夏も終わりますね。
さて、そんな頃に気になってくるのが頭皮ですよ。
夏の暑さのせいで増えた皮脂が毛穴に詰まったりとか、頭皮にニキビができちゃったりとか、はたまた紫外線焼けでフケが出たり、ゴワゴワしたり、硬くなっていること、ありませんか?
秋冬になったらなったで、乾燥でフケが増加するし、春は春で花粉が気になるし…シャンプーしているときに「あれ?全然頭皮が動かないぞ?」と思うこともありますね。
せめて夏の置き土産は今の内に捨て去りたいところ。
そんなときにはヘッドスパをしましょう!
ヘッドスパで心も頭も癒されよう!
「え~でもヘッドスパってお高いんでしょう?」と思っている人、それはもう古い話です。
今時、美容院では当たり前のようにやってくれますし、自分でもできます。
金額も安いです。
いざやってみると、シャンプーとはまた違って、めちゃくちゃ気持ち良いです。
毛穴からスッキリして不快感が失せます。
また、使うグッズや方法によっては頭皮に柔らかさが戻ってくることもあるので、抜け毛の増加に悩む人にもおすすめです。
その他の効果も含めて後半で詳しくご紹介します。
ヘッドスパとは?
直訳すると「頭の温泉」ですが、これでは意味不明ですね。
一般的にヘッドスパといえば、頭皮のマッサージを表します。
念のため記載しておくと、「ヘッドスパ」という単語は美容器具メーカーのタカラベルモント社の登録商標です。
しかし、本記事では便宜上、頭皮マッサージ全般をヘッドスパと呼ぶこととします。
ヘッドスパの種類
とりあえず何も道具を使わなくても指圧マッサージだけでヘッドスパですが、最近は進化したヘッドスパの種類がたくさんあります。
人気なものをいくつか見てみましょう。
炭酸ヘッドスパ
炭酸水や炭酸泡を使うヘッドスパです。
数あるヘッドスパの中でも洗浄力の高さはピカイチ。
その理由は炭酸の細かな気泡が皮脂や汚れ、整髪料、古い角質を毛髪や頭皮から剥がしてくれることにあります。
粒子によるスクラブとは違いますから、摩擦を与えることはなく、本当に不要なものだけを洗い流せるというのが利点です。
美容院で行う場合は炭酸水のシャワーや、たっぷりためて頭皮を浸すことで行うものが多いですが、セルフで行う場合は炭酸水のシャワーを用意するのは難しいので、炭酸泡が出るヘッドスパ用の洗浄剤を購入しましょう。
飲料用の炭酸水を頭にかけるのは意味がない
炭酸水ならなんでもいい、というわけではありません。
飲料用だと天然水が使われていて、ミネラル過多だったりするのもありますが、それ以上に、泡が消えやすいというのが理由です。
わずかな時間だけ炭酸水を頭にかけても、その泡が汚れを浮かせるほどの力を発揮しないまま弾けてしまいます。
美容院で使われる炭酸水のシャワーは、泡が細かく持続的に出せるから意味があるのです。
ハニーパックスパ
ハチミツを用いたヘッドスパです。
イーラルというブランドの頭皮ケアプログラムを筆頭に、ハチミツの保湿力に注目が集まっています。
使う製品にもよりますが、基本的にはハチミツの含有量が全成分の内50%以上の場合を指すようです。
あまり知られていませんが、ハチミツは医薬品として認められているんですよ。
意外な感じがしませんか。
ちゃんと厚生労働大臣が定めた医薬品の規格基準書「日本薬局方」にも記載されており、薬剤を作るときの甘味剤としてはもちろんですが、口唇の亀裂に塗布するなど、皮膚や粘膜の保護剤としての用途が示されています。
それだけ皮膚の保護力が高いため、頭皮のケアに使えることも納得です。
頭皮も紫外線などで乾燥して硬くなりますから、潤いをキープできるハチミツでヘッドスパをしてみましょう。
毛髪の保湿の意味もある
毛髪については医薬品として認められているわけではないのですが、ハチミツにはアミノ酸が多く含まれていることから、毛髪にも良いとされています。
その理由は、毛髪がタンパク質のケラチンでできており、そのケラチンはアミノ酸で構成されるからです。
ダメ―ジヘアの修復も期待できるため、保湿力の高さも合わせて、しっとりした髪質を目指すことができます。
100%のハチミツかヘッドスパ用の商品を使おう
