「あの政治家は海千山千なだけあって、手練手管に優れているね」や「海千山千の強者は一筋縄ではいかない」など、様々な経験を積み知恵が回る人に対して「海千山千」という言葉を使うことがあります。

あまり日常的に用いられる言葉ではないため、その意味をきちんと理解していなければ、誤った使い方をしてしまうことがあります。

一見相手を褒めているかのような言い方ですが、使う相手によっては怒らせてしまったり、失礼になってしまったりしますので、十分に意味をよく理解した上で正しく使っていきましょう。

「海千山千」の意味や、その言葉に当てはまる人の特徴をご紹介します!

「海千山千」とは?

「海千山千」とは、「世間の経験を多く積み、物事の裏表を知りぬいていて悪賢いこと」や、そのような人を意味します。

海に千年、山に千年住んだ蛇は竜になるという中国の故事からこの言葉は生まれました。

海に千年、山に千年も住めば嫌でも世間のあらゆることに精通しますし、また物事の裏表もすべて把握出来るため、とんでもなく知恵が回るようになるでしょう。

それどころか、物事の裏側にも精通しているため、悪知恵やずる賢さもピカイチになります。

純粋な知恵者ではなく、世間をずる賢く生きていくための術を身に付けた人を指す言葉ですので、主に悪賢い人に対して用いられます。

故事は蛇が竜になると言っていますが、それを人間に例えた時に、長年さまざまな経験を積んだ人はそれだけ世間の裏表に精通し、ずる賢くなるということでしょう。

さまざまな経験を積み、世間の表裏を知り尽くしてずる賢いこと

人はさまざまな経験を積むことで、一つずつ賢くなっていきます。

でこぼこした道端で躓いて転べば、次からは同じ場所で転ばないようにと気をつけますし、上司の家族について褒めて上司の機嫌が良くなったのなら、次からは上司のご機嫌取りには家族の話題を出すようになるでしょう。

経験を積むことで、自分にとってメリットになることや、デメリットになることが分かるようになります。

そしてほとんどの人は、これまでの経験から自分にとってメリットになる行動を積極的に取ることでしょう。

誰もが自分の人生を有利に生きていこうとするものですし、他者を押しのけてでも自分が上に立ちたいと望む人は、経験から他人を巧みに陥れるようにもなります。

海千山千に当てはまる人は、さまざまな経験を積んで、世間の裏表を知り尽くした上でそれをずる賢く生きていこうとします。

ずる賢さは時には必要なものですが、それによって他者に迷惑をかけたり、不利益を与えたりする場合には、被害を被った人からは疎まれてしまうこともあります。

しかしそうした非難をものともせずにずる賢く生き抜いていけるところが、海千山千の所以たるところでしょう。

したたかな人

「海千山千」は、したたかな性格の人を指すことも多いです。

したたかは「強か」と書き、いくつかの意味があります。

「強くて手ごわいさま」「粘り強く、他からの圧力になかなか屈しない人」などです。

一見優しくて穏やかな性格をしているのに、他者から攻められた時には驚くほどしぶとく抵抗したり、表面上はまったくそう思わせずに、こっそりと裏で物事の意図を引いていたりと、陰の実力者ともいえるべきタイプの人が、そうした海千山千のしたたかさを持っていることが多いです。

物事の裏表にまで精通しているからこそ、強い相手にも上手く立ち回ることが出来ますし、また弱者には助けるような顔をして人望を集めることも出来ます。

人心を掌握することが得意な人や、腹に一物抱えながらもそれを巧みに隠して生活している人などにも多いタイプでしょう。

世の中を図太く生きていくためには、多少のしたたかさがなくては器用に立ち回っていけません。

そのしたたかさが特に強く、人から一目置かれることの多い人が「海千山千」と例えられることが多いです。

「海千山千」の類語や関連語


「海千山千」は中国の故事から生まれた言葉ですので、あまり聞き馴染みのない人もいるでしょう。

国語の授業でも習わないことがありますし、社会に出てからも触れる機会がなければ、言葉の意味を知らないままで過ぎてしまう人もいるかもしれません。

「海千山千」は必ず知っておかなければならない言葉というわけではありませんが、社会に出て誰かがその言葉を使った時に、意味を知らなければ相手の意図を理解することは出来ませんし、また誤った覚え方をすると誤用してしまい、相手を怒らせてしまうかもしれません。

