もちろんそれは間違いではなく、実際に使用できる教授の使い方です。
既に深い知識や技芸を持っている人物に、まだそれらの知識がない人が教えを授かるためにお願いするための言い方です。
一般的な軽い意味での教えではなく、そのことを知ることで大きな飛躍や理解が得られるなどのメリットがあるシーンで使える言い方です。
書き言葉として使われやすい表現ですが、実際に会話で使用しても良いでしょう。
その場合も、とても尊敬している相手へ使用することになるでしょう。
目上の人に学問や技芸を教えてほしいときに使う敬語
ポイントは相手が目上であることです。
年齢的に大分年上であったり、その道の大人物に対して学問や技芸を教えてほしいときに使用できる敬語です。
もし尊敬していても、友人のような関係の人や、普段から普通の接し方をしている相手に使用するには堅苦しすぎるでしょう。
普段から少々緊張するくらい目上の人物に対して使用して、丁度よい言葉といえるでしょう。
スキルや技術を磨くため
とはいえ、あなたのスキル、技術を磨くためには、積極的にこの言葉を使用して、相手から有用な情報や技術を得るべきです。
あまりにかしこまり過ぎてチャンスを減らしてしまっては、もったいないといえるでしょう。
相手に対する敬意はそのままに、積極的に質問をして良い知識を得るようにしましょう。
そうすれば、相手の目上の人と良い関係を保ったまま、あなたの実力は高まってゆくことでしょう。
長期的な教えを受けたいとき
研究や学問の中には一朝一夕では身につかないものや、大きく成果を残すには、どうしても膨大なデータや経験が必要になるものも少なくありません。
芸事でも10年以上師の下で修業を積んで、やっと一人前になるものもあります。
そのような世界では、長期的に師匠や目上の人との良好な関係を維持する必要があります。
そのためには相手を尊敬して気遣う必要があります。
その際に言葉使いも大切になりますが、教授という言葉は、目上の人に敬意を伝える手段として適切な言葉のひとつといえるでしょう。
師匠や先生へ「◯◯の秘訣をご教授ください」といえれば、ただ単純に「教えてください」というよりも敬意がこもります。
そのような言葉使いを真心を持ってすれば、きっと良好な関係を長期間維持して、有用な情報を得て、技術を習得できるでしょう。
師弟関係の絆もふかまるはずです。
️「教示」の意味
ここまでで、「教授」の意味やその使い方、使う相手などについてお伝えしてきました。
この章では教授に近い言葉としてよく登場する、「教示」についてお伝えしてゆきます。
どちらも丁寧な表現であることに変わりはありませんが、後ろの漢字が違うので、意味も変わってきます。
「教授」と「教示」、どちらの意味や使い方も理解することで、より優れた表現が可能になります。
それでは「教示」について詳しくお伝えします。
知識や方法を教え示す
「教示」とは、「きょうじ」と読みます。
「教授」が学問や芸事を教え授ける、という意味であるのに対して、教示は知識や方法を教えるという意味の言葉です。
つまり、より広い意味で物事を教える際に使用できる言葉が「教示」であるといえるでしょう。
「ご教示ください」とは
この「教示」を使用した短文に、「ご教示ください」というものがあります。
この言葉の意味は、「教示」が知識や方法を教える、という意味なので、「知識や方法を教えてもらうようお願いする」という意味のある短文です。
「ご教授ください」が、尊敬する目上の人に対して学問の教えなどを授かる際に用いる文章でしたが、こちらも尊敬語として相手を敬いながら訪ねる際に使用します。
目上の人に知識ややり方を教えてほしいときに使う敬語
「教示」を使う場合は、相手が目上である必要があります。