4月から新入社員がそれぞれの職場に配属されたり、新しい部署に異動されたり、職場の社員の構成も変わったところも多いはずです。

新しい人が職場に加わると、雰囲気も変わるし先輩たちも後輩の手本になろうと気持ちが引き締まるようです。

初々しい若者たちの働く姿を見ると、この会社も順調に成長しているのだと実感して、先輩としても嬉しくなるのです。

しかし、後輩と言えども実年齢も様々で、修士やドクターを経て入社した新人は、既に結婚していて子供も抱えている所帯持ちの人もいるようです。

独身の社員にとっては、何かと気を遣ってしまうこともあるのです。

中途採用された専門職の社員や他社から引き抜かれてきた社員などは、専門的な知識も経験も豊富なので、先輩面していい加減なことも言えないので困ってしまうのです。

とは言え、会社のルールや企業方針などを指導するのは、何と言ってもその部署の先輩たちなのです。

自由な学生生活を謳歌してきた新人たちには、いきなり細かいルールや企業方針を説明してもどこまで理解しているのか分かりません。

会議室で一日研修をしても、朝は緊張して聞いていても、午後は睡魔が襲ってきて居眠りする者も増えてきます。

終業時間はキッチリと会社に拘束されているので、自由な行動が出来ないことからつい居眠りをしてしまうようです。

昼休みに食堂で新入社員と一緒に食事をしていると、研修の時には質問が出来なかったようなたわいもない事への質問をしてくるときがあります。

そんな簡単な質問には、丁寧に答えてあげようとするのですが、話しに熱中するとつい馴れ馴れしい友達言葉で話し掛けてきます。

完璧な敬語や謙譲語を使えとは言わないけれども、目上の人と話す時の丁寧な言葉遣いぐらいは知っておくべきだと感じて、相手を見つめてしまうのです。

先輩と後輩の関係というよりも、社会人としての言葉遣いと礼儀作法ぐらいは覚えておけよと言いたくなるのです。

もちろん、しっかりとした礼儀作法や言葉遣いをする新人もいますが、こんなことは幼いころからの家庭での躾というのか、家庭の教育方針というのか、成長する過程で身に付いたことだと思います。

家庭や学校でこのようなことの教育をしっかりと受けていれば済むはずなのですが、できていないということは改めて指導していくしかないようです。

やはり、教えてやらなければ出来ないことばかりなのです。

若い後輩を部下に持ったら、先輩の方が何かと気を使ってしまい、イライラすることも多いようです。

後輩の指導に当たっては、どのようなことに留意すればよいのか、どのように考えておけばよいのかを考えて見ました。

後輩指導をすることになったら

もしあなたが、後輩の指導を頼まれたらどのような気持ちになるでしょうか?

「よし、先輩としてしっかりと仕事ができるところを見せてやろう!」とか「分かりやすく教えてやろう」などと、先輩としてのプライドがムクムクと湧き上がり、しっかりと教育をして一刻も早く戦力として働いてほしいと思うものです。

しかし、あの後輩はどんな性格だろうか、とも心配もするのです。

「自分の言うことを真面目に聞いてくれるのだろうか?」「彼らたちの前で、言いたいことをすべて上手く説明できるだろうか?」と悩むこともあるのです。

後輩から慕われて頼りにされ、上司からもしっかりと後輩の指導をしていると認められたい、両方の願望を持つことになるのです。

すると、改まって後輩の教育に入る前から、教える側の先輩としての不安とストレスが増えてくるのです。

予定していた内容を伝えた後で、とんでもない質問が出てくるとどうしようとか、自分が苦手なところを鋭く突いてきたらどうしようとか、さらに自信をなくすような余計なことまで考えてしまうのです。

このように、後輩の指導を任されたら、先輩としての責任を強く感じることになって、悩む人も多いのです。

後輩指導でストレスを感じる人も

社会的な常識やルールなどの教育は別として、ここでは企業に新しく入社したリ、若手の社員などの後輩の指導をする時について考えてみます。

後輩を指導する目的は、一般的にはまずは仕事の重要性や仕事への取り組み姿勢、仕事の具体的な行動や原理、上司への報告・連絡・相談などのコミュニケーションに関してです。