社会人になれば一度は聞いたり使ったりする機会があるかもしれませんので、やはり知らないよりは知っておいた方が良いでしょう。

とはいえ、「海千山千」は常用する言葉ではありませんので、もしも使うのならそれに近い意味を持つ類語や関連語であることが多いです、そのため「海千山千」だけでなく、それの類語や関連語についてもある程度知っておきましょう。

人を上手く欺くことに長けていることで示される抜け目のなさ

「海千山千」の人は、さまざまな経験を積んだからこそ裏表に精通し、人生をしたたかに生きています。

つまりはそれだけ人を上手く欺き、本性を巧みに隠して生活しています。

人の目や心を欺き、自分は抜け目なく行動しているため、例え他人から「あの人は裏がありそうだな」と思われたところで、その決定的な証拠となるべきものを露見させることはないでしょう。

極端な例え話で言うのなら、「犯罪をしても証拠となるべきボロは出さない」のが、「海千山千」の人でしょう。

そんな人を欺くことに長け、それにより示される抜け目のなさを「海千山千」以外の言い方をする時には、「悪賢さ」や「小賢しさ」などの言葉を用いることがあります。

悪賢さ

「悪賢さ」とは、悪いことによく頭が働くことです。

悪知恵が働くと表現することもあります。

通常の知恵とは違い、世間一般的に悪いことだと言われるものに対して知恵がよく働く人のことを言い、それが子どもの場合には「この悪ガキめ」などと言うこともあります。

例えば「今日は学校をサボりたいな」と思っている子どもが、体温計を微熱に上がる程度まで擦り、熱があるように見せかけて学校をずる休みするような場合には、悪賢さが働いていると言えるでしょう。

また、例えば上司から良い評価をもらおうとして、上司が見ている前でのみ仕事を一生懸命に頑張ったり、他の人との共同作業をさも自分だけが頑張ってやり遂げたかのようにアピールをしたりと、他人を出し抜いて自分が前に出ようと画策するのも悪賢い人の特徴でしょう。

そうした謀を巡らせるような人に対して、「悪賢い」という言葉が当てはまるでしょう。

小賢しさ

「小賢しさ」とは、利口ぶっていて生意気な人や、悪賢くて抜け目がない人に対して用いられる言葉です。

また狡くて小才がきくような人に対しても使われることが多いです。

「海千山千」の場合には、さまざまな経験を経てずる賢さが一流になった人に対して使われる言葉ですので、小賢しさよりもレベルが上でしょう。

小賢しさを持つ人は、「海千山千」にはまだまだ及ばないものの、それなりの小狡さを備えて世間を上手く立ち回っていけるタイプです。

例えるならば偉い人の腰ぎんちゃくのような立場にいる人が、小賢しさを持っていることが多いでしょう。

もしもあなたの周りにいる人で、偉い人を笠に着て自分も偉そうに振舞っていたり、権力のある人に上手に取りついて得をしていたりする人がいれば、その人は「海千山千」には及ばないものの、それなりの小賢しさを持っていることでしょう。

