今回は、身内に不幸が起きた際に必要となる「寝ずの番」についてご説明したいと思います。

寝ずの番という言葉を聞いた事はありますか?どこかで聞いたことがあるという人もいるでしょう。

ですが、実際にその言葉の意味やルールをきちんと説明する事が出来る人はいったいどの程度いるのでしょう。

自分が経験したことがある事であれば、説明する事も出来るかもしれません。

しかし、いきなりそのタイミングが目の前に現れた場合、きちんとした行動をとる事が出来る人は少ないのではないでしょうか。

この機会に一つの知識として頭の中に入れておきましょう。

寝ずの番とは

人が亡くなった場合、すぐに火葬をするわけではありません。

早くとも一日や二日は自宅や葬儀場に亡くなった方が安置される事となります。

その際、夜の間にろうそくの火の番をしたり線香が消えてしまわないようにする人の事を寝ずの番といいます。

今後葬儀の準備などをする機会があるかもしれません。

葬儀場の方に『番はどなたが行いますか?』と確認される事もあるでしょう。

その場合、とっさに答える事が出来ないとあたふたしてしまう事もあります。

寝ずの番とはいったい何なのか、誰がするべきなのかを理解しておきましょう。

寝ずの番をするには


寝ずの番をするには、資格や決まりなどはなく、特に準備をするものなどはないかもしれません。

あえていうのであれば、リラックス出来る服装を用意したり、自分自身の身支度をしていく程度でしょう。

なかなか無い事だからこそ、ついつい焦ってしまうかもしれませんが、大事な事は亡くなった方を悼む気持ちであり、落ち着いた心でそっと夜を過ごす事だと思います。

誰がやるの?

寝ずの番をする場合、誰がそれをするのかが気になるところだと思います。

寝ずの番をするにあたり、この人がやらなければならないという決まりはありません。

一般的には、故人に親しい存在や近い身内の人がやる事になっています。

一番近い存在が妻や夫の場合にはそうした人がする場合もあります。

しかし、全く寝ないでそばにいるというのは、体力的の大変な場合もあります。

高齢の人の場合にはなかなか難しい事もあるでしょう。

そういった場合には親戚の中で若い人が行う場合もあります。

もし誰が寝ずの番をしたらいいのか分からない場合には、身内の中でしっかりと相談する事が大切です。

近い存在だからこそ誰でもいいという考え方もあるかもしれませんが、精神的・体力的に疲労が蓄積している状態では寝ずの番をする事によって体調を崩してしまう事もあるかもしれません。

そうならないようにする為にも無理のない範囲で融通をきかせることが大切なのではないでしょうか。

本当に寝ないの?

