この「煩い」、さてどう読んだらいいのでしょうか?もう一つこの漢字に読み方がありますから紛らわしい事と思います。

それでは今回のテーマである「煩い」についてみていきたいと思います。

「煩い」の意味って?

「煩い」の意味ですが、「物音が大きすぎて耳障りである。やかましい。注文や主張や批評などが多すぎてわずらわしく感じられる。細かくて、口やかましい。どこまでもつきまとって、邪魔でわずらわしい。また、ものがたくさんありすぎて不愉快なさまにもいう。しつこい。いやになるほどにすぐれている。いやになるほどに、こまごまといきとどいている。」

と結構、たくさんの意味が存在します。

特に「いやになるほどすぐれている。いきとどいている」といった意味は本来の「やかましい」「耳障り」と正反対の意味を表していますね。

「煩い」の読み方

まず「煩い」の読み方ですが、「うるさい」と読みます。

「わずらわしい」とも読みますが、送り仮名が「い」になっていますから「うるさい」となります。

送り仮名が「らわしい」ならば「わずらわしい」と読む事になりますね。

ややこしいですがしっかり把握しておきましょう。

「煩い」の使い方って?

それでは、ここからは「煩い」を実際に使った例を挙げていきましょう。

1.隣の部屋の音が煩い


この例文に出てくる「煩い」はまさしく隣の部屋から聞こえてくる物音に対して「迷惑」という感情を描写しています。

通常、自分の部屋にいる時は静かな環境を望むもの。

それを隣の部屋から耳をつんざくくらいの大音量を放たれたら、多くの人間は気がいら立つでしょう。

2.図書館での話し声が煩い

図書館という場所は公然のマナーとして静かにしていることが求められます。

よって図書館で友人同士とヒソヒソ話をしただけでも煩く聞こえてしまうのは、図書館という場所が特別な場所だからです。

「煩い」は気が散って集中できないから非常に迷惑、といった感情も込められていますからね。

3.もし煩く思ったら言ってほしい

この例文の「煩い」は前もって自分が起こしてしまうであろう物音に対して周囲の人間へ最大限の配慮をした発言です。

「煩い」という感覚はほとんどの人間に共通の思いでしょう。

「煩く思う」ような音は神経を逆撫でし、イライラさせてしまいますからね。

4.規則に煩い

「規則に煩い」。

つまりその規則が非常に厳密であり遵守事項が他の規則よりも細かく多い、ということをいっています。

「煩い」という言葉は耳から聞こえてくる音に対する不愉快さと、人間の行動に対する締め付けや抑制に対する不愉快さももっているのです。

5.煩く言ったが言うことを守ってくれない

この例文の「煩く」は親や教師が自分の子供や教え子に対して口やかましくしつこいくらい注意して言った、という意味になっています。

ただ、多くの人間は「一度聞いたら分かる、しつこく言われたらかえって聞く耳を持たなくなる」ともいえます。

うるさく言い過ぎるのも考えもの、ということですね。

6.見た目が派手で煩い

この例文に登場する「煩い」はデザインや服装が派手であったり、ケバケバし過ぎている様をいっています。

よってそれを見た人の主観がそれを受け入れられず「煩い」という表現をとったものといえます。

このように「煩い」は自分の目で見たものに対しても使われるのです。

7.あまりの煩さに驚いた

この例文の「煩さ」という意味は、相手の人があまりにもたくさんの注意や小言などを言ってくることに対して「閉口」してしまった心情を表しています。

人は自身の許容範囲を超えるくらいの言葉を投げつけられると、気分が乱れて気を害したりもします。

そういった感情になるのも「煩い」という要因が元になるのです。

8.細かいことまで煩く言う必要があった


こちらの例文は何かの指示か注意を事前に言う必要があったのでしょう。

だから必要以上に事細かく相手に言わなければならない、という状況を描写した文章なのです。

そしてそれを肝心の相手が軽く聞いている感じもあったので、何度も何度も繰り返し言い聞かせた、といっているのです。

煩く聞こえるくらい何度も言わなければならないことも世の中にはありますからね。

9.周りが煩いほど集中できるタイプだ

人の集中力というものは、必ずしも周りの環境が静かでないといけない、ともいえないようです。

中には周囲が騒々しく煩いくらいの環境の方が集中出来る人もいるのです。

イヤホンをして音楽を聴きながら何かをやるとかえって集中力が発揮できる、というところでしょうか。

10.料理の味と見た目に煩い

この例文の「煩い」は料理に対する品評、ならびにグルメなところを言い表しています。

つまり味が不味かったら散々に文句を言う、ということでしょうね。

言われた方は確かにうるさく聞こえるでしょう。

しかし食べる方としたら、料理に対しての主観が入ってきますから致し方ない状況でしょう。

「煩い」の類義語集

それでは、ここからは「煩い」の類義語を紹介していきましょう。

1.厄介

「厄介」とは、「めんどうなこと。扱いに手数がかかり、わずらわしいこと。また、そのさま。」という意味になります。

「わずらわしいこと」は「煩い」のもう一つの意味である「煩わしい」と同じ意味になりますので「厄介」は限りなく「煩い」の同一の意味をなす類義語として認識していただいていいでしょう。

