「景色をのぞむ」「相手の気持ちをのぞむ」など、これらの「のぞむ」に当てはまる漢字が何か、あなたは直ぐに分かりますか?

「のぞむ」という漢字には、「望む」と「臨む」があります。

場面や対象となるもの、気持ちなどによって使い分けることができますが、「漢字の使い分けがいまいち分からない!!」という人もいるでしょう。

そんな人のために、「望む」と「臨む」の違いを詳しく解説します!

️臨むの意味についての解説

常用漢字は小中学校で習います。

そのため、自主的に勉強をしたり、漢字検定の資格を取ったりしない限りは、時間が経過するごとに、使わない漢字は少しずつ忘れていってしまうという人もいるでしょう。

常用漢字とはいっても、漢字によっては比較的よく使うものもあれば、普段はまったく使わないものもありますよね。

また、現代では携帯やパソコンが普及していますので、ハッキリと漢字を覚えていなくても、機械が勝手に変換してくれることも多いでしょう。

しかし、機械による変換も、どの漢字を選ぶのかは自分自身です。

その時になって、「望む」と「臨む」の使い方を間違えていたら、見た人には「この人は漢字の使い分けができない人なのか」とバレてしまいます。

思わぬところで赤恥をかかないためにも、この機会にきちんと漢字の使い分けについて再確認しておきましょう!まずはすぐに頭に思い浮かび、よく使われる「望む」とは違って、いまいち使い分けが難しい「臨む」についての具体的な解説をしていきます。

「臨む」ってどういうときに使う?

「望む」ならばともかく、「臨む」はどんなときに使うのか、あなたはすぐに分かりますか?きちんと理解している人は、今更学び直す必要もないでしょう。

しかし、ひょっとしたら「こういうときに使うのだろう」と理解しているつもりでも、実は自分の認識が間違っていることもあります。

例えば誰かに何かを望むときに、「〇〇してほしいと臨む」と使っていませんか?「臨む」は「望む」と違って、漢字の印象として少し形式ばって見えることもあるため、「臨むって使った方が格好いいかも」と思ってつい使ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、この場合の使い方は間違っています。

他にも、遠くをぼんやりと眺めることに対して、景色を見渡すことと使い方を混同して、「遠くを臨む」と使ってしまっている人もいるかもしれません。

言葉の意味合いによって使い方は大きく変わってきますので、「この場合にはどちらの漢字を使うのか」を常に考えながら使い分けていきましょう。

「望む」との使い分けが難しい

分かっている人には違いが明確でも、いまいち分かっていない人にとっては、「臨む」と「望む」の使い分けは難しいことでしょう。

特に普段はあまり漢字を使う機会のない人や、すべて機械任せにしてしまっている人などは、どんどん漢字についての思考能力が衰えていってしまいます。

作家や記者などのように、常に文章に触れあっている人ですら、文章をまとめる際には漢字の使い分けには十分に注意しています。

普段漢字を使わない人は、もっと気をつけて漢字を使い分けなくてはなりません。

脳が若くて活発な学生時代とは違って、大人になってから漢字を改めて勉強したり覚えたりするのはなかなか大変です。

かといって、まったく漢字を使わなければ、社会人になってからろくに漢字を扱えなくなって、恥をかいてしまうかもしれません。

漢字の使い分けはややこしいですが、こうした機会に改めて確認しておくことが大切です。

️臨むの意味とそれぞれの例文


「臨む」とは、そもそもどのような意味の漢字なのでしょうか?

