友人の中には、何でも欲しがる人がいます。
生まれながらなのか生きていく過程で、性格が変わってしまったのかは分かりません。
悪気がある訳でもないのですが、何かと目立ってしまうのです。
兄弟が多い家庭では、クリスマスのプレゼントを親からもらっても、それぞれの子供に分けて用意したのに、それもこれも欲しいと欲しがる子供もいるのです。
親がどれだけ言い含めても駄々をこねて聞く耳を持たないのです。
長男や長女が見るに見かねて仲を取り持つのです。
ある意味、何でも欲しがる性格というのは、分別がつかない子ども感覚と同じようです。
全部欲しがる性格の人は、夕食のバイキングの時の様子を観察してもよく分かります。
子供の分も合わせて、あらゆる種類の料理を集めてきます。
食べ切れる量の料理を皿に入れるというよりは、全ての料理を集めて食べてみたいという気持ちなのでしょう。
案の定、食べ切れずに料理が残ったままなのです。
その他の人の食べ方を観察しても、食べれる分量の料理をいろいろとできるだけたくさん皿に盛りつけている人も多いのです。
やはり、全部の料理を食べてみたいという気持ちの表れです。
全部欲しがる気持ちそのままなのです。
これは、人間の欲望そのもので、決して卑しい心ではないのです。
生きていくために必要な欲望でもあるからです。
しかし、欲が強い人というのは、自分さえ良ければよいという気持ちが強く、すぐに行動できる性格であることが特徴でもあります。
また、他人とすぐに比べたくなる性格で、負けることが嫌いな完璧主義者でもあるのです。
我慢することが苦手で、みんなとペースを合わせるのも得意ではないのです。
では、全部欲しがる人とはどんな人かを考えてみました。
全部欲しがる人ってどんな人?
全部欲しがる人って、独占欲が強い人なのですか?
独占欲が強いと言うことは、自分の欲求のままに動く自分勝手な人なのです。
他人のことは考えないのです。
他人の迷惑は理解できないのです。
あれが欲しいと思いだすと、それを自分の意志で抑えることができないのです。
そして迷惑なことは、他人のモノでも興味が湧いて欲しいと強く思うと、強引に奪ってしまうこともあるのです。
モノであればすぐに返すこともできますが、他人の彼女を強引に奪ってしまうことがあれば犯罪にもなりかねません。
このように、全部欲しがる人の特徴をまとめてみました。
欲深い人。
全部欲しがることは、簡単に言うと欲深い人です。
欲張りとも呼びます。
しかし、モノだけでなく自分に足らない知識や能力を欲しがる人は、上昇志向が強い前向きな人でもあるのです。
知識や能力を手に入れると、仕事や信頼も手に入れて、お金や地位、素敵な女性さえも手に入れることも可能なのです。
このように、自分の不足しているスキルを貪欲に追い求める欲深さは良いのですが、単に目の前のモノを欲しいというだけで手に入れるのは困ったものです。
あれもこれも欲してしまう。
何か一つを横取りすると、それ以外のあれもこれもと次々に欲張ってしまうのです。
例えば、あなたの職場にお得意様から旬の果物が箱で届くと、みんなで平等に分けるのが常識ですが、欲張りな人は先に良いものを選別して、美味しそうなモノだけを集めて自分の分だと取るのです。
残りをみんなで分けるのですが、果物が嫌いな人の分や傷がついたものは除いておいて、何とか理由をつけて自分のモノにしてしまうのです。
周りの人も、その人の性格をよく知っているので、あえて意見を言って角が立たないように配慮して譲るのです。
しかし、このようなことを繰り返していると、その人は単なる欲張りであって、自分たちの味方や助けにはならないと周りの人が判断すると、あまり信頼もされず評価も悪くなります。
でも、欲張りな人はそれが判らないようです。
全部を欲しがっても手には入らない。
何事も、全部を欲しがっても全てが手に入ることはないのです。
その理由は、欲しいものが同じようなところにまとまっているのであれば良いのですが、現実的には欲しいものはあちこちに分散しているはずです。
それらを精力的に動き回って集めることは至難の技なのです。
ただし、時間をかけてゆっくりと集めることができるようなモノでは、全てを手にれることもできます。
若い時に欲しかったモノを、年をとるごとに手に入れていき、やがて老いぼれてしまう時に、最後の欲しかったものを手に入れて満足することもあります。
でも、自分のモノにすることができたという達成感だけで、老いてしまっていれば利用することも叶わないケースが多いようです。
このような長期の物欲だけでなく、すぐ目の前の欲もよく考える必要があります。
二兎追うものは一兎をも得ず。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざがあります。
読んで字のごとく、欲を出して同時に二羽のウサギを追う者は、結局は一羽の兎も捕まえられないという意味です。
欲を出してあちこちに首を突っ込むよりも、ひとつのことに集中してやり遂げることが大事です。
自分に原因があるのでは?