セルフでやろうと思うなら、第三種医薬品に分類される100%のハチミツかヘッドスパ用にハチミツを含有してつくられた商品を使うようにしましょう。
食用のハチミツには水飴がメインで香りづけ程度にハチミツを入れたものや、加熱でハチミツの栄養素を破壊したものがあるからです。
スカルプヘッドスパ
炭酸ヘッドスパ、ハニーパックスパともにスカルプヘッドスパの1種とも言えます。
ただ、スカルプは頭皮という意味なので、毛髪は含みません。
字面が似ている「スカルプケア」の場合、保湿よりも毛穴のケアを重視する傾向があります。
毛穴に詰まった皮脂やゴワゴワの角質を取り除いて毛根への負荷を軽減、フケを抑えることが目的です。
一方、「スカルプヘッドスパ」になると、温浴やマッサージの意味が強くなるため、凝った頭皮をほぐすことが目的となります。
オイルヘッドスパ
文字通り、オイルを使ったヘッドスパです。
オイルは皮脂とのなじみが良いので毛穴や頭皮をすっきり洗い流せたり、保湿剤として使うことで過剰な皮脂の分泌を抑制することができます。
使用するオイルによって期待できる効果が異なるのも魅力です。
代表的なオイルの種類を詳しく見てみましょう。
オリーブオイル
オレイン酸が豊富に含まれているため酸化しづらいです。
酸化した油は肌に対して刺激になることがあるので、これはメリットといえます。
また、このオレイン酸は人の皮脂と性質が似ているため、とてもなじみやすく、毛穴につまった皮脂や角栓を溶かし出したい時に向いています。
ホホバオイル
ホホバオイルはワックスエステルの含有量が植物の中で最大値といわれており、このワックスエルテルは肌の潤いをキープして弾力を与えるはたらきをもっています。
油分でもあるため毛穴のクレンジングに使えないこともないですが、保湿剤としての使用が適しています。
アルガンオイル
アルガンオイルは浸透力に長けています。
オレイン酸とリノール酸が肌にハリを与え、捨てロールが柔らかくしてくれるため、頭皮のゴワつきが気になる人におすすめです。
また、毛髪のツヤ出しやサラサラな手触りにしてくれることから、ヘアケア商品に配合されることが増えてきました。
椿油
日本では平安時代からヘアケアに使われていたオイルです。
オリーブオイルよりもさらにオレイン酸含有率が高く、抗酸化作用が強いです。
また、サポニンという殺菌成分を含んでいるため、ニキビにもアプローチしてくれます。
毛髪にツヤも出せるので万能です。
マルラオイル
アフリカでは古くからマッサージオイルとして使われてきたオイルで、マルラの木の実から抽出されます。
抗酸化力の高さとビタミンC、Eの含有量が多く、年齢を重ねた肌にも潤いやハリを与えることができます。
テクスチャーがサラサラしているのも特徴です。
マヌカオイル
マヌカの木から抽出されるオイルで、抗菌作用を持っているという特徴があります。
痒みの抑制にも役立つため、頭皮の炎症やダメージが気になるときに適しています。
スクワランオイル
保湿のイメージが強いスクワランのオイルです。
植物性と動物性があります。
植物性の場合は大豆やオリーブ、ベニバナ、トウモロコシのオイルから作られ、動物性の場合は鮫などの肝油由来です。
肌がもともと持っているスクワレンに極めて近いので浸透力が高く、潤いを与えてくれます。
超音波ヘッドスパ
超音波によって毛穴に詰まった皮脂などを分解し、洗い流しやすくするものです。
シャンプーやトリートメントなどの残留物(シリコンなど)も落とせます。
使用する超音波マシンによっては、周波数を変えることで美容成分を頭皮へ浸透しやすくできるというメリットもあります。
基本的には洗浄を意図としたものなので、超音波ヘッドスパによる洗浄と保湿のためのオイルヘッドスパが併用されるはずです。
シロダーラ
シロダーラはインドの伝統的医学、アーユルヴェーダを源流としたもので、簡潔に説明すると眉間にオイルを垂らし続けるというもの。
寝転がると、頭上に設置されたポットから一定量のオイルが持続的に眉間へ垂らされ続けます。
やや宗教的な感じがしますが、ツボ押し効果があるようで、凝りがほぐれてリラックスできることから人気を集めています。
