皆さんは心象という言葉をご存知でしょうか?

聞いたことはあっても、どのようなことかを具体的に説明するのは難しい人も多いでしょう。

そこで今回は心象について取り上げていきます。

「心象」の意味って?

心象とは、心の中で思い浮かべる物や姿を指します。

あまり聞き覚えのない言葉だったのは、心理学用語であるからというのもあります。

心理学に興味があったり、心理学について学んでいる人でなければ、あまり聞くことはないかもしれません。

皆さんも心象と言われると、あまりピンとこない方も多いと思いますが、日常生活でこのようなことは行われているものです。

例えば小説を読むとき、小説は文字しか書かれていませんよね。

しかし、その小説の後を追っていくことによって、頭の中で思い浮かべることがあるのではないのでしょうか。

これが心象です。

心象と聞くだけでは難しいですが、本を読む時に思い浮かべる情景がある事は多くの方が経験しているでしょう。

読書が苦手な方は、この情景を思い浮かべるのが苦手な方も多いです。

小説はあまり好きではない人であっても、合コンなどでこれから出会う異性の話を聞いて、どんな人かを思い浮かべることはあるのではないでしょうか。

このように実際に見たりしたわけではないけれど、どのような様子なのかを想像する様子を心象と言います。

この心象には、間違えやすい言葉もありますので気をつけましょう。

「心象」と間違えやすい言葉


心象という言葉とよく似ている言葉は複数あります。

イメージも大変よく似ていることから、混同してしまう方も多いのではないのでしょうか。

では心象と間違えやすい言葉について見ていきましょう。

「心証」

こちらは裁判でよく使われることが多く、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

心証とは、いわゆる精神的に受ける印象のことを指します。

例えば、裁判において同じように殺人の罪で起訴されたというケースは多々あります。

過去、とある男性が介護に行き詰まり、結果的にお母様を殺害してしまったという事件がありました。

その時に男性が、その様子を証言していました。

「もうあかんねや。」と男性が言うと「そうか。もうあかんのか。」とお母様は答え「こっちへ来い。お前は私の息子だ。」と言う証言を聞いた時、皆が涙を流しました。

殺人は決して良いことではありません。

しかし、そこに至るまでの苦しい心情が、人々の心を打ちました。

その一方で、身勝手な動機での殺人については、非常に悪い印象を受けます。

遊ぶお金が欲しいからと、強盗殺人を行った犯人の事を、「お金がなくてかわいそうに」と思う人は、まずいないでしょう。

「働いてお金を貯めたらいいのに、安易に人の命を奪うとは何事だ!?」と思う方が大半でしょう。

遊ぶお金欲しさに重大な犯罪を犯すのは許しがたいと感じる方が多いです。

だから、そのような犯人は心証が悪いとされています。

このように同じような事柄でも、そこに至るまでの過程で印象は変わってくる一面があります。

「想像」

心象と想像は、意味が異なります。

心象は、話に聞いたりしたものをもとに思い浮かべること。

それに対して想像は、実際にないものを思うことです。

「印象」

心象は聞いただけの状態で思い浮かべるのに対し、印象は既に会っているなどで、見たことに関する思いについてを印象と言います。

例えば印象と言うと、入学式早々にヤンキーのような人がいれば、その人の印象は目に焼き付くことでしょう。

一目惚れをしたときであっても、見た目の印象が強く残っているからこそ、そんな強い感情が起こっていると言っても良いのです。

このように1度見たことに関する強い思いなどに関しても、印象という言葉を使います。

「心象」の使い方

では、心象の使い方とはどのようなものがあるのでしょうか。

心象な使い方について見ていきましょう。

1.心象風景を浮かべながら小説を読む


小説においては、風景のことなどについても、文字で書かれていることが多いです。

そのため我々読者は、その文字をもとに思い浮かべていくしかありません。

このように心象風景を思い浮かべながら読むというのは、小説の醍醐味といってもいいかもしれません。