何でも欲しがる人は、すでに様々なものを手に入れていて、さらに欲しがっているように思われがちですが、実はほとんど欲求は満たされていないのです。
目の前の全てを欲しがる気持ちは、少しでも満たされていたいという願望なのです。
全てを欲しがって追っかけているのは、手に入れたものをすぐに失ってしまう怖さがあるからなのです。
いつまで追っかけても、きりがないのです。
追っかけなくても心を満たす方法があることを理解すべきです。
このことを知らない自分にも原因があるのです。
目標を絞るべき理由とは?
いままで説明してきたように、一度に何もかも手に入れるのは不可能といえます。
ただ、人間というものは生きていくためには、生きていくための必要なものを手に入れなければなりません。
ひとつ手に入れると次のモノも手に入れたいと、欲を出していくのです。
そこで、現時点で一番大切と思われるものを目標にして、まずはそれから掴むように努力をするのです。
そして、順にひとつひとつ手に入れていくのです。
このように、最初から全部を欲しがらずに、複数の欲しいモノ(目標)を並べてみてから、当初の目標を絞り込んで達成しやすいように整理してから取り掛かるのです。
その方が、成功率は格段に向上するからです。
1.選択肢が多ければ満足できない。
頭の中に複数の欲しいものを描いてみても、それらを同時に手に入れるように動けるはずがないのです。
それらのモノを手に入れるための選択肢は多くて複雑なのです。
それぞれの対応を検討することはエネルギーを要して疲れます。
すると、集中力が分散されて満足できなくなってきます。
ひとつひとつに集中していって、解決していくことで満足できるのです。
選択肢が多ければ、個々の満足感は得られないのです。
一つに絞ることで満足度が上がる。
選択肢をひとつに絞り込むと、それに対する対処法も頭に浮かんできます。
過去のいきさつも頭に浮かんできます。
中身が絞り込めると、安心して対応ができるのと、その結果に満足できることが増えてきます。
そのことで、ひとつに絞り込んで手に入れる方が悪実で、満足度も上がるのです。
2.選択肢が多ければ1つ1つの判断が鈍る。
選択肢が多すぎると、目標を頭の中に固定させることも難しくなってきます。
選択肢の全体像を描くことはできますが、解決法をすぐに描くことはできないのです。
選択肢が多いと、それぞれの対処法が重なってしまい、頭の中は混乱してしまいます。
つまり、ひとつひとつの判断が鈍ってしまうことになります。
手に入れるのに時間と労力がかかり、対応スピードも低下して、目標のモノの価値も下がってしまいます。
1つを手に入れた所で嬉しくない。
そんな中で、多くの選択肢のひとつを手に入れても、まだまだ残っていることを考えると、そちらの方に気を取られてしまうので、なかなか落ち着かないのです。
たとえひとつを手に入れた所で嬉しくないのです。
3.モチベーションが上がらない。
欲しいものが多すぎると、ひつぐらいうまく手に入れても、心の区切りがつかないので満足できないのです。
つまり、それぐらいではモチベーションが上がらないのです。
エネルギーが分散してしまう。
これだけは手に入れたいという目標が無ければ、どこで一息入れたらよいのかが分かりにくいのです。
ただダラダラと努力するだけではエネルギーが分散してしまいます。
仕事に気合が入らないのです。
4.中途半端になってしまう。
やることがたくさんあって、何から始めれば良いのか判らない時があります。
あれもやりたい、あれも欲しいなどときりが無くなるのです。
こんな時には、何事も中途半端になってしまう経験はありませんか?それは、あなたの能力や時間には限りがあるということです。
すべてを中途半端で終わらせてしまう。
あなたができることに限りがある中で、気持ちだけが先走って行動しても、結果はついてきません。
すべてが中途半端に終わってしまうのです。
その後に残るのは、後悔と虚しさだけなのです。
あれを先に片付けておけばよかった、あれに全力をあげて取り組むべきだったという言葉をよく聞きます。
欲張らないことです。
5.集中力が切れる。
人間は、何かに集中して取り組むと、どれぐらいの時間集力が持続するかを研究すると、だいたい90分が限界らしいです。
小学生から高校生までの授業の時間は45~50分で、大学生では90分授業と言うのも、集中力を考えた時間配分だと思われます。
ということは、あれもこれもと手を出してしまうと、たちまち集中力も切れてしまうことにもなるのです。
集中力が切れて、ダラダラと時間をつぶすことほどもったいないことはありません。
たくさんのことをこなす集中力はない。
たくさんのことをこなすには、多くの時間と集中力が必要です。
場合によっては、資金も必要な時があります。
たくさんの重要なことをこなすには、ひとりでは無理です。
ひとりの持つ集中力には限界があるからです。
ひとりで取り掛かるには、目標を選別して絞り込む必要があるのです。
6.欲が多すぎると何からすべきかわからなくなる。
やりたいことが多すぎると、何から手を付けていけば良いのか分からなくなるものです。
俗にいう、うろたえてしまうのです。
時間が限られていると、もう気が動転してしまい、何も手につかなくなるのです。
そんな時には、必要なことから順に処理していくべきです。
たくさんありすぎて頭の中で整理がつかない。
たくさんあり過ぎて、頭の中で整理がつかない時には、まずは止めても良いことを探してみます。
次回に回しても良いこと、今回はあまり重要ではないこと、誰かに任せても良いことなどのリストを作り、それらを集まったリストから除外して横に置いておきます。
残ったものの中から、優先順位をつけてひとつづつけりをつけて行くのです。
ひとつ処理ができると、気持ちも落ち着いて来ます。
それを繰り返して行くのです。
7.優先順位が決められない。
やるべきことが多すぎて、しかも優先順位が決められないと嘆く時には、どうすれば良いのでしょうか?