目先が利くことに現れる知性

「海千山千」は悪い意味として用いられることの多い言葉ですが、そうした悪知恵も、大勢の人の中から抜きんでた賢さや知恵がなければ働かないものです。

つまり普通の人よりも経験豊富で、知識も兼ね備えた人の中でも、利己的な感情が強い人が「海千山千」になることが多いです。

実際に「海千山千」に例えられる人の多くは政治家や大会社の社長であったり、金融界のトップであったりと、人一倍富や権力を有している人ばかりでしょう。

それだけの地位に辿り着くためには、ただ優しさや器の広さがあるだけでは足りません。

時には他者を蹴落とすずる賢さや非情さも持ち合わせていなければならないでしょう。

そうしたずる賢さ、すなわち目先が利くことに現れる知性を持った人だけが、「海千山千」のレベルにまで至れるのです。

そのような先見の明とも言える知性を他の言葉で表現する際には、「世才」と言い表すことがあります。

世才

「世才」とは、世俗の事情に通じて上手に世渡りをする能力のことです。

世知や俗才と言うこともあります。

勉強をして知恵を身に付けた頭の良さと、嗅覚で世の中を生き抜いてきた賢さとはまったく別物です。

勉強で得た知恵は、紙の上で役立ったり、一般的なものの考え方をしたりする際には役立つことがあるでしょう。

しかし、紙の上で得た知識だけを持っていても、それで世間を上手く渡り切ることは出来ません。

例えばあなたが潜水士の資格を勉強して取得したからといって、それと実際に海に潜るのとではわけが違うように、勉強で身に付けたものと実践とではまったく得られるものも感覚も違います。

「世才」は紙で得た知識よりも、自分が実際に経験して学んだことを身に付けた人に対して用いられる言葉です。

何も知らない状態で現場に放り込まれ、そこで一からたたき上げられてきた人は、それだけ現場の事情に通じるのも早いでしょう。

そうした「世才」は肌や嗅覚で巧みに世の中を生き抜いていく能力ですので、誰にでも備わっているわけではありません。

失敗も成功も含めて、さまざまな経験を積んだ人だけが得られる才能だと言えるでしょう。

連想される言葉


「海千山千」と言われる人は、したたかで一筋縄ではいかないタイプが多いです。

世の中の酸いも甘いも噛み分けてきた人ですので、こちらが操作しようとしても簡単に交わされてしまいますし、反対に気付けば自分の方が良いように操られてしまうこともあるでしょう。

余程心理戦に強い人や、経験豊富で同等に渡り合える人でなければ、海千山千の人には口でも行動でも到底太刀打ち出来ないでしょう。

そんな海千山千の人から連想される言葉にはどのようなものがあるでしょうか?以下に挙げていきます。

ねちっこい

ねちっこいと聞けば、粘着質なタイプを想像する人は多いでしょう。

海千山千の人は経験豊富なため、口が達者で心理戦や弁舌にも強い人が多いです。

そんな人にターゲットにされてしまえば、ネチネチとしつこくこちらの欠点をあげつらわれたり、精神的に攻撃を仕掛けてきたりするかもしれません。

それだけ口がよく回ることは、海千山千の人にとっては長所かもしれませんが、ターゲットにされた人にとってはたまったものではないでしょう。

また、海千山千の人は賢いだけでなく記憶力も良いことが多いため、過去の出来事をいつまで経ってもネチネチとしつこく突いてくることもあり、そうした部分がねちっこさを感じさせることが多いでしょう。

