地理的な条件から、交易の中心が中国、アジア諸国であった背景もあり、アジアの影響を織り交ぜた独特な文化が栄えてきました。
琉球王朝以後も、海外との交易が盛んに行われてきた歴史があります。
このため沖縄には、本州を中心とした歴史文化とは趣を異にする面が数多くあります。
沖縄の文化といえば、“シーサー”が挙げられます。
家々に置かれた“シーサー”は家庭を災難から守る大切な役割を持っています。
また、中国やアジア諸国との交易が永く続いてきた歴史的背景から、沖縄では太陽暦と太陰暦が共存して使われています。
日本本土では、「新暦」と言われる太陽暦が中心になっています。
しかし沖縄では、中国文化の影響も多く受けているため、太陽暦と共に「旧暦」と言われる太陰暦も生活の中で使われています。
沖縄では、お盆も旧暦で行われます。
また、3月3日の“ひな祭り”には、沖縄では各家庭で雛人形を飾ることは殆どありません。
3月3日には、沖縄では「浜下り」(はまうり)が行われます。
“はまうり”では、女の子や女性が海水で手足や身を清める風習があります。
潮干狩りなどを行って海開きをして、赤飯やお菓子などを持ち寄り、皆で女の子や女性の健康を願います。
また、ご先祖様を供養するお彼岸を、沖縄では「清明祭」(しーみー)と言います。
中国から伝わったと言われています。
お墓の前で、親戚が集まりご先祖様と一緒に、お供え物や沖縄料理のご馳走を味わいます。
一方、沖縄の盆踊りといえば、有名な「エイサー」です。
エイサーでは、「道じゅねー」と言われる青年団が中心となり、踊りながら練り歩きます。
沖縄文化の中には、琉球王朝時代の文化が根強く引き継がれています。
沖縄を象徴する「首里城」が火災に見舞われた姿を目の当たりにした女性が「大切な友達を失ったようだ」と悲しみの心境を述べていました。
沖縄県民は、自分たちの文化を大切にする“優しい気質”を代々引き継いでいるのです。