寝ずの番というくらいですから、基本的には寝ないで故人のそばにいる事となります。

しかし寝ないで寝ずの番をしてしまうと、体調を崩してしまう場合もあります。

そうならないようにする為にも、無理が無い方法を選択する事が何よりも大切です。

もし葬儀場などを借りて行う場合、24時間ずっとそばについている事が出来ない場合もあります。

そういった場合には半通夜と呼ばれる方法を取る事もあります。

これは2.3時間だけ亡くなった方の傍で過ごし、そのあとはそのまま家に帰るという方法です。

この方法を選択すれば、それぞれに負担がかかる事無く翌日の準備をする事が出来るようになります。

また、自宅で見守る場合には交代制にする事が一般的です。

見守る人が一人でなければならないという決まりはありません。

そのため、何人かで交代して番を行うのです。

そうする事によって、それぞれの負担を減らす事が出来ます。

ろうそくや線香の火のマナーや取り扱いについて

寝ずの番をする場合には、線香やろうそくを消えないようにする事が大きな役割となります。

これらは当然の事ながら火がついているものですので、しっかりと取り扱いを意識して行動しないと、家事の原因になってしまう事もあります。

ついうっかり居眠りをしたせいで火事にでもなってしまったら大変です。

そうならないようにする為にも自分の行動にはしっかりと責任を持ちましょう。

最近の生活では、実際の火をあかりに使うという事もなくなってきています。

蚊取り線香なども、電気で使用するものが多くなってきています。

その為、これらの危険性が頭の中から薄れていってしまっている事もあります。

改めてこれらの危険性を考えておく事も必要な事でしょう。

うずまき線香

寝ずの番をする場合、線香の火を消さないという事が大事な事となります。

これは、線香の香りが亡くなった人にとって唯一感じる事の出来る香りだったり食事だったりすると言われているからです。

故人が寂しい気持ちにならないように・空腹を感じないようになど様々な意味合いがあり、線香を絶やしてはいけないと言われています。

しかし、それはなかなか大変な作業でもあります。

通常の線香は、10分もすれば消えてしまいます。

それを消えないように差し続ける事は大変です。

また、葬儀場などでお葬式をする場合などは夜には人が居なくなってしまいます。

そうなってしまうと、誰もお線香を変えてあげる事が出来なくなってしまいます。

そんな時に役立つのがうずまき線香です。

うずまき線香を使用する事によって、長時間にわたって線香を変えずともよくなります。

渦巻き線香とは、その名の通り渦巻きのようになっている線香の事を指します。

まさに蚊取り線香のようなものをイメージしていただくと分かりやすいのではないでしょうか。

長さが長い分、渦巻き線香は長時間にわたって煙を出しておく事が出来ます。

時間を調整する事が出来るものも販売されているので、それぞれに合ったものをチョイスしていきましょう。

電気ろうそく

寝ずの番をしている際、必要な事は線香の火を消さないようにする事だけではなく、ろうそくもまた基本的には消さないようにする事が重要とされています。

ですが、ろうそくは直接火がついているものになります。

その為、人が見ていないときに使用してしまうと火事の原因になる事もあります。

だからと言って、ずっと気を張って見続ける事が出来るものでもありません。

ついうたた寝などをしてしまった場合には、ろうそくが倒れてしまう事だってあるかもしれません。

そうした場合の危険性を回避するためには電気ろうそくという物を使用してみてはどうでしょうか。

電気ろうそくとは、電気で出来ているろうそくの事を指します。

つまりは、実際には火はついていないのです。

その為、お通夜の最中などは実際のろうそくを使用して、夜になった段階で電気ろうそくに切り替えてしまえばいいのです。

そうする事によって、ろうそくの危険を回避する事が出来るようになります。

半通夜も多くなってきている

昔の人は、自宅で亡くなるケースが多かったと言われています。

それは、医学が今のように発達していなかった事が原因なのかもしれません。

それほど医学が発達していない場合には良くも悪くもそこまで長生きする事が出来ず、入院をする期間も少なかったのかもしれません。

延命といった考え方もなければそこまで長い時間を病院で過ごすことはないのでしょう。

だからこそ、自宅で最期を迎える人が多かったのです。

その為、お葬式やお通夜も自宅で行われるケースが基本でした。

ですが、今は自宅で亡くなるケースはそれほど多くありません。

基本的には病院で亡くなるケースが多いのです。

その為、お葬式やお通夜が行われる場所も自宅から葬儀場に変化しています。

自宅の場合は、当然ながら自分達の好きに行動する事が出来ます。

その為、寝ずの番をする際も楽な恰好に着替えてゆっくりと最後の時間を過ごす事が出来ます。

ですが、葬儀場などの場合はそうはいきません。

そもそも法律などの関係もあり、ずっと夜の間そばにいる事が出来ないというケースも珍しい事ではないのです。

その為、半通夜という方法で通夜を行うというケースも最近では多くなってきたとされています。

半通夜とは、通夜のように夜通し寝ずの番をするのではなく、2時間から3時間程度だけそばにいるという方法です。

そうする事によって、遺族の気持ちも尊重しつつ葬儀場の方もそこからの準備などをスムーズに行う事が出来るようになっているのです。

寝ずの番が必要な5個の理由

そもそもなぜ寝ずの番が必要なのでしょうか。

イメージとしては、亡くなった人が夜一人で過ごしている姿は何とも寂しそうに見えてしまうという事もあるでしょう。

最後の時間を一緒に過ごしたいと考える人もいるでしょう。

ろうそくの火によってあの世へと導かれる魂は、線香の香りだけを感じる事ができるとされています。

だからこそ、故人がひもじい思いをしないように、道に迷うことなくあの世に行く事が出来るようにと願いを込めてそれらを絶やさずに灯しているのです。

寝ずの番に適した服装とは?

