適切な要求レベルはその人の年齢やこれまでの経験だけではなく、その時のスキルや仕事への向き不向き、個性やその日の体調によっても大きく異なります。
もちろん慣れてきたら体調や気分に関わらず一定のレベルの成果を出すことは求められますが、初心者に対してはそこまでの要求をし過ぎないように注意した方が良いでしょう。
コミュニケーションはとれてるか
スパルタ指導かどうかは、やはり指導者と生徒や部下側のコミュニケーションによることも少なくはありません。
少し厳しい指導であっても、コミュニケーションが良好な状態だとスパルタ指導だと思われないケースも多いでしょう。
特に生徒や部下が楽しく指導されていると感じている場合には、スパルタ指導も受け入れられやすくなります。
厳しい指導を行う際には、スパルタになりすぎないためにもコミュニケーションの重要性も今一度見直しつつ指導していくのがおすすめです。
話を聞けているか
良好なコミュニケーションをとるためには、普段から生徒や部下の話をきちんと聞けているかが重要です。
指導に関する内容ばかりではなく、雑談などもできているかしっかり意識していきましょう。
プライベートな話ができるほど関係性ができている状態であれば、指導が辛かった時にすぐに反発するのではなく「これは少し辛いから変えてほしい」と生徒や部下の方から申告することもできるでしょう。
もちろん、プライベートの楽しい話だけではなく指導内容についても話をしっかり聞く姿勢を持つことは大切です。
どの部分が苦手で、どうしてできないのか、どのような教え方なら分かりやすく理解してくれるのかも話の中から掴むことができるでしょう。
良好なコミュニケーションを築き厳しい指導でも受け入れられるようにするだけではなく、効率的に指導を行っていくためにも部下とは色々な話をしていくようにしましょう。
説明不足はないか
さらに、指導の際のコミュニケーションにも注目してみましょう。
自分にとっては簡単にできることを教える時、無意識のうちに行っている動作を忘れて教えてしまっていることもあります。
あるボタンを押さないと見積もりが作れないのに、そのボタンの存在を忘れて作り方だけを教えていると新入社員はいつまで経っても見積もりを作ることができません。
指導者がその自分の説明不足に気付けないと、単に怠けていると勘違いして叱責してしまい関係が悪くなることもあるでしょう。
このような説明不足は、例ほど大げさなものではなくても発生しやすいと言われています。
自分が簡単にできることを教える時には、相手の前でスロー再生をするような気持ちで教えてあげると良いでしょう。
場合によっては相手がメモをとる時間なども適宜設け、説明不足や質問したいのに抜けている箇所がないかをゆっくり確認しながら教えてあげるのがおすすめです。
スパルタもほどほどに
熱血指導や厳しい指導は、生徒や部下側に受け入れるだけの素養があってお互いの信頼関係ができている時にだけ成立します。
逆を言えば、信頼関係ができていても生徒や部下の性格としてスパルタ指導が向いていないこともありますし、逆に性格的には問題なくても指導者との関係性によってはスパルタ指導で反感を持たれるだけのこともあるでしょう。
厳しくしっかり指導するスパルタ教育は悪いことばかりではありませんが、そればかりに固執してしまうと柔軟な教え方ができず指導者としての評価も下がってしまいます。
スパルタにすべきところはしっかり教え、スパルタがふさわしくない場面では楽しさや面白さを優先するなど、緩急をつけながら教えていくようにしましょう。