最近は「SNSで繋がる」という言葉をよく耳にしますが、そもそも「繋がる」という動詞の意味をご存知ですか?

なんとなくポジティブなイメージがある「繋がる」は、本当に良い意味だけで使われる言葉なのか?今回は様々な「繋がる」について検証してみたいと思います。

繋がるってなんかいい響き

「繋がる」と聞くと頭に浮かぶのは、誰かと手を繋いでいるような温かいイメージではないでしょうか?

「寂しくないよ」「そばにいるよ」という意味に捉えることもできて、包み込まれているような気持ちになりますが、それは最近ネット社会において「繋がる」という言葉が使われるようになった影響が強いと言えるでしょう。

しかし「繋がる」の意味はそれだけではなく、ただ単に「くっつく」だけの現実的な意味合いや、因果的な関係を示唆する意味まで多岐に渡ります。

繋がるの意味

「繋がる」に対して私たちが思うのは、1人ぼっちではなく誰かと、または何かとの関係が近付くというのが一番身近な意味となっています。

しかし実際にはそれ以外にも意味があるようですよ。

離れているものが結ばれ、ひと続きになる

まずは少々事務的な意味ですが、例えば「都心と臨海副都心を繋ぐレインボーブリッジ」のように、本来は離れている物を結んでひと続きになることを意味します。

目に見える物に限らず、「光回線が繋がる」「なかなか電話が繋がらない」など目に見えないものに対しても使われます。

関係ができる

こちらの場合は2つの物が結びつくというより、関係性があるという意味に近くなります。

まさに今流行りの「繋がる」という言葉に一番近いのがこちらの意味で、Twitterなどでは「もしよかったら繋がりませんか?」などというメッセージとしても使われます。

これは「お互いにフォローしませんか?」という意味ですが「関係ができる」よりはもう少し軽い意味での「友達になりませんか?」に近いでしょう。

「繋がりませんか?」と言われても困ってしまう…という人もいますが、SNSの場合はそれが常識となっているので怪しいアカウントでなければ「ありがとうございます。

フォローバックさせていただきます」という感じで返事をすれば大丈夫でしょう。

結びつく

2つの物が結びつくというわかりやすい意味でも使われますが、どちらかというと因果的な結びつきがあるという意味あいが強いです。

例えば「成功に繋がる努力」「事件に繋がる可能性」など、若干「関係する」という意味合いが含まれ、今風に言うと「コネクトする」「リンクする」という意味に近くなるという特徴があります。

また人間関係においても使われる機会が多く、深い結びつきがあることを「彼との繋がりは深い」と表現します。

つらなり続く

沢山の物が列になっている様子や切れ目なく続くものを表します。

「沢山の車両が繋がっている長い電車」や「〇〇に繋がる道路」という使われ方がありますが、「つらなる」を漢字にすると「連なる」「列なる」となるように、連続するという意味が含まれていることがわかりますね。

途切れず継続する

同じ状態を保つという意味で使われる場合は、2つの物が繋がっている意味に加えて、目には見えない関係があったり、それが34原因になっていたりするという意味で使われます。

例えば「この道はあの丘まで繋がっている」のように、目に見える道が継続している様子を表すこともできれば、「かろうじて首が繋がった」「実は裏で繋がっていた」など、その状態や関係が継続するという意味として使われることもあります。

血筋が同じである

血縁関係がある人のことを「血が繋がった親子」というように、血筋が同じである場合にも使われます。

「血の繋がり」はただ単に親子だけではなく、両親のどちらかの先祖をたどっていき、どこかで同じ親に行きつく場合でも「繋がっている」とされるので、継続という意味合いも含まれていますね。

ひかされる・ほだされる

両方ともあまり耳慣れない言葉ですが、これらも「繋がる」という意味があります。

「ひかされる」とは何かに惹き付けられるという意味です。

「ほだされる」とは「ひかされる」よりも少々意味合いが強く、常に惹き付けられている状態で、心身を束縛されるという意味合いがあります。

漢字で書くと「絆される」となりますが、「絆」という感じが使われているのでなんとなく「繋がる」という言葉に近い気がしますね。

繋がるの読み方

「繋」という漢字には様々な読み方があります。

よく間違われるのは「繁盛(はんじょう)」「頻繁(ひんぱん)」の「繁」ですが、よく見ると上部の「毎」の右側部分が違います。

繋がる=つながる

「繋」の音読みは「ケイ」「ゲイ」訓読みは「か(かる)」「きずな」「つな(がる)」「とら(える)」となります。

「糸」という漢字が使われていることから「綱」「紐」「絆」と同じような意味を連想することができますね。

繋がるの類語

「繋がる」という言葉自体にも沢山の意味がありますが、類語もいくつかあるのでご紹介します。

接続する

「繋がる」と言っても物理的に接することでひと続きになるという意味で使われる場合は「接続する」という言葉と同じ意味を持ちます。

例えば「電話が繋がる」は物理的に言えば「電話が接続される」となり、電波によってかけた方とかかってきた方の電話が接続されることによって繋がることになります。

連結する

ある物をひと続きになるように繋ぎ合わせることを「連結する」と言いますが、よく使われるのは「車両を連結する」です。

また物質を繋ぎ合わせるという意味だけではなく、性質的につなぎ合わさっていることを意味する場合もあり、こちらは数学用語としてよく使われる「連結グラフ」「連結空間」などがあります。

