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「やむを得ない」とはどういう意味?...(続き2)

自分がどうしようもない状況のとき

「やむを得ない」を使うときの状況としてまず挙げられるのが「自分がどうしようもない状況のとき」です。

どうしようもない状況とは、打開策も対抗措置も打てない、全くお手上げ状態を指していいます。

このような状況になったときは、あきらめるより手はないでしょう。

打つ手もないときに無理をして動いてしまうと、余計に墓穴を掘ってしまうことがありますからね。

他に道や方法が見つからないとき

「やむを得ない」という言葉を使うときとは、他に道が見つからなかったり方法が思いつかないときに用います。

今、ここにある一つの道や方法だけしかなく、他の方法などが発見できない状況に陥った時にこの言葉を用いるという事です。

つまり例え今ある方法がベストの方法でなかったとしてもです。

何もないよりかはまし、という発想ですね。

融通の効かない事情があるとき

「やむを得ない」は融通の利かない事情があるときにも使えます。

「融通が利かない」とは、方法ややり方を一つだけに固定してしまって、応用の効く方法をとらない手法や人のことをいいます。

このような状況になってしまったら「やむを得ない」と思わず口をついてしまうものです。

それほど「やむを得ない」という言葉は、私たちの日常生活に浸透している、ということが分かるでしょう。

ビジネスなどフォーマルな場で使える

「やむを得ない」は、ビジネスの世界などフォーマルな場で積極的に使用されます。

また使用してもいささかの違和感もない言葉です。

これは「やむを得ない」が比較的、格調があって固い印象を受けるからでしょう。

親しい友人同士や近所付き合いの会話なら「やむを得ないなぁ」とは言わずに「仕方ないなぁ」といった言い方になるからです。

「やむを得ない」は、格式ばったイメージがある言葉といえるでしょう。

「やむを得ず〜」も多く使用する

「やむを得ない」という言い方は、時と場合によって「やむを得ず~」といった言い方にも使えます。

「やむを得ず彼の昇格を見送りました」といった用い方です。

こちらの言い方もかなり格式ばっていますので、ビジネスシーンにおける使用が多いでしょう。

反対に親しい間柄でこの言葉を使ったら、相手のことを信用していない印象を受けてしまいますので、使うべきシーンをわきまえて使いましょう。

「やむを得ない」の例文

それではここからは「やむを得ない」を使った例文を紹介していきましょう。

インフルエンザなら長期の自宅待機もやむを得ない

会社員か学校の生徒かは分かりませんが、インフルエンザにかかってしまい長期にわたる自宅待機になってしまった事に対して、残念だが仕方ない、といって心境を表した例文となっています。

通常、会社も学校も特別な理由がない限り業務や授業に穴をあけるわけにはいきません。

会社員ならば出勤日数によって給与が決まっていますし、学校ならば授業のカリキュラムというものがあります。

どちらも安易に変更できるものではないからです。

しかし、休む理由がインフルエンザでは仕方がないですよね。

周りの人にもうつしてしまったら大変ですからね。

仕事が終わらないから残業をするのはやむを得ない

この例文では、残業というものに対して肯定的な見方をしています。

今や世の中の潮流は、働き方改革によって必要以上の労働は罪悪と見なされるかのような勢いです。

特に残業に対しては、多くの人から悪の根源のような扱いを受けています。

しかし、本来の仕事というものを考えるにあたって、定時の時間内に終わらないならば率先して残業するのが本当の姿ではないでしょうか?