既にご存知だと思いますが、「肯定」の反対語は、「否定」といいます。
この反対語の「否定」という言葉の意味も正しく使えるといいですね。
否定
「否定」とは、「肯定」の反対語ですから、「肯定」とは逆に、ある命題の主語と述語の関係が成り立っていないということですから、それを非として認めないという意味です。
例えば、今話題になっている芸能人や議員の「不倫疑惑」について、「一線を越えたか?」という記者の質問に対して、「一線を越えていません。」と「全否定」しているというように、質問に対し、それを認めないことを「否定」するといいます。
️肯定の使い方
次に、「肯定」の使い方を実際に文を使って書きますね。
「肯定」も「否定」もそうですが、本来は「肯定」するつもりが、「否定」だと間違って受け取られてしまうことがありますから、何度も言いますが、そこがややこしいのです。
例えば、キャッチセールスの商品説明で、「こちら商品は、とても良い物です。」と言われた時。
買う気がないことを伝えるのに、「肯定します。」なんていう言い方はしないと思います。
ただ「結構です。」とだけ答えたとすると、「肯定」なのか「否定」なのか、分かりづらいですよね?
この「結構です。」という言葉の前に、「いいえ」か「はい」を付ければ、「肯定」なのか「否定」なのか分かると思いますよ。
と言うことで、「肯定」という言葉を正しく使えるように、例文をご紹介したいと思います。
自己肯定感が低い
「自己肯定感」とは、自分自身を大切な存在なのだと思えることです。
つまり、「自己肯定感」が低いというのは、自分の存在を大切だと思えないということです。
それは自分に自信がないということですから、「自己肯定感」が低い人は、自分が周りからどう思われているのか気になって、他人の言動に敏感に反応していしまいます。
幼少期の生活環境によって、そのような「自己肯定感」が低い人になってしまうことがあるため、教育上の重要な要素として考えられています。
そして、この例文の中には、「肯定」という言葉を用いていながら、「低い」と否定的な言葉もあるので、意味が分かりづらいですよね。
彼の意見を肯定する
これはとても簡単な例文なので、分かり易いと思います。
誰かが意見を出した時に、それを積極的に認めることができるという時に、「意見を肯定します。」ということですよね。
肯定的に受け入れる
前にも書きましたが、「的」を付けることによって、幾分、認める意志が少し消極的になって、全てを積極的に受け入れるワケではなく、反対することはないが、全てではなく、ほぼ「肯定」よりに受け入れるということですね。
肯定とも否定とも取れる発言
これが、先程からくどく書いていることですね。
反対語であるのに、何故か「肯定」しているのか、「否定」しているのか分かりづらい発言があります。
この例文の意味としては、単純に、「肯定」とも「否定」とも、どちらにも取れる発言だということで、こんな使い方をします。
この文章は肯定文だ
英語のテストなどで「肯定文」なのか「否定文」なのかというのは、よくある問題だと思います。
何故、わざわざ文章を「肯定文」だというのかと言えば、やはり、「肯定」なのか「否定」なのか、使い方が分かりづらいということでしょう。
人に何かの教えを説く時には、「否定文」は誤解を招きやすいので、なるべく書かず、できるだけ「肯定文」で書くようにすると良いでしょう。
常に肯定的な考え方をするのが大切だ
「否定的」な考え方をする人は、やる気を失ってしまいます。
何をやっても、自分は上手く行かないのだと、「自己否定」をしてしまうことがあるからです。
要するに、「肯定的」な考え方をする人というのは、常にポジティブである人だということです。
また、人の考えを受け入れることができる人は、自分の存在も大切にできる「自己肯定感」が高い人であるから、常に自信を持って正しい判断ができるような、行動力のある人だということも言えます。
この例文は、そういう大切な教えを説く時に使ってみましょう。
相手を肯定しつつも自分の意見を言う
話し合いをする時に大切なことは、相手の意見を「否定」してばかりでは、意見をまとめることは難しいのです。