日本語の丁寧語の「下さい」という言葉は、日常的によく使われていますよね。

ではこの「ください」という言葉についてですが、漢字で書くのとひらがなで書くのと二通りあります。

ではその二つの「ください」について見ていきましょう。

「下さい」と「ください」に違いはあるの?

そもそもこの二つには違いがあるのかと思った方も多いのではないでしょうか。

あまり意識して来なかった人も多いでしょう。

ではこの二つにはどのような違いがあるのか見ていきましょう。

目上の人に使う丁寧語の「〜ください」

基本的にこの「ください」というのは、丁寧な言葉として認識されています。

そのため敬語を話す時にこの言葉というのは非常によく使いますし、接客などを受けていても、よく聞くのではないのでしょうか。

店員さんから「こちらへお進みください」と言われたりするような感じで、色々とその言葉について使われるところがありますが、会話で使う場合には「ください」と「下さい」は曖昧になります。

よく使われる言葉だからこそ、あまりよく考えてこなかったというところもあるでしょう。

メールや文章を書くときに悩んでしまう


プライベートでも目上の方にメールや文章を書くとき、仕事をするときや丁寧語を使うべき人にメールや手紙を送る時は、ちょっと困ってしまいますよね。

だからこそ、この二つ「ください」の使い分けについては、知っておくことをお勧めします。

やはり、知識としてそのようなことを入れておくと、迷った時に「このような理由があるからこっちの方でよいのだ」というような自信に繋がると思います。

「下さい」と「ください」の使い分け


ではこの「ください」と「下さい」の二つの使い分けについて、どのようにしていったら良いのかを見ていきましょう。

相手への要望の意味で使い分ける

まずは相手の要望の気持ちとして、この「下さい」ということを言ったりします。

こちらも非常に馴染みがあるので使いやすい所もあるでしょう。

ただ目上の方だと、もう少し丁寧な言い回しがあるので、どちらかというと、この「ください」の丁寧語ではあるけれど、比較的フランクな感じで使われることがあります。

何かが欲しいとき=「下さい」

基本的に、この「下さい」という言葉を使う時は、何かが欲しい時に使われることが多いです。

「この紙を下さい」とか「コーヒーを下さい」というような感じです。

このように欲しい時に、何々をくださいというような言い回しをするところがあります。

「くれ」を丁寧に変換したもの

端的に言うと、「くれ」という言葉を変換したものであるといえるでしょう。

さらに丁寧なニュアンスで注文などをする時に「ハンバーグ定食をお願いします」というような言い方にも言い換えるケースもあります。

目上の人に使うことは少ない

確かに普段の丁寧語程度の言葉遣いであれば、この「下さい」でいいところもありますが、基本的に目上の方だともっと丁寧な言葉を使うことが多いです。

例えば「何々をいただけますか?」というような感じです。

こちらの方がより丁寧ですので、よりきちんとした印象を与えるところがあります。

上司で普段会話しているということになると、毎回そのような丁寧な言葉遣いではなく「下さい」という言葉を言ったりということもあるでしょう。

ただ取引先の方だと、必然的にもっと丁寧な言葉を求められる一面があります。

何かをお願いするとき=「ください」

何かをお願いする時に「ください」という言葉を言ったりします。

例えば「お座りください」とか「あちらのレジにお回りください」というような風にです。

こちらも目上の方であっても、このように丁寧に言うこともあります。

「こちらにお座りください」と言うなど行動についてお願いをするときなどに使うところがあります。

補助動詞として使用される

基本的にこの「ください」という言葉は、補助動詞として使われます。

だからこそ、動詞のの後にさらに補助動詞として使用されるケースが多いです。

このように何かをお願いするというのは、「何かをくれ」というような状態ではないことから、同じような「ください」でも違いがあるのがわかるでしょう。

状況や文脈から考えて判別しよう

基本的にこの「ください」の二つの使い分けについては、状況や文脈から考えて判断することが多いです。

先ほども触れたように、料理の注文であったり、何かをもらいたいというような状況であったりで、「くれ」というような意味合いの「下さい」になります。

具体例を挙げると「コーヒーを下さい」というような言い回しだとしたら、基本的にその人はコーヒーが欲しいのです。

決してコーヒーを”して”欲しいわけではありません。

さらには先ほども触れたように「お座りください」という言葉だったとしても、基本的にそのお座りが欲しいわけではありません。

このような場合は、補助動詞として使われていると考えるほうが自然でしょう。

このように状況や文脈からある程度の判断がつくところがあります。

英語で考えるとわかりやすい

この「ください」という言葉は、二つだからこそ複雑というところがありますが、これを英語に訳してみると非常に簡単になります。

例えば「くれ」という意味のくださいであれば「giveme~」というような感じの言い回しになります。

ギブというのは与えてくださいというような意味合いですよね。

このような場合は「くれ」というような意味合いになります。

そしてさらには丁寧にお願いするような補助動詞の場合は、英語でpleaseという言葉を使います。

「please sitdown」といえば「どうぞお座りください」という意味です。

英語だと丁寧にお願いする時にpleaseという言葉を使うところがあるのですね。

英語に詳しい方であれば、もしかしたら注文の時もpleaseと言うとか、名前を呼んだ後にpleaseと言ったら、やめてというような意味合いになるということもご存知の方がいるかもしれません。