さらには、その小説を読んだ人の感想を複数見ていくのも面白いものがあります。

文字だけを追って、心象風景を思い浮かべながら読むというのは、皆が皆違う感想を持っていることも多いのです。

また自分とは正反対の感想を持っている人の意見を聞いて「なるほど」と思ったりすることもあります。

このようなことから、小説を読み、そこから語り合うのも楽しいものです。

2.心象風景をテーマにした作品が増えている

最近は心象風景をテーマにした作品が多いと言われています。

この心象風景というのは、中には現実にはありえないような風景もあります。

実際にはありえないことを想像するからこそ、楽しいというテーマもあります。

ありえない心象風景でも楽しめるという意味では、そのような作品の醍醐味なのではないのでしょうか。

3.彼女に対する心象は昔と変わらない

彼女とは一度会っているかもしれないけれど、今もその印象は変わらないという例は、よくあることではないでしょうか。

やはりその第一印象の強さというのもあるのかもしれませんね。

若い時に会ったことがあるけれど、そこからずっとその心象が続いているということはよくあることです。

学生時代の同級生だと、学生時代の印象が強く、心象としてその時の記憶が残っているものですよね。

4.俳句は心象的な日本の文化である

俳句もまた、文字をたどって景色を思い浮かべることがあるものです。

五七五の言葉の中に、その風景をまざまざと思い浮かばせるような力のある俳句は、日本独特の文化と言ってもいいでしょう。

5.あのグループは言い争いが多かったので、心象が悪い

皆さんもグループの中で、言い争いが多かったということもあるのではないでしょうか。

このような意見の対立というのも学生時代にはよくあることです。

社会人になっても、方向性の違いから、思いがけず争いになってしまうということもあるでしょう。

社会人だと、そつなくこなすことが良いとされているところもあります。

その一方で、ものを制作するようなところだと、このような熱いやり取りは結構あるものです。

とはいっても、やはり言い争いが多かったということになると、嫌な印象を強く持ってしまうこともあるでしょう。

そこで何か思うことがあって、心象が悪くなってしまうということもよくあるようです。

6.隣に座った人はとても親切なため、心象がいい

隣に座った人が非常に優しい人だと、心象が良いところもあるでしょうし、このように優しい人というのは非常に印象が良くなるものです。

よく旅行先で訪れた現地の方に優しくしてもらうと、その地が好きになりますよね。

海外においても、外国の人に親切な国は多いです。

親切にしてもらえる事で、その国や人に対する心象はよくなりますよね。

7.みんなの中心にいるあの人はきっと明るい心象を持っている

やはり、みんなの中心にいるようなタイプの子だと、きっと明るく良い印象を持っているということも多いのではないでしょうか。

もちろん明るい人であっても、皆に好かれるのは難しいと思います。

ただ、それさえもはねのけるような人というのは一定数います。

例え一部の人に妬まれたり嫌われたりしても、その他大勢の仲の良い人と戯れ、気にしてないタイプの人もいます。

8.景色を見て最初に心象に浮かんだのは地元の思い出の場所だった

色々な景色を見ていて、地元にすごく似ているなというところは結構あるものです。

ふと地元の景色が思い浮かぶと、懐かしい気持ちになるのではないでしょうか。

まったく同じではなくても、例えば海が近いところが故郷であれば、海が近いところを訪れる事で、懐かしい気持ちになるでしょう。

逆に山のほうだとしたら、山に囲まれていたり緑がうっそうとしていたりするところが懐かしく感じられます。

9.あの頃の心象にふけっていると心が落ち着く

誰にでも懐かしい思い出は一定数あります。

そのように心象にふけっていると、心が落ち着くということもあるのではないでしょうか。

心の拠り所というのは、多くの人にあると思います。

もちろん故郷がイマイチ好きではないという人もいますが、今の環境に身を置いている人はもちろんのこと、転勤族で色々と引っ越しをしている人であっても、あそこは好きだったという話も結構聞きます。

