私たち日本人が普段何気なく使っている日本語。

この日本語が、実はとっても難しかったり、面白かったりすることに、改めて気付ける人はどれくらいいるでしょうか?

天気が良いことを表現するために「晴天」「快晴」「日本晴れ」などたくさんの言葉を使うように、日本語にはたくさんの表現方法があったり、同じ漢字でも読み方や意味が違っていたりすることがあります。

そんな興味深く面白い言葉の中でも、今回は「上手」という言葉についてご紹介します!

漢字は読み方で意味が変わってくる

日本語は、他のどの国の言語の中でも一際難しいと言われています。

その理由は、日本語にはたくさんの種類があるからです。

中国から伝わった漢字と、そこから作られたひらがな、カタカナ、またその時代の流行りで生まれる独特の言葉(例えば「ギャル」「イクメン」など)に、日本語英語など、本当にたくさんの種類があります。

私たち日本人はそれらをごく当たり前に使いこなしていますが、外国人からすれば、覚えるべき日本語がたくさんあり過ぎて、使いこなせるようになるまでには、かなりの時間を要します。

そのため、日本語は世界中の言語の中でもとても難しいと言われているのです。

しかし、日本語はただ難しいというだけではありません。

夏の朝の燃えるように美しい空の景色を「朝焼け」と表現したり、パラパラと細かく降り積もる雪を「細雪(ささめゆき)」と表現したりと、ひとつの物事や景色、現象などに対していくつもの表現方法があります。

それだけたくさんの言葉の表現方法を思いつけるだけの日本人の感性は、素晴らしいものでもあるでしょう。

そんな日本語の中でも、とくに漢字には興味深さを感じさせるものがあります。

それは、同じ漢字でも読み方に違いがあったり、読み方によって意味が変わってきたりするということです。

漢字は元々中国から伝わったものですが、中国で使われているそのままに漢字を用いているものもあれば、日本に入ってから読み方や意味が変化したものもあります。

そんな同じ漢字で異なる読み方を「同形異音」と言います。

同形異音って面白い!

「同形異音」とは、「同じ表記でありながら、異なる読み方を持つ語のこと」です。

この読み方とは発音のことで、口にする音を指します。

他にも「同表記異音語」や「同綴異音語(どうてついおんご)」「同字異音語」などと言います。

もっと簡単に表現するのなら、「同じ漢字を使っていながら、その読み方が異なる語」となります。

「同形異音」は、日本語を専門的に勉強する際に学ぶ言葉ですので、当たり前に日本語を使いこなしている私たち日本人にとっては、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。

しかし、誰かに説明をする際や、日本語を勉強している人に教える場合には使うことがあるかもしれませんので、「同形異音」という言葉自体は覚えておくと良いでしょう。

「上手」は代表的な同形異音

同形異音には、たくさんの言葉があります。

例えば「白馬」と書いて「はくば」「しろうま」「あおうま」と読みます。

意味も「白い馬」「白馬(あおうま)の節会の略」「にごり酒」などさまざまです。

また、「青梅」と書いて「あおうめ」「おうめ」と読む字もあり、これは「梅の未熟果」という意味や、「東京都西部の市」を指す言葉でもあります。

このように、読み方が違うと意味も異なることが多く、市町村名や固有名詞、物の名前など、特定のものを指すためだけの読み方も存在しています。

他にも、「下火」と書いて「したび」「あこ」、「朝日」と書いて「あさひ」「ちょうにち」など、漢字によってさまざまな読み方や意味があります。

同形異音にはとにかくたくさんの語がありますが、その中でもとくに「上手」という語は同形異音の代表とされています。

私たちが日頃からよく聞き、また使うことの多い「上手」という語が、なぜ同形異音の代表なのでしょうか?その理由を詳しく探っていきましょう。

上手の読みと意味のいろいろ

私たちが毎日のように触れ合う機会の多い「上手」という言葉。

この漢字を見た時に、あなたは何というふうに読みますか?「じょうず」でしょうか、それも「うわて」でしょうか?「上手」にはいくつかの読み方がありますが、それ以上にたくさんの意味もあります。

