また、完全予約制のところもありますので、その日に来店するお客の情報はお店の人もよく知っていることでしょう。
そのため大衆店のようなメニュー表を用意しておらず、その日の来客に合わせて予め料理の内容を決めていることが多いです。
お店によって決まった料理を出さないところもありますし、お店がその日に仕入れた材料を使って即席でメニューを用意することもあるでしょう。
また、お店によってはメインの食材だけを使って料理をつくるところもありますので、そうしたお店の場合には、いつも決まったメニューだけが出されることもあります。
お客がお店を選ぶ一般的なスタイルの場合には、お客がメインで食事をとるお店も、メニューも選びます。
しかし「一見さんお断り」のお店の場合には、お店側がお客もメニューも決めるのが基本です。
料金表もない
メニュー表がない「一見さんお断り」のお店では、料金表もない場合があります。
時々「時価」と書かれたメニューが置かれていることはありますが、そうした表記すらもないことがあるため、初めて「一見さんお断り」のお店に入った時には驚く人も多いでしょう。
とはいえ、料金表がないお店の場合には、予め常連客から大体の料金を聞いておくことができますので、そこまで心配することもないでしょう。
また、元々高級店という謳い文句のお店であれば、料金表がなければそれなりの金額を用意してから来店する人が多いため、料金でお店とお客同士がトラブルになることもほとんどないでしょう。
むしろ「一見さんお断り」のお店では、お店に招待してもらっておきながら、料理の値段でケチをつけるような人は今後二度と来店を許してはもらえないことも多いでしょう。
お店側も、一般レベルの食材に高値をつけてお客にふっかけているわけではなく、その料金に見合った料理を必ず出しますので、料金が高くとも満足して帰るお客さんが大半でしょう。
4.老舗である
「一見さんお断り」の店の多くは老舗です。
開店当初から「一見さんお断り」をしているというお店はあまりなく、大抵の場合最初は一般的に開かれていたお店が、何十年と経営を続ける内に、客層の変化や食材の事情などのさまざまな理由から、徐々に「一見さんお断り」のスタイルに変えていったという流れのお店が多いです。
もし最初から「一見さんお断り」のスタイルでお店を経営していた場合には、元々ある飲食店の関係者が開いた、ごく一部のお客向けのお店であることが多いです。
一般向けのお店で店長と親しくなったお客だけが、特別に店長が経営する別のお店に招待してもらえるというところもあります。
他に経営しているお店があるわけでもなく、またお店自体に歴史があるわけでもない、新しく出来たばかりのお店がいきなり「一見さんお断り」のスタイルにするのはかなり勇気が要ります。
それこそお金に余裕のある人が、自らの道楽でそうしたお店をつくることはあっても、飲食店一本で食べて行こうとする人がいきなり目指す道には相応しくないでしょう。
そのため、「一見さんお断り」のお店は老舗であることが多いのです。
高級店であることが多い
「一見さんお断り」と聞くと、かなりの高級店を想像する人は多いでしょう。
実際に、お客を選ぶお店の場合には、そこで出される食材にはかなりこだわっているところが多いです。
どこでも食べられるようなものであれば、わざわざお客を選ぶ必要などはないでしょう。
限られた高級な食材を、選ばれた人だけに振舞うからこそ、「一見さんお断り」のお店には抗い難い魅力があるのです。
もしも「一見さんお断りのお店だから」と誘われて入ったお店で、どこのファミレスでも食べられるような料理が出てきたら、きっと誰もがガッカリしてしまうことでしょう。
「この程度ならそこらのお店でも食べられるし、わざわざ予約して食べに行くだけの価値もない。」と思われてしまいます。
だから「一見さんお断り」と謳っているお店のほぼすべてが、そこらのお店では食べられないような、ちょっと特別なメニューの置いてあるお店ばかりなのです。
「よそでは食べられない」というところからも、自然と高級店が多くなるのでしょう。
『一見さんお断り』のお店に入る方法
「一見さんお断り」と謳っているお店には、どうすれば入ることができるのでしょうか?
まずそのお店に行ったことがないのなら、いきなり来店しようが電話で予約しようが、断られてしまうでしょう。
もしそこで「自分は金を払う側なんだぞ」と文句でも言えば、生涯そのお店では出禁扱いにされてしまうこともあります。
行ったことがないお店だからこそ行ってみたい、けれども初めてのお客は断られる、そんな一見難攻不落なお店を攻略する方法を以下にご紹介します。
コツを掴んであなたも特別なお店の常連客を目指しましょう!
1.店を紹介してくれる人を探す
「一見さんお断り」のお店にどうにかして行きたいと思ったなら、そのお店を紹介してくれる人を探すのが一番の近道でしょう。
本当に「知る人ぞ知る」お店の場合には、そのお店の常連客であることをベラベラと話す人はそういませんので、日頃から「〇〇というお店にどうしても行ってみたいなぁ」などと、自分がそのお店へ行きたいことを周りにほのめかしておきます。
そうするともしも常連客で親切な人がいれば、目当てのお店を紹介してくれるかもしれません。