高校生の時に、私の友人で読書家と言われる男がいました。

暇を見つけると読書に励んでいるようです。

一緒に図書館に行くと、借り出せる上限いっぱいの数の本を借りるのです。

小説やら伝記、歴史書物、推理小説などジャンルは様々なのです。

ある時、そんなに本を借りて読み切れるのか?」と尋ねたことがあります。

すると、「一日に2~3冊は読めるよ。」と答えたので、「斜めに読んでいるだけで、内容まで正確に読んでいないのだろ!」と冷やかしました。

すると、彼はちょっとムッとした顔で、「本の内容もよく理解しているし、しっかりと読んでいるさ」と余裕で読んでいることを自慢しました。

でも、どうしてそんなに速く読むことができるのかが分かりません。

私は一生懸命読んだところで、一日に1冊が限界です。

パラパラッと本をめくって見出しのところを読むぐらいならできますが、気を入れて読むとなるとそんなには速く読めないのです。

そこで、「おまえが本を速く読めるのは、何かコツがあるのか?飛ばし読みではないのか?」と聞きました。

すると、「飛ばし読みをするところもあるけれども、大事なところはしっかりと目を通して理解しているつもりだ」とのことでした。

速く書物を読むことを「速読」と呼んでいるそうです。

速読するための解説本も出版されていますが、この中身を読む(理解する)のにも時間がかかりそうです。

速読が得意だという人にも、得意な書籍と苦手な書籍があるそうです。

自分が得意な分野の書籍では、一般の人には分からないような単語が並んでいても、その単語は一種の図形のように絵として瞬時に理解できるのです。

その専門的な単語や表現のところで止まってしまうことがないのです。

飛ばしながらでもその単語が並んでいるところを目で追うことで、頭に印象付けることが瞬時にできるようです。

歴史書物でも、登場人物やその年代の出来事を覚えておくだけで、文脈をドンドン頭に叩き込むことができるようです。

しかし、このような歴史書に興味がある人に、物理書籍を速読しろと言うと困るようなのです。

慣れた単語や文脈、言い回しなどが頭に叩き込まれていないとそんなに速くは読めないし、内容も理解できないと思われるのです。

電車に乗ると、スポーツ新聞を読んでいる人がいます。

その人の様子を見ていると、目玉の動きが尋常でないくらい上下に速く、好きで興味のある記事は速読ができているのではと思ってしまいます。

書かれている内容も、ある程度は分かっているので、キーワードを見ながら読み進めているのでしょう。

速読で理解できない部分やもう一度確認したい記事には、また戻って読んでいるようです。

電車の中で限られた時間内に読もうとすると、どうしても速読するしかなく、自然にそのコツを覚えてしまったのかも知れません。

速読とは

速読とは、読んで字のごとく本を速く読むことです。

本を読むということは、そこに書かれていることを読んで理解することでもあります。

単に文字を見ていくだけでは読んだということにはなりません。

書かれている内容を把握できていなければ、意味がありません。

報告書、指示書、解説書、文献などを素早く読み取って、その内容をもとに記事を書くような記者や文筆家には、できるだけ正確に速く読み取る必要があるのです。

そのような仕事をしている人には、速読の意味は大きいのです。

大きな会社の課長や部長にもなると、部下からの日報や週報、報告書や起案書、提案書など、急を要する書類が、メールと共に送られてきます。

それらを素早く読み取って対応する必要があります。

そんな時には、速読の必要性は大きいのです。

ゆっくりと一字一字読み取っていると、間に合わないのです。

と言っても、決断する必要がある内容では、読み間違うととんでもないことになってしまいます。

また、何かの資格を取るために、仕事を終えてから取り組んでいる人にとっては、参考書を素早く読み取る速読技術はとても有効なのです。

必要な知識を素早く得ることができるのです。

勉強のスピードも上がって勉強がはかどります。

限られた時間を有効に活用できるからです。

このような速読について、もう少し調べてみたいと思います。

速読の7個の効果

速読と言っても、本屋で立ち読みをしながら本をパラパラとめくって、その中の内容がすぐに理解できるというような魔法ではありません。

漫画ならいざ知らず、普通の文字で書かれた書籍では、初めて手にする本をそんな事で読めるわけがありません。