私たち日本人であれば、文章の前後の流れで「上手」の読み方や、意味が理解しやすいことでしょう。

しかし、時と場合によっては、それが難しいこともあります。

例えば「上手です」という短い一言だけの場合には、それが「じょうずです」なのか「かみてです」なのか、どちらの意味を指しているのかが分かりにくいことでしょう。

また「上手」の意味をいくつも知っておかなければ、相手の言葉の意図を理解出来ずに、誤解が生じてしまうこともあるでしょう。

そのため、まずは「上手」の読み方と、一つひとつの意味について再確認しておきましょう。

上手の読み方1:じょうず


「上手」は、「じょうず」と読みます。

私たちが最もよく読む読み方と言ってもいいでしょう。

上手の意味は次でご紹介しますが、上手という言葉はあらゆる物事に当てはめることが出来ます。

ただしそれらを通して人や人以外の生き物に対してのみ用いますので、無機質なものに「上手」という言葉を使うことはあまりないでしょう。

上手(じょうず)の意味

「上手(じょうず)」は「物事のやり方が巧みで、手際のよいこと」や「口先で人の機嫌を取るのがうまい人」などの意味があります。

誰かが何かをする時には、それを「上手」「下手」で判断することがありますが、上手の場合には良いものとして扱われます。

主に自分以外の相手に対して使うことが多く、自分自身に対して「◯◯が上手だよ」と使うことはないでしょう。

もし自分に対して使っていると、自慢や傲慢と周りの人には思われてしまいます。

他人に対して使う場合には、相手を褒める時に「上手だね」と使うことが多いです。

また、口先で人のご機嫌を取るのがうまい人に対しては、嫌味としても使われることがあります。

さらには、「上手(じょうず)」と同じ意味として、「上手い(うまい)」という言い方をすることもあります。

「上手い」を使う場合には、「上手だね」と言う代わりに「上手いよ」「上手いですね」などと表現します。

技術が優れている

「上手(じょうず)」は、技術が優れていることを表現する時に用いる言葉でもあります。

例えばパソコンやIT関係の技術が優れている人に対して「機械の扱いが上手だね」と言うことがあります。

また、例えば水族館でイルカのショーを担当する人が、巧みにイルカを調教しているさまを見て、「イルカの扱いが上手だね」などと使うこともあります。

専門的な技術を持っている人に対して素人が「上手だね」と言うと、相手によっては「プロなんだから当たり前だろう」と失礼に感じてしまうこともありますが、そうした場合以外では、技術が優れていることを「上手だ」と褒められて嫌な気持ちになる人はそういないでしょう。

