「あなたは、最近怒ったことがありますか?」と聞かれると、たいていの人は、「そりゃああるよ!」と答えるはずです。

何かと世知辛い世の中ですから、つい大声を出して怒ってしまう時もあるようです。

最近では、「キレる」という表現をしますが、何かの理由でキレてしまう人が多いようです。

先日も、人身事故でJRが遅れてしまった時に、近くにいた若い駅員に向かって「いつまで待たせるんだ!なぜすぐに動かさないんだ!」とキレていた老人を見かけました。

駅員に向かって怒ってもどうしようもないと思うのですが、キレてしまうと止まるところを知りません。

今度は、その駅員に対して「おまえの態度は悪い!」「薄ら笑いをしてオレをなめているのか!」などと攻撃の手を緩めません。

駅舎にいた上司と思われる人が飛び出してきて、「お急ぎのところ、大変申し訳ございません。後20分ほどで復旧しますので、後しばらくお待ちください。ご迷惑をおかけして、申し訳ございません」と何度も頭を下げてそのお客の怒りを抑えていたのでした。

最近は、いわゆる高齢者でキレる人が多いとTVで解説していたことを思い出しました。

何でも、65歳以上の人で、日常生活の中で感情が抑えきれずにキレてしまう人が多いそうです。

年齢と共に、感情のコントロールができなくなっていくようです。

年齢を重ねていく程に、いろんな経験も積んでいるので、我慢強くなったり寛容になると思われているようですが、現実はその逆のようです。

コンビニや居酒屋でも、若い店員がちょっと無愛想な態度を取ると、お年寄りは「まじめにしろ!」と一喝することも多いのです。

キレた本人も、瞬間的なので抑えようもなかったと反省はしているようなのです。

最近の高齢者がキレやすくなったのかと思っていると、そうでもなかったようです。

昔も親父さんと言うのはキレやすい存在だったようです。

いわゆる「雷親父」という表現が残っているように、子供や家族にもよく切れていたようです。

怖いものを並べたことわざに、「地震・雷・火事・親父」というのがあります。

最後の「親父」というのは、厳密には「大山風(おおやまじ)」と呼ばれる大風(台風のような風)のことなのですが、いつの間にかそれが「親父」に変わったとのことです。

それは、やはり「雷親父」というように、怖かったからでしょう。

昭和の時代には、この雷親父は結構いたようです。

しかも、自分の家族だけでなく近所の子供にも、悪いことや不条理なことをすると即座に怒鳴っていたそうです。

つまり、キレていたのです。

だから、高齢者がキレやすいのは、今に限った事ではなさそうです。

年を取るほどにすぐにキレてしまう現象は、脳の劣化にも原因があるそうです。

つまり、怒りの感情は脳の中心部の「大脳辺緑系」で作られます。

それを抑えるのが知性をつかさどる「前頭葉」という部分ですが、年を取るとこの前頭葉の機能が衰えてきて、抑えが利かなくなるからです。

さらに、年を取ると記憶力や聴力も衰えて来るので、相手の話もうまく理解できなくなって、怒りに拍車がかかるのです。

だから、高齢者になると、キレやすくなる傾向になるのです。

もちろん、個人差もありますので、全ての人がそうなるとは限りません。

また、高齢者は仕事をしていない場合が多いので、会社で働いていた時のように、若い人が上の人を敬ったり優しく接してくれることはないのです。

だから、無愛想な態度や言葉遣いに対しては、馬鹿にされていると思ってしまいキレるのです。

若い人は、言わば能力主義の世界で育ったので、年を取っていても能力のない人には冷たい態度を取ることも原因かも知れません。

いずれにせよ、すぐにキレたり、なかなか怒りが収まらないという現象は、増えてきたようです。

この感情をコントロールする方法も、覚えておかなければいけないようです。

なかなか怒りが収まらない!そんな時どうしてますか?