そんなあなたは、決断ができない性格なのです。
その時の決断は、必ずしも正しい判断でないことがあるから、慎重になり過ぎて決断ができないのです。
しかし、決断をしないと権利がなくなったり、自分が外されてしまうことに繋がる場合があります。
どうしましょうか?
どれが優先なのか分からなくなる。
優先順位が決められない時には、一度仮の優先順位を決めて見てください。
それをもとに、うまく行った場合と行かなかった場合のシミュレーションをしてみるのです。
どちらに転んでも大きな問題が起こらなければ、これをもとに優先順位を立てれば良いのです。
大きな問題発生する可能性が見つかれば、優先順位を変えてシミュレーションにチャレンジしてみます。
きっと、解決できるはずです。
それでも分からない時には、信頼できる誰かに相談することです。
8.目標達成の喜びが味わえない。
目標を達成しても喜びが感じられないと言うことは、その目標は最終の目的ではないからです。
真の目標を達成するまでの、一時的な目標ではありませんか?
1つのことに集中していないと達成感は味わえない。
大事な真の目標は、中途半端な努力では達成できません。
本気で集中して取り組まなければ達成できないはずです。
真の目標はひとつのことに集中しないと達成できないもので、達成できれば充分な達成感は得られるはずです。
9.重要なものが得られなくなってしまうことも。
大切なことを、あえて外していませんか?
難しいことは避けておこうという気持ちになってはいませんか?
あなたにとって厳しいことというのは、実はあなたにとって大変重要なことかも知れないのです。
それを飛ばして、やりやすいことから進めていくと、重要なものが得られなくなることもあるのです。
必ずしておかないといけないことも中途半端になってしまう。
あなたにとって重要なもので、必ず対応しておかなければならないものが、中途半端のままで終わってしまうかも知れません。
10.目標を絞ることで他の目標も見えてくる。
やはり、多くの中からやるべき目標を絞り込んで、その目標に向かって集中して取り組むことが重要です。
そして、集中して取り組むことで、その目標からさらに高い目標が見えてくるのです。
そして、それを達成するための多くの目標もおのずと見えてきます。
1つ1つをしていくことで他の目標が自ずと見える。
たくさんの目標があることは、素晴らしいことです。
それだけ前向きな人生を送ろうとしているからです。
どれを先にやればよいのか、悩むことも必要です。
そんな時には、多くの目標の中でこれは今回は止めておこうと思われる目標を集めて、横に置いておきます。
残った目標の中から、これだけはやろうと思い込んだ一番目の目標があるはずです。
その一番目の目標にまっしぐらに取り掛かるのです。
そして完成したら次の目標が見えてくるのです。
1つ1つをしていくことで他の目標が自ずと見えてくるのです。
まとめ
人間には欲があります。
生きている証なのです。
そしてその欲を満たすために、目標を立てます。
欲が深い人は目標も多いことでしょう。
しかし、人間には限界というものがあります。
能力も、資金も、時間も、体力も限りがあるのです。
そこで、目標はできるだけ絞り込んで、まずはその一つに集中してやり遂げるのです。
苦労しそうなら、やるべき目標に近いことから進めても良いでしょう。
目標を達成するための助けになるかも知れません。
ともかく、人間は一つずつしかできないのですから、今はやらなくてよいことも省く意志も必要です。
そして、これが一番大切だと思う目標から始めていくべきです。