「補足」という言葉、なんとなく意味は分かるけれど…どんな時にどう使うのが的確なのでしょうか?
今回は補足とはどういう意味なのか、「捕捉」との違いや使い方、類語などについて解説します。
補足とはどういう意味?
捕捉には「不十分な部分をつけたして補うこと」という意味があります。
「補足」という漢字は「補う(おぎなう)」と「足す(たす)」という漢字が結びついてたものです。
つけたして補うこと
足りない部分を埋めることで、何かを改善することができるという意味があります。
「足」という文字には「十分にある」「足りる」という意味があるので、あるものに何かをつけたして補うことでより優れたものにするという意味合いを含んでいます。
例えば「補足資料」という言葉がありますが、これは元々あった資料に足りない点があったので、そこを補うために作られた資料ということです。
不十分な部分をつけたすこと
今のままでは不十分なものに何かを補うことで完全なものにすることです。
例えば「言葉が足りなかったので補足します」という言葉があります。
自分の気持ちを伝えたい時や何かについて説明をする場面では、一回で完璧に終えることができないシチュエーションがありますが、それでは終われない時に使える便利な言葉です。
またネットの知恵袋など質問サイトで答えを書き込む際にも、一度書き込んだ答えに対して「前の方の補足になりますが…」というフレーズがよく見られます。
補足と捕捉の違い
間違えやすいのが読み方が同じである「補足」と「捕捉」です。
「補足」の「補」はしめすへんで、何かを補ったりつけ足したりするという意味があります。
「捕捉」の「捕」はてへんで、何かを捕まえたりとらえたりするという意味があります。
捕捉はとらえること
「捕」という漢字は「逮捕」という言葉にも使われているように、「とらえる」「追いかけてつかまえる」という意味を持っています。
「捉」という漢字も同じように「とらえる」「つかまえる」という意味があります。
このように同じ意味を持つ漢字を重ねることで意味が強調されるので、「捕捉」はよりしっかりと捕まえること、捉えて放さないという意味合いがあります。
使い方としては「犯人はすぐに捕捉された」「レーダーが戦闘機を捕捉した」などの緊迫した場面が多いため、あまり私達の日常生活には密着していない言葉かもしれませんね。
補足の使い方・例文
「補足」は一般的によく使われる言葉ですが、なかなかうまく使いこなす自信がないという方は例文と一緒に意味を理解してサラッと使えるようにしましょう。
1.言葉足らずなところを補足する
様々な場面で使えるフレーズです。
例えば、質問をされて自分なりに完璧な答えを出したにもかかわらず、相手がイマイチ理解していないと感じた時に「言葉足らずだったので補足させてください」と言って納得いくまで説明することができます。
またパートナーや友達とケンカをした時なども使えるフレーズです。
ケンカをするとなかなか素直になれなくて本当に思っていることを伝えることができないものですが、クールダウンするとそれを後悔することもありますよね。
そんな時は「言葉が足りなかったかもしれないから補足させて」と言ってから、素直な気持ちを伝えると大人っぽい対応になります。
2.足りない分を別の場所から補足する
空いている部分や足りていない部分を埋めることです。
不足分を補うことですが、わかりやすいのは電子マネーの「チャージ」や「詰め替え用のシャンプー」ですね。
また「不足している栄養をサプリメントで補足する」など、「補充」や「補給」「補填(ほてん)」と同じ意味で使われることが多いです。
もう少し難しい言葉では「充填(じゅうてん)する」という表現も同じ意味になるので、大人のたしなみとして覚えておきましょう。
3.説明を補足する
説明が不十分だった場合にその箇所について追加で説明することです。
「補足説明」という熟語としてもよく使われています。