そんな魔法のような行為ではなくて、いつもあなたが本を読むスピードが少しでも速くなれば、それは速読と言えるのです。

例えば、200ページの小説を読むのに2時間かかっていたのが、1時間50分で読めるようになったら、速読できたことになるのです。

何も、2時間かかっていたのを30分で読めというようなことではないのです。

自分なりに少しでも速く読むことができれば、時間を有効活用できますから、とても大切なことなのです。

言い換えると、速読ができるということは、あなたが普通に読んでいる理解度で、今より速く読んでいくことができることなのです。

多くの人は、速読という目標をとてつもなく高いところに設定してしまうので、そんなことはできるはずはないと思い込んで疑ってしまうのです。

先ほどの事例のように、部下や得意先から非常にたくさんのメールが届く人達は、少しでも速く対応しようと必死に頑張っているうちに、速読のコツを身に付けているようなのです。

私が知っている大手の企業の課長さんは、出社は定刻の一時間以上前で、出社後の仕事は何十通ものメールを開いて内容を確認し、それぞれに指示や連絡を返信するのです。

日常の業務が始まる前に、メールを速読して対応を完了させているのです。

始業時間の定刻になってからでは、会議や打ち合わせ、面談などの業務に差し支えるのです。

このように、早く出社してメールの速読が出来て、テキパキ仕事ができる人は、出世も速いのです。

では、速読の効果についてまとめてみました。

1.勉強に役立つ

速読ができるということは、参考書も速く読むことと理解することができるということです。

他人の倍の速度で読むことができれば、単純に考えると同じ時間で他人の倍の知識を得ることができると言うことなのです。

同じ時間でも、人よりも多くのことを学んだり復習したりすることができるのです。

勉強に役立つことはすぐに理解できます。

処理速度が速くなることで学習量が増える

速読ができると、当然ながら参考書や資料を読み取ることが速くできます。

同じ時間に読み取る内容も多くなります。

処理速度が速くなることで学習量も増えるのです。

これまでの学習にかけた時間で、より多くの知識を身に付けることができるということです。

もちろん、速読ということは、読むと同時に内容を理解することが同時にできることなのですから。

物理的に考えると、時間短縮ができるか、同じ時間をかけても学習量が増えるということなのです。

復習時間の確保に繋がる

別の見方をすると、同じ時間机に向かっていても、速読ができれば今までよりも速く学習ができるので、余った時間で十分に復習もできるということです。

他人と同じ時間勉強をしていても、速読ができる人は早く勉強が終わって、それから覚えたことの復習もやってしまうのです。

絶えず、復習しながら前に進めるということが可能になるのです。

同じ時間しか勉強していないのに、あの子はよくできると言うのは、速読が出来て時間に余裕があるので復習までしてしまうか、さらには予習もできる能力があるのでしょうか?

学校の授業だけで、家庭ではほとんど勉強しないのに成績が良い子供と言うのは、もしかしたら速読が得意で、授業中に復習や予習をしているのかもしれません。

2.読書が好きになる


読書が好きな人というのは、当然ながら読むスピードも速いようです。

電車の中で単行本を読んでいる人は、ドンドンとページをめくっていきます。

本当に読んでいるのかと疑いますが、ちゃんと目は文字を追っかけて上下に動いているのです。

読んだ文字を理解しているようです。

つまり、速読が得意なようにも見受けられます。

あの感覚では、単行本を5分間で10~20ページは読んでいるようです。

1冊を1時間以内で楽に読み切れるように思えました。

その人は、読書が好きで仕方がないという感じです。

読書好きの人は、総じて読むスピードが速いように思えます。

速読できるから、余計に読書が好きになるのかも知れません。

私などは、普通の小説はなかなか読むのがはかどりませんが、週刊誌などの娯楽雑誌は速読できているように思えるのですが、私だけでしょうか?

飛ばし読みでも、あるいは完全に内容を理解できなくても概要だけを知りたい、事件の記事なら動機だけは知りたいと思っている時には、何とか速読と言うのか飛ばし読みと言うのか、速くは読むこともできるようです。

速読する時の目的も違うようですが、これも速読と言えるのでしょうか?