辞書によれば、「風景や場所などを目の前にする」「ある事態が起こる場所に身を置くこと。そういう場に直面すること」「ある場所へと出かけていくこと」「支配者が被支配者に対すること」などの意味があります。

意味が複数ある場合には、さらに使い方が難しく感じられてしまうかもしれませんので、その場合には例文と一緒に記憶しておくと便利です。

「こういう場合は確かこう使うはず」という基本が頭の中にあれば、それに合わせて漢字を使い分けることができるようになります。

「臨む」の意味とそれを使った例文をいくつかご紹介していきます。

場所や風景を目の前にすること

「臨む」には、「場所や風景を目の前にすること」という意味があります。

景色を眺める際には、「景色を眺望する」「景色が一望できる」などとさまざまな表現方法がありますが、「景色を臨む」もその内の一つとして用いることができます。

「眺望」や「一望」とは違い、「臨む」という使い方をすることで、場所や風景に対して強い思い入れの気持ちを表すことができます。

また、その場所や風景が、自分にとって訪れたくて仕方がなかったときにも、「ようやくこの場所にこれた」「やっとこの景色を眺められる」といった念願の気持ちを言葉で表現することができるでしょう。

場所や風景を目の前にして強い気持ちを表現したいときには、「臨む」と使うのが効果的です。

山に臨む部屋が売りの旅館

「山に臨む部屋」という表現を用いることで、旅館にとってはそれだけ山の景色が素晴らしく価値のあるものだとより前面に強調されているのが伝わってきます。

山を一望できる旅館は数多くありますが、それらの中でも特に「うちの旅館は山の景色が一番自慢!」といった強みや、自信のありようかが窺えるようです。

このように、例えば自分たちの旅館や賃貸物件、持ち家などで景色の良さを前面に押し出して宣伝したいときには、「うちの家は山に臨んだ素晴らしいところだよ」と表現することができます。

海に臨んだ最高の立地

山を臨む旅館と同じように、「海に臨んだ最高の立地」という表現をすることもできます。

この言い回しの場合には、通常は「海に面した最高の立地」と表現する方が多いかもしれません。

単純に「面した」という使い方をすれば誰に対しても分かりやすいですが、どれだけ最高なのかを力説するには、少々言葉に説得力が不足しているようにも思えます。

海に面した立地がいかに素晴らしく価値の高いものなのかを表現したければ、「海に臨んだ最高の立地」という言い方をした方が、言葉としての説得力は増します。

また、「いかにも最高の立地なのだ」という気持ちも伝わりますので、海に面した素晴らしい立地を前にしたときには、「海に臨んだ最高の立地だね」などと表現すると良いでしょう。

