皆さんは落とし物を見つけた時、どのように対処していますか?
拾ってもどうしたらいいか分からない、拾おうか拾わないか迷う…などなど、人によって、落とし物を見つけた時の行動は様々だと思います。
ですが、落とし物を落とした人は大切なものを無くして困っているでしょう。
どうにか見つけようと探索したり、届け出を出しているかもしれません。
こういう時、あなたの行動ひとつで、その落とし物が探している人のもとへ届くかどうかが左右されるのです。
皆さんの中にも、落とし物をした経験がある人がいると思います。
または、周囲で大切なものを無くして悲しんでいる人もいたのではないでしょうか。
落とし物をした相手の状況や心情を自分の身に置き換えてみると、できる限り持ち主のためになる行動をしたいと思うはずです。
落とし物を見つけた時の対処法を考えよう
今回は、落とし物を見つけた時、どう対処したらよいのか状況やシーン別に最善の方法を考えてみましょう。
落とし物を拾うタイミングについて
落とし物を見つけた時は、タイミングによって対応方法が変わります。
対処してあげたいという気持ちはあるものの、自分の状況によって優先できないときもあるでしょう。
1.あなたに時間がある場合は拾う
落とし物を見つけた時、時間に余裕がある場合は、あなた自身が拾ってあげるのがベストでしょう。
落とし物は誰かに見つけてもらえるということ自体が、非常にラッキーなことです。
誰の目にもつかずに、手の届かないところへ行ってしまうことも大いにあり得ますから。
見つけた人が親切心を持って対処して、持ち主へ返してあげようという優しさを発揮することがポイントになるのです。
それに、落とし物は見つかる速度がものを言います。
探している人も、見つからないと諦めてしまいますし、見つけようと思って行動しているタイミングとすれ違ってしまう可能性があります。
2.あなたが急いでいる場合は拾わないで他の人に託そう
落とし物を見つけたけれど、急いでいて拾ってあげる時間がないこともあるでしょう。
こういう場合は、拾わずに他の人の手に託すというのも一つの手です。
なぜならば、もし拾ったところで時間がなく、届け出ることもできずに手元に持っている状況を避けるためです。
先ほども言いましたが、落とし物は対応のスピード感が重要になります。
無くした人が探している間、あなたが持っていたとなると見つかるものも見つかりません。
悪い人に拾われないことを願いながら、別の人の手に託しましょう。
もし可能であれば、落とし物が傷つかないよう、また他の人の目につきやすくなるよう分かりやすい場所へと移動してあげるのが良いでしょう。
落とし物か落とし物ではないかわからない物もある
落ちているものを見つけたが、それが落とし物なのか単に不要で捨て置かれたものなのか判断に困る時もありますよね。
拾うべきか届けるべきか迷うでしょう。
落とし物には、物によって重要度のレベル感が違います。
「これを無くしたら絶対に困るだろう!」と重要そうなものは必ず拾ってあげるべきです。
拾って届けるべき落とし物とは?