嫌味な

「嫌味」とは、わざと遠回しに、または皮肉交じりに人が嫌がるようなことを言うことです。

人の神経を逆なでしたり、怒らせたり、傷つけたりするようなことを分かっていて敢えて口にしますので、嫌味を言われた人は皆少なからず不愉快な気分になるでしょう。

海千山千の人は、その経験豊富さゆえに口が達者な人が多いです。

時には相手が不愉快に感じるであろうことが分かっていて、敢えて相手の揚げ足取りをしたり、間違いを指摘したりすることがあります。

それは自己主張や正義感が強く、他人の間違いを何でも指摘しなければ気が済まないということではありません。

波風を立てないように普段は黙っていられるのに、わざとそこで相手の神経を逆なですることを言いますので、相手からすればより「嫌味な奴だ」と思えることでしょう。

わざとらしい

海千山千の人は、他の人よりも経験や知識が豊富です。

そのため会話をしていても、相手よりも自分の方が優れているということは直ぐに感じるでしょう。

しかし、時にはわざとらしく相手の方が賢いと持ち上げたり、自分も知っていることを知らない振りをして、その知識を褒めたりします。

海千山千の猛者であれば、それを自然に振舞うことも出来ますが、わざとらしい演技として敢えて相手に伝えることで、無言の内に相手にマウンティングを行うこともあります。

それをされた人は、わざとらしい態度を受けて、内心では嫌な気分になるでしょう。

しかしそうした相手の不愉快な様子を見てニヤニヤと楽しむいやらしさも持っていますので、余計に他者から嫌がられてしまうことがあります。

野心家

「野心家」とは、大きな望みを密かに抱いたり、身分不相応の良くない望みを持っていたりする人を指す言葉です。

また、野望を抱いている人に対しても使われることがあります。

例えば会社勤めの一社員が、今の会社よりも大きな会社の社長になってやろうと野望を抱いたり、貧しい家庭の身分から、大富豪を目指したりするなど、現在の身の丈に合わないような大きな目的を持った人のことを「あの人は野心家だ」などと言います。

野心を持つこと自体は悪いことではありませんが、海千山千の人の場合は、自らの野心のために他人を巻き込んだり、蹴落としたりすることがありますので、周囲の人間からは良くない印象の野心家だと思われることも少なくはないでしょう。

また、海千山千の人は無謀な野心を抱くことはあまりありません。

努力ややり方次第で叶えられそうな野心を抱くことが多く、またどんな手を使ってでもそれを叶えようとするしたたかさも人一倍強いでしょう。

悪知恵のはたらく

海千山千の人はずる賢さが人一倍です。

そのため非常に悪知恵も働くという印象を持つ人は多いでしょう。

実際に海千山千と言われる人は、一般的な人よりもさまざまな経験を積んでいるため、他人よりも自分の方が優位に立つための方法をよく知っていますし、やろうと思えば自分だけが得をするやり方も出来ます。

それを積極的にやるからこそ、周りの人から「あの人は海千山千だ」と言われることがあるのです。

海千山千の人の7個の特徴

「海千山千」と言われる人には、いくつかの共通する特徴が見られます。

純粋な人には純粋な人にしか見られない特徴があるように、海千山千の人にもそう言われるだけの理由や特徴が存在しています。

それを知っておくと人と接している時に、相手が海千山千かどうかを推測することも出来ますので、相手との距離の取り方を自分ではかることが出来るようになるでしょう。

また、もしも自分がこれからご紹介する特徴に当てはまる部分が多ければ、もしかしたらあなた自身が周りから「海千山千だ」と言われているかもしれません。

「海千山千」はあまり良くない意味として使われる言葉ですので、自分がそれに当てはまると感じた上で改善させたいと思うなら、この機会に自分自身を見直すのも良いでしょう。

以下に具体的な特徴を挙げていきます。

1.損得勘定で付き合う

友人は選ぶべきだとはよく言われますが、完全に損得勘定で友人や恋人を選んでいる人もいます。

誰でも自分と同じような価値観を持つ人や、趣味や好きなものが一緒の人と仲良くなる傾向がありますが、海千山千の人はそれとは少し違っています。

もちろんある程度は自分と似たような価値観を持つ人を友人に選びますが、その上で自分が操作しやすそうだと思った相手や、いざという時に自分の助けになってくれそうな相手など、自分にとって得になるかどうかで付き合う相手を選ぼうとします。

そのため、数人の友達グループを客観的に見た時に、リーダーとなる人以外のメンバーが同じようなタイプの人たちばかりで、リーダー格が常に自分に優位になるような関係性を築いている場合には、リーダー格の人は海千山千か、その素質を持っている可能性があるでしょう。