起こる事態に身を置くこと

「臨む」には、「起こる事態に身を置くこと」という意味もあります。

どういうことかと言うと、自分が今置かれている状況や立場、事態などに対して「今こんな事態にある」と表現する際に用いられる言葉です。

一言で説明するなら、「今自分がこんな状態にある」と言葉で説明する際に「〇〇に臨む」という使い方をします。

例えば今日が試験の当日ならば、「試験に臨む」と使いますし、また就職活動で企業へ面接をする日なら、「企業の面接に臨む」という使い方をします。

起こる事態に身を置く際に、それが自分にとって重要なものであるほど、「臨む」という言い方をします。

「〇〇に臨む」と表現することにより、自分自身に対して気合いを入れるイメージにもなるでしょう。

「これから〇〇をするぞ!」という強い気持ちの現れを言葉で表現する際にもよく用いられます。

突然の危機に臨む

突然の危機に瀕したとき、誰でもパニックになって慌てたり、愕然として頭が真っ白になり、何も動けなくなったりしてしまうことがあります。

まったく事前に予測ができない危機ほど、いざ訪れたときには誰もが混乱してしまうでしょう。

けれども、いつまでも慌てていたところで、事態が改善することはありません。

「ピンチになってしまったものは仕方がない」と気持ちを切り替えて、これからどうやって危機に立ち向かっていくのかをしっかりと考えなければなりません。

そんな風に危機に直面し、それと向き合ってこれから対処していくという場合に、「突然の危機に臨む」という使い方をすることができます。

「臨む」という言葉から、予め想定していた事態に対して使われる、というイメージを抱く人もいるかもしれません。

しかし、例え突然訪れたピンチであっても、そこから気持ちを対処へと切り替えた時点で、「臨む」という使い方をすることができます。

友人との別れに臨む

友人との別れは、誰でも辛く悲しいものです。

卒業や引っ越し、結婚などで親しい友人と会えなくなったり、会える頻度が極端に減ってしまったりすることもあるでしょう。

時々会えるのならばまだしも、ほとんど会えなくなってしまうのであれば、別れはとても辛いものになります。

しかしどうしても別れなければならないのであれば、その別れをしっかりと受け止めて、より良い別れ方をしようと考えるでしょう。

そうした大切な友人との別れに対峙する際に、「友人との別れに臨む」と表現することがあります。

きちんと自分の誠意と友人を思いやる気持ちを持ち、その上で友人と別れる際には、このように使います。

晴れの舞台に参加や出席をすること


晴れの舞台は、特別な日ですよね。

自分にとって特別な晴れの舞台はもちろん、家族や友人など、親しい人の晴れの舞台であっても、特別であることに変わりはないでしょう。

いつもとは違う、特別に重要な日には、それなりの心構えで舞台に立つ必要があります。

晴れの舞台に立つために、しっかりと気合を入れていざ行動する際にも、「臨む」という言葉を用いることがあります。

試験や就活の面接、イベントの開催や大会など、自分もしくは大切な誰かの晴れの舞台に参加や出席をするときには、いつもとは違う気持ちでそれに臨みますので、「〇〇に臨む」と表現するのが最適でしょう。

イベントの開会式に臨む

イベントという特別な日には、朝から気合いを十分に入れて臨む人が多いです。

特に自分がイベントを主催する側や、参加する側である場合には、気合いの入れ方も通常以上でしょう。

「よし、やるぞ!」というやる気と、イベントを成功させたいと思う前向きな気持ちでイベントの開会式に参加する際には、「イベントの開会式に臨む」と表現することができます。

「臨む」と使うことによって、ただイベントの開会式に参加するだけという意味合いとは大きく異なり、自分にとってのイベントの特別感が周囲にも伝わります。

イベントの熱気や、イベントに対する気持ちの入れ方を表わす際にも、「臨む」と使った方がいいでしょう。

面接に臨むための準備をする

進学や就活では、面接が必須ですよね。

私たちが最初に臨むのは進学の志望先への面接ですが、この面接の良し悪しによって志望校に合格するかどうかが大きく関わってきますので、誰でも当たり前に緊張するでしょう。

「ここで頑張らなければ!!」と嫌でも気合いが入りますし、適当な気持ちで面接に挑む人などいないでしょう。

そのため、気合いを入れて面接を行う際には、「面接に臨む」や「面接に臨むための準備をする」などと表現することがあります。

また、就活における面接もとても重要です。

就活の面接では、学歴よりもその人の人となりを見る面接官も多いため、いい加減な気持ちで面接に行けば直ぐに見抜かれて落とされてしまいます。

「この企業で働きたい!」という強い思いがある人ほど、就活の面接にも大いに気合いが入ることでしょう。

その際にも同じく「臨む」と用いることができます。

ある事態に対応した態度で接すること

「臨む」には、「ある事態に対応した態度で接すること」という意味もあります。

要するに、その場その場でもっとも相応しい態度を選択して取ることです。

対峙している人が真剣な話をしているのなら、自分も同じように真剣に話を聞くべきでしょう。

また、その場が明るく楽しい雰囲気ならば、不機嫌な態度や落ち込んだ態度はその場には相応しくありません。

本心はどうであれ、その場の雰囲気や事態に対応した態度を常に選択する必要があります。

その際にも、「臨む」の言葉を用いることが少なくないでしょう。

「臨む」の言葉を用いる場合には、特に真剣な態度でその場の事態に接する必要があります。

ふざけた態度や無礼講の雰囲気のときには、あまり「臨む」という使い方をすることはありません。

ミスをした部下に厳しく臨む

部下が仕事でミスをしたら、それを指摘したり叱責したりするのは上司の仕事ですよね。

ミスが一度目だったり、普段から真面目に仕事をしたりしている部下であれば、上司もあまり口うるさく叱責することはないかもしれません。

しかし、何度注意をしても毎回同じようなミスを繰り返したり、仕事に対するやる気が感じられなかったりするときには、部下を厳しく叱らなければならないこともあるでしょう。

