よく高級料理店や広告を出していないお店では、「一見さんお断り」をしていると言われています。
時々「一見さんお断り」のお店がテレビや雑誌などの特集で挙げられますが、「選ばれた人しか入ることのできないお店」というのは、お客の立場からすればとても魅力的で、一度は行ってみたい!と思う人も多いでしょう。
そんな「一見さんお断り」のお店の特徴や、どうすれば自分もお店に入ることができるのか、その方法をご紹介します!
『一見さんお断り』の意図
京都の花街のお茶屋や、あちこちにある高級料理店、または人気の少ない裏路地にひっそりと佇む小さなお店など、「一見さんお断り」のお店は私たちの身近にいくつも存在しています。
けれどもそうしたお店は、知る人ぞ知るお店ですので、すぐ近くにありながらもその存在を知らないという人は多いでしょう。
一般的な飲食店といえば、誰もが自由に、そして気軽に入ることができます。
また、高級料理店のように敷居の高いお店であっても、予約さえ取れば誰でも食事をすることは可能です。
しかし、そうした私たちのイメージとは異なり、誰もが気軽に入ることができないお店もあります。
そのほとんどは「一見さんお断り」の営業スタイルをとっています。
「一見さんお断り」とは、その店へ初めて訪れるお客さんは来店をお断りするというスタイルです。
普通は最初に来店してこそ、そのお店の常連になることができますので、「一見さんお断り」のスタイルでは誰もお店へ入れないと思うでしょう。
しかし、そうした「一見さんお断り」のお店では、基本的に関係者や来店経験のある人からの紹介をもらった人だけが来店できますので、まさに「知る人ぞ知る特別なお店」と言ってもいいでしょう。
では、なぜそうした「一見さんお断り」のお店があるのでしょうか?「一見さんお断り」のお店の意図を以下に挙げていきます。
居心地の良い空間が作れる
一見さん、すなわち初めてのお客を受け入れないことで、お店の中はいつでも常連客だけになります。
いつもお店に来るお客同士であれば、自然と店主や常連客同士で顔見知りの関係になりますので、みんなが安心できる、居心地の良い空間を作ることができます。
また、常連客の紹介で初めてお店に来店するお客も、紹介者からの信用がある人だけがお店へと訪れますので、マナー違反をするような厄介なお客が来ることはないでしょう。
もしも紹介されて初めてお店に来た人が何かトラブルを起こせば、お店によってはそのお客のみならず、紹介者に対しても出禁を言い渡すことがあります。
紹介する側の人もしっかりと連れて行く人を選別するでしょう。
多くのお店はお客を選ぶことは出来ません。
しかし、「一見さんお断り」のように、元々来店者に厳しいルールを課しているお店の場合には、お客がトラブルを起こせばすぐにでもそのお客を出禁扱いにします。
結果としてルールやマナーを守る良客ばかりになり、お客の質は自然と良くなるでしょう。
理不尽なクレームがない
「一見さんお断り」のお店では常連客が多く、また初来店の人でもそれなりに信用のある人だけが来店しますので、理不尽なクレームはまずありません。
例えお店で出される食事の値段が高くても、予め来店する前にその旨は知らされることが多いですし、実際に値段に見合った選び抜かれた素材だけを使った料理が出てくることも多いです。
そのため、味や料理に関してのクレームが出ることはまずありませんし、店内の作りや雰囲気に関しても、いかにも隠れ家的なお店が多いためお客は満足することの方が多いでしょう。
さらには、お店に来店する人は自分が「特別に招待してもらった立場」だということをよく自覚しています。
「お店に来てやった」ではなく、「お店に呼んでもらえた」という考えを持っているため、偉そうに理不尽なクレームを付けるような真似はしないでしょう。
従業員の士気も高まる
「一見さんお断り」のお店では、お客だけでなく従業員の士気も高まりやすいです。
例えば大衆の居酒屋で働く従業員の場合、たくさんのお客と出会う機会が多い分、楽しいことだけでなく時には嫌な思いをすることもあるでしょう。
酔っ払いの客に絡まれたり、理不尽なクレームを受けたり、予約をドタキャンして食材を無駄にされたりと、働いているとストレスが溜まることもたくさんあります。
しかし一方で、「一見さんお断り」のお店の場合には、来店客はマナーを守る人ばかりですので、接客で嫌な思いをすることはかなり減ります。
また、来店するお客は常連客ばかりですので、自然と顔見知りになって楽しくおしゃべりをしながら仕事をすることも多いでしょう。
仕事が楽しければ当然士気も高まりますので、「一見さんお断り」のお店では、従業員も長く勤める人が多いです。
『一見さんお断り』のお店の4個の特徴
「一見さんお断り」のお店と聞くと、いかにも人気のない場所に建っていたり、こぢんまりとした隠れ家的なつくりになっていたり、また店主はこだわりの強い人だったりと、ちょっとマニアックなお店を思い浮かべる人は多いでしょう。
その想像通りに看板のないお店もあれば、一見するとどこにお店があるのか分からないところに建っているお店もあるでしょう。