海千山千の人は、全てにおいて自分の損得勘定で付き合う相手を選びますので、個人的な好みや思い遣りといった感情的な部分はあまり重要視しないことも多いです。

自分にとって利になることは何か

自分にとって何が利になることなのかは、その人それぞれです。

例えば勉強で他の人たちよりも優位でいたいと思う人は、自分の周りには自分よりも少し知恵が足らない人たちを集めて、自分の優秀さをアピールするでしょう。

もしくはとても勉強が出来て頭のいい人と付き合っておき、自分が勉強で困った時にはいつでも教えを請えるような状態を整えておくかもしれません。

また、例えば自分が仕事で苦手な分野があった場合、その分野に強い人と仲良くなっておけば直ぐに助けを求めることが出来ますので、自分が利用出来ると思う人と普段から付き合いを深めておくこともあるでしょう。

自分が周りよりも上でいたいのか、または自分が利用出来る人間を揃えておきたいのかによって、付き合う人間を選ぶことが多いです。

2.計算高い

海千山千の人はとても計算高いです。

常に自分にとって物事が有利になるように考えて行動していますので、周囲の人間関係や現状などに目を光らせています。

周囲をよく観察し、一番良いタイミングで自分が得をするように行動しますので、その抜け目のなさにはいっそ感心させられる部分もあるかもしれません。

海千山千とまではいかなくても、計算高い人はあなたの周りにもちらほらいることでしょう。

例えば同じ会社で、大変な仕事は極力避ける癖に、社長や部長など、偉い立場の人に対してお茶を出すことは率先して行い、上司に気に入られようとする人が一人はいるかもしれません。

また、皆で頑張って完成させたプロジェクトを、さも自分が中心になってまとめたかのように上司に振舞い、功績だけを得ようとする人もいるでしょう。

そうしたずる賢さは他人の恨みを買いやすいため、会社の人間関係が乱れることも少なくはないでしょう。

3.コミュニケーション能力が高い

海千山千の人の特徴の一つに、コミュニケーション能力が高いことが挙げられます。

海千山千と言われるほどにさまざまな経験をしてきていますので、どんなタイプの人が相手でも一通りは卒なくコミュニケーションをとることが出来るでしょう。

海千山千の人は、自分がいかに人生で得をするかを考えて生きていますので、当然周囲への情報収集は欠かしません。

いろんなタイプの人と会話をすることでたくさんの情報を得て、その上で自分が優位に立ち回れるように頭を働かせて行動します。

あくまでも利己的な考えからの行動ですので、周りから見ればいかにもずる賢いと思えることもあるでしょう。

しかし必要な情報を得るまでは、表面上は親切さや穏やかさを見せながら相手に近づいてコミュニケーションをはかりますので、初対面の人とも円滑なコミュニケーションが取れるところは非常にそのスキルに長けていると言えるでしょう。

少なくともコミュニケーションが苦手な人にはとても出来ない真似ですので、そうした部分も並みの人には出来ないことでしょう。

取り入るのが上手

海千山千の人や嫌味っぽかったり、ねちっこかったりする一面も見られますが、それを隠そうと思えば巧みに隠して上手に相手に取り入ることが出来ます。

例えば会社の社長や権力者を前にした時には、相手にどうにか気に入られようとして、相手の喜びそうなことを言ったり、興味をひいたりして、自分の存在を上手くアピールします。

そして優れた洞察力を用いて、相手の求めるものを率先して用意したり、役に立つところをアピールしたりして、相手に気に入られて側に侍るのが得意です。

しかしそれらも、最終的には自分の得になるための行動に過ぎませんので、本心から相手を尊敬して取り入るというわけではなく、あくまでも自分のために一時的に相手に取り入っているだけのことが多いです。

そしてその相手よりも自分の立場が上になれば、もう用済みだとばかりにこれまでの態度を翻すことでしょう。

4.群れを作るのがうまい

海千山千の人はコミュニケーション能力に長けていますので、群れを作るのが上手いです。

得意の洞察力で周りの人間関係を把握し、相手によって相応しい言動をその都度変えてコミュニケーションをはかります。

その結果どの人とも表面上は良好な関係を築くことが出来ますので、自分の周りに人を集めて群れを作ることが上手です。

そして群れを作ると自分が中心になって周りの人を動かしたり、自分の都合の良いように物事を進めていったりします。

海千山千の人は、自分で本性を露にするような真似さえしなければ、周りの人から人望を集めて人気者になることも出来ますので、本心を隠して振舞えば群れを作るのもお手の物でしょう。

