みなさんこんにちは。

冬の寒い季節にも一旦別れを告げて春の訪れに心躍らせているのも束の間、また暑い季節が差し迫ってきている今日、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
 暑い季節となるとどうしても気になるのが「汗」ですよね?服装も薄着になり、どうしても肌の露出が多くなるこの季節、「汗の対策」にも一苦労です。

 しかし、「汗」とは本来動物が生命維持をしていく上でとても重要な物で、例え見栄えが悪くても、間違った知識で「汗をかく行為を無為に防止すること」はとても危険です。

ある程度正しい一般論に則して、「では自分の場合はどうであるか?」を考え、自分独自の対処法を見出していく必要性があります。

 しかし、そんな事を言ってもやはり気になってしまうのが「汗」の嫌なところです。

無理なく抑えられるのならば、それに越した事はありません。

 そこで今回はズバリ「汗」についてご一緒に学んでいき、「汗をなるべくかかない方法」も合わせてまとめていきたいと思います。

人間と汗について

 はい、ではまず、「汗」の基本的なところから順番におさえていきましょう。

「汗」とはそもそも何なのか?その成分は?匂いは?そして一体どんな時に汗は出てしまうのか?などを順序立ててまとめていきますのでよろしくお願いいたします。

 より基本的なところから「汗」を知り、具体的な対策をご一緒に考えていければと思います。

1. 汗はどういう成分で出来ているの?


 まずここでは、「汗の成分」について考えていきましょう。

汗の成分から来る「しょっぱさ」や、「臭い」についてまとめ、後の「汗の対処法」に活かしていくため、しっかりと予備知識を深めていきたいと思います。

1. しょっぱい成分は何?

 ではそもそも「汗の成分」とは何なんでしょうか?もちろん個人差もあるでしょうが、汗の成分の大部分は「水分」と言われています。

その約98%程の水分と、塩分が約0.3%、尿素が約0.1%、そして乳酸などの成分が少々混ざり合い、「汗」として体外に出ているという事です。

 みなさんは運動をしているような時に汗をかく事が多いかと思いますが、汗をかいた時、額などからつたって口に入ってしまう事もあると思います。

その時に感じる「汗のしょっぱさ」は、この中の「塩分や尿素」に該当するのです。

 ここで言う「塩分」とは具体的に「カリウム・ナトリウム」など世間でよく言う「ミネラル」と言ったものです。

人が汗をかく際はろ過しきれなかった塩分や尿素等が体外へ排出されてしまい、汗の量も多いとそれに伴い汗に溶け込んだ塩分量等も増えていくので、口に入った時に「しょっぱさを感じてしまう」と言う事です。

2. 臭くなる成分は何?


 では「汗の臭い」はどうでしょうか?前述でも申し上げましたが、汗はそのほとんどの成分が「水分」です。

しかしその水分を体外に排出する際、ろ過しきれなかった「塩分や尿素」などの成分も水分と一緒に出てしまうのです。

 その水分と一緒に出る「その他の成分」が重要で、その成分の中には「老廃物やアミノ酸」なども微量ながら含まれているそうです。

 しかしながらこの「尿素や老廃物」といった成分、近年の研究では、「汗自体に臭いは無いのでは?」という話があります。

汗の成分の「尿素や老廃物」も全くの微量であるので、人の鼻で感知できるほどの決定的な差はなく、むしろ身体の全体的なところに広がる「常在菌」との関係性が問題であるそうです。

 これは汗に含まれる成分を常在菌が摂取、排泄することで一種の化学反応が起き、汗自体は無害で無臭なものであるのに、常在菌との化学反応が起こるせいで結果的に「臭い汗」になってしまうとのことなんです。

2. 人間はどんな時に汗が出るの?