早く一人前の社員として働いてほしいし、会社を盛り上げるようなパワーを発揮してほしいと願うからです。

新しく入社した人達は、まだ会社の現状を知らない状態ですから、みんな希望に満ち溢れているのです。

しかし、後輩の指導を頼まれる時は、このような新人ばかりではないのです。

入社して数ヶ月、あるいは数年経過した後輩の指導を頼まれることもあるのです。

このような後輩は、既に会社の事情もよく理解しているのですが、仕事をしていく上で何らかの悩みや問題を抱えており、会社の歯車の一つとしてうまく機能していないということもあるのです。

仕事が厳しすぎる、パワハラを受けている、職場で浮いてしまっている、能力が不十分でついて行けない、などの悩みを抱えていて、満足に働けない後輩もいるのです。

このように、単に覚えが悪いだけなら、もっと心を入れ替えて勉強をし直せとハッパをかけることもできますが、人間関係の悩みやら健康状態が悪いことなどでは、簡単に激励する指導だけではうまく解決できないのです。

この会社が嫌いだと言うなら、すぐに辞めてしまえと言えるのですが、本人は何とかここで働きたいという気持ちがある場合は、指導する人も困ってしまうのです。

このような状況では、社内にもそれ専門の人事部などの悩み相談を受ける部署もありますが、ともかく後輩指導を頼まれた先輩にとっては、ストレスを感じる人も多いようです。

後輩指導で意識したい10個のポイント

後輩指導を依頼されても、自分の日常業務も抱えているので時間的にも大変なのですが、それも見越してあなたに依頼しているのです。

自分の仕事も、そして後輩の指導も両立できると信頼されている証なのですから、依頼されたらキッチリとやり遂げたいものです。

後輩指導で意識しておきたい基本のことがあるので、それらから説明していきます。

1.模範となれるように


あなたが初めて仕事を始めた時のことを思い出してみてください。

あなたの指導を担当した先輩たちがどのように対応してくれたか、そしてその時にどのようなことに悩み不安に思ったのかを覚えていますか?

いろんな先輩たちが登場して、それぞれ独特の言い方で指導してくれました。

説明を受けたけれども、ちょっと分かりにくそうにしていると、すぐに例え話をして理解させようとした先輩もいました。

また、こちらの状況には関係なく、自分が予定していたことをマイペースで淡々と説明してサッと去ってしまう先輩もいました。

質問しようとしましたが、それも受けずにサッサと出ていくのでした。

あっけに取られて茫然として、分からなかったことに後々まで悩んでいたこともありました。

そんな事を思い出すと、ともかく後輩が納得するまで説明をしてあげて、分からないことならいつでも聞けるという安心感を与えてあげることも重要だと思ったのです。

そして、あの先輩のようになりたいと慕われ、後輩の模範になるように心掛けたいものです。

真似されてもいいように

幼い子供は、TVで見る憧れのキャラクターの身振り手振りの演技を覚えて真似をするものです。

両親の前でも、腕を動かしながらキャラクターの真似をして、超能力を持っているような気持ちになっているのです。

まずは、格好や動作を真似ることだけでも、その気になっている姿を見たこともあるはずです。

憧れの主人公のキャラクターになっているのです。

この感覚は、大きくなっても同じです。

さっそうとした憧れの映画スターのスタイルや動作を真似て見たり、喋り方やタバコの咥え方まで真似るのです。

すると、その映画スターに成りきれるのです。

仕事でもアルバイトでも、経験豊富な先輩の動作や手際をしっかりと観察しているのです。

みんなから模範的だと言われている先輩がいると、その行動や動作を真似ることもあるのです。

その先輩と同じような仕事ができると感じるからです。

きっとその先輩の行動や動作は、きっと要領もよく効率的に働いていることでしょう。

時には後輩の前で、実際に手本を見せることも必要です。

手際よく作業したり取り扱っているところを見せると、後輩も感心して尊敬するものです。

後輩から真似されても良いように、自分の行動には責任も持つことです。

2.全体像を伝える

後輩に仕事の手順やポイントを一つ一つ指導していくことは重要ですが、それだけではこの仕事がどのように役立っているのかが分かりにくいのです。

自分が教え込まれたことは、会社でどのように役立っているのか、何を目的に行っているのかが分からないからです。

そこで後輩指導するときには、まずはこの仕事がどういう役割を担っているのかという全体像を説明してあげることです。

その中であなたの仕事はここに活かされていて、会社全体ではとても重要な位置にあるんだという風に教えるのです。

すると、一つ一つの行動はいい加減にできないと分かり、真剣に指導を受けるようになるからです。

それと、始めのうちにしっかりと全体像を伝えておかないと、個人個人で勝手に全体像を創り上げてしまい、とんでもない方向に進めてしまう恐れもあるからです。

インドの古いことわざに「群盲象を評す(ぐんもうぞうをひょうす)」というのがあります。

数人の盲人が象の一部だけを触って、象という動物の全体像を語り合うということわざで、足を触った人、鼻を触った人、尻尾を触った人は、それぞれが象の全体をイメージするのですが、大きな耳や優しい目などは絶対に知る由もないのです。