5.弁が立つ

人よりも弁が立つ人は、海千山千の素養があるでしょう。

台本を用意してのセリフではなく、ぶっつけ本番で周囲の関心をひき、納得させられるだけの弁舌がある人は、それだけ周りの人の信用を得やすかったり、他人よりも優位に立ちやすかったりします。

言葉よりも行動で示す人の方がより信用を得やすいですが、行動によって信用を得るためにはある程度の時間とチャンスが必要になります。

一方の言葉であれば、弁が立つ人は直ぐにでも他人の信用を得ることが出来るでしょう。

例えそれが詐欺紛いの嘘ばかりの内容であったとしても、巧みな話術によって信じ込ませてしまえば、相手はこちらを信じ切ってしまうでしょう。

言葉にはそれだけの力がありますので、人を納得させ、信用させるほどに弁が立つ人は、人よりも優位に立ち回れるでしょう。

人を説得するのが得意

弁が立つ人は、それだけ人を説得するのも得意です。

人間観察をして、相手がどのような言い方をされれば納得するのかを考えながら話をしますので、高確率で相手を説得させることが出来るでしょう。

例えば言葉よりも数字によって信用しやすいタイプの人には、弁舌だけでなく目に見える数字としてデータを用意して話をすることで、相手は納得しやすくなります。

また、例えば理論的に淡々と語るよりも、感情に任せて話した方が相手に響く場合には、情熱を込めて弁舌を振るうことで、相手をその気にさせやすくなるでしょう。

このように、相手によって説得する方法を巧みに変えますので、一辺倒のやり方しか出来ない人よりも相手を説得するのが上手いのです。

6.自分さえよければいいところも

海千山千の人は基本的にとても利己的で自分勝手です。

しかし、その本心を巧みに隠して振舞うため、表面上は多くの人から人望を集めていますし、善人だと思われていることも多いでしょう。

しかし、よくその相手を観察していれば、巡り巡って最終的にはその人が一番得をするような流れになっていることが分かるはずです。

盲目的に信じ切っている人には分かりませんが、一線引いたところから客観的に物事を見ることが出来る人であれば、海千山千の人がいかに自分さえよければそれでいいかという考え方をしているかが分かることでしょう。

7.周囲をコントロールできる

海千山千の人は、他者とのコミュニケーション能力に長け、また人心を掌握する術も身に付けていることが多いです。

そのため周囲を自分の好きなようにコントロールすることが出来ます。

例えば何かグループで一つの仕事をすることになった時、海千山千の人は素早くグループのメンバーの得意不得意を見抜いて、適材適所で指示を出していきます。

それはグループのメンバーからすれば、「的確な指示を出してくれる優れたリーダー」に思えるでしょう。

しかし実際には、どうやったら自分が一番楽に出来るかを考えた上で指示を出していますので、海千山千の人が結果的に一番得や楽をすることになります。

海千山千の人は、自分がいかに一番楽や得をするかを考えて行動していますが、そのための行動が周りのメリットにもなっている時には、自分のための行動で周りが喜ぶこともあります。

海千山千という言葉を使いこなそう

「海千山千」は、ずる賢さや悪賢さを意味する言葉ですので、基本的にはあまり良い意味として使うことはありません。

そのため、どのような相手や場面で使うかをきちんと理解しておかなければ、自分は褒めるつもりで相手に使った結果、相手を怒らせてしまうこともあるでしょう。

「海千山千ですね」という言葉は、言われた相手にとっては「あなたは腹黒いですね」「悪知恵が働きますね」と聞こえますので、遠回しに悪口を言われていると思われても仕方がないでしょう。

そのため、きちんと意味を理解して場面に合わせて使いこなせるようになりましょう。