では、拾って届けるべき落とし物の判断基準はどのような感覚値でしょうか。
これはとても難しい部分なのですが、自分が落としたら困るもの、という判断をすれば判別しやすくなります。
1.お財布
お財布は落としたら一大事です。
もしも落とした時のことを考えると、それはもう冷や汗どころの騒ぎではないですよね。
現金はもちろんのことながら免許証や健康保険証、クレジットカードなど非常に大切なものが入っていることが多いので無くしたら損害も大きいのです。
財布が無くなったことを考えると本当に肝が冷えます。
そんな持ち主の気持ちを察すれば、スグにでも届けてあげるべきでしょう。
カード類は再発行も大切ですし、悪質な人に拾われて悪用される可能性だって大いにあります。
財布は中身から持ち主を特定しやすいので、きちんと届ければ、ほとんどの場合、持ち主の手元に戻るでしょう。
それにあなたが拾う段階で、中身が無事かどうかもわかりません。
不安に思っている持ち主の為にも一刻も早く対応するよう努めましょう。
財布が落ちていたら、見て見ぬふりをせず即座に拾ってあげることをお勧めします。
2.スマホや携帯
スマホや携帯は、今や私達の生活に欠かせない必需品となりました。
いつ何時も手元に持っていないと落ち着かない、なんていう依存症の人も多いのではないでしょうか。
最近ではおサイフケータイなど、クレジット機能が付いているものも増えているので、さらにその重要度は上がっています。
一人暮らし人は、家に電話を置いていない人も増えているので、スマホを無くすということは連絡手段を無くすのも同然。
生活だけでなく仕事で使う人も多いので、無くしたともなればとても焦っているはずです。
それにスマホには個人情報も沢山記録されていますから、不安に駆られているでしょう。
3.鍵
家や車、はたまた職場などの鍵は落としてしまったら大事です。
家に入れない、車で移動できない、仕事が開始できないなどなど…問題だらけ。
鍵のスペアを持ってはいても、持ち歩いている人はほとんどいません。
家の鍵をなくしたけど、スペアは家の中、なんて状況では手も足も出ませんよね。
鍵はよっぽど特定できるものが付いていなければ悪用されることは少ないですが、無くしてしまった人が困っている確率は非常に高いのです。
4.バッグ
バッグそのものを道端に落としてしまう、ということはあまりありませんが、駅やベンチにうっかり置き忘れてしまうというのはよくある話です。
手荷物が多い時や急いでいる時など、持ち物の内の一つを持ちはぐってしまったり、荷物棚に置いたまま忘れてしまうこともしばしば。
バッグには、ここまで紹介したあらゆる重要アイテムが詰め込まれていることが多いので、無くしてしまうのはとても困ります。
他の落とし物よりも大きいので、他人から見つかりやすくはあるのですが、その分悪い人に見つかってイタズラされたり盗難されることもなくはありません。
見つけ次第確保して、届け出ることをお勧めします。
電車などで見つけた時は、どの駅に何分に到着した何線で、何号車で、という詳細を覚えておくのが重要です。
5.書類
大切な書類の入った封筒を無くしてしまった、どこかに置き忘れてしまった、というのも落とし物のよくある例です。
書類と言うことで軽量であること、そして薄いことから、その存在感を忘れてしまったりすることが多いようです。
書類関係は重要な情報が記載されていることも多いため、見つけたら即座に拾って届け出をすることが大切です。
6.ゴミの場合もある
落とし物だと思って拾ったものが、実は不要で置き捨てられたものであるケースも稀にあるでしょう。
しかし気になった落とし物を拾って届けることは、決して取り越し苦労ということはありません。
誰かの為になることをしたあとは、とても気分がいいですよ。
早く持ち主に届けてあげよう
何度も言うようですが、落とし物を見つけた時は、スピード感のある対応が大切です。
自分が落とし物をしたときのことを想像してみると分かるように、大切な物を無くしたと気づいたときは焦ってパニックになりますよね。
重要度が高ければ高いほど焦りはドンドン増していきます。
1.きっととても困っている!