このように、景色を思い浮かべることによって心が落ち着くということもあるようです。

10.現実では起こりえない心象的な映画が好きだ

最近は現実的には起こりえないような心象的な映画というのが人気を博しています。

2020年現在の作品で、AIが崩壊したというような映画があります。

このように現実では起こらないであろうことというのを見るのは、想像力も刺激されますし非常に面白いところがあります。

AIが崩壊するとは想像しづらいところがありますが、もしそうなってしまったらこうなるかもというのを、映画を通して観て冷や冷やするものです。

しかし、映画を観終わったら、現実世界の平和さにホッとするものです。

この楽さが癖になるところがありますね。

「心象」の類義語

心象の類義語には、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

1.印象

心象いうのは、文字を読んだりして思い浮かべることを指しますが、印象は見たものから直接的に感じることを指します。

先ほども触れたように、入学式早々にヤンキーの人を見たら入学式にこんな人がいたというような印象を強く受けるのではないのでしょうか。

それはそのヤンキー風な人を一度目にしているからです。

目にしないと、入学式にヤンキーがいるということはなかなか思い浮かばないでしょう。

2.心像

心像とは、実際の感覚もなしに思い浮かべるもののことを指します。

また、本格的な体験や映像のことを指します。

心象と言葉が近いものとして、この映像を思い浮かべることを指すのではないのでしょうか。

心像とは違うところがあるかもしれませんが、例えば、夜に見る夢がそうなのではないのでしょうか。

特に何か刺激を与えられたわけではないけれど、映像として見ることがありますね。

例としては少し違うのかもしれませんが、比較的近い状態でしょう。

また幻覚的な感じのことを指しますが、こちらは意識が混同するとこがない限りは、なかなかないことなのではないのでしょうか。

しかし、夢を見る程度であれば、多くの人が経験しており、心像について想像しやすいでしょう。

3.表象

こちらも想像しているところがありますが、表象もまた心の中で思い浮かべるのことを指します。

こちらもイメージなども指すということから、非常に近い所があるでしょう。

4.イマージュ

イマージュとは、フランス語で想像することを指します。

英語で言うとイメージです。

よく美容院などの名前になっていることがありますよね。

「こんな髪型に」というのは、自分がその髪型になったら、どうなるかという想像をすることから始まるので、ある意味関係性はありますね。

このようなことから、心象と非常によく似ているところがあるでしょう。

5.写象

こちらも心の中で思い浮かべられる像のことを指します。

写すという字があることから、より鮮明に憶え壁ているような感じが想像できるところがありますね。

人によっては、記憶を写真のように覚えることができる方がいると言われています。

以前、小学生の低学年くらいの女の子が誘拐された事件がありましたが、この子が写真のように記憶する力が優れていたために犯人がすぐに逮捕されたという事件がありました。

彼女の記憶をもとに犯人像をイラストにしたら、犯人の親族が「自分の親族ではないか」ということで、判明しました。

人によるところがあるので、皆が皆そのような記憶の仕方は難しいです。

しかし、よほど印象的な事や、彼女のように写真のように記憶をする力がある方でしたら、写象という言葉がしっくりするくらいに記憶することができる方もいるのでしょう。

そちらも、心象と非常によく似ているところがあります。

6.心的情景

こちらも心に浮かんだ情景のことを指し、心象と大変よく似ています。

文字の通り、心で思い浮かべた情景の事を指しますので、非常に分かりやすいでしょう。

心的という言葉を付けることによって、さらに心の中で思い浮かべたものという印象が強いところもあるでしょう。

7.心的形象

こちらも心に思い浮かんだ様子を思い浮かべるということで、心象と大変よく似ているところがあります。

こちらの主観的なイメージも含まれている意味があります。

確かに、聞かされたことを思い浮かべるのは、主観的なイメージから入るしかないですよね。

だからこそ、想像と違うことはよくあります。

8.形象

形象とは、形や姿という意味ですが、そのような様子を思い浮かべることを指します。

さらにこちらの大きな違いは、感覚で捉えたという意味合いがあります。

先ほどの心象とは少し違うところがありますが、このように感覚で捉えたということが一番の違いと言っても良いのではないのでしょうか。

9.主観的形象

こちらは勝手に自分だけで思うだけの、形象のことを指します。

よく文字だけど語り合いなどでよくありますね。

チャットなどに、どんな見た目をしているのかというような話を聞いたり、話の内容から聞いたりして、「こんな感じなのかな?」という想像することもあります。

女性の場合だと、こんな芸能人の人と同じような容姿をしているのではないかというような想像されるということもあるようですね。

こちらは実際に会ったことがない人同士で会話をすると、このような主観的形象を抱く事が非常に多いのではないでしょうか。

例えば明るく快活なイメージがある女性だと、例えば具体的な女優さんの名前をあげると、西田ひかるさんのような感じを思い浮かべるということもあるでしょう。

このように話す内容などによって、こんな人なのかなというようなイメージを膨らませられる様子を主観的形象といいます。

こちらの言葉も、心象と類義語になるのではないでしょうか。

10.内的形象

心情を頂いているということに関して、内的形象というところがあります。

このように心の中で思い浮かべるという意味では、類義語と言ってもいいでしょう。

「心象」の対義語

それに対し、心象の反対語とは、どのようなものがあるのでしょうか。

色々とありますので見ていきましょう。

1.現実

現実とは実際に多くのケースで使われているのでわかることでしょう。

現実というのは、今ここにある現在の状態のことを指します。

心象風景と言うと、実際にないようなものに対して使われることがありますね。

それは、現実世界ではあり得ないものであるケースもあります。

しかし現実世界となると、そうはいかないところがありますね。

