「これってさ、いい意味でおいしいよね」なんて言われて、はっきりとはしないものの心のどこかがチクリと傷ついてしまった経験はありませんか。
または、何か対象に対してはっきりと良いものでも悪いものでも甲乙つけがたいときに「いい意味で」なんて言葉を使ってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
「いい意味で」という言葉はとても使いやすい言葉ではありますが、その言葉をかけられた人としては傷つき、そして怒りの気持ちを持つ方もいるものです。
とはいえ、そもそも「いい意味で」という言葉はどのような意味を持っているのでしょうか、そしてどのようなシーンで使うのが正しいのでしょうか。
この記事では、「いい意味で」という言葉の意味やその使い方をお伝えしています。
「いい意味で」という言葉で誰かを傷つけるのはもうおしまいにしましょう。
「いい意味で」をつけるだけで褒め言葉になる!?
あなたは、誰かと会話をしているときになんとも評価しづらいことに対して「いい意味でこれって○○だよね」なんて話したことはありませんか。
または、逆にそのような言葉をかけられた経験がある人もいるかもしれないですね。
「いい意味で」という言葉は、はっきりと白黒つけなくてもよくしてしまうので、使う側にとってはとても使いやすい言葉でしょう。
それに批判することもないので、やんわりと“褒めている”言葉だと勘違いしてしまう人もいるものです。
あなたは、「いい意味で」という言葉に対してどのような意味を持っていると感じていますか、またどのような気持ちでその言葉を利用してきたのでしょうか。
たしかに「いい意味で」という言葉をつけるだけで、やんわりと何かを褒めているような気もしますが、使い方によっては相手からは「けなされている」と思われてしまうこともあります。
それだと互いに良い関係を築くことはできないですよね。
良い関係を築くためにも「いい意味で」という言葉を正しく、そして相手を傷つけないように利用することが重要になるのです。
「いい意味で」の意味
「いい意味で」という言葉には、「どちらかといえば悪くはなくて、良いほうだよね」という意味になります。
つまり、否定も肯定もしていないけれど肯定の意味合いが少し強い状態といえるのです。
人によっては「じゃあ悪い意味でとらえたら、それは悪いことなのか」と落ち込むことにもなりえるということです。
「いい意味」という言葉を使うには、発する側の言葉を受け取る側の気持ちをよく考える必要があるということになります。
あなたは、自分の意見をごまかすためにこの言葉を利用していませんか?
相手の気持ちになってこの言葉を利用したことがあるでしょうか?
「いい意味で」の使い方
「いい意味で」という言葉は、使い方によっては相手を傷つけることもあるし、場合によっては相手の背中を押すような心強い言葉になることは間違いありません。
では、どうしたら私たちは「いい意味で」というとても使い勝手の良い言葉で、他人を傷つけることなく利用し、気持ちを伝えることができるのでしょうか。
ここでは、「いい意味で」という言葉を正しく使っている例文とそのニュアンス(意味)をお伝えします。
これらの使い方をお手本にして、今後あなたの生活で「いい意味で」という言葉を使うようにしてみてください。
1.いい意味で裏切られた
これは、もともと何かに期待していたところで悪いものを想定していた人が発する言葉になります。
新しいサービスを受ける際に誰もが最悪の事態を想定し「悪いところもあるんだろうな」とか「悪いところだらけなんだろうな」と思うものです。
その予想を反してよいサービスであった場合に「悪い予想が裏切られた=外れた」、結果としてよいものを得られたという意味になります。
2.初めて食べたがいい意味で予想通りの味だ
初めて食事をするものって本当においしいのかどうか疑心暗鬼になってしまいますよね。
その気持ちを持ったまま食事をし、予想していたくらいのおいしい味であった場合にこのような言葉を利用することができます。
つまり、初めて食べたけど(予想していたくらいに)おいしい料理だったという意味合いになります。
3.職人である彼はいい意味で頑固だ
頑固というとあまり良いイメージを持たない人が多いですよね。
それは、自分の意見を曲げないからです。
しかし、この文章では「職人である彼は、頑固だけれどもいい人だ」という意味になります。