今回は「主旨」という言葉について説明していきたいと思います。

「主旨」の正しい意味。

そして「趣旨」との違いについてそれぞれの使い分け、意味などを例文を用いて解説していきましょう。

「主旨」と「趣旨」を正しく使い分けよう!


「主旨」と「趣旨」。

非常に紛らわしい言葉です。

読み方もまるで同じですが、意味は違ってきます。

これらを間違いなく使い分けることができたら、あなたのコミュニケーション能力は一目置かれるでしょう。

意味の違いが曖昧な同音異義語

この2つは意味の違いが非常に曖昧な同音異義語になります。

しっかりと基本を押さえて間違いなく使えるように学習しましょう。

2つともビジネスでも使える言葉

「主旨」と「趣旨」。

どちらもビジネス用語として頻繁に用いられます。

しかし、使っている当の本人もその区別がよくわからずに使っているかもわかりませんね。

どちらを使うか曖昧になりやすい

この2つの言葉。

どちらを使ったらいいのか。

非常に曖昧になります。

これを機会にこの言葉の完全理解を行っていきましょう。

「主旨」と「趣旨」の読み方は?

「主旨」と「趣旨」の読み方はどちらも「しゅし」です。

特に難しい読み方ではありませんのでそのまま記憶しておきましょう。

「主旨」と「趣旨」それぞれの意味

それでは「主旨」と「趣旨」の意味の違いについてじっくりと解説していきましょう。

「主旨」の意味

それではまず「主旨」の方から説明していきましょう。

考えや文章などの中心となる事柄

「主旨」とは、ある考えや文章、あるいは物事に対してその中心となる事柄や部分のことを指していいます。

つまり「中心」ということです。

あるいは「核心」「重要点」などと解釈してもらってもいいでしょう。

例えば会社で行う新人歓迎懇親会の主旨は、「仲間になってもらう人への挨拶代わり」のようなものですし、学校で行う入学式は「新入生の新たなるスタート地点の刻印」とでもいえるでしょうか。

「そこが言いたい」と重きを置く点

例えばある事柄を説明したいときに、その事柄の意味を表す重要点のことをいうわけです。

ポイントとも言い換えられるでしょう。

「ズバリ、そこが言いたい!」といった論点の中心をなすわけです。

テレビ番組などでは討論形式の番組がありますが、発言者は自身の話をしている最中に「ズバリ、これが言いたい!」と力を込めて言う場面があります。

そのようなものを話の「主旨」というわけです。

中心となる主な意味や考えのこと

つまりは話の主な意味や考え方のことをいいます。

テレビの討論番組などで発言者が唾を飛ばしながら「そこが言いたい!」などと力を込めて言っているシーンを見たことがあるのではないでしょうか?