 では「汗の成分」については簡単にでも分かって頂けたと思いますので、つづいては「どんな時の汗をかくのか?」という視点で汗を考えていきたいと思います。

 そもそも人間の体には汗をかく器官である「汗腺(かんせん)」と言われる穴が身体全体に200万から500万個(平均350万個)散在しているそうです。

 さらにこの「汗腺」には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類あり、この2つで汗をかく役割が異なるそうです。

 まず「エクリン腺」については通常、人が汗をかく時、つまりは「人が汗をかく理由」というのは、「①体温調整」、「②辛いものを食べた時の誤発汗」、「③緊張・興奮状態への対処の名残り」の大きく分けて三点で、この三点すべてが「エクリン腺」の働きによるものだそうです。

 またさらに、「多汗症」といういわゆる病気のケースも入れれば、汗をかく原因は「合計4つ」になることになります。

 そして他方の「アポクリン腺」は、昔から「臭いを司る汗」、つまりは「フェロモン」に関係する様な汗についての働きが示唆されてきました。

というのも、上記の「エクリン腺」が身体の全体的にまんべんなく分布しているのに対し、この「アポクリン腺」は、「ワキ・足・耳・性器・肛門周辺」などの局所的な部位に位置していて、そこから「臭いの強い汗が分泌される」ということからこのような事が言われてきているのです。

 しかし、この臭いというのも最近では「人間の鼻が退化しフェロモンは感じ取れない?」、「汗の臭いは常在菌との化学反応」というような研究実験も多くありますので、本当のところは良く分かりません。

しかし、汗をかく「汗腺」には2種類存在していて、その分泌される汗にも違いがあるという事です。

1. 気温が暑い時

 ではまず、気温が高い時です。

暑い季節には汗はつきもの。

外出時には下着に滲み込み、ときには「気持ち悪さ」を感じてしまうほど多くの汗をかいてしまう事もあると思います。

 気温の暑さでかく汗は、「温熱性発汗」に分類されています。

これはみなさんも経験上良く知っていると思いますが、「暑いからこそ体温を冷やす為に汗をかく」というものです。

 ですから上記の「①体温調節」に該当することになりますね?火照った身体を冷やす為に多量の水分を出し、その水分の「蒸発」を使って、体熱を水分の蒸発と一緒に放出しているんですね?
 これは人にとって非常に重要な防衛機能で無為に発汗作用を抑えるのは危険とされるのはこのためですね。

 

2. 辛いものや熱いものを食べた時

 では次に辛いものを食べた時にかく汗についてです。

これは学術的には「味覚性発汗」と言われるもので、前置きで言うところの「②辛いものを食べた時の誤発汗」に該当するものです。

 この「誤発汗」と書いたのはまったくの私の造語なので大変恐縮なのですが、熱いものや辛いものを食べた時にかく汗は上記の「温熱性発汗」に近いものです。

 というのも辛いものを食べた際に、「熱さを錯覚させる瞬間」が感覚的にあると思います。

これは「辛さ」を感じる器官というのが「味覚ではなく厳密には痛覚であること」が関係していて、辛さは「熱さや痛さ」を連想させる感覚であり、そのことが「今暑いな」と脳が錯覚し、体温調節の一環で「汗をかく」という行為に繋がっていくと言ったものなんです。

 ですので「熱いお茶を飲むとき」も同じで、口の中の状況が、「身体全体の熱さ」と勘違いをして脳が汗をかいて体温調節しようと必死に命令しているのです。

 またこの時かく汗は、口に近いところで、「額や頭」などからドッと汗が噴き出す事が多いですよね?

3. 緊張したり一生懸命の時

 つづいては「緊張時にかく汗」についてです。

これは「精神性発汗」と言われるもので、上記の前置きの「③緊張・興奮状態への対処の名残り」によるものです。

 みなさんも人生において重要な局面で極度に緊張して同時に「発汗」を感じる機会が今までにも多くあった事と思いますが、この「緊張状態と発汗」にとどんな関係性があるんでしょうか?
 別に「緊張状態と爪がのびる」とか、「緊張状態と髪が逆立つ」でも何でもいいように思いますが、どうして神様は「緊張状態と発汗」を抱き合わせにしたんでしょうか?気になっていろいろと調べてみた所、なんと「具体的な理由は無い」というのが答えでした。

 しかし、その中でも大昔、人間が狩猟を今よりも活発にしていた時代、「生きるか死ぬか」、「やるかやられるか」、「強烈な空腹を満たす事が出来るか否か」という局面で、その時代の多くの人類、私たちの大先輩たちは「大物」を目の前にして酷く緊張していたと言います。

