周りの人も、その人の性格をよく知っているので、あえて意見を言って角が立たないように配慮して譲るのです。
しかし、このようなことを繰り返していると、その人は単なる欲張りであって、自分たちの味方や助けにはならないと周りの人が判断すると、あまり信頼もされず評価も悪くなります。
でも、欲張りな人はそれが判らないようです。
全部を欲しがっても手には入らない。
何事も、全部を欲しがっても全てが手に入ることはないのです。
その理由は、欲しいものが同じようなところにまとまっているのであれば良いのですが、現実的には欲しいものはあちこちに分散しているはずです。
それらを精力的に動き回って集めることは至難の技なのです。
ただし、時間をかけてゆっくりと集めることができるようなモノでは、全てを手にれることもできます。
若い時に欲しかったモノを、年をとるごとに手に入れていき、やがて老いぼれてしまう時に、最後の欲しかったものを手に入れて満足することもあります。
でも、自分のモノにすることができたという達成感だけで、老いてしまっていれば利用することも叶わないケースが多いようです。
このような長期の物欲だけでなく、すぐ目の前の欲もよく考える必要があります。
二兎追うものは一兎をも得ず。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざがあります。
読んで字のごとく、欲を出して同時に二羽のウサギを追う者は、結局は一羽の兎も捕まえられないという意味です。
欲を出してあちこちに首を突っ込むよりも、ひとつのことに集中してやり遂げることが大事です。
自分に原因があるのでは?
何でも欲しがる人は、すでに様々なものを手に入れていて、さらに欲しがっているように思われがちですが、実はほとんど欲求は満たされていないのです。
目の前の全てを欲しがる気持ちは、少しでも満たされていたいという願望なのです。
全てを欲しがって追っかけているのは、手に入れたものをすぐに失ってしまう怖さがあるからなのです。
いつまで追っかけても、きりがないのです。
追っかけなくても心を満たす方法があることを理解すべきです。
このことを知らない自分にも原因があるのです。
目標を絞るべき理由とは?
いままで説明してきたように、一度に何もかも手に入れるのは不可能といえます。
ただ、人間というものは生きていくためには、生きていくための必要なものを手に入れなければなりません。
ひとつ手に入れると次のモノも手に入れたいと、欲を出していくのです。
そこで、現時点で一番大切と思われるものを目標にして、まずはそれから掴むように努力をするのです。
そして、順にひとつひとつ手に入れていくのです。
このように、最初から全部を欲しがらずに、複数の欲しいモノ(目標)を並べてみてから、当初の目標を絞り込んで達成しやすいように整理してから取り掛かるのです。
その方が、成功率は格段に向上するからです。
1.選択肢が多ければ満足できない。
頭の中に複数の欲しいものを描いてみても、それらを同時に手に入れるように動けるはずがないのです。
それらのモノを手に入れるための選択肢は多くて複雑なのです。
それぞれの対応を検討することはエネルギーを要して疲れます。
すると、集中力が分散されて満足できなくなってきます。
ひとつひとつに集中していって、解決していくことで満足できるのです。
選択肢が多ければ、個々の満足感は得られないのです。
一つに絞ることで満足度が上がる。
選択肢をひとつに絞り込むと、それに対する対処法も頭に浮かんできます。
過去のいきさつも頭に浮かんできます。