気持ちよすぎて寝てしまう人もいるようです。
クリームバス
クリームバスはインドネシアのバリ島で、17世紀に誕生した歴史のある美容法です。
その後ヨーロッパのマッサージ技術と合わさって発展していきました。
まずはしっかり頭を洗ってから、髪と頭皮にクリームをつけてマッサージをします。
クリームはたっぷり使うので贅沢な感じです。
それから、たっぷりつけたクリームをさらに浸透させるべくパックとして放置、またはスチームを当ててから洗い流します。
マッサージによって頭皮の凝りがほぐれ、クリームで潤い補給ができるため、クリームバス後はスッキリした気分とサラサラの髪を味わうことができるでしょう。
頭蓋骨矯正(調整)ヘッドスパ
字面がイカついですよね。
字面だけでなく、本当にイカついことをするんですけどね…。
頭蓋骨は髪の生えている部分と顔面との合計で23個もの骨で構成されています。
これらは繋がっているようで微妙に離れているので生活習慣でズレが生じてきます。
片方の奥歯だけで物を噛む、寝相の癖、頬杖をつく、姿勢の癖などがある人は歪んでいる恐れがあります。
歪んでも別に生きていけるのですが、余白が増えてしまうことから顔が大きく見えたり、ズレによってリンパが圧迫されてむくんだ顔になったりするので、頭蓋骨矯正で本来の形に戻せるヘッドスパが注目されているのです。
また、骨の位置を元に戻すとくっついている筋肉も元に戻ろうとするので、たるみの改善やシワの改善にも効果があるとされています。
問題になることも多いので注意が必要
ただこのヘッドスパには色々と問題があるんですよね…それがイカついって話なのですが、まず痛い。
上手い施術者であれば痛くないとはいいますが、骨の位置を元に戻すわけですから、一般的なマッサージよりはそこそこ痛いです。
でも、上手ければ効果が期待できるので耐えられます。
問題は、下手な施術者が多いことです。
報告されている事例では、むしろ顔が歪んでしまった、頭痛がする、噛みあわせが悪くなった、耳鳴りがするようになった、などがあります。
自力では難しい施術だからこそ、口コミなどをよく読んで心配の少ないところでやってもらいましょう。
ヘナ・ヘッドスパ
ヘナで毛染めをするのが流行った時期がありますね。
改めてヘナって何ということを説明すると、インドやネパール、スリランカのあたりに自生する低木のことで、ヘアケアに使うヘナはその葉を粉末にしたものや、花や種子のオイルです。
ヘナには頭皮の皮脂のバランスを整える作用や、消炎作用があります。
また、毛髪にもツヤや腰を与えてくれるため、ダメージヘアにも適しています。
これを、シロダーラと同じくアーユルヴェーダのマッサージと融合させたものがヘナヘッドスパです。
アロマヘッドスパ
アロマとは芳香のことです。
嗅覚からくる刺激は脳に伝わりやすいので、香りの効果でリラックスしたり集中力を高めたりすることができます。
これを応用したヘッドスパです。
とりあえず香りの効果があればアロマヘッドスパですが、植物由来のオイルなどで髪のダメージ補修や頭皮マッサージを同時に行うのが一般的。
心身ともにリラックスできるでしょう。
ヘッドスパで得られる効果15選
ヘッドスパはシャンプーやトリートメントだけでは得られない効果がたくさんあります。
わざわざやるんですから、そうじゃなきゃ困りますよね。
どんな嬉しい効果があるのかを見てみましょう。
薄毛予防効果
薄毛になるには色んな理由があるのですが、遺伝的なものや男性ホルモンの増加以外の理由であればヘッドスパで改善して予防につなげることができます。
“ハゲのおじさん”をイメージすると、頭頂部がハゲていてサイドや下の方が残っていますよね。
あれにはちゃんと理由があって、それは頭頂部だけ筋肉がないってことなんです。
筋肉がないと必然的に血行不良になりますから、マッサージでもしなければ改善できません。
ヘッドスパをすると、この血流がよくなりますから薄毛対策になるわけです。
また、頭皮の柔軟性も薄毛予防には重要な項目。
ストレスなどで凝り固まっていると栄養が十分に行き渡らないため、マッサージや保湿でほぐしてあげましょう。