手際が良い様子

誰かが何かをやっていて、その手際が良い様子を「上手だ」と表現することがあります。

例えば手先が器用な人は、手先が不器用な人に比べてこまごまとした作業が得意です。

プラモデルや裁縫など、指先を使った作業を巧みに行える人に対して、「上手だねえ」と褒めることは多いです。

人は、自分に出来ないことを誰かが手際よく行っていると、それに感心したり羨望の感情を向けたり、または嫉妬心を覚えたりします。

そうやって自分には出来ないことを器用にこなしている人を見たら、誰でも自然に「上手」という言葉が零れてしまうことでしょう。

言葉巧みである

「上手(じょうず)」は、言葉巧みな人に対しても用いられることが多いです。

言葉巧みというのは、言葉選びが巧みだったり、母国語以外の言語が達者だったりと、さまざまな意味合いで使われます。

例えばいつも発言だけは立派な人や、言い訳だけは人一倍口が回る人に対しても、嫌味な意味として「上手ですね」と言うことがあります。

また、口下手な人の場合には、どんな使い方であれ言葉使いや言葉選びが巧みな人は皆上手に思えるでしょう。

人は言語によるコミュニケーションで自分の思いを伝えますので、言葉選びが下手な人よりは、どんな使い方であれやはり言葉巧みな人の方が有利かもしれません。

お世辞

「上手(じょうず)」は、お世辞が巧みに言える人に対しても意味として通じる言葉です。

お世辞とはそもそも、相手に取り入ろうとして言う、心にもない言葉です。

つまりはその人の本心などではなく、あくまでも相手の心に取り入ったり、相手の気分を良くさせたりして自分を気に入ってもらおうとする行為です。

例えば太っている人に対して「気にするほどでもないですよ、痩せている方です」と言ったり、アパレル店員が客の試着した様子を見て、本心とは裏腹に「とても良くお似合いです」などと言ったりします。

お世辞を口にする理由は、何かしら相手の気分を良くさせて、自分にメリットがあるように相手を動かそうとしていることが多いです。

アパレル店員であれば、お世辞を言うことで服を購入してもらおうという考えがあってのことですし、友人や恋人に対してお世辞を言う場合には、今の関係を壊さないためにあえてお世辞を使っていることもあるでしょう。

会社の商談ともなれば、もちろんその商談を成功させたいと思っている側が、一生懸命にお世辞を使います。

あまりにもあからさまなお世辞の場合には、相手が不快に感じてしまうこともありますが、自然なお世辞や、お世辞と分かっていても気分を良くさせてくれるようなお世辞の場合には、「お世辞が上手ですね」などと言いながら、言われた当人は満更でもない気持ちになるでしょう。

上手(じょうず)の使い方

「上手(じょうず)」が、技術や言葉巧みなさま、手際の良さやお世辞などの意味として使われているということについてご紹介しました。

ではそれらの意味として、実際に「上手(じょうず)」という言葉を使う際にはどのように使うのかについて以下にご紹介していきます。

上手(じょうず)の例文1

例えばピアノの技術がとても優れている友人がいるとします。

自分では到底弾けないような難しい曲や複雑な曲をすらすらと弾いているさまを見た時に、「◯◯さんはピアノが凄く上手ですね!」と使うことがあります。

この褒め言葉は単にピアノの技術を褒めていますが、「上手」という言葉の裏には、褒めている人間にはとても同じようには弾けない、誰にでも簡単に弾けるわけではない曲を弾けていることがすごいといった手放しの感心の気持ちが込められています。

それを無邪気な笑顔や驚きの表情で伝えることで、より相手にはいかにこちらが上手に思っているのかということを相手に分かってもらうことが出来るでしょう。

上手(じょうず)の例文2


例えばあなたが料理を作るのが得意だとします。

ある時友人を家に招いて食事をご馳走した際に、食事を作る手際を見て、友人が「すごい、上手だね~」と褒めてくれるとします。

もしその友人が自分よりも料理上手だった場合には、単にお世辞として言われた可能性もあるでしょう。

しかし、あなたが友人よりも料理の腕前が上だった場合には、純粋に友人はこちらの料理の手際の良さや味付けを上手だと褒めてくれたことになりますので、あなたとしてもきっと嬉しく感じられることでしょう。

「上手」とは、言われた方の心を心地よくくすぐる魔法の言葉でもあるのです。

上手(じょうず)の例文3

例えばあなたがある会社に勤めていて、同僚と一緒に取引先と打ち合わせを行ったとします。

打ち合わせの進行によっては、どちらの会社が有利にことを進めて行けるかが決まるという時には、押しの強さや言葉の巧みさがものを言います。

あなたは取引先を黙らせて、さらには納得させるだけの語彙力がなく、どうしようかと困ってしまいます。

そんな時に、一緒に居た同僚がもしも言葉巧みに取引先の会社を圧倒して納得させ、自分たちの会社を有利な立場にして話を進めていくことが出来たのなら、素直にその同僚に感心するでしょう。