しかし、あまりきつく叱責しては部下が落ち込んで会社が嫌になってしまうかもしれませんし、下手したら逆恨みをされてしまうかもしれません。

叱責する側にもそれなりのリスクがありますが、リスクを恐れていてはまともに仕事など回すことはできませんよね。

そのため、相手からどのように思われようとも、部下に厳しく接する必要がある時もあります。

そんな時には、「ミスをした部下に厳しく臨む」と使うことがあります。

厳正な態度で相手に臨む

こちらが真剣な話をしたい時には、相手にも真剣に聞いてもらいたいと思いますよね。

だからこそ話す口調や態度、表情などを真剣なものにして相手に訴えますし、そうすることによって、相手にも自分の気持ちを分かってもらおうとします。

相手に厳粛な態度を望むときには、自分自身がまず相手に対して厳粛な態度で臨みます。

その際には、相手に対して「望む」のではなく、「臨む」という言葉で用います。

️逆に「望む」の意味は?

「臨む」の意味や言葉の使い方についてご紹介してきました。

景色や場所を目に前にしたり、晴れの舞台に参加したりと、さまざまなシチュエーションがあり、シチュエーションごとに意味も異なりますが、どれも「臨む」の漢字を用います。

では逆に、「望む」の意味は何でしょうか?「望む」は「臨む」とは違い、一般的にもよく用いられている言葉です。

辞書によれば、「はるか遠くを眺めること」「物事がこうならいいと思う、自分はこうしたい、こうなりたいなどと思うこと」「特定の相手に対して、こうしてほしい、こうなってほしいと思うこと、注文すること」「自分のところに来てくれるようにと働きかけること、欲しがること」「したう、仰ぐこと」などの意味があります。

「臨む」同様に、「望む」にもさまざまな意味がありますが、一般的には主に気持ちの面で自分や他人に対して用いられることが多いです。

「望む」の意味や詳しい使い方についてもご紹介していきます。

物事に対する期待や願いの気持ち

私たちは何事に対しても、「こうなったらいいな」「こうだったらいいのにな」と期待する気持ちや、願う気持ちを持っています。

ポジティブな性格の人は、そうした望みを抱くだけでなく、実際に自分の望む通りにしたいと行動することが多いでしょう。

またネガティブな性格の人でも、自分では行動できなくても他人や何かに「こうなって欲しい」「こうして欲しい」と期待や願いの気持ちは強いことがよくあります。

特にネガティブな人の場合には、「自分では怖くて行動できないからこそ、相手や物事の方にこうなってほしい」と願う気持ちが強いため、時にはそれが叶わないことで逆恨みをしてしまうようなこともあります。

「望む」とは基本的には明るく前向きな感情ですが、それが強すぎたり一方的だったりすると、その望みが叶わなかった時には負の感情へと転換されることも少なくはありません。

人に頼んだり注文したりすること

「〇〇を誰々へ望む」という表現することがよくあります。

これは、人に何事かを頼んだり、注文したりするという意味です。

お客が金銭を支払って会社や店側に何かを頼む際には、等価交換がなされていますので、その場合には単純に「注文する」と表現します。

一方で、特に等価交換がなされておらず、こちら側からのみ相手側に何かを要求したり、「こうして欲しい」とプライベートでお願いをしたりする場合には、「望む」の表現が使われます。

例えば両親が息子夫婦に子どもを産んで欲しいと思えば、それは「息子夫婦に孫を望む」と表現できますし、また友達に荒っぽい性格を直してほしいと思えば、「友達の性格を直して欲しいと望む」と表現できます。