こんな時に、まずは象という動物の全体像を教えてやって、それから各部位に触れるとより良く理解できるのです。

当社はこんなことを目指している企業で、そのためにわたしたちはこんなことをしているんだと全体像を教えてあげるのです。

自分の仕事は会社の何を担っているのか

すると、今から覚えようとする仕事は、会社にとってどのように役立つのかも知ることができます。

そして、この仕事を完成させると、会社はどのようなところが強みになって、ますます成長して行けると想像できるのです。

自分に与えられた目標を達成すると、会社の成長に寄与するだけでなく、さらに成長を続けるとやがて国内でもトップの企業になれるなどの大きな夢も語ることができるのです。

現在の会社を支えるだけでなく、業界でも指折りの優良企業になれるチャンスもあると指導されると、さらに意欲も湧いてくるのです。

後輩指導の時には、後輩たちの活躍が会社の大事な一部を担うだけでなく、将来の会社の運命を左右させる余地があるだけでなく、将来の自分の人生にも影響を与えることだとも教えるべきです。

3.常に受け手の立場で考える

そもそも、後輩といっても性格も知能も様々なのです。

学生時代は遊びまくっていたけれども、たまたまこの会社の役員とのコネがあって、試験も面接もひどい割にはなんとか入社できた人もいます。

有名な国立大学を優秀な成績で卒業したけれども、老いた両親の面倒を見るために実家近くのこの会社を選んで受けた人もいます。

体力自慢の運動部の選手を、体力があるので厳しい環境でも頑張ってくれそうだと敢えて入社させた人もいます。

それらの人に、仕事の指導をするとなると、いかに分かりやすく仕事を教えられるか、いかにその仕事が重要であるかを教えられるかがポイントとなります。

それぞれの後輩の性格やレベルに合わせた指導の仕方が要求されます。

ある後輩にはちょっと難しいと言われても、別の後輩はもの足りなく感じていたりと、理解する力と覚えるスピードはまったく違うのです。

そこで、みんなには仕事の全体像をしっかりと説明し、あとは後輩の能力や正確に合わせて、指導の仕方を変えざるをえません。

常に受け手の立場で考えておいて、本人が納得するまで指導するのです。

4.粘り強く対応する


後輩には様々な人がいる。

性格も知識もバラバラであると書きました。

そして、それぞれの後輩に合うようなレベルの指導を行うことが必要とも書きました。

このことは、指導する側においても相当な工夫と忍耐が必要になります。

後輩達が途中で指導を受けることを投げ出してしまうような事態にでもなれば、指導する意味がなくなってしまうからです。

早く指導を終えようと焦って、急速に仕事に関することを強引に教えても、理解するまでには至らず、結局何も分からずじまいで指導期間が終わってしまうこともあるのです。

指導することを吸収するスピードはバラバラなので、それぞれの能力に合わせて根気よく、粘り強く対応してあげることが大切です。

いい加減な指導で終わってしまうと、いずれは緊密に仕事をする立場になることもあるので、あの先輩はダメだと烙印を押されないように対応するのです。

このように、分かりやすく指導する方法について考えていると、あなた自身のレベルの向上にも役立つときがあるのです。

唐突な質問にもしっかりと答える準備をすると、あなた自身の知識も向上してあなたの活動範囲も広がることもあるようです。

5.一貫性のある言動で

例えば、1ヶ月間の後輩指導を任されたとすると、あなたと後輩の接触時間は当然長くなってきます。

それだけ長いと、会社内だけでなく仕事を終えてから食事会に行ったり、休日に先輩後輩とグループで遊びに行ったりする機会もできてきます。

仕事だけでなく、趣味の話や私生活の話もすることもあります。

日頃から指導をしている時に、仕事だけでなくいろんな話題にも踏み込むときがあるのです。

TVでたまたま温暖化の話題を取り上げたニュースがあったりすると、食事をしながらこの話題について議論する時もあるのです。

この会社は温暖化防止の観点から、むやみに炭酸ガスを放出しない取り組みをやっている。

電気も太陽光発電の比率を増やしており、ボイラーの燃料も再生燃料でまかなって温暖化には積極的に取り組んでいるとも説明するのです。

社用車も、ハイブリッドか電気自動車を採用していることも紹介します。

会社としては、一貫して地球温暖化防止に取り組んでいることを説明するのです。

もしも、これまでと違ったことを言うと「先日言ったことと、今回の説明は違っているのでは?」と一貫性がないことを疑われて、信頼されなくなります。

これは一つの事例ですが、ささいなことでも日頃から一貫性のある言動で指導をしないと、「あの人のいうことは、時によってコロコロと変わる」「言うことがブレるので信用できない」と思われてしまうのです。

