思春期に入ると、身体の変化も心の変化も実に多く出てきます。
自分が思春期だった頃を思い出してみても、ほとんどのものが当てはまるのではないでしょうか。
いま自分の子どもが置かれている状況を考慮して少しでも理解し、この思春期を一緒に乗り越えていきましょう。
体に起こる特徴
子供から大人に変わっていくこの時期は、幼少期には抑えられていた 女性ホルモンが活発化する ので、子供から大人の体型に変化していきます。
自分の身体が大人っぽくなることに、戸惑いや恥ずかしさを感じる女の子も多いと思います。
こんな時は一番近くにいる大人の女性、つまりお母さんの存在が重要になってくるのです。
1.丸みを帯びた体つきになる
身体の変化の中で一番目に見える部分として、女性らしい丸みを帯びた体つきに変わってくることが挙げられます。
それまでは男の子も女の子も似たような体つきだったのが、女性らしいふっくらした体つきに変わってくるのです。
しかしこの頃は体つきが変わってくると同時に、周りの目が気になったり美意識が芽生えてくる時期です。
きっと太ってきたと感じ、不安を覚えることも多いと思います。
この頃から胸が大きくなってくる子も多く、男の子からそうした部分をからかわれたりすることもあるので、難しい時期ですがいち早く変化に気が付いてあげられるよう心がけましょう。
2.性毛が生えてくる
身体が大人になってくるということは、毛も生え揃うということを意味します。
小学校高学年になると体毛の問題がでてくると思います。
近年では、小学生のうちからエステでムダ毛処理をする女の子までいるようですから驚きです。
腕や脚、脇など様々な部分の毛が気になりますが、中でも気になるのは性毛かもしれません。
こういったデリケートな話題は男の子のほうが話す機会が多いかもしれませんが、この性毛が生え始める時期にちょうど修学旅行などでお風呂に入る機会が出てきます。
そのため周りの女の子の成長を確認して安堵する子もいれば、不安になってしまう子もいると思います。
そんなときは「大人になればみんなそうなる」と予め伝えてあげるといいかもしれませんね。
3.月経が始まる
身体の変化の中でも、大人に変わってきていると子ども自身が実感するのが月経だと思います。
個人差がありますが、月経が始まる目安というのは大体身長が約150cm、体重が40kg、体脂肪率が15%程度、年齢だと平均12~13歳だと言われています。
授業の一環として身体や月経のこと、生理用品の使い方などを説明する時間を設けている学校も最近では多いんだとか。
月経というのは昔から大人への変化の証であるため、お赤飯を炊いてお祝いしたりしますよね。
子供の頃はピンときませんでしたが、親になると気持ちが分かる人もいるのではないでしょうか。
月経が始まったばかりの頃は周期が安定しなかったり、月経痛が重かったりと子どもは戸惑うことばかりなので周囲のサポートは必要不可欠。
いきなり月経が始まっても焦ってしまわないように、学校での教育に全て任せるのではなく周囲の大人からもきちんと教えておくことが大切です。
思春期女子の心の特徴
身体の急な変化だけでなく心にも大きな変化が起こります。
それまで全然気にも止めなかった友達や親の言動が気になって仕方なくなったり、自分自身の感情を上手くコントロールできないことに女の子はとても困惑します。
そして幼少期には抑えられていた女性ホルモンが働くことで不安定な心理状態になってしまい、意味もなくイライラして反抗的な態度を取ってしまうこともあります。
突然反抗するようになったり身だしなみに気を使いはじめたりすると、親としては戸惑うことも多いと思いますが、それも思春期に入ったサインの一つ。
思春期特有のその態度にイライラして怒ったり、異性や友達との関係を心配してしまう人もいるかもしれませんが、しばらくはぐっと堪え応援してあげるくらいの気持ちでいましょう。
4.ひねくれることが多くなる
思春期に入ると、親の意見に理由もなく腹が立ったり気に食わないことが多くなります。
これは、大人への成長の過程で自我が芽生え始めたことからくるものです。
親が干渉することを嫌がり反抗的な態度をとって自立しようと考えますが、現実的には自立できる状況ではなく、自立と依存の狭間にいるので葛藤を抱えることもしばしば。