映画館で、そのような作品を見た後で現実に引き戻される感じもあるのではないでしょうか。

現実では、そのようなことはありえないということも分かりきってはいるけれど、現実離れをしたものを見るのは楽しいものです。

このような作品を見た後に、現実世界に戻ることもありますよね。

2.実在

実在とは、実際に存在するということを指します。

今、我々が生きている世界の中では、人間は実在している人ほとんどです。

ただ小説の中やアニメの世界の中では、実在しない人の方が多いでしょう。

もちろんドキュメントであったり、実話を元にした作品であったりしたら、実在している人もいますが大抵の場合は実在しない人です。

色々なことを学べて、実現しないような設定であっても、思い浮かべることは出来るのかもしれません。

しかし、実際に実在しない人というのは結構います。

例えば小説世界においては、実在しない人であることがほとんどです。

特に本に傾倒する人だと、その登場人物に夢中になってしまうということもあるようです。

そこで実在しない人に恋をしてしまったということで、複雑な思いを抱いている人もいるようです。

だからこそ、実在しない登場人物が、実在していたらいいなと思うということもあるようです。

3.実像

今まではどちらかと言うと、実際に見ることなく思い浮かべるというような意味合いの言葉が多かったです。

しかし、この実像というのは実際の姿のことを指します。

例えば芸能人の人については、会うことがないことから様々な噂が飛び交っています。

さらには、見た目だけのイメージで色々とよく言われたり、逆に悪く言われたりということもあります。

とある芸能人夫婦の不倫問題について取り上げられていることがありました。

なぜこんなにも取り上げられているのかと言うと、それは家庭円満のイメージが強かったからです。

従って良い印象がすごく強く、そこで不倫という壊滅的な悪評で、イメージを大きく覆したのです。

過去大きく家庭円満が取り上げられていると、それが虚像だと知られた時には大きなダメージがあります。

今までそのような模範的な人であるというような感じだったのに、実は非常に不仲だったということで驚きの目で見られているというところもあります。

またそのように、非常に良い印象から、このような大問題が発覚したことによって、急に不倫をして男性側を悪く言うようなことが起こりました。

しかしあくまで我々素人は、そのイメージでしか想像することができません。

実際に会って話したわけでもないですし、そんな人だと決めつけるのには少々無理があります。

今も色々と言われているところもありますが、その後夫婦当人にしかわからないような事情があるのではないのでしょうか。

4.事実

事実もまた、心象とは対義語と言ってもいいでしょう。

このようにを頭に思い浮かべたということではなく、現実に起こった事柄についてを指します。

色々な事件が日々起こっていますが、事件が起こる事に色々とイメージをするというところがあります。

例えば、お子さんの虐待の末に、お子さんが亡くなったとしたら、母親はろくな人間ではなかったのではないかとか、育児放棄をして遊び歩いていたのではないかというような声も大きくなります。

しかし事実はまた違うというケースもあります。

確かに、残念なことになってしまうという点では同じなのですが、そこに至るまでの過程は事実は全く違うということも非常によくあります。

どちらかというと、この虐待に関しては、再婚の前は非常に子供と仲良く暮らしていたというところがあります。

しかし、再婚するということによってバランスが大きく崩れ、さらにはDVに遭ってしまったということで、だんだんと難しくなってきたというような話もよく聞かれます。

このように遊び歩いているとか、育児放棄をしているというわけではなくても、結果的にそのようにニュースに取り上げられることによって、イメージが強くついてしまうということもあります。

このように想像したことと、事実というのは違うことが多いです。

5.実際

また実際にというのも、心象とは対義語と言ってもいいでしょう。

実際とは、現実のありのままの姿のことを指します。

頭の中で想像する事と実際とは、ズレがあることはよくあります。

皆さんもアルバイトを探したり、求人を探したりする経験はあったのではないでしょうか。

その時に、こんな感じなのかなと想像するのではないのでしょうか。

例えば皆が、和気あいあいとしている職場ですという風に言われたら、明るい職場を想像することでしょう。

そして、ここで働きたいと思うこともあるでしょう。

この思い浮かべてる段階というのが、空想に近いところがあります。

そして面接などをして実際に入ると、また違うということもありますよね。

このように実際に仕事を始めたら、想像していたのとは大きく違うということは非常によくあります。

実際に、和気あいあいとした職場のところをアピールしているところは、もちろんその通りな所はあるのですが、その一方でそこに問題点を抱えているというところがあります。

人間関係がうまくいっていないのを隠すために、このようにあえてそこを隠すようなアピールをすることがありますよね。

それは職場などにおいても同じ所があるようです。

実際に勤めたところでも、このような和気あいあいというところでも、気難しい上司がいたりということがありました。

特に女性は、寿退職が多いということでしたが、実際はそのことを口実にしてやめている人が多く、人がどんどんと変わっているというところがあったようです。

このように印象は非常に良いけれど、実際に働くとなるとちょっと大変なところというところもあるのでしょう。

このように、実際とは、思い浮かべたことではなく、ありのままの姿を指すというところがあるのです。

「心象」を正しく使おう!

実際に色々と似ているところがあり、使い分けが難しいところがあります。

ついつい、このように説明を読みながらも混同してしまうということもあると思います。

心象という言葉はあまり使うことはないかもしれませんが、使うときには正しく使うようにしましょう。

結構間違えて覚えやすい言葉ですので、気をつけてください。

心象と類義語と対義語について見ていきましたが、そのような言葉も色々とありましたね。

その中でも、また違うような意味があることもあります。

このように色々と似ている言葉があったりしますので、使う際には気をつけましょう。