意味をご理解いただけたところで、明確な使い方をご紹介していきます。
相手の質問に対して使うとき
愚問という言葉は自分が相手に何か質問する際に使うことがあります。
相手が目上の人であったり、相手にへりくだった言い方をしながら質問をしたいときに前置きとして使用します。
たとえば、「愚問ですが、この企業は一生安泰でしょうか?」というような、もしかしたら失礼かもしれないし、こんなことを質問しても大丈夫かな?と不安があるときに使用すると便利です。
しかし、愚問という言葉をつけたからといって相手の機嫌を損ねないとは限りませんので、相手に失礼のないように質問内容もよく考えてから言ったほうが良いでしょう。
自分の質問に対して使うとき
愚問という言葉は、逆に自分からの質問に答えるときにも使うことができます。
例えば自分の質問の枕詞として「愚問かもしれませんが」と言うことで、「このような質問は恐縮ですが」といったように、相手にへりくだったニュアンスになります。
何度も繰り返されている質問であったり、答えが明確な質問であっても、「枕詞に愚問ですが」「愚問かもしれませんが」をつけることで、多少失礼ではない雰囲気が生まれます。
「愚問」の例文
使い方について2通りの違いを説明させていただきました。
もっと理解を深めるために、様々な例文からみていきましょう。
愚問だとは思いますが、質問をしてもよろしいでしょうか
こちらは、質問をしたい相手に対してへりくだった言い方をしたい場合に使っているケースですね。
こんな質問をして失礼にならないか?と自分で不安があるために、愚問という言葉を前置きとして使っています。
そんな愚問を聞く前に、自分で調べてみたのだろうか
こちらは質問をされた側が、その質問は自分がわざわざ答えるに至らないレベルの質問だと感じたときに使われている例文です。
相手にその質問は無益だと伝える術として愚問という言葉を使って表現しています。
たとえば、あまりに簡単すぎる事柄なのに相手がまったく分かっていない場合など、少し自分で調べてば簡単に分かることを質問されるとついイラっとしてしまうことがありますよね。
そのようなときに愚問という言葉はとても便利なのです。
愚問だな、そんな当たり前のことを聞かないでくれ
こちらも上記と似ていますが、あまりに常識的すぎることを相手に聞かれた場合に愚問という言葉を使うことができます。
「そんなことも分からないの?」「そんな簡単なことを聞かないで?」と相手に伝えたいときに、それを直接的に言うことができないため愚問という言葉で柔らかく表現しているのです。
小さな子供が可愛く質問してくるのなら優しく答えてあげますが、大人があまりに当たり前のことを聞いてくると、少し相手を軽蔑してしまうものですよね。
それをストレートに言わないために愚問という言葉はとても便利なのです。
先程の質問は愚問でした、大変申し訳ありません
こちらは自分が相手に、あまりに答えが簡単なことを聞いてしまった…という場合に愚問という言葉を使っています。
たとえば、自分が車のメーカーの面接に行ったときに、最後に面接担当者から「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。
そのような場合に、自分が「御社では何の車種を扱っているのですか?」と質問をしたとします。
しかし、企業側からすればメーカーの面接に来ているわけなので、そのメーカーにはどんな車種の車があるかくらいは、インターネットでもメーカーのサイトでも調べれば簡単に分かるものです。
それさえも調べて来ずに面接を受けようとするのは、とても失礼ですよね。
それに後から気が付いた場合に、このように「先ほどは愚問でした」という言葉をつけて謝罪をすることができるのです。
あまりに愚問だったので、思わず笑ってしまった
相手があまりに馬鹿馬鹿しい質問をしてきたときに、「こんな質問をしてくるなんて、この人どうかしている」と思うことがあります。
たとえば、お金持ちになるのが夢だと言っている友人がいたとして、その友人はお金持ちになるために一生懸命仕事をしているのに、「お金持ちと貧乏ではどちらのほうが幸せになれるかな?」と聞いてしまったら、それは愚問ですよね。
友人からすれば、自分がお金持ちになりたいからこんなに仕事を頑張っていることを知っているはずなのに、なんでこんな分かり切ってることを聞いてくるんだろう?ちゃんと自分の話を聞いてたのかな?と思わず笑ってしまうかもしれません。
「愚問」を使った言葉
愚問の意味や使い方をご理解いただけたところで、次に愚問を使った言葉について学んでいきましょう。
愚問という言葉を組み合わせ四字熟語にすることで、また違った意味が生まれてきます。