すぐにキレてしまうだけでなく、なかなか怒りが収まらない人も多いのです。

なんだか、心の中にモヤモヤ感が溜まってしまって、冷静になって怒りを静めることができなくなるのです。

常識のある人なら、深呼吸をしたり目をつぶって冷静にしようと頑張る人もいます。

自分が何か失敗してしまったことで、自分に腹を立てているのならやり直せばよいのですが、相手の行動や言葉遣いがかんに障るということであれば、一旦その場を離れることしか解決法はないようです。

よく犬同士の喧嘩では、水をかけてやると離れていきます。

人間も、一度頭を冷やせば良いのです。

「お前たち、頭を冷やして考えろ!」などと、喧嘩の仲裁をすることがあります。

文字通り、頭から冷や水をかけてやれば冷静になって怒りは収まるはずです。

イライラしている時には何事も上手く行かなくて、余計に腹が立ってくるようです。

何か、怒りの連鎖が起こっているようなのです。

どこかで、その連鎖を断ち切る必要があるのです。

どうやって断ち切るかですが、その場を収めるには、一旦その場を離れて客観的に眺めてみることです。

そして、友人や周りの人の意見を聞いてみることも必要です。

何か大きな誤解をしていることがあるからです。

興奮している状態では、自分では分からないのです。

怒りがなかなか収まらない時の8個の対処法

その怒りの原因がハッキリしている時には、その原因を取り除くか代わりのもので補ってやれば、当座は落ち着くはずです。

しかし、主な原因が分からない時とか、解決をすることが不可能な場合にはどうするかです。

無駄な怒りを溜めておくと、ストレスがどんどん溜まっていきます。

我慢し過ぎると、これが爆発して精神的に不安定になって、自律神経のバランスが崩れてしまいます。

いわゆる自律神経失調症を引き起こしたリ、鬱になったりしてしまいます。

慢性的な疲労に陥ったり、偏頭痛や便秘、動悸などの症状が起こってしまいます。

怒りはすぐに発散して、精神的にも落ち着かせることが重要なのです。

そのためにはどうするかですが、次にその対処法についてまとめてみました。

頭の中をリセットする


そもそも、怒りというのは一時的で突発的な感情と言われています。

一時的ということですが、ある研究結果では、約6秒という短い時間だそうです。

だから、何かで怒りを覚えてしまったら、まずは6秒以上(10秒が目安)こらえてみることです。

すると、怒りの感情も少しは収まってくるので、その時に状況を判断して次にどうするかを冷静に考えるのです。

冷静になるまでの10秒が重要なのです。

深呼吸などをしながら、10秒待つこともお勧めします。

すると、冷静になって、頭の中をリセットすることができるのです。

又は、その場を立ち去って、10秒以上戻らない方法もあります。

怒りの原因や相手を見なくて済むので、少しは心にも冷静さが戻るのです。

その間に、頭の中もリセットできるのです。

怒りの原因を考える

例えば、誰かに嘘をつかれたことで損害を被った時なら、その相手の存在が怒りの原因なのです。

だから、その嘘をついた相手に損害を弁償してもらうか、嘘つきの相手とは今後一切付き合わないようにすればよいのです。

怒りの原因を取り除けば、将来そのことで怒ることも無くなるからです。

しかし、嘘をつかれたことでの損害は弁償してもらっても、それ以外のこと、例えば自分の信用を失ったことなどは、簡単には解決できません。

それは、その出来事を知らせて、汚名を晴らすことしか方法はありません。

時間はかかりますが、怒りの原因がはっきりしていると対策も取りやすいのです。

複雑な事象の時でも、真の原因を明確にすることが大切なのです。

怒りを発散する

プロスポーツをTVで観戦していると、失敗した時に自分への怒りを大声を出して悔しがっているシーンを見ることがあります。

野球でチャンスに打てなくて三振などすると、大声をあげて喚き散らしたリ、監督もベンチで椅子や備品を蹴り飛ばして怒りを発散させているのです。

おまけで、ベンチの中は椅子もゴミ箱もドアも蹴り飛ばされて破壊されています。

怒りの激しい監督さんの場合は、特に激しいようです。

それだけ怒りが大きいとも言えます。

バッターの場合は、あのバットをへし折った選手もいたのです。