信頼を築くためにも

一貫性がなく、その都度いうことがブレていると、「あの先輩は信用できないなあ」と信頼が無くなります。

信頼できない人間から指導されても、真剣に聞くことができなくなります。

まともな後輩指導ができなくなるのです。

6.個性を受け入れよう

指導しようとする後輩たちは、恐らく性格は様々です。

いろんな考え方を持っているはずです。

新人として新しく職場に配属された時は、緊張しておとなしくしているはずです。

そして、ある程度社会生活に慣れてくると、本性が現れてくるのです。

みんなと同じように指導していても、素直に聞く人と上の空で聞く人もいるのです。

何から何までキッチリとメモる人、メモなどは取らずにただ聞くだけの人、貧乏ゆすりをしながらぼんやり聞く人などいろんな個性の人間がいるはずです。

ポイントは、しっかりと指導したことを覚えて理解してくれていれば良いのです。

焦らずに個性を尊重した指導に心がけることです。

7.プラス思考で導く

後輩の中には、学生時代を優秀な成績で過ごして来た人は、みんなの前で失敗したことがほとんどないようです。

上手く行ってみんなから尊敬されたり羨ましがられたりはしたけれども、大恥をかくことなどあり得なかったのです。

そういう意味では、プライドも高くなっているのです。

そんな後輩が一旦しくじってしまうと、表面上は笑ってこらえていますが、内心は相当落ち込んでいるはずです。

よく失敗ばかりしてきた後輩は立ち直りも早いのですが、失敗経験がない人ほどつまずくとガッカリしてしまい、精神的にも落ち込んでしまうのです。

何度も同じような失敗を繰り返す後輩なら、厳しく叱って教えることもできますが、プライドが高い後輩やしっかりしていると思われている後輩がたまたまミスをしたような時であれば、くじけないようにプラス思考で導くことが必要です。

失敗しても前向きに

失敗することは困ったことですが、誰にも起こることで失敗しない人間なんていません。

どのような理由で失敗したのか、どのように改善すれば次の失敗を防ぐことができるかを共に考えるのです。

失敗しても得ることもあります。

お互いに前向きに考えて行動するのです。

自分の失敗経験を話す

先輩といえども失敗したことは数多くあったはずです。

中には、とんでもない大失敗もあったかも知れません。

後輩が何かに失敗して落ち込んでしまっている時には、先輩も自分の過去の失敗談を話しすることもいいことです。

あの先輩もこんな失敗をしていたと知ると、驚きと共にある意味共感を持つのです。

失敗をしたことよりも、その後をどのように対応したかも教えるのです。

8.話しかけやすい雰囲気を作る

後輩を指導していく上で大切なことは、コミュニケーションをしっかりととることです。

良いことも悪いことも、隠し立てせずに報告するということです。

報告すると言うと、筋道立てて経過や結論をまとめておいて、それを先輩や上司に報告することを想像するのですが、それよりもできるだけ早く伝達するという感じでいいのです。