自分が誰かに対して、「あなたにはこうなってほしい」「こうしてほしい」と自分都合でお願いしたいことがあるときには、「望む」の表現が使われることが多いです。

遠くの方を眺めること

「望む」には、「遠くの方を眺めること」という意味もあります。

「臨む」にも「場所や景色を目の前にする」という意味がありますが、「臨む」の場合には対象となる景色が何かがよりハッキリしていますし、その景色に対して強い気持ちを表しています。

一方で「望む」の場合には、単に遠くの方を眺めることという意味ですので、どの景色を対象としているかがハッキリしないことも多く、「ただぼんやりと遠くの方を眺める」といった場合に用いられることが多いです。

例えばぼーっと遠くを眺めながら考え事をしたり、景色のどの部分かを特定せずに、遠くの方の景色を漠然と眺めたりする場合に、「景色を一望する」という意味で「景色を望む」と使われます。

自分の欲しいものを求めること

「望む」には、「自分の欲しいものを求めること」という意味もあります。

誰にでも欲しいものはありますよね。

地位や名誉、富が欲しい人もいれば、仕事に対するやりがいや、他人からの愛情を欲しがる人もいます。

それらの「〇〇が欲しい」と思う気持ちが、望みの感情になっていることはよくあります。

「願望」という似た意味の言葉にも、「望」という漢字が使われています。

「これが欲しい」「あれが欲しい」と望む気持ちは、行動力となって発揮されることも多いですが、それが例えば「友達の彼氏が欲しい」「親の遺産が全部欲しい」といった身勝手な欲望である場合には、自分だけでなく周囲をも巻き込んでとんでもないトラブルになったり、周りに迷惑をかけてしまったりすることもあります。

️臨むの意味と望むの意味の違い

「臨む」と「望む」の意味や使い方についてご紹介してきました。

「臨む」とは「風景や場所などを目の前にすること」「ある事態が起こる場所に身を置くこと。そういう場に直面すること」「ある場所へと出かけていくこと」「支配者が被支配者に対すること」という意味であり、また「望む」には「はるか遠くを眺めること」「物事がこうならいいと思う、自分はこうしたい、こうなりたいなどと思うこと」「特定の相手に対して、こうしてほしい、こうなってほしいと思うこと、注文すること」「自分のところに来てくれるようにと働きかけること、欲しがること」「したう、仰ぐこと」という意味があります。

「臨む」の方が、場所や事態に身を置くことという意味が強いのに対して、「望む」では自分や他者に対する気持ちを意味することが多いです。

そのため、使い方を誤ると、言葉の意味がまったくおかしくなってしまいますので、よく意味を理解した上で、「臨む」と「望むを」しっかりと使い分けていきましょう。

臨むの意味のまとめ

最後に、「臨む」と「望む」の意味のまとめをご紹介します。

これまで詳細にご紹介してきましたが、「あまり詳しく説明され過ぎても余計に意味が分からない」という人もいるかもしれません。

そこで、「これだけ意味を覚えておけば大丈夫!」というポイントをご紹介しておきます。

もしどちらの漢字を使うのが正しいのかが分からなくなったときには、このポイントを思い出して言葉を使い分けていってください。

近くの風景を指す

「臨む」は近くの風景を指す言葉です。

目の前に大きな山があったり、海が広がっていたりする場合に、「山を臨む」「海を臨む」などと表現できます。

対象となる場所や景色がはっきりしていて、かつそれらが比較的近い距離、自分の目の届く範囲内にある場合には「臨む」という言葉で表現しましょう。

反対に、かなり遠くの景色や、展望台から広範囲を眺め見るような場合には、「臨む」とは用いませんので注意しましょう。

物事に直面すること

「臨む」とは、物事に直面することです。

例えば試験や面接、イベントなどの行事ごとといった、特別な日を自分がこれから迎える場合には、それらに直面することになりますので、「イベントに臨む」「試験に臨む」などと表現できます。