怪力と言うのか、怒りが大きいというのか分かりませんが、そうやって当座の怒りを発散させて収めているのです。

夫婦喧嘩でも、瞬間的に怒りで興奮すると、手元の茶碗やコップを投げつける人もいるようです。

これも怒りの発散のひとつの方法なのです。

怒りを相手にぶつけているとも言えます。

ものを破壊するような怒りの発散の仕方は、非常に怖いものです。

物を投げつけない人は、握りこぶしを作ってギュッと力を入れて、腕を振るわせながら怒りを発散させる人もいます。

今にも、怒りで殴りかかろうかと言わんばかりなのです。

これも我慢しながら怒りを発散させる方法なのでしょう。

相手を攻撃する直前のポーズなのです。

大声を出す

怒りは、瞬間的に起こる感情なので、とっさに起こすことは大声を出して悔しがることです。

男性も女性も、大声を出す瞬間は同じです。

怒りと同時に大声を出して発散しようとします。

二度も三度も、繰り返し大声を出す時もあります。

それだけ怒りが大きいと言えるのです。

その瞬間だけでなく、冷静になってからでも、海に向かって大声を出して残っていた怒りを発散する人もいます。

そんなところなら、いくらでも大声を出すことができるので、怒りの発散にはもってこいです。

グループで何かに怒りを感じた時など、みんなで揃って大声を上げて同時に発散するシーンも、青春ドラマではよくあるシーンです。

また、絶叫マシーンがある遊園地に出かけて、それに乗って絶叫してくることも効果があります。

心のそこから気兼ねなく絶叫できるからです。

怒りの不満を、それで解消するのです。

誰かに話す

おもしろいことに、「ここだけの話だけど、あの人はスピード狂で先日もスピード違反で免停になったらしいよ。

優しい顔してるのに見かけによらないんだね!」「絶対に誰にも言わないでね」なんて囁かれると、つい言いたくなるのです。

「絶対になんて言われると、大きな秘密を握ってしまったとウキウキしてしまうのです。

それをまた誰かに「誰にも言わないでね」なんて言いながら話してしまうのです。

こんなことはよくあるようです。

「ここだけの話だけど」などと枕ことばがつくと、自分だけが知っていると勘違いして、それが怒りの相手であったりすると、それ幸いとばかり拡散させてしまうのです。

また、誰かにひどい目に遭わされた時なども、相手に真正面から対抗する勇気がなかった時などは、「あの人はひどい人なんだ」と知り合いに話をして、悪口を拡散させたりするのです。

怒りの気持ちを誰かに話して、怒りで溜まったストレスを発散させるのです。

友人が多い人には、もってこいの対抗法なのです。

思いっきり泣く


「涙の数だけストレス解消!」なんて言われています。

泣くことで怒りのストレスを発散することもできるようです。

涙と言っても、感激したうれし涙の場合と、怒りと悔しさで泣く悔し涙があるようです。

何かに感激したリ感動を覚えると、共感脳と言われる脳の内側前頭前野が震えることで、目から涙を流すそうです。

この涙は、実は癒し効果もあるようです。

泣いて涙を流すと、ストレスが発散されるだけでなく免疫力も高まることが分かってきました。

泣いて涙を流すことは、健康にも良いのです。

怒りを覚えると、交感神経が優位になります。

ところが、涙を流すことによって副交感神経が優位な状態に変化するのです。

すると、副交感神経はリラックスさせたり心を落ち着かせる作用がありますから、怒りのストレス状態が解消されて、リラックスした状態になります。

思い切り泣いてしまうと、その後は案外ケロッとすることがあるはずです。

思いっきり泣いて怒りが解消されているためです。

科学的にも、泣いた後には脳内ホルモンの「エンドルフィン」が増加していることも知られています。

エンドルフィンは、モルヒネ様の物質で強い鎮静作用があるホルモンです。

この作用によって、怒りが発散されてるのです。

怒りで悔しい時は、思いっきり泣くことです。

最近では、泣くことによって日頃のストレスを解消する「涙活」という活動もあります。

感動映画を観たり感動小説を読んだりして、仲間と一緒に泣く(号泣する)のです。

脳がリセットされて疲れが取れたり、免疫力も向上したり、ストレスが解消されて仕事に集中できるそうです。

こんなビジネスもあるようです。