活字に慣れることができる

普段から活字を読むことが少ない人にとっては、速読という離れ業はたいへん難しいことです。

大学の教授や研究者、医者などの仕事をしていると、仕事柄活字に目を通す機会も多いようです。

日本語だけでなく、英語の文章も速読できなければうまく仕事も進みません。

このように、日頃から活字に慣れておくことも重要なのです。

活字になれるという点では、その人の環境にも左右されるようです。

小さい頃から身近に活字がある生活をしていると、活字に対して抵抗もなく、小さい頃から難しい漢字も判別できるようになっているようです。

活字になれるという点では、英会話も同じだと思います。

小さい頃から米国で暮らしていた子供は、発音も米国人並みで流ちょうに話すことができます。

米国人が早口でまくしたてることばも、理解できるのです。

これも英語という言葉に慣れているからでしょう。

速読と同じで、英語の早口の会話にも慣れているせいです。

文章の頭の言葉や表現から、言おうとしている内容をあらかじめ推測しておいて、決め手となる言葉や言い回しから確信を得て、速読が完了するのです。

読む楽しさを知れる

速く読めることは速くその内容を知ることができるわけで、未知の分野の本や情報であれば、速読する楽しさを知ることになります。

速読しながらも、その次はどうなるのか、何があるのかという興味が湧いて、ワクワク感が生まれるのです。

気に入った文章のところは、しっかりと読み返すこともできます。

納得しながら読み続けることは、本当に楽しい智福の時間なのです。

3.語彙力・表現力が向上する


速読するためには、専門的な言葉や表現なども覚えておくことが大切です。

記憶にない言葉が出てきたら、たちまちその時点で速読はストップしてしまいます。

内容を理解するためには、いちいちその言葉を調べる必要があるからです。

新しい分野や先進的な事案では、聞いたことがないような単語も出てきます。

こんな特殊な単語は別にしても、ある程度の語彙力と表現力はあらかじめ勉強しておく必要があります。

ということは、速読をしようと思うと、あらかじめ勉強しておくことが大切で、それによって自分の語彙力や表現力も必然的に向上するのです。

それによって、さらに奥深い意味も理解もできるようになって、読むことが楽しくなってくるのです。

4.頭の回転が良くなる

速読すると頭の回転が良くなるという情報は多いようです。

速読することで脳の働きが活発になるのでしょうか?

この関係を調べてるうちに、おもしろい記事が目に留まりました。

「速読脳トレ」で脳が活性化されて認知症の改善に効果があるという内容です。

この記事では、速読することで頭の回転がよくなって脳を活性化し、それによって認知症の改善に効果があるようなのです。

つまり、速読トレーニングすることで頭の回転が良くなるという報告です。

認知症患者、またはその予備軍に、速読のトレーニングとはどのような方法なのかも興味があって、それも確認したのです。

それは、新聞、雑誌、本など活字がたくさん書いてあるものを、目で追う事から始めるのです。

初めは6秒間にどこまで読めたかを測っておいて、次に目のストレッチをするのです。

眼球を左右、上下に動かし、ピントを前後に合わせる動作をすれば、目の筋肉を動かすことで血流が良くなります。

ストレッチ後に同じように活字を目で追うのです。

しかも、読めないくらいの速さで活字を目で追うと、目から脳に情報を送ることで脳が活性化されて処理能力が上がるのだそうです。

これを速読トレーニングと呼び、これを繰り返すことで脳が活性化され、頭の回転が速くなるのです。

ある脳科学者の意見では、通常の記憶とはまずは海馬に情報が送り込まれ、その後大脳皮質のような部分に貯えられます。

しかし、速読の場合は海馬を経由しないで知覚中枢のある後頭葉や頭頂葉、そして側頭葉などに情報が送り込まれていイメージ処理されているかもしれないとのことです。

その後、海馬に記憶が蓄積されて行くのです。

このように、速読で知覚中枢を刺激して瞬時に脳の働きを活性化させ、頭の回転に影響を与えているようです。