した人の理由は、なんと花粉症で苦しむ日本を脱出したかったためです。

当初は春の期間だけ移住していたのですが、ネットを活用すれば海外でも仕事がスムーズにできることが分かると、生活の基盤を海外に置いたのだそうです。

もちろん家族そろってですが、子供も含めて現在ではすっかり現地に馴染んでいるようです。

最近では、子供をバイリンガルに教育したいと、米国やカナダ、オーストラリアなどの英語圏に移住する人もいるようです。

また、定年退職を区切りに、治安が良くて気候が温暖で、日本食が食べられて病院も近くにあれば、思い切って日本を離れてみたいという漠然とした気持ちで移住する人もいます。

最近では、よほどへんぴな国や地域に行かなければ、日本人が近くに住んでいるはずです。

人気の外国では、日本人のコミュニティーが存在しています。

言語が得意でなくても、片言でも充分生活できるのです。

若い人なら、起業家を目指して最先端の技術を持った国に移住することもあります。

多少の苦労があっても、海外でいろいろとチャレンジしたい人が増えているようです。

もちろん、海外移住で挫折した人も多いようで、候補先の実情や不安なところを、経験者に聞いておくことをお勧めします。

海外移住する日本人が増えている


最近の海外移住の状況について、外務省領事局政策課の調査結果を調べてみました。

平成28年10月1日の集計結果では、日本の領土外に在留する日本人の総数は、133万8477人で、前年よりも2万1399人(約1.6%)の増加となって昭和43年以降最高になったようです。

この集計の中で、現在は移住しているがいずれ日本に戻るという人は約87万人で全体の約65%を占めています。

移住先で永住権を獲得して、生活の基盤を日本から海外に移している人(永住者)は46万8千人余り(前年比約2.5%増)です。

海外移住者も永住者も増加しているようです。

興味があるのは、男女別の比較です。

男性64万2千人(約48%)に対して、女性は69万6千人(約52%)と平成11年以降は女性の方が若干多いようです。

移住先の情報について、もう少しまとめて見ました。

移住先の地域別で見ると、「北米」が全体の約37%(約49万人)で、昭和60年以降一貫して首位を維持しています。

次いで「アジア」約29%、「西欧」約16%となっており、これらの3つの地域で全体の約80%を占めているようです。

国別では、米国が圧倒的に人気があり、全体の約32%(42万1千人)で、次いで「中国」が約10%(12万8千人)で、この2ヵ国で全体の約42%を占めているようです。

3位以降は、「オーストラリア」が約6.9%、「タイ」約5.3%、「カナダ」約5.2%、「英国」約4.9%、「ブラジル」約4.0%、「ドイツ」約3.3%。

「フランス」約3.1%、「韓国」約2.8%、「シンガポール」約2.8%の順となっています。

年齢別では、「20歳未満」が全体の約22%、「40歳代」が約21%となっていて、この両者で移住者の約43%を占めています。

さらに年齢別に見て見ると「20歳代」は約12%、「30歳代」は約18%、「50歳代」は約13%、「60歳以上」は約14%となっており、若い人の海外留学と中年の転職者や起業家が多いようです。

移住先に求められる条件とは?