「こんなことがあった」「こんなことになってしまった」など、何か問題が起こりそうなことならすぐに連絡を入れるのです。

そのためにも、職場内の雰囲気もオープンにしておいて、誰でも先輩に話しやすい雰囲気を作っておくことです。

「こんなことを聞いても良いのかな?」「何か怖そうな雰囲気だし」と話しをすることを躊躇するような雰囲気では、簡単な報告も先輩には上がって来ません。

「些細なことでもいいので、ざっくばらんに話しかけて来い」という寛容な広い心で待つようにするのです。

「あいつは、こんなことしか言ってこない」などと、日頃から相手をけなすような言動をしていると、たやすく話しかけられないものです。

何か話しかけて着たら、温和な態度で聞いてあげることが大切なのです。

9.見られていることを忘れない

上司が部下のことをしっかりと観察しているように、部下も後輩も、先輩や上司のことをこまめに観察しているようです。

特定の人だけに優しくしていないか、誰とも公平に対応していてえこひいきしてはいないかを後輩はしっかりと見ているのです。

時には、後輩の立場になって考えてみると分かりやすいかもしれません。

どのような目で先輩を見るのかが理解できるときもあるのです。

会社で仕事をしている時も、プライベートでゆっくりリラックスしている時も、常に見られていることを忘れないようにするのです。

10.自分が新人の頃を常に思い出す

自分が新人のときに、どのようにして指導を受けていたかを思い出すと参考になります。

次から次に、持ち時間を目いっぱいに活用して、これでもかというようにいろんなテーマについて説明を受けた時には、あの先輩は凄くしっかりしていて能力があると思ったのですが、もっとポイントを絞って話してくれたら理解しやすかったのにとボヤいたものです。

先輩としては、できるだけ多くの知識を吸収してもらおうと頑張るのですが、空回りする時もあるようです。

まずは、重要なことを一つ一つを順に指導していき、それらが十分に理解されているかを確認しながら次に進むという作業も必要です。

また、関係のないような自慢話ばかりすることも良くありません。

独りよがりで進めないこともたいせつです。

時には、自分が新人の頃を思い出しながら指導するのです。

自分がしてもらったことの恩返しのつもりで

自分が新人の時に先輩は、後輩の性格をしっかりと掴んで、後輩によって指導の仕方も変化させていたような気がします。

体調が悪かった時、理解できなかった時、納得が行かなかった時など、それぞれにしっかりと対応して指導を受けたのです。

理解できるまで、なっ心に指導をしてもらいました。

そんな事を思い出しながら、今度は後輩の指導をすることになったのです。

自分がしてもらったことの恩返しのつもりで、後輩の面倒をみることも楽しいものです。

自分の失敗談を話す

後輩は、社会人になると間違いを起こすと会社の人達に迷惑をかけてしまうと緊張してしまいます。

失敗をしないように消極的になると、大きな仕事ができなくなります。

そんな時に指導の途中で自分の失敗談を話すと、先輩もあんな失敗をしたんだと身近に感じて、より親密になるものです。

そして、失敗よりもそれをどう活かしたか、同じ失敗をどのように防いだか、その後にどのような影響を及ぼしたのかなどを話してあげると、後輩の気持ちも落ち着いて、チャレンジすることに対する抵抗感も少なくなるのです。