が、ここではあえてそれを考えない方が、よりこの二つの「ください」の違いについて理解できるところがあります。

「下さい」の例文

この二つの「ください」ですが、漢字の方の「下さい」については、どちらかと言うと「くれ」という意味合いになることがわかりましたね。

このように、giveme~という意味合いの時では、この漢字の「下さい」を使うのが主流です。

では、漢字のほうの「下さい」の例文について見ていきましょう。

食後のデザートを下さい

この食後のデザートは、レストランなどの注文の時に、この言い回しをすることがあるのではないのでしょうか。

このような場合は、基本的に食後のデザートが欲しいので、漢字の「下さい」を使うのが正解です。

少し考える時間を下さい

こちらは何か難しいことを言われたり、ビジネス上でも何かあったりすると考える時間があった方が良いこともあります。

判断能力が大切で、すぐに決断を出さないといけないことがあるのも確かですが、じっくりと考えて責任をもって決めないと大変になることもあります。

だからこそこの言い回しも、プライベートでもビジネスでも使うことがあるのではないのでしょうか。

このような場合は、考える時間が欲しいということで、時間を下さいという言い回しをするところがあります。

このような時は漢字の「下さい」を使うのが正解です。

そこの醤油を取って下さい

仕事をしていても、親戚同士の付き合いであっても、一緒に食事をするという場面はよくあります。

その時に人数が多ければ多いほどに、その醤油の位置が遠いということはよくあることですよね。

そこで醤油が欲しい時に「そこの醤油を取って下さい」というような言い回しがあります。

そのような場合は醤油が欲しいということですので、「醤油を取って下さい」というように漢字を使うのです。

この場合の「下さい」は漢字なので、分かりやすいですね。

関連する資料を下さい

さらに資料が欲しいという時に、資料請求をするお客様の立場であっても、仕事をするときであっても資料が欲しいという意味合いで「下さい」と言うことがあります。

こちらも、そして補助動詞の方ではなく欲しいものは関連する資料ですので、漢字で「下さい」と書くのが正解です。

「ください」の例文

それに対し、丁寧にpleaseというような意味合いでお願いする時の「ください」は、漢字ではなく、ひらがなで書くということがわかりましたね。

ではこの「ください」の例文について見ていきましょう。

17時に公園に来てください

こちらは仕事上の待ち合わせなどもあるのかもしれませんが、お子さんがいる場合だと、子供会の集まりなどでも、この言い回しについて、目にすることはあるのではないのでしょうか。

「17時に公園に来てください」というのは別に公園が欲しいというわけでは決してありませんので、補助動詞の方です。

この場合は、ひらがなを使う一面があります。

ただその一方で普通に漢字の「下さい」が使われていることもあり、そこまで気が付かないような人も多いのではないのでしょうか。

こちらをご覧ください

ビジネス用語でも、こちらを「ご覧ください」というような場面もよくあります。

「ご覧ください」という時も、ついつい漢字にしてしまいがちなところがあります。

が、こちらも「どうか見てください」という意味合いですので、補助動詞の方で正解です。

そこで、こちらもひらがなの方が正解であると言えるでしょう。

その「ください」というのも、ビジネス用語でもよく見てみたら、漢字の「下さい」が使われていることもあるなと思い、意外と身近すぎて、どちらの「ください」でもあまり気にならなくなっていましたね。

お手にとって確認してください

こちらもよくお店などで見ることがありますね。

やはり思ったのと違うというような理由での返品は困りますので、手にとっても大丈夫な展示品がある事もよくあります。

もしこの展示品の前に、お客様がやって来られたという時に「お手にとってご覧ください」という言い方をすることがよくありますよね。

ちなみにですが、実際に手に取ると、触り心地や大きさなども改めて実感することもあり、「買おう」と思うこともよくあるそうです。

この「手に取る」という行為は、愛着を生み出すというような効果もあると言われています。

よく部屋の断捨離などをするときも、あまりにも「いる、いらない」の取捨選択をしていると、「やっぱり、これ使うかも!」というような感じで、なかなか捨てられないということもあります。

ただこれは、手に触れることで愛着が生まれるというようなところがあるのです。

そのようなとこを知ってか知らずか、お店の人は、このようなことをよく言います。

店員さんでしたらポップを書いたりもしますよね。

もし皆さんが店員さんの立場でしたら、ポップを書く時に「お手にとって確認してください」という言い回しをする時は、ひらがなの「ください」であることを覚えておきましょう。

困っている彼を助けてください

こちらも助けが欲しいということで、漢字のくださいなのかと思いきや、意外にも助けてくださいというお願いだから、ひらがなのくださいであるのが正解なのです。

もしかしたら「困っている彼に助けを下さい」という言い方でしたら、漢字であっても良いのでしょう。

ただこちらの場合は「助けてください」ですので、助けるという動詞に、さらに補助動詞がついた状態です。

もちろん彼を助けてほしいというようなシチュエーションはあるにはありますが、自分自身に助けが欲しいという時もありますよね。

こんな時に「助けてください」というような言い回しというのも、非常に多いのではないのでしょうか。

助けを求めるメールなどを書く時は、「助けてください」は、ひらがなだということを覚えておきましょう。

ご用の際はお電話ください

「お電話ください」が、補助動詞の「ください」なのかが悩ましいところです。

「ご用の際にお電話ください」と言うと補助動詞になります。

「お電話を下さい」だと漢字の「下さい」になるところがあるのでしょう。

このように、どちらかが悩ましい場面というのはありますよね。

こちらの「ご用の際はお電話ください」というのも、giveに見えるところがあります。

このようなところから、どんな時にひらがなの「ください」にしたらいいのかや、漢字の「下さい」にしたらいいのかというのに悩んでしまうところがありますよね。

もしどうしても不安だっていうことであれば、インターネットで調べて書くようにしましょう。

基本的にあまり気にしていないという人もいますが、中にはこのような礼儀作法に非常に厳しい方もいらっしゃいます。

そのような方であれば、クレームに繋がる可能性もありますので、正しい日本語を書いていきたいものですね。

ビジネスメールなどを送る時には特に気をつけましょう。