「認識」という言葉は、学生時代、一度も使ったことがなかったんじゃないかと思うくらい使ったことがなかったはずなのに、社会人になると、頻繁に使うようになる言葉なんですよね。
上司からは「認識が合っているのか確かめてこい」と言われたり、取引先には「認識不足でした、大変申し訳ありません」と謝罪したり、「認識」はとにかく便利な言葉なんです。
この普段何気なく使っている「認識」という言葉ですが、実際どんな風に使うべき言葉なのか?大人の為の仕事用語を解説します!
仕事でよく使われる”認識”
考え出すとどうしてだか理由は良く分かりませんが、「認識」という言葉はどこの職場でも良く使われている言葉ですよね。
私が会社に入ったばかりの頃、先輩社員が「認識」という言葉を使っているのを聞く度に、「かっこいいなぁ」「仕事できる感じがする」なんて思ったものです。
認識の意味
まずは認識の本来の意味を知っておきましょう。
少し掘り下げて行くと、認識にはいくつかの意味があることが分かりました。
物事を見分けて判断する
「認識」という言葉には、「物事を見分けて判断すること」という意味があります。
例えば、「あの人は認識に欠ける」と使えば、あの人は物事を見分けて判断できない人、という意味になります。
物事を知る
二つ目の意味には、人間が事物を認め、それとして知るはたらき。
また、知りえた成果。
感覚・知覚・直観・思考・知識など、というものがあります。
シンプルに言えば、人間が新しい何かを知り、それを理解することで知識を増やすということになるわけです。
人は新しい何かを理解することで知識を増やし、五感を成長させながら魅力ある人間になって行く動物だということなんですね。
理解を深める
「認識」という言葉は元々哲学の世界から来た言葉なんです。
主体あるいは主観が対象を明確に把握することに対して使われたり、知識とほぼ同義語で使われることも多いので、英語にすると「Knowledge」と訳されることがほとんどです。
「認識」と「知識」は一見似ているようにも思えますが、「知識」はどちらかというと、主に認識によって得られた「成果」を意味しますが、認識は成果だけではなく、対象を把握するに至る「作用」という意味を含んでいる、という違いがあります。
認識の意味の説明は難しい
つまり、認識という言葉は、知識ととても似ている言葉だけれども、どちらかというと、すぐにそれが知識という、蓄積されたり、積み上げられたりする物事になるわけではなく、例えば、話や物事の最初のとっかかりの部分だったり、知識になるまでの過程の部分を理解しているかどうか、ということになるのです。
類語で理解する方が早い
言葉は類語を理解しながら探っていくと、とても分かりやすく理解が深くなります。
そこで「認識」と似ている類語をいくつかご紹介します。
認識の類語
認識の類語はとてもたくさんあるんです。
気付く
仕事でミスしてしまった時、上司から必ずといってもいいくらい聞かれるのが「お前は失敗するかもしれないという認識はあったのか?なかったのか?どうなんだ?」というシチュエーションです。
この場合の認識は「気付く」にとても似ています。
さっきのシチュエーションで「認識」の部分を「気付く」に変えてみるとします。
「お前は失敗するかもしれないということに気が付いていたのか?気付いていなかったのか?どうなんだ?」
どうでしょうか、「気が付く」という言葉でも意味は理解できそうですが、「認識」の方が、ビジネス的に前後に起こったプロセスとか、相手先の会社への忖度とか、色々かつ広い意味で「お前はこの仕事がどういう仕事なのかを分かっているのかどうか」という意味を問われているのです。
分かる
上司から「あの仕事のこと認識しているのか」と聞かれて、「はい、認識しています」と答える場合は、つまり、「そのことを分かっています」という意味になるはずです。
分かっていないで認識していると答えてしまった時は、さぁ大変、本当は分からなくても、一度認識していると答えてしまうと、何のことなのか、上司に聞くことができず焦って焦って胃が痛くなることもあるかもしれませんのでご注意下さい。
認知
認知と認識の違いはちょっと難しいですよね。