そして同時に、同僚の言葉の巧みさに、「上手なやつだな」と感じることでしょう。

言葉を操るのが苦手な人にとっては、言葉巧みな人の話し方はまるで魔法のようにも感じられます。

言葉巧みな人は、相手を気遣いつつ、その上で自分たちに有利に話を進めていくことが出来ます。

相手の気分を害さずに上手に話を進めることは誰にでも出来ることではありません。

ですから言葉の使い方が優れている人は、人から「話が上手だね」「言葉が上手いね」などと表されるのです。

上手(じょうず)の例文4

世の中には、お世辞がとても上手な人がいます。

例えばアパレル店員がよく口にする、「とても良くお似合いですよ」というセリフや、誰が見てもオシャレとは言い難い服装の人に「とってもおしゃれだね!」と言う人などは、どちらかと言えばお世辞が下手な方でしょう。

お世辞の下手な人のセリフは、歯の浮くようなものや明らかにご機嫌伺いと分かるような内容であることが多いです。

同じようなシチュエーションでも、お世辞が上手な人というのは、それを相手に感じさせずに自然に相手を褒めます。

例えばアパレル店員であれば、「その服も良いですが、こちらのストライプのタイプの方がもっとよくお似合いになると思いますよ。」とさらに他の服を進めたり、またダサい服装の人に対しては「その服だったら靴の色は赤にした方がもっとよく映えると思うよ。」とさりげなくアドバイスをしたりします。

お世辞が巧みな人というのは、相手を決してけなしたり否定したりすることなく、さらに他のネタを持ってきてそこに上乗せして褒めることで、相手に自然とお世辞を受け取らせることが出来ます。

そうしたお世辞が巧みな人に対して、「あなたのお世辞はとても上手だね」と感心して褒めることがあるでしょう。

上手の読み方2:かみて

「上手」と書いて、「かみて」と読む場合があります。

この「上手(かみて)」という言葉は、普段はあまり口にする機会はないでしょう。

会社で接待をする時や、年功序列や地位を明らかにする場合などに、この言葉を用いることがあります。

それ以外のごくプライベートな場面では、「上手(かみて)」の存在を気にすることはあまりないでしょう。

では、この上手とはどのような意味なのでしょうか?

上手(かみて)の意味

「上手(かみて)」とは元々、舞台用語の一つです。

客席から向かって中央から右側のことを示す言葉で、反対の左側を「下手(しもて)」と呼びます。

歌舞伎から出た呼び名ですが、現在では演劇全般やテレビ業界、また一般でも広く使われている言葉です。

元々の言葉が専門用語ですので、あまり普段使いをすることはないでしょう。

しかし、社会人になると飲み会や打ち合わせなどで、何かと上手や下手を意識して席を決める機会が増えますので、普段から使わなくても上手がどのようなものなのかをきちんと知っておいた方が良いでしょう。

地勢的に高い方

「地勢」とは、高低や山、川の配置のように、その土地全体のありさまをさす言葉です。

そのため、地勢的に高い方ということは、例えば山頂と谷底であれば山頂が上手となり、また谷底が下手になります。

川から海へと水が流れているのなら、川が上手となり、川の水が流れ落ちていく先の海は下手になるでしょう。

上手には、このように地勢的に高い方を指すという意味もあります。

ただし地勢的な意味としての上手は、普段使いをされることはほとんどないでしょう。

自然環境や建築関係の仕事に従事している人であれば、仕事で耳にすることがあるという程度でしょう。

川の上流部分

「上手(かみて)」には、川の上流部分という意味もあります。

川を一本の水の流れで見た時に、山から流れ出ていて、水の流れが激しいところを上流、海に注ぎ出るような水の流れが少ない場所を下流、そして上流と下流の中間を中流といいます。

川の流れはこのように上流、中流、下流と分けられることが多いですが、その他にも川の上流部分を指す時には、「上手」と表現することがあります。

上手番外:社会的な地位を表わす場合には「上座」と表現する

「上手(かみて)」という言葉は、社会的な地位を表わす際には、「上座」という使い方をすることがあります。

ビジネスシーンにおいては、社長や役職など、社会的な地位が高い人に対しては「上座」と使い、また地位が低い人に対しては「下座」と使います。

例えば居酒屋の個室に入った際に、会社の社長と重役、そして一般社員のあなたの3人がいたとしたなら、あなたはどのように座りますか?