落とし物をした人は、きっととても困っています。
「お財布がない!今月の生活どうしよう…」「財布の中に大切な指輪が入っているのに…」「鍵が無くて家に入れない!」「スマホを無くして大事な連絡を入れられない」想像するだけで、ゾッとしますね。
こうした人たちをいち早く安心させてあげるため、迅速かつ的確な対応で助けてあげましょう。
2.早く届けられる方法を考えよう
落とし物を見つけた時は、どのようにすれば、早く届けられるかどうかを考えましょう。
落とした人も、きっと一生懸命探しているはずですから、届けるのが早ければ早いほど良いに越したことはありません。
ケースバイケースになりますが、どうしたら一番早く持ち主のもとへ落とし物を届けられるか、いくつかの状況を想定してみました。
持ち主の勤め先やケータイ番号、家電が分かるなら、まずはそちらに連絡
もし、持ち物から持ち主の手がかりになる情報が分かる場合は、連絡を入れてあげるのが親切でしょう。
しかし、これは道端や電車などで拾った場合に限ります。
人の持ち物を勝手にみるということに抵抗がある人は、そのまま近場の交番へ届けるのがおすすめです。
交番が近いなら交番へ
落とし物を拾った場所から近いところに交番がある場合は、速やかにそこへ届けることが最善の策です。
人の持ち物を下手に見るのも忍びないですし、落とし物をした人が真っ先に頼るのも付近の交番だからです。
交番の人に届ける時は、どこに落ちていたか詳細に伝えられるように覚えておくと良いですね。
建物内なら建物の中で届ける
お店やテーマパークなど施設内で落とし物を見つけた場合は、その場所を管理している人へ届けましょう。
落とした人が真っ先に問い合わせするのはやはり、自分が行った店や場所です。
1.駅なら遺失物管理センター
駅で落とし物を見つけた時は「遺失物管理センター」という場所へ行きます。
場所が分からない人は、近くにいる駅員さんに聞いてみましょう。
どこで見つけたか、持ち主が見つからなかった場合の対処などなど、ちょっとした書類の記入などがあります。
2.デパートや店ならインフォメーションセンター
デパートやお店ならインフォメーションセンターへ届けましょう。
そうすれば施設内で一括して情報をまとめてくれるので、落とした人が問い合わせればすぐに見つかります。
3.ビルなら警備員
ビルの中で落とし物を見つけた時はビルの警備にあたっている人へ届けましょう。
ビル内の管理全般を行っているはずなので、受け取って対処してくれます。
落とした人も検討をつけてビルに問い合わせるでしょう。
拾った人はどうなるの?
落とし物を拾った人は、届け出る際に受け取り側から落ちていた場所など詳しく聞かれることがあります。
場所によっては手続きをとるので、少々時間をとられることも。
名前や住所を書く場合も
届け出た場所によっては、書類に名前や住所の記載を求められる場合があります。
聞かれずに、落とし物だけを受け取って終了となることも多いですが、基本的に交番に届け出た場合は聞かれます。
拾得物件預り書という書類に必要事項を記入することになるでしょう。
落とし主が見つかったら連絡がくることも
名前や住所を記載することで、落とし物の主が見つかった場合に連絡が入ることがります。
非常に重要な物だったり価値のある物だったりすると、落とした本人から感謝の連絡が来る場合もあります。
交番に提出して落とし主が見つからない場合
交番に落とし物を届けたものの、持ち主が見つから無かった場合は、その落とし物はどうなるでしょうか。
3ヵ月経っても所有者が見つからない場合、拾った人に所有権が映るので、落とし物はあなたが引き取ることもできます。
過去には多額のお金が入ったカバンを拾った人が、持ち主が見つからずそのお金の所有権を得たという話も。
もう少し踏み入れた話をすると、実は金銭関係の落とし物を拾った人は、御礼という名目の報労金として拾った5~20%の間で報労金を請求できる権利があります。
しかし手続きなどが少々面倒です。
手続きの際に落とした人と顔を合わせることにもなるので、あまり申し出る人はいないようですね。
所有権発生から2ヵ月以内に引き取らないと権利は消える
拾ったものの所有権は2ヶ月という期限付きのものです。
3ヶ月の間、持ち主が見つからず、あなたに連絡が入ってから2ヶ月の間に手続きをしないと所有権は破棄されるので覚えておきましょう。
何も連絡が無ければ、落とし主が見つかったと思いましょう!
落とし物を届けて、書類を記入した後、特に連絡がないまま3ヶ月が経過したら、それは“持ち主が見つかった”ということになります。
もし謝礼の連絡などがなくても、あなたの適切な対応のおかげで、どこかの誰かが助かったという事実は変わりません。
落とし物を受け取った人が、拾ってくれた人へ連絡するというのも少々勇気のいる行動なので、かかってくることも極稀です。
まとめ
落とし物を見つけた時は、決してネコババするようなことをしてはいけません。
自分が落とし物をした身になって考えてみれば明らかですが、落とし物をすると結構なショックを受けますよね。
見つからないだけでも悲しいというのに、実はどこの誰かが勝手に持ち去って所有しているだなんて悲しすぎます…。
落とし物は落とした人へ、きちんと返ることが一番です。
落とし物を拾うという行為も、全てはこれのため。
ぜひあなたの善意ある行動をお願いします。