記憶する
「記憶する」とか「記憶に残す」という表現は、単に脳の一部に記憶として残しておくだけで、時間が経つと忘れてしまうものです。
つまり、「心がける」のように常に記憶に残して忘れないでおくこととは違った意味合いですね。
記録に残せば、誰もが振り返ってみることもできますが、記憶だけではちょっと曖昧な表現です。
だから、何か失敗をして上司から怒られたときに、「しっかり記憶します」と逃げの言葉に使われます。
何も具体的に約束や決意表明はしていないのですから。
留意する
留意というのは、してもしなくてもどちらでも結果の違いは分からない言葉です。
読んで字の如く、「心に留めておく、頭の片隅に置いておく」という程度の軽い表現なのです。
もし、会社の大事な行事を有名老舗ホテルで行う時など、服装にはドレスコードがあります。
こんな時に、みんなに回覧で注意を呼び掛ける表現は「服装に留意」ではなくて、「服装に注意」になります。
留意は「ちょっと覚えておいてね」という表現なのです。
自戒する
自戒するとは、「自分の衝動や欲望を意志で抑えること」です。
かなり強い意志と決意が無いとできないことです。
世の中のほとんどの人は、自戒はなかなか出来ないことなので、失敗が多いようです。
その時には、それを振り返って反省する時の常套句が「自戒を込めて」という表現を使います。
ちょっと年下の失恋した女性の同僚に当てた手紙に「男というものは、本音は分からないものです。すぐに素敵な男性が見つかりますよ!頑張って!自戒を込めて」というように使われます。
自戒を込めては、私も同じように気を付けて頑張るからと訴えているのです。
努力する
努力するという言葉は、「頑張る」と同じくらいよく使う言葉です。
ともかく、何とかしようと行動する時に、掛け声のように話す言葉です。
「あなたはどうするの?」と聞かれたり「できるの?」と言われると、必ず「努力します」というコメントが返ってくるでしょう。
結果は別として、その場は乗り切れる便利な言葉です。
勤しむ
「勤しむ(いそしむ)」とは、簡単に言うと「精を出す」とも言えます。
地味ですが毎日コツコツと続けて努力しているさまです。
「コツコツと頑張る」とでも表現できますね。
反省する
反省するとは「過去を振り返って、同じ失敗を繰り返さないように心に決めること」です。
この言葉も、若い人はその場逃れのために、軽いノリで「反省しま~す!」と叫びます。
自省する
自省とは、「過去の自分の言動を振り返り反省すること」です。
この言葉も、手紙やメールではあまり使わない言葉です。
同じ読み方の「自制」とは、自分の感情や欲望を抑えることですが、「自省」とは感情でなく言動を反省することです。
自省を使う文章では、「自省の念」という表現が一般的です。
反省しようという気持ちを伝える言葉で、「自省の念にかられる」(後悔する)などと使います。
堅苦しい表現だと思います。
脳裏に焼き付ける
脳裏(のうり)に焼き付けるとは、「しっかりと記憶しておく」という意味です。