2.面倒

「面倒」の意味は、「手間がかかったり、解決が容易でなかったりして、わずらわしいこと。また、そのさま。」となります。

つまり物理的な作業・動作が必要になってくる部分での類義語となります。

日常的にはよく「面倒くさい」という言い方をしますね。

人間、手のかかる作業や仕事は煩くて仕方ない、という気持ちになるということです。

3.煩わしい

「煩わしい」とは、「心を悩ましてうるさい。面倒で、できれば避けたい気持ちである。」という意味になります。

「煩わしい」は読み方が違うだけで、ほとんど「煩い」と同一の解釈が成されます。

つまりどちらも不愉快な気持ちになり面倒である、という状況になっているのです。

ただ「煩わしい」の方は耳から聞こえてくる不愉快さとは違い、心の内面からくる不愉快さを指していっている言葉といえるでしょう。

4.苛立ち

「苛立ち」とは、「思うようにならず気持ちが高ぶること。いらいらする気持ち。」という意味です。

「いらいらする気持ち」「思うようにならない」といった部分からくる心の怒りの表現ということで「煩い」と類義語として扱われます。

大抵の場合、「煩い!」と言う人の心情には「苛立ち」が同居していますからね。

5.懸念

「懸念」とは、「気にかかって不安に思うこと。」という意味があります。

つまりは自分の思うような結果や答えが出るかどうか、気持ちが不安になる状態のことを指しています。

この不安な状態が行き詰まっていくとイライラが高じ短気な部分が出てしまう可能性があります。

よって「懸念」は広義的に見たら「煩い」の類義語として扱えるでしょう。

6.苦労

「苦労」とは、「精神的、肉体的に力を尽くし、苦しい思いをすること。」です。

つまり苦しい思いをさせる要因がすなわち「煩い」こととなるのです。

「煩い」と思う要因は結果的に「苦労」というものを引き起こしてしまうのです。

7.災い

「災い」とは、「人に不幸をもたらす物事。また、その結果である不幸な出来事。災厄。災難。」という意味があります。

すなわち「煩いこと」というものも、人に不幸をもたらす物事として認識されているということになります。

「煩いこと」が人に幸運を運んでくれるとは思えませんからね。

8.苦痛

「苦痛」とは、「からだや心に感じる苦しみや痛み。」つまり「煩いこと」というものも苦しみや痛みの元、という判断が成されている、というわけになります。

ただ「苦痛」というものは症状的には重度です。

そういった意味合いにおいては「煩い」の症状はまだ軽い方なのかもわかりません。

ただ人が煩く思う中身は人それぞれです。

人によっては重度に思ってしまうほど「煩い」の中身は違うということでしょう。

9.気掛かり

「気掛かり」とは、「どうなるかと不安で、心から離れないこと。また、そのさま。」という意味があります。

不安にさせてしまうものが「気掛かり」ならば「煩い」も程度によっては人を不安に陥れる可能性はあります。

そういった意味において両者は類義語の関係といえるでしょう。

また「煩い」と思えることは、気になってしまって心から離れなくなることも考えられますからね。

10.心掛かり

「心掛り」とは、「気にかかること。また、そのさま。気がかり。心配。」という意味です。

「気掛かり」とかなり似た意味となります。

よって先程の説明で述べました通り、「煩い」とは類義語の関係性となります。

「煩い」と思えることは内容によっては気掛かりになったり「心掛り」になってしまう可能性が大いにありますからね。

11.心配

「心配」とは、「物事の先行きなどを気にして、心を悩ますこと。また、そのさま。気がかり。」という意味になります。

「心配」が「煩い」と類義語扱いされてしまう根拠は、それが結構耳についてしつこいからです。

分かりやすい例を挙げるとすれば、子を思う親の気持ちでしょう。

必要以上に何事にも心配してしまい、過剰に口を差し挟む事態が起こります。

「心配」は一種の愛情表現なのですが、聞く人によっては煩い事に変貌してしまうのです。

12.苦悩

「苦悩」とは、「あれこれ苦しみ悩むこと。」となります。

つまり「煩い事」は「苦しみ」や「悩み」を増長させる原因になるもの、という解釈です。

しかし「苦悩」のレベルにまでいってしまうのは、かなり重度の要因が絡んでいることになるでしょう。

13.心痛

「心痛」とは、「心配して深く思い苦しむこと。心を痛めること。」という意味になります。

「煩いこと」は「心を痛めること」にもつながります。

結局、「煩い」という心情は、気持ちがイライラしていて心が落ち着いていない状態です。

それは「心痛」という状況と大きく異ならないといえるでしょうね。

14.忌々しい

「忌々しい」とは、「非常に腹立たしく感じる。しゃくにさわる。」となります。

「忌々しい」に使われている漢字は、見事に「煩い」とほぼ同じ意味を表しています。

どちらも忌み嫌われている存在であることを表現していますので、迷うことなくこの両者は類義語として扱っていいでしょう。

「煩い」を正しく使おう!

今回は「煩い」について詳しく見てまいりました。

「うるさい」という表現は、日常において当たり前のように使われています。

ただ、漢字で表記すると意味が変わってくるような錯覚も覚えてしまいます。

日常的には漢字表記はあまり使いませんが、この言葉の意味を正しく理解しておけばあなたのボキャブラリーもきっと豊富になり、周囲の人から一目置かれることとなると思いますよ。