先輩の失敗談で勇気づけられるのです。

後輩指導で意識したい注意点

後輩指導の時に意識しておくことは、お互いの信頼関係です。

指導する人が指導を受ける人から信頼されることが必要なのです。

指導を受けたいと思えるような能力や人間性がある人から指導を受けたいのです。

なぜなら、後輩を一人前の社員に育ててくれることを期待しているからです。

少しでも早くりっぱな社員になりたいという気持ちを持っているのです。

そんな後輩をしっかり指導する立場にあるということを忘れないでください。

そのために、後輩指導で意識したい注意点を以下にまとめました。

1.愚痴を口にしない

後輩を指導する立場上、模範になる様に仕事をしてきたという自負がないといけません。

意見があるなら堂々と主張するし、上司に連絡することがあればすぐに報告する、相談するという意識を持っていなくてはなりません。

ましてや陰口をたたいたり人の愚痴を口にしたりすることは避けなければならないのです。

2.上から目線にならない

みんなの意見は素直に聞くことも大事です。

特定の人の言うことを優先したリ、嫌いな人の意見を無視したりしないのです。

また、自分の意見が正しいとか、相手の意見は取るに足らないとか、上から目線で見てもいけないのです。

3.自分のやり方を押し付けない

自分のすることが正しくて、それ以外の方法には疑問があると決めつけて、自分のやり方を押し付けることもダメです。

いろんなやり方があるもので、誰かが提案したやりかたについては、理論的かつ合理的に判断してみてから結論を出すようにします。

みんなが納得してやることが重要です。

4.自分に余裕を持っていること

後輩を指導していると、どんなに賢い後輩でも失敗はするものです。

そんな時に、後輩は置いておいて、指導した先輩の方が上司から小言を言われる時があります。

後輩のミスは先輩のミス、いや指導力がない先輩の能力の不足のせいだと決めつけられることもあります。

先輩としては、「やはり、自分の指導力が欠けているからかな?」と落ち込んでしまい、中にはうつになってしまう人もいます。

指導する時には自分に余裕を持っておいて、思い通りにはならなくても、どんなことが起こっても狼狽えることがないように、自分に余裕を持つことも大事です。

5.丁寧な言葉遣いを心がける

後輩がざっくばらんな友達言葉で話しかけてきても、まずは丁寧な言葉遣いで対応します。

普通の後輩だったらすぐに気付くのですが、まったく気付かないレベルの後輩もいます。

特に、自分とは別の上司に連絡をさせる時などは、言葉遣いに注意が必要です。

言葉遣いに慣れていない後輩には、自分が模範になって丁寧な言葉遣いをして見せることも必要です。

ひとつひとつ指導していく根気も必要なのです。

何を伝えるにも言い方が大切

社会に出ると、何かを伝える時にはいろんなシーンが想定されます。

目の前の先輩に伝達する時、別の場所にいる上司や役職に連絡する時、社外の取引先の人達に連絡する時など様々です。

でも、何を伝えるにも言い方が大切です。

基本的にはへりくだった丁寧語や尊敬語、ビジネスの世界の慣用句など、ひと通りは指導することが必要なのです。

4.間違った場合は素直に謝ろう

これは、先輩や後輩に関わらず、間違いはすぐに認めてその対応策をキッチリと提案することです。

地位が高くなると、自分の間違いを素直に認めて謝るのはプライドが許さないので、あれこれと理由を並べて間違ったのは他人のせいだと逃げるのです。

地位のある政治家や公務員が、逃げおおせなくなってしまい辞職する羽目になった事件もありました。

自分の間違いに気づいたら、すぐに素直に謝ることです。

間違いは誰にも起こることで、早く謝る方が結果的には被害が少ないようです。

指導者でも素直に謝るべきです。

先輩が間違うこともある、その後の態度を見せよう

指導している先輩でも、当然間違うこともあります。

間違った時には「しまった、間違えた、どうしよう」と、一瞬頭の中で考えてしまいます。

こんな時には「間違えた!正しくはこうだ」と訂正して「間違えてすまない」と修正するのです。

すぐに訂正する態度をしますのです。

後輩も、間違えたと見抜いていないようで、実はキッチリと認識していることも多いのです。

訂正しないと、あの先輩はあのような性格なのだと思われてしまうのです。

一旦後輩の頭にインプットされるとなかなか消えることはないのです。

後々のことを考えると、すぐに過ちを認めて謝っておくことが重要です。

5.出来る出来ないを決めつけない

人間の能力と言うのは分からないものです。

これと、人間同士の相性というものが加わると、理解できないことも起こります。

ある中小企業の社長が、大手の会社とある契約をとろうと躍起になっていました。

優秀な人材を引き抜いて営業部に配属して、その大手企業の専属として教育してきました。

しかし、その大手企業の難しい性格の部長が、絶対に認めてくれなかったのです。

ある時に、急にその大手の会社の部長から呼出しがあったのです。

あいにくその優秀な営業マンが病気で休んでいたのですが、誰でもいいから早く来いとの依頼でした。

他の営業マンも出かけていたので、残っていた新入社員の営業マンでもいいか打診すると構わないとの返事でした。

その新入社員は入社時の成績も悪くて、一番下手の席で仕事をしていた言わば半端な社員でした。

しかし、部長からの要請なのですぐに行かせたのですが、なかなか帰って来ません。

みんなが心配しているとその部長から社長に電話が入り、今帰ったとのこと。

さらに、「あの新人はおもしろい奴だ。

気に入ったからあの契約を締結しよう」と思わぬ展開になったのです。

ベテランが何年もかかって取れなかった契約を、新人が簡単にとって来るなんて、分からないものです。

だから、出来る出来ないを簡単に決めつけてはいけないのです。

共に成長できる環境を

後輩指導の基本は、この会社の全体像を教えて認識させることと、自分に与えられた仕事の重要性を伝えることです。

いま指導を受けていることは、仕事をする上でどんな意味があるのか、そしてその指導を守って仕事をすれば会社はどのように成長するのか、上手く仕事が出来なければどんな問題が起こるのかをしっかりと伝えるのです。

そして、先輩としては一刻もはやく一人前の戦力として活躍してほしいと願っているのです。

このことは、先輩後輩の双方が、そして社員全体が、強いては会社が発展していくためにも重要な指導であるのです。

先輩後輩とのコミュニケーションを円滑にして、後輩指導を経て共に成長できる環境を構築していくことは素晴らしいことなのです。