この場合の上座は部屋の一番奥、入り口から最も遠い位置になり、下座は反対に入り口の直ぐ近くの席になります。

上座には必ず自分よりも上の立場の人に座ってもらう必要がありますので、個室に入ったならまずは社長が個室の一番奥の上座に座り、また自分は一番下座の入り口側の席に座りましょう。

重役は社長ほどではないにしても、自分よりも社会的な地位の高い人ですので、当然自分よりも上座側に座ってもらいます。

ですから自分と社長の間の席ということになります。

社会人になると飲み会や打ち合わせなどの機会が増えますので、さまざまな場合での上座と下座については常に把握しておかなければなりません。

もし無知な状態でうっかり自分が社長よりも上座の席に座ってしまったのなら、目上の立場の顰蹙を買い、お説教を受けたり昇進の道が遠のいたりするでしょう。

一方で、自分がもしも周りの中で一番上の立場にあったなら、自ら上座の席に座るか、もしくは下の立場の人に勧められて上座の席に座るようにしましょう。

時々気さくな会社で、社長が下座に自ら座ろうとすることがあります。

会社で一番上の立場の人が自らそうしたのなら、社員は文句を言うことは出来ませんので、社長の方針に従います。

しかし、あなたがもしも社長の立場なら、自分が下座に座った時の部下の戸惑いに気を遣い、部下を困らせるような真似は止めて、素直に上座に座った方が良いでしょう。

上手(かみて)の使い方

例えば舞台で演劇を観に行った時に、「上手側に座ってください」と案内されたなら、客席から向かって中央から右側の席へと移動します。

舞台をよく観に行く人はこの上手の位置を心得ている人が多いですが、普段舞台を観に行かない人や、上手がどこを位置するのか知らない人の場合には、席が分からずに戸惑ってしまうことでしょう。

分からなければスタッフに聞くのが早いですが、伝統的な舞台の場合や、観客が年配や常連の人ばかりの場合には、上手を知らないことで周りの人に笑われてしまったり、「教養がないのだな」と思われてしまったりすることがありますので、上手について知らないよりは知っていた方が良いでしょう。

上手(かみて)の例文1

自然環境や建築の仕事をしている際に、「土地の上手から下手に向かって調査していきましょう。」などと言葉を使うことがあります。

この場合には、その土地の高い場所から低い場所へ向って調査をしていくということですので、例えば土地に山や海がある場合には、山の山頂付近が上手になり、海が下手になります。