夢と希望を抱いて海外に移住したが、結局夢破れて帰国してしまった人も多いのです。

海外に行く前と、行ってからのギャップが大きかったためです。

1週間程度の旅行なら我慢できても、これからずっと嫌な思いをしながら暮らしていくとなると、ストレスと不安が溜まってくるのです。

移住先の候補と考えているところが、どんなところなのかは充分に調査したり、経験者の話を聞いたりして、理解しておくことも大事です。

その時に、長期滞在するのか永住を考えているのか(移住の目的)によっても、ビザの取得条件も違ってくることもあります。

心配なのは、現地の治安です。

日本人ンに対する偏見やこだわり、悪い風習がないかなども確認しておくべきです。

医療関係や毎月の生活費、子供がいると日本人学校の有無なども気になります。

調べてもよく分からないような地域を考えているなら、一度1週間程度の旅行をしてみて、現地の生活を体験してみることをお勧めします。

日本人は、親切でお金を持っているという固定観念で、詐欺や犯罪に巻き込まれることも多いようです。

あまりネガティブな情報ばかり発信してもいけないのですが、現地の生活を体験することで、思いがけなく嬉しいことも見つかるかも知れません。

チャレンジする人にのみ得られる経験も、想像以上の貴重なものと思います。

では、移住先に求められる条件を具体的に考えてみます。

治安が良いこと


最近では、世界的にテロの脅威が大きくなっていて、海外ではいつどこでテロに巻き込まれるかも知れないというリスクはあります。

もちろん、日本国内でもテロやその他の犯罪に巻き込まれることもあるのです。

これから海外移住をしようと考えている時には、まず治安の良さを重要視するはずです。

まして家族そろって移住する時には、まずは治安について心配することでしょう。

当然、内戦状態の地域で、時折銃弾が飛び交う国には行きたくないはずです。

しかし、表面上は安全な国となっていても、その国の一部の地域によっては誘拐や強盗が多発しているところもあるのです。

日本でも、大通りから裏通りに入ると、不良がたむろしていて日中でも恐喝を受けるようなところもあります。

外務省が海外渡航者や滞在者向けの「海外安全情報」を随時変更してHPで発信しています。

危険情報やスポット情報などを見ることができます。

治安と同様に海外での医療機関の情報も含まれています。

この情報の中に、危険地域として発信されていると、当然不安になってきますが、海外経験者によるとこれらの情報には上がっていないような落とし穴もあるようです。

つまり、国全体としては安全となっているが、実際に住んでみると特定地域では頻繁に強盗や盗難の被害に会ったり外国人同士の暴力事件が絶えないとか、子供をインターナショナルスクールに通わせていても誘拐犯に狙われてしまったりと、犯罪の陰が消えないこともあるそうです。

安全な国と思っても、それなりの覚悟が必要なのです。

万一強盗に出くわした場合には、こうして危害を加えられないようにするとか、対策を講じて心の準備も必要なのです。

これらのリスクが少ないところを選ぶのですが、仕事の関係で避けられない時には、経験者の情報を集めておいて身を守ることを優先にすることです。

物価が高すぎないこと

定年退職して、親しい身寄りもいないので、老後は海外で骨を埋めるつもりで永住したいと思っている人もいます。

若い時にはほとんど海外に出かけることがなかったので、海外での生活が夢であったなどと安易に考えている人もいます。

さらには、日本は嫌な奴ばかりで面白くなかったので、海外で楽しく暮らしたいと脱出することを考えている人もいます。

これまでの貯えと年金で、楽しく暮らせる地域があるはずだと言うのです。

むしろ、日本よりも物価が安い国なら、楽に暮らせるのではとの考えも持っているようなのです。

このような定年退職組とは違っても、若くして移住する人にとっても、現地の物価は気になるものです。

消費者物価が最も高い国はシンガポールで、ニューヨークを100とした物価指数ではシンガポールは116だそうです。

物価指数で比較すると、アジア地区で低いところはマニラ(フィリピン)が62、クラルンプール(マレーシア)が56、チェンマイ(タイ)が44です。

物価だけを考えると、これらのアジアの地区は安いと言えます。

ちなみに、日本の東京の物価指数は98です。

物価が高すぎないことも条件ですが、それと合わせて食品の安全性とか医療も検討の対象になるようです。

治安、物価、医療の面で総合的に考えることが必要です。

言語に困らないこと

海外移住の時に不安に感じることは、まずは言語に困らないかということです。

英語圏の地域なら、片言の英語でも話せることはあっても、それ以外の言語であればなかなか意思が通じないような気がします。

まずは、自分の英語力に自信がないとしても、学生時代に親しんだ英語ですから、簡単な挨拶や基本的な単語などは分かっているはずです。

実は、これだけのことでも大いに役立つようです。

中国語の場合も、共通の漢字文化だと思っていても、文字の意味が全く違っていたことも多いのです。

まるで古代文字を読むようにまったく理解できない文字もあります。

しかし、このような見たこともないような言語を使う地域に進んで移住することはないはずです。

ともかく、英語が通じる地域であれば、当初は単語を並べるだけでも、意思は通じるはずです。

駅や案内表示板に、現地語と英語が並記されていれば一安心です。

ただし、公共施設の案内板の表示が現地語だけの場合は、それらの中で利用することがある文字については、現地語を覚えるしかありません。

これに少しの手間がかかることになります。

何かの交渉事など難しい会話の場合を除けば、片言の英会話と単語を書いて見せれば意味は分かるはずです。

人見知りをしないで、話しかければ意思は通じるのです。

でも、スムーズに会話をしようと思っていたならば、基本的な英会話を覚えていくべきです。

わたしが海外で困ったことは、レストランのメニューが現地語だけで書いていた時です。

気が利くところは、料理の写真付きのメニューが出てきますが、こんな店は助かりました。

その他の場面では、ハッキリと声を出して日本語とジェスチャーで話しても理解してくれたところもありました。

必死で話すと、分かってくれるものです。

こんなところも、海外の魅力でもあります。

仲良くしたいと思っていると、雰囲気でも理解してくれて、現地の言葉を覚えていくと、さらに親しくなっていくものです。

日本人の先輩やその友人がいると、これも一安心です。