さて、寝ずの番をする理由についてはなんとなく理解していただくことは出来たでしょうか。

ここからは、寝ずの番をする際に知っておくべき具体的な内容についてご紹介させていただきたいと思います。

まず紹介したいのは、寝ずの番をする際に適した服装です。

リラックスできる服装

寝ずの番をするという事は、夜の間中ずっとその服装でいる事になります。

いくらお通夜の際にはスーツでいたとしても、そのままずっといるというのは窮屈に感じる事でしょう。

そのため、寝ずの番をする際にはリラックスできる恰好をしてもよいとされています。

スウェットでも大丈夫

リラックス出来る服装と言われても、正直どこまでが許されるのか悩んでしまう人もいると思います。

その場合には、スウェットでも大丈夫という基準を覚えておいてください。

その為、そのスウェットでも大丈夫というくらいなのですから、大概のものが大丈夫という事を理解していただく事が出来るのではないでしょうか。

お寺の場合、派手な色合いやデザインのものは避ける

寝ずの番をする際はどんな服装でも問題ないという事は先ほどご紹介させていただきました。

しかし、お寺で行う場合には選ぶ服装のデザインや色合いに注意が必要になります。

もしお寺などでの服装がどの程度許されるものなのかが分からない場合には、悩む前に相談してみるといいと思います。

必要な物

寝ずの番をする場合には、お通夜からそのまま出ずっぱりという事も珍しい事ではありません。

だからこそ、バタバタとしている中で自分の身支度をしっかりと整えなければならない事もあります。

普段であれば、さほど悩まずに用意する事が出来る事もいつもとは違った環境だからこそ、何をどうしたらいいのか分からず悩んでしまう事もあるでしょう。

その為、必要なものなどは事前に把握しておく事で悩みを減らす事が出来るかもしれません。

喪服

当然の事ながら、喪服は必要となります。

既に持っている人はそのまま置いておけばいいのですが、お通夜などが日程の関係によっては後になる場合もあります。

そうなったときに意外とうっかり忘れてしまう事もあるのです。

さすがに身内だとしてもお葬式に喪服を持ってきていない事は、世間から白い目を向けられてしまうかもしれません。

まず喪服はしっかりと用意しておきましょう。

数珠


意外と忘れてしまいがちなのが数珠です。

数珠はお葬式の際などに手に付けておくものです。

喪服などは明らかに大きなものなので自分でも意識を持って用意する事が出来ますが、数珠などの小さなものに関してはついうっかりという事があります。

そうしたうっかりを防ぐという意味でも、喪服のそばに片づけておく事が良いのではないでしょうか。

持っているといいもの

ここからは、絶対に必要ではないけれどあると便利なものについてご紹介させていただきます。

つい急いで用意すると、必要最低限のものしか用意する事が出来ません。

ついつい優先するものが先に頭の中に出てきてしまい、結果的に足りないものがあったとしても気が付く余裕がなくなってしまうのです。

持っているといいものは、意外と沢山あります。

そのすべてを用意する必要はないかもしれませんが、自分がその中でもあるといいなと感じるものがあれば持って行くといいと思います。

仮眠時の着替え

寝ずの番をするには長い時間その場所に居る事となります。

そのため、喪服など堅苦しい恰好をしていると疲れがたまってしまう事もあります。

ついついきちんとしなければならないと思ってしまう事もあるかもしれませんが、すべての時にそうしなければいけないという事はありません。

息を抜くときもなければ、自分自身が疲れてしまうという事もあるでしょう。

そうならないようにする為にも着替えの服があるといいと思います。

耳栓

寝ずの番をする際、一人で行うとは限りません。

誰かと一緒に行動する事もあるかもしれません。

その場合、人によっては相手の存在を感じて寝にくいと思う事もあるでしょう。

また、いびきや歯ぎしりなどをする人は、それだけで寝る事がしんどいと思う事もあるのです。

そうなってしまうと、寝ずの番が辛いものになってしまいます。

いくら交代制にしたとしても、相手のいびきや寝言などによって寝られなければ疲れがとれません。

睡眠をきちんと確保する事が出来るように用意しておくと便利かもしれません。

予備のストッキング(女性)

ストッキングが脱ぐ機会が多ければ多いほど、伝線してしまう可能性が高くなります。

その為、寝ずの番をするために着替える際に脱ぐときなどについうっかり伝線してしまう事もあります。

そうなった際に困る事が無いように、予備のストッキングは用意しておくといいと思います。

寝ずの番をする際にはしっかり備えましょう

いかがだったでしょうか。

いつでもきちんと対応する事が出来るような知識を持っておくと、役に立つことがあると思います。

ぜひ参考にしてみてください。