2014年に突如として現れ世間をあっと驚かせた「マイルドヤンキー」という言葉。
現代の若者の心を知っておくには、この言葉を除外する訳にはいきません。
知っておくと若者を見る目が変わるかもしれない、マイルドヤンキーな人の特徴をご紹介します。
マイルドヤンキーの生態をチェック!
皆さんは「マイルドヤンキー」という言葉を知っていますか?
「え?ヤンキーにマイルドがつく?」「ヤンキーといえばやんちゃなイメージなのに、なぜマイルドがつくの!?」「ヤンキーがマイルドになったら、それもうヤンキーじゃないでしょ!?」などなど、色んな意見があると思います。
そんな「マイルドヤンキー」という言葉は一体どんな意味なのか、誰が作ったのか?
流行語大賞にもノミネートされたことがある、この「マイルドヤンキー」という言葉をご紹介します。
マイルドヤンキーとは?
マイルドヤンキーとは、「地元に根ざしながら生きるのが好きで、同年代の友人や家族との仲間意識をかなり大切にしながら、生きていく若者のこと」を言います。
マイルドヤンキーたちは、現代の一般的な若者が好むと言われている、港区で暮らすことや、自由が丘や二子玉で生活することを好みません。
最近の若者は、車に乗らない、車は買わない、など、高級なものを買うことに対してもの凄く後ろ向きな気持ちを持っていると言われているのですが、マイルドヤンキーはその逆です。
車は買う・車に乗るかと思えば、昨今ニュースなどで騒がれている「晩婚化」や「少子化」にも反比例しています。
マイルドヤンキーは若いうちに結婚して、早く子供を持ち、「親として一人前にやって行くんだ!」という、今の若者にはなくなってしまったはずのかっこいい姿勢を持っているのです。
それならマイルドヤンキーたちは「人生にとても前向きな人たちなのか?」と思ってしまうと思います。
ですが、新人類・マイルドヤンキー達の生態は、いいことだけではないんです。
マイルドヤンキーは、おひとり様が増える都会とは逆に、仲間と同乗して車を使うことを好み、1人行動があまり好きではありません。
仕事は、海外に行って活躍したい!なんてことはこれっぽちも思っておらず、地元企業に勤めて週末は幼なじみとショッピングモールに出かけるのが大好きです。
そして、行動エリアは驚くことに、たったの半径5キロメートル以内で完結するという、「小心者なの?」かと思ってしまう程行動範囲が狭いのです。
誰が作った言葉?
「マイルドヤンキー」という言葉は誰が作ったのかというと、あの超有名企業・博報堂の社員であり、ブランドデザイン若者研究所リーダーでマーケティングアナリスト、というとんでもない肩書きの持ち主である、原田曜平さんが2014年に作った言葉です。
原田曜平さんの定義した「マイルドヤンキー」に対して、作家の堀田純司さんは、「隠然たる「日本のリアル」を東京の視線が勝手に見失い、勝手に再発見した気になっている」と違和感を表明しています。
まぁいつの時代も新しいことを誰かが定義すると、それに噛みついてくる人がいるものですよね。
個人的には、「確かに、マイルドヤンキーみたいな人、いる!いる!」と思っています。
私の中学校の男の先輩は、当時中学生だった頃は不良グループの中心で、多くの生徒から恐れられていましたが、地元は下高井戸なのに、先日「俺は調布より先は行ったことがないな」と言っていました。
現在40歳の先輩、行動範囲狭っ!?とかなり驚いたことを覚えています。
普通のヤンキーのような攻撃性はない
マイルドヤンキーは、ひと昔前の過激で暴力的なヤンキーのイメージとは違って、外見・容姿・行動にヤンキーの素質を残しつつも、どこかマイルドな雰囲気になっている要素を含んでいるんです。
昔のヤンキーといえば、親とは不仲で、社会に不満たらたら、学校には行かないし、夜集団でたむろする怖い人たちのイメージでした。
しかし皆さんは最近こんな昔のヤンキーを見かけることがあるでしょうか?
昔は都心から少し離れた場所に行くと、そこには良くヤンキー集団がいたものですが、ここ最近彼らをほとんど見なくなってしまったのです。
なぜ普通のヤンキーはいなくなってしまったのでしょうか?
きっと、
・集団でたむろしていると警察に捕まるようになってしまった
・昔はヤンキー=かっこいいというイメージでしたが、最近はEXILEや安室奈美恵さんのような、ヤンキーだけど、やることはちゃんとやっている大人が憧れるようになった
・ヤンキー=古い、ちょっとダサいと思われるようになった
これらの理由が、彼らが姿を消した原因なのではないかと思われます。
もう少し具体的に、昔のヤンキーとマイルドヤンキーの違いを説明すると、ひと昔前のヤンキーたちがバイクを改造しヘルメットもかぶらずに街中を暴走していました。
それ対して、マイルドヤンキーたちはバイクの改造はするけれどヘルメットはかぶり交通ルールは守りながら走るなど、マナーが大変良くなっているのです。