だから子供専用のご飯、例えばお子様プレートには国旗の形をしたつま楊枝が刺さっていたり、ウインナーソーセージがタコさんになっていたり、キャラ弁といって、お母さん・お父さんたちがご飯をクマさんの形に型取ったり、海苔を切り貼りして、うさぎちゃんを作ったりしているのです。
子供たちは、こんな風に可愛く装飾された食べ物を見ると「あ~可愛い♡」と心を躍らせて、ついつい食べたいと思ってしまうのです。
さらに子供たちの舌はまだ生まれてから時間がたっていないので、とてもピュアな状態です。
大人のように、いくつもの味を区別して美味しさを楽しむという状態にはなっていません。
だから例えば、甘いアイスクリームなどのシンプルで分かりやすい美味しさが好みだったり、タコ焼きとか、ハンバーグとか、誰もが好きな食べ物が受け入れやすくなるのです。
逆に、大人が好きな、わさびや唐辛子などの辛いものは子供にはまだ慣れていない味だったり、成長段階の子供の体には良くないということで食べさせないことが多いですよね。
2.食わず嫌いになる原因とは?
子供はどんな風に食わず嫌いを発症するかが分かりましたが、大人はどうやって食わず嫌いを発症しているのでしょうか?
1.グロテスクなど、見た目が気持ち悪い
例え、大人になったとしても、「気持ち悪いものは気持ち悪い」と、子供の時から引き続き食べられない物というものがあります。
例えば、大人になっても魚が苦手な人って結構多かったりしますよね。
「魚にウロコがついていると、もうその魚は食べることができない」とか、「魚の切り身なら食べることができるけれど、魚の形をしていると・・・ちょっと無理かも」なんて人もいたりします。
魚が好きな人からすれば「切り身しか食べることができないなんて、けしからん!」とか「何を考えてるんだ!それじゃあ鮮度がいつも良い状態にならんだろう」なんて意見が飛び出てしまいそうです。
でも、確かに都会の人からすると、魚の生臭い匂いはほとんど、嗅いだことがないという人の方が多いのが実状なのかもしれません。
スーパーに並べられる魚といえば、ほとんどが切り身、もしくは刺身になりますし、
発泡スチロールに入れられた魚が数種類売られているものの、かなり清潔な状態で保管されているので、ほとんど魚の匂いなんて嗅いだことがないのです。
多少魚の生臭い匂いがした経験がある場所といえば、回転しない方のお寿司屋さんですが、こちらも今から10年、20年前のような魚の匂いはしなくなってきているんです。
我が家は父が社長と知り合いだったこともあり、小学生の頃から梅ヶ丘にある、あの有名なお寿司屋さん「美登利寿司」に通っていましたが、今から20年くらい前はもっともっと魚の匂いがプンプンしていたはずなのです。
お寿司が好きなものからすれば、それもまた美味しさの秘訣というか、新鮮なお魚を扱っている証拠なのかな?という気もしていましたが、魚が苦手な母はいつも辛そうな顔をしていたことも覚えています。
同じ寿司の中でも、マグロは嫌いな人が少ないですが、いくらのような魚卵はダメという人がいたり、エビはボイルなら好きだけど、甘えびは嫌いという人もいますよね。
現代人の中には、寿司=回転寿司のイメージを持つ人も増えているようで、鮮魚系よりも「寿司の中ではツナとか肉巻き!」なんて無邪気なことをいう人がたまにいますが、私なんかからすると「それは寿司といえば寿司かもしれないけれど、ファーストフード的な寿司というか・・・」という気持ちをもらしたくなってしまう部分もあります。
そういう人からすると、鮮魚系の寿司は「臭いが苦手」とか「グロテスクというか、見た目がちょっと気持ち悪い」「ツナも魚だし、こっちの方が味が美味しい」なんて思うそうです。
2.臭いがひどくて受け付けられない
ほとんど嫌いな食べ物がないという大人でも、「これはちょっと無理」と思うのが臭いがひどくて受け付けられない食べ物です。
子供の頃は食べる機会がなくても、大人になるとその機会が増えるものといえば・・・「塩辛」ですが、大人になって会社で働くようになると、居酒屋に誘われるようになって、そこでは「たこわさ」とおか「イカの塩辛」が注文されることがしばしばあるのです。
大好きな人からすれば「日本酒に塩辛があればもう何もいらないくらい」とか「夕飯は塩辛とビールがあればいい」なんて風にいう人もいるくらいです。
もっともっと通になると、イカを買って来て自分で作ってしまう人もいますよね。
はらわたを取り除いて・・・とか、なんだかめちゃくちゃ通という雰囲気ですが、
嫌いな人からすると、「あの生臭い臭いは一度手についたら落ちるのに時間が掛かる」とか「まな板も包丁もお皿も臭くなるからもう全てが嫌」という人もいます。
同じ食べ物なのに、どうしてこんな風に「食わず嫌い」になる人と、「大好物」になる人に分かれるのでしょうか?
実は人が「私はこの食べ物が好き」とか「私はこの食べ物が嫌い」を区別するきっかけになっていることに、DNAが関係していると言われているのです。
人間なら誰もが持っているDNAがどんな風に関係しているのかというと、
人は「これを食べると病気になってしまうのではないか」とか「これを食べると死んでしまう」「死ぬとまでいかなくても苦しい思いをするのでは?」という気配を感じるものに対して「食べてはダメ」・・・つまり「食わず嫌い」になって!という指令を送っているのです。
塩辛を平気で食べられる人はもしかすると、家族の中に好きな人がいて、小さい頃からお父さんとかおじいちゃんが晩酌の時に食べているのを見ているから「似たようなDNAを持っている自分も食べて平気」と理解しているのです。
その逆で「家の中で誰も食べたのをみたことがない」もしくは「家族の中で嫌いな人がいる」場合は、「これを食べたら具合が悪くなるかもしれない」とか「これを食べたらアレルギーになって体がぶつぶつになるのでは?」なんてことを察知して、「食べたら大変なことになる」と判断し「食わず嫌い」になっているのです。
人の体は、人間が想像するよりはるかに多くのことがDNAと関係を持っています。
最近ペットとして人気を博している、足の短い犬・ダックスフンドですが、この犬の先祖は狩猟犬だったので、獲物を捕まえたあとは首を振り回して、獲物の息の根を止めようとする行動にでます。
ペットとして一般家庭で飼われるようになったダックスフンドは、生まれて間もなく人間と一緒に生活するわけですから、誰からも獲物を狩る方法なんて教えてもらっていないはずです。
でも生まれてから半年もすれば、お気に入りのおもちゃが誰かに取られてしまいそうになると、首を振り回して、まるで獲物は自分のものだ!と主張するような行動を見せるのです。
それ以外にも、肉の骨が好きだったり、一歩外に出ると狩りをする時のような仕草を見せることが多々あるのです。