専門的な場面でしか使われることはありませんが、いざ現場に行って知らないと恥を掻いてしまうこともありますので、予め知識として持っておくと良いでしょう。

上手(かみて)の例文2

取引先の会社と打ち合わせを行う際に、案内された部屋で席に着く場合には、取引先の会社と自分の会社との関係や、互いの役職について把握しておくことが大切です。

もし自分の会社の方が、立場が上であれば、恐らくは取引先の会社の人の方から、上手(上座)の席を進めえてくることでしょう。

一方で、自分の会社の方が立場が下の場合には、こちらから相手を上手へ進めましょう。

また、時々取引先の相手によっては、自分が一社員で、相手が役職者の場合もあります。

例え相手の役職が自分よりも上であったとしても、会社の関係性がこちらが上の場合には、役職の相手よりも自分の方が上手に座ることもあります。

上手の読み方3:うわて

「上手」には、「うわて」という読み方をすることもあります。

「上手(うわて)」と聞くと、自分よりも上の相手を想像する人は多いでしょう。

それは例えば立場が自分よりも上だったり、もしくは性格や技術、能力などが自分よりも上だったりします。

そんな上手の詳しい意味や使い方についてご紹介していきます。

上手(うわて)の意味

「上手(うわて)」にはさまざまな意味があります。

例えば「位置や方向が上の方」だったり、「将棋や囲碁で力量が上の方」を意味したりします。

また、「技能や学問や知識などが他の人よりも優れていること」や「人を脅かすような態度をとること」などの意味もあります。

他にも相撲の専門用語だったり、犬追物の専門用語だったりします。

時には自分よりも能力や頭の回転が上で、叶わないと思う相手に対して「向こうの方が一枚上手だ」と表現することもあるため、「上手(うわて)」という言い方を耳にする機会はそう少なくはないでしょう。

上の方

「上手(うわて)」は上の方を意味する言葉です。

上の方とは、さまざまな場合において上の位置にあるものを示しており、物や場所を示す時、または人の地位を示す際などにも上手が用いられます。

例えばあなたが座っている席が1階席で、同じ場所に2階席もあるのなら、2階席を示す際には「あちらが上手です」と表現します。

また、あなたを含めた社員数人と上司がいる職場内では、上司や上司のいる場所が上手になります。

上手の意味がよく分からない場合には、シンプルに自分よりも上の位置や立場にあるものを上手だと判断すれば良いでしょう。

技術・性格・学問などが人より優れている

技術や性格、学問などが人よりも優れている人に対しても、上手と用いることがあります。

例えばあなたよりも学力が上の人や賢い人、性格や人間的に優れていると思われる人や技術が高い人などは、すべて上手の人になります。

また、自分が尊敬している人や憧れている人に対しても上手と用いることがあるでしょう。

上手は自分よりも上の相手を示す意味の言葉ですので、自分よりも優れていないと思える相手には用いることはありません。

また、もしも自分が相手よりも上だと感じていても、自分で「私の方が上手です」と口にすることはしませんし、もしそんなことをすれば傲慢な人だと思われてしまうことでしょう。

人に対して上手を使う場合には、自分以外の相手に使うようにしましょう。

高圧的な態度をとること

「上手(うわて)」には、高圧的な態度をとることという意味もあります。

自分よりも地位や能力が下だと思われる相手に対して高圧的な態度をとったり、威圧的に凄んだりする時には、相手から「あの人は上手な人だ」と言われることがあるかもしれません。

しかし、上手が高圧的な態度を意味することまでは知らないという人も多いので、こちらが例えば嫌味の意味で使った場合に、良い意味として誤解して相手に受け取られてしまうこともありますし、また一方で自分が悪い意味で言われた時に、その意味に気付けないこともあるかもしれません。

そのため上手には高圧的な態度をとることという意味もあるのだということは、知識として知っておいた方が良いでしょう。

上手(うわて)の使い方

例えば誰かと互いに騙し合いをしていたとします。

自分の方が有利に事を進めているように思えていても、実際には相手の策略に踊らされていて、最終的には相手にしてやられてしまった時には、「相手の方が一枚上手だった」と反省することがあります。

上手には「高圧的な態度をとるさま」という意味もありますが、基本的には相手の方が能力や技術が上だと認めた時に使う言葉ですので、相手を褒める時に使われることが多いでしょう。

自分に対してはまず使うことはありませんが、自分が誰かに使ったり、もしくは誰かから使われたりすることがあります。

上手は文章の流れで意味を汲み取ろう

いかがでしたでしょうか?

「上手」という語には、それぞれ「じょうず」「かみて」「うわて」などの読み方があり、またそれぞれに違った意味を持っています。

私たち日本人は普段何気なく「上手」という言葉を使いこなしていますが、ひょっとしたら自分で理解しているようなつもりでいるだけで、相手が口にしていた「上手」には違う意味が込められているのかもしれません。

誰かが「上手」と口にしているのを聞いて、いちいちその細かい意味まで尋ねることは出来ませんので、文章の流れからその意味するものをきちんと読み取れるようになりましょう。