また、突如訪れたピンチのように、予め想定されていなかった物事であっても、自分の気持ちがそれにしっかりと向けられているのなら、同じく「ピンチに臨む」と表現できます。

「望む」とは違い、「臨む」の場合には個人的な感情は比較的抑えられている状態と言えます。

対人においての態度

「臨む」には、対人においての態度を示す意味もあります。

例えば「上司との話し合いに厳粛な態度で臨む」という言葉であれば、自分が上司に対して厳粛な態度で向き合うという意味になります。

対人においての態度として「臨む」を用いる場合には、大抵の場合はこちらが真剣な気持ちで相手と向き合おうとしていることが多いです。

適当な態度で相手と接する際にはわざわざ「臨む」という表現はしませんので、対人で「臨む」と用いる場合には、それが真剣な場面になることが多いでしょう。

望むの意味まとめ

「臨む」よりは、「望む」の方が使う頻度も多く、意味も理解しやすいという人は多いのではないのでしょうか。

日頃から当たり前のように使っているため、わざわざ「望む」の意味を考えることなく、感覚で使っているという人もいるでしょう。

しかし、それではいざという時に「あれ、この場合ってどっちの『のぞむ』で書くんだっけ?」と分からなくなってしまうことがあるため、改めて「望む」の意味もきちんと理解しておきましょう。

遠くの景色を指す

「望む」とは、遠くの景色を指す言葉です。

「臨む」が近くの景色を指す言葉ですので、距離の感覚で覚えておけば使い分けるのも容易になります。

例えば目の前に畑が広がっていれば、「畑を臨む」と使いますが、その畑がかなり遠い距離にある場合には、「畑を望む」と使います。

また、「望む」の場合には、あまり対象物となる景色を限定しません。

海や山、畑や家といった固有の単語は用いずに、それらをまとめて「景色を望む」と表現することの方が多いです。

そのため、展望台から景色を一望する際にも「望む」と用います。

人に対して願うこと

「望む」とは、人に対して願うことです。

「家族にもっと自分を大事にして欲しい」と願う気持ちがあれば、「家族からの愛情を望む」と表現できますし、いつもふざけている友人に、「たまには真面目にやって欲しい」と願うのなら、「友人に真剣さを望む」と表現できます。

誰かに対して、何かをして欲しい、こうあって欲しいと願う気持ちが「望み」ですので、自分の願望を相手に対して求める場合に「〇〇を望む」と用います。

自分の欲に関する気持ち

他人に対してのみでなく、自分に対しても願望があれば、同じく「望む」と用います。

「お金持ちになりたい」「会社で出世をしたい」「有名人になりたい」などの願望は、それらの気持ちが強いほどに「望み」となります。

何かを望む気持ちがあるからこそ、人はそれを原動力にして行動することができます。

欲には良いものもあれば、あまり良くないものもあります。

何かを望む気持ちから行動を起こして、結果として最悪なトラブルを引き起こしてしまうこともあります。

しかし、欲の良い悪いは別として、何かを欲しいと思う気持ちが「望む」であることには変わりありません。

臨むと望むを比較してみて…

「臨む」と「望む」を比較して見ると、意味が明確に違っていることが分かりますよね。

これらの意味をきちんと理解して、使い方を把握しておけば、よほど使い間違えをすることはなくなるでしょう。

口頭で伝える場合には問題ありませんが、言葉や文章にして表わす際には使い方を間違えると恥ずかしい思いをすることになりますので、きちんと使い分けができるようになっておきましょう。

️意味を覚えれば臨むと望むの使い分けも簡単

「臨む」も「望む」も、どちらも意味さえ覚えてしまえば使い分けは容易です。

同じ言葉の使い分けができない人の大半は、そもそもきちんと言葉の意味を覚えていない場合が多いです。

そのため、まずはそれぞれの言葉の意味をきちんと理解して覚えておき、その上で使い分けられるようにしておきましょう。