受け継ぐ

「血の繋がり」と同じ意味で使われるのが「受け継ぐ」で、ある人の性質を引き継いだり、意思を継承したりするという意味があります。

また「受け継ぐ」には前の人が残した仕事や功績を引き受けるという意味もあります。

こちらの場合も「継続する」という意味では「繋がる」と似ていますが、厳密に言えば「引き継ぐ」が同義語となります。

関連する

複数の事柄の間に目には見えない因果的な繋がりがあることを「関連する」と言います。

使い方としては「関連が深い」「関連会社」のように、直接とは限らないけれど何らかの影響を及ぼすというニュアンスが含まれています。

Twitter上で「メンション」という言葉が使われる時がありますが、これは日本語で言うと「関連する」「軽く触れる」という意味になります。

特定のユーザーに限られた「リプライ」に対して、全てのユーザーが受信することができるツイートが「メンション」となります。

関係する

2つ以上の物事がお互いに繋がっているという意味で、上記の「関連する」よりも距離が近く、直接的な影響を及ぼすという意味あいが強くなります。

例えば「関係者以外立ち入り禁止」と書かれていたら、当事者以外は入れないという印象が強いですし、「事件の関係者」と言えば被害者、加害者、目撃者と具体的に対象が限られます。

また「君は関係ない」と言われるのは当事者ではない場合が多く、自身に関わりがあるかどうかで「関係」と「関連」が使い分けられます。

しかし「繋がる」という意味では共通しているので、どちらも類語に含まれます。

直結する

2つの物事の間に余分なものがなく直にお互いに結びつくことを「直結する」と言います。

厳密に言えば 「駅から直結」のように「物理的に繋がること」と「利益に直結する」のように「因果的に繋がること」の2つの意味が含まれています。

合体する

全体または全体の一部を形成するために複数の物が繋がったり融合したりすることです。

わかりやすいのが戦隊系のロボットが完成する時に「合体!」と言いながら全ての部品が繋がるあのセリフです。

「繋がる」の類語として使う場合は、単に「加わる」「合わさる」という意味で使うのが的確でしょう。

接点を持つ

異なる性質を持つ複数の物事が触れ合う点を「接点」と言いますが、そこを中心として繋がることを「接点を持つ」と言います。

人間関係においても使われることが多く、最近で言えば「SNSで繋がる」というフレーズをよく耳にしますが、これは人と人がSNSという接点で繋がるという意味になります。

コネクトする

「connect(コネクト)」という単語には「接続する」「連結する」「結びつける」など様々な意味で使われます。

複数の物事が関わりを持つという意味、単純に2つの物がひと続きになるという意味、関連する物同士が因果的に繋がるという意味の全てに当てはまるのが「コネクトする」なので、意外に様々な場面で重宝するワードです。

リンクする

「リンク」とは「つなぐ」「結びつける」「関連付ける」という意味があります。

特にネット用語として使われるケースが多いですが、これは今見ているページから他のページに移動するシステムのことです。

例えばAというページにBというお店や情報などのURLを記載して、そこをクリックするとBのホームページなどにジャンプできるようになっていることを「AのページがBをリンクする」と言います。

ちなみにBは「リンクをもらう」となります。

そもそも独立した存在であったAとBがネット上で繋がるという意味として捉えることができますね。

繋がるの使い方

意味も類語も沢山ある「繋がる」ですが、実際にはどのように使うか文章で見ていきましょう。

線路と線路が繋がる

「繋がる」という言葉の意味としては一番単純明快な使われ方がこちらです。

例えば「東急東横線が相鉄線に繋がる」というように、目に見える2つの線路が繋がることです。

他にも「道が繋がる」「島が橋でつながる」など、離れているものを結んでひと続きにするという意味で使われています。

彼と彼女の繋がりは深い

人間同士の関係で使われる「繋がり」は「出会い」や「縁」を意味しています。

こちらの文章のように男女の繋がりはもちろん、学生時代の友人や仕事を通して出会う人全てが「繋がり」です。

このような現実社会での「繋がり」もそうですが、最近はSNS上での出会いも「繋がり」となります。

しかし顔も名前も知らない人と「繋がる」のに抵抗がある人も多く、リアルな「繋がり」だけを求めている人が多いのも事実です。

その道を辿っていくと丘に繋がった

こちらも結ばれているという意味を含んでいる「繋がる」ですが、厳密に言えば「継続」の意味が含まれています。

つまり「その道」はずっと継続していて、その先に「丘」があるということです。

「この道は海に繋がっている」「国道につながる道」など、地理的な表現に良く用いられる使い方です。

この話は事故の原因に繋がる

こちらは因果的な関係がある場合に使われる「繋がる」です。

直接的な「原因」ではなく、そこに至るまでの過程を表す表現方法で、特に「事故」「事件」などにはよく使われます。

良い意味では「成功に繋がる」という表現もあり、成功した要因は何かについて言及する際に使われます。

その子と私は血が繋がっている

血縁関係にあることを表す「血が繋がる」ですが、このように自分と似ている様子を「血が繋がっている」という言葉で表すことができます。

反対に血縁関係にあっても全く似ていない場合は「血が繋がっているとは思えない」と表現されます。

また同じような意味で「血」が使われている言葉に「血を引く」があり、似ている様子は「間違いなく私の血を引いている」と表現されます。

他にも血縁関係で「血」が使われている言葉は沢山あり「血を分けた」「血は争えない」などもよく使われていますね。

繋がるという言葉を正しく使おう

皆さんが普段何気なく使っている「繋がる」という言葉にはこんなにたくさんの意味があるのをご存知でしたでしょうか?

特に最近はネット上で人と人が「繋がる」時代なので、身近な言葉だと感じる人も多いでしょう。

どうせ使うなら正しい意味を知って適材適所で使うことができるとスマートなので、是非今回ご紹介した「繋がる」についての情報を参考にしてみて下さいね。