まぁそうなんでしょうねきっと…。

その際、狩猟道具というのも非常に原始的なもので、ただでさえ成功率が低いものでしょうから、「絶対にモノにするような確実性」がいつも問われていたのでしょう。

 プロ野球選手のピッチャーが「ロージンバック」で、ボールを持つ手をすべらないようにするように、当時の狩猟民族も、「手汗をかき、滑り止めにしていた」そうなんです。

この「狩猟民族ならではの」、ある種の「名残り」が、「緊張状態と発汗」を結びつける理由の一つと考えられており、現代人の皆さま方も、この「ある種、有難迷惑な名残り」に悩まされているのです。

もう大先輩方、唾でもつけとけよぉ、と思ってしまうかも知れませんが、もしこれが本当の事なら、「昔があって今がある」。

あの時「遠いご先祖様の食いっぱぐれがなかったから私たちが存在出来ている」訳ですから、手汗もバカにならない話しかも知れません。

4. 病気の場合もある

 では長くなりましたが、「異常な発汗」を覚える方は、もしかしたら「病気の可能性」があるのかも知れません。

「多汗症」とも言われる「発汗の病気」は、上記の「汗のかき方①②③」のいわゆる身体の「防衛本能」とは一線を画した「アブノーマルな発汗」でありますので、心当たりの御座います方は、専門の病院へと通院されるのが良いかと思われます。

5. 良い汗と悪い汗

 ではではつづいてです。

みなさんは、かく汗にも「良い汗と悪い汗」があるのをご存知でしょうか?
 前述でも触れましたが、汗を体外へと分泌する器官には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があると言われています。

 この「エクリン腺」で分泌される汗の成分のほとんどは「水分」であり、その他の1%~2%ほどのごくごく微量な中に「塩分や尿素、乳酸、老廃物」などが混じっているのです。

さらに「常在菌」との関わりですが、「エクリン腺での汗」の場合、多くが「酸性の汗」になりますので、「常在菌が繁殖しにくい汗」と言う事ができます。

 そして他方の「アポクリン腺」は、「エクリン腺」と違い、汗の出る「穴のサイズが大きく」、より多くの「水分以外の成分」を汗と一緒に分泌しやすい傾向にあります。

また、単純に「出口が大きい」ことから、「エクリン腺からは出られない」モノも、「アポクリン腺からは出られる」ということもあるでしょう。

 それらの事から、アポクリン腺でかく汗の成分には、「タンパク質や糖質、脂質」など分子サイズの大きい、「常在菌が繁殖する為に必要な栄養分」が含まれている事が多いため、アポクリン腺由来の汗が原因で常在菌が不必要に繁殖してしまい、「体臭の原因になること」が示唆されています。

 ですからなるべくならば、水分多い「エクリン腺由来の汗」をかく方が体臭的には「良い汗」と言う事になるのでしょう。

6. 手術で直す汗とは?

 世間では「手汗」に対し酷く悩まれている方が多いようです。

この「手汗」も近年では「手術」を受けることで治療する事が出来ます。

 「手汗の手術」の場合、「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)」という施術方法があるそうです。

これはワキの皮膚などを一部切除し、「胸腔(きょうくう)」と言われる、鎖骨の中に当たる場所に移植、その後「手汗」を出す交感神経が通っている「背骨」付近の神経束を一部切断するといったような施術のようです。

 この手術を受けることで、「手汗」は治るそうですが、リスクも少なからずあるそうです。

 そのリスクというものがまず、「代償性発汗」です。

昔、「オナラを我慢するとどこから出てくるでしょう?」というクイズがありました。

みなさんわかりますか?正解は「おしっこをしている時に尿道から出る」です。

「後ろから出られないのなら、前から…」、「押してもダメなら引いてみな的なことなのでしょうか?」、一部我慢をすれば、違う個所へと緊張状態が移り、発散される。

いわゆる「シワ寄せ」というのが世の常なんですね?
 とかくこの「手汗」についても同じ事で、「代償性発汗」とは手汗を防いだ分、他から汗が出てしまうというものです。

 また、「味覚性発汗」の話をしましたが、「辛いもの」でなく「甘いもの」などを食べても、脳が勘違いをしてしまい、発汗してしまうようなケースもあるそうです。

そして、最後に「手汗がでなさ過ぎて乾燥してしまう」という現象も起こる事が報告されています。

 

3. 汗はある程度出たほうが良い

 確かに汗は必要と分かりながらも、量にやタイミングよっては「厄介なもの」です。