「主旨」とはまさにそういった部分をさしているのです。

話し手が最も言いたくてたまらない物事、というわけです。

「趣旨」の意味

さて今度は「趣旨」の方を説明していきましょう。

特定の文章などにおける要点のこと

「趣旨」は特定の文章などにおける要点、つまりその物事の目的や理由についての解釈になってきます。

入学式における校長先生の挨拶の趣旨は、これから当学園の一員になる人たちへの挨拶と自覚を促す決意の表れ、ということですね。

事を行う元にある考えや主な狙い

つまりは事を行う先に潜んでいる考えや狙いを指しているのです。

もっと平たく言えば発言者の考え方であり思想であり、それをもってして何を狙いたいのか、どういった結果を導こうとしているのか、といった部分を指しているのです。

会話や話などで言おうとする事柄

「趣旨」の「趣」は「おもむき」とも読めます。

つまりそれはその人や事柄の色合いであり特徴や考え方を指しています。

そういったものはその人の会話や話の中に必然的に「色」となって出てきたりするものなのです。

それが端的に表れるのが趣味の話でしょう。

例えば釣りが好きな人ならば、話の趣味に関する話の趣旨はどうしても釣りに偏ってきます。

そういった感じが「趣旨」の特徴といえるのです。

「主旨」と「趣旨」の使い分け


「主旨」と「趣旨」の使い分けについてみてまいりましょう。

「主旨」と「趣旨」の漢字から読み解く

まずは「主旨」と「趣旨」のそれぞれの漢字の構成や漢字の意味から読み解きましょう。

「主旨」の「主」

「主旨」の「主」は、「あるじ」「ぬし」と読みますしそういう意味があります。

「主人」といったり「主語」「主文」といった言葉はお馴染みでしょう。

何かについて中心を成すもの、という意味です。

「主人」はその家族における中心的人物であり世帯主のことです。

「主語」は会話における自分自身のこと、「主文」は数ある文章の中で最も中心を成す文章のことです。

このように何かの中心人物であり第一人称の人物であり合格や不合格のように意味を端的に伝えている文章のことを指していいます。

「趣旨」の「趣」

一方、「趣旨」の「趣」は「おもむき」という意味合いになります。

つまり、その事柄の全体的な色合い、特徴、目的にすること、狙いのもの、などといった内容になってきます。

「趣旨」の方が「主旨」よりも構成範囲が広いともとれそうです。

何を表すかによって使い分ける

「主旨」と「趣旨」。

使い分けのコツは何を表すかによって使い分けを判断することになります。

「主旨」が表すもの

「主旨」は「核心」であり「重要点」「中心」という意味です。

その部分をピックアップした内容の事柄の時に使います。

よってある話があったとして、その話の核心を突く部分が「主旨」といえるのです。

「趣旨」が表すもの

一方で「趣旨」は「目的」「理由」「要点」「狙い」などを説明したい時に使います。

よって同じ文章を紹介しようとするときでも、「主旨」の時はその文章の核心に触れている部分を、「趣旨」の時はその文章が何を狙って出来た文章なのか。

どういった傾向のことを言っているのか。

そのあたりを区別して使い分けるのです。

「主旨」と「趣旨」の違いをまとめると…

「主旨」と「趣旨」の使い分け。

少々、ややこしいでしょうか。

ではもう一度、まとめておきましょう。

「主旨」は物事や文章の核となる部分のピックアップ。

「趣旨」の方は、その物事や文章が狙っている効果や成果について、といった具合でしょう。

「主旨」は狭い範囲、「趣旨」の方は範囲が広い。

こういった解釈でもいいと思いますよ。

「主旨」と「趣旨」の例文

それではここからは「主旨」と「趣旨」を使った例文で意味を確認していきましょう。

「主旨」の例文

「主旨」を用いた例文を紹介していきましょう。

時間がないから話の主旨をまとめて話して欲しい

この例文に登場する「主旨」が対象にしているものは「ある話し」です。

恐らく仕事の関係か何かで聞いておかなければならない話しがあるのでしょう。

しかし、主人公は忙しくてその話を時間をかけてゆっくり聞いていられる状態ではないようです。

そこで発言者に対して話しの「主旨」。

つまり要点や核心の部分をかいつまんでわかりやすく説明してほしいと頼んだのです。

人の話しをまともに聞いていると、話しの要点がなかなか見えてこない話しというのは結構よくあります。

それに付き合っていたら時間がダラダラ経過するだけで非効率極まりないでしょう。

主人公はそういった無駄を除外したかったのかもしれませんね。

この案件についての主旨を簡単に報告して下さい

こちらの例文に登場する「主旨」が対象にしているものは「この案件」です。

案件とは仕事や用事、頼み事など1つのものに制約されません。

取りあえず、今回の案件はある新しい仕事にしておきましょう。

主人公は、新しい仕事の全貌を把握しておく必要がある立場の人なのでしょう。

なので報告者に対してその仕事の全貌を分かりやすくするために要約して報告してほしいと頼んだのです。

新しい案件を分かりやすく説明するには、このようにその案件の中核を担う部分をまとめておく必要があるということですね。

ご案内をする前に主旨を伝えておこうと思います

今回の「主旨」の対象は「ご案内」です。

そのご案内に対して発言者がその主旨、つまり必ず伝えておかなければならない事を用意して話そうとしている、という状況です。

結婚式にしろ展示会などにしろ、ご案内には必ずや5W1Hの要素が盛り込まれています。

それらを正しく伝えないと相手はどこに行ったらいいのか、いつ始まるのか、といったことが分からなくなってしまうからです。

案内に関する主旨。

お分かり頂けましたでしょうか。

「趣旨」の例文

それでは今度は「趣旨」の方の例文について紹介していきましょう。

この計画の趣旨を皆様にお伝えさせていただきます

この例文の「趣旨」は、「この計画」です。

「計画」とはこれから起こしていく何かの行動についてその中身や目的、効果、狙いなどを織り込んだものです。

よってそこには計画発案者の趣、つまり色があることになります。

このように「趣旨」にはその事柄の全体的な色合いを求める傾向があります。

もし、そこを「主旨」と言い換えるなら、その計画の核となる部分を問うことになります。

しかし、「趣旨」の方を問うているのなら広く全体的な部分を求められている、ということになるのです。

さっき聞いた話は趣旨を理解するのが難しかった

こちらの例文に登場する「趣旨」の対象は「さっき聞いた話」です。

恐らく友人同士か会社の同僚同士で何らかの話のやりとりがあったのでしょう。

その話の中身が難解だったのか、あるいは説明の仕方が悪かったのか、聞く方の人の準備ができていなかったか、などの理由で相手に正しく伝わらなかったようです。

そういった意味合いを絡めて「趣旨」が理解できなかった、という言い方をしています。

この場合の「趣旨」は話の全体像です。

その話が何を訴えていてどういう効果や狙いがあるのか、また仕事の話であるならばどれくらいの利益をこちらにもたらしてくれるのか、といった中身が不十分だったようです。

話を相手に正しく伝えるためにも話の全体像、つまり趣旨を分かりやすくまとめておく必要がある、ということがいえるでしょう。

父の話の趣旨は自分らしく生きろということだった

この例文に登場する「趣旨」の対象は、父の話でその中身は「自分らしく生きろ」ということでした。

つまり人生訓ともいうべき話だった、ということです。

恐らく、そのお父さんは自分の息子に人としての生き方、自分の息子の将来についての心配などを思って話をしたのでしょう。

聞いていた息子の方はそれが「自分らしく生きろ」というように聞こえたのです。

親子で真面目な会話をする機会はそう多くないかもわかりません。

息子さんはそのわずかな一瞬を見逃さずに父親の話を読み取ったのでしょうね。

「主旨」と「趣旨」難しいけれど違いをしっかり覚えておこう!

今回は「主旨」と「趣旨」について解説してまいりました。

確かにこの両者。

使い慣れないとどっちがどうだったのか意味を勘違いしてしまいそうです。

よって、ご自身で意識して使うことをお勧めます。

「主旨」にしろ「趣旨」の方も、日常会話で頻繁に使われます。

ご自身が使うだけでなく誰かが使っているシーンに自分自身も加わっているケースが多いのです。

よって、この両者を正しく認識して正しく使い分けることがあなたのコミュニケーション能力を飛躍的に向上させるのです。

言葉は会話をすることで自分のものになります。

最初は間違った言葉遣いをしていたとしても自身で気づくか人から正してもらって使いなおせばいいのです。

よって、物怖じせずにどんどん気になった言葉は使っていきましょう。