自分に有利な状況にしたい
先ほど紹介したように、相手が何を考えているか知り交渉を有利に進めるために敢えてほんしんを隠す人も少なくはありません。
相手がある程度ほんしんを見せてくれてからなら安心して自分のほんしんをさらけ出せるという人もいれば、相手のほんしんを全て吐露させてからではないと自分の持ち札は晒したくないという人もいるでしょう。
いずれにせよ、相手の出方を見ながらほんしんを話すかどうか決める人は、非常に慎重で警戒心が強いと言われています。
さらに相手より優位に立ちたいという気持ちが強く、競争心が強い一面も持っていると言われています。
ほんしんを隠すメリット
ほんしんを隠すことで親しい友人ができづらくなったり単独行動の方が楽に思えたりするなど、ほんしんを隠すと人間関係に影響を及ぼすケースも少なくはありません。
しかしながら、ほんしんを隠すことで悪い影響ばかりが発生するわけではないことはご存知でしょうか。
実はほんしんを隠した方が良い方向に動く場合も少なくはありません。
ここでは、ほんしんを隠すメリットを二つ紹介していきます。
無駄な衝突を避けられる
誰かと意見が対立した時、どうしても譲れないことであれば自分のほんしんをぶつけて議論するという人もいるでしょう。
しかしながらどっちでも良いこと、あるいはどうでも良いことが議題であれば、ほんしんを隠して衝突を避ける方が無難だと考えられる場合もあります。
たとえば、「今日はカレーライスにするかラーメンにするか」という議題の場合、絶対に譲れないと考える人はそれほど多くありません。
それなら、相手がカレーライスを食べたい時「どちらかといえばラーメンの気分だけど、まぁいいだろう」と相手に合わせることもあるでしょう。
ほんしんを隠すことは、人間関係を円滑にする上である程度必要なことなのです。
表向きは良い評価を得られる
プライベートな場面だけではなく、仕事上でもほんしんを隠した方がメリットになる場合もあります。
特に上司や先輩社員に対しては、ほんしんを隠して相手の意見に合わせた方が良い評価を得られる場合も多いでしょう。
「同じように考えてくれて可愛い部下だ」と思われて、良い評定をつけてもらえるかもしれません。
ただし、この場合はメリットだけではないので注意が必要です。
表向きは良い評価をつけられていても、裏では「自分の考えを持っていないイエスマン」だと思われてしまうこともあります。
また、上司か自分が異動して環境が変わった時、どの程度ほんしんを出して良いのか分からずに戸惑ってしまうケースも少なくはありません。
ほんしんを隠して得られる評価は、本当のあなた自身の評価ではないので注意が必要です。
ほんしんを隠すデメリット
ほんしんを隠すことによって得られるメリットもありますが、残念ながらほんしんを隠しているからこそデメリットが発生してしまう場合もあります。
ほんしんを隠しすぎるとデメリットも大きくなり、最終的にはストレスを避けるためにほんしんを隠していたはずが、ほんしんを隠していること自体がストレスになり自分でもどうすれば良いか分からなくなってしまうケースもあります。
具体的にほんしんを隠しているとどのようなデメリットが発生してしまうのか、4つのケースを見ていきましょう。
コミュニケーションが苦痛になる
相手に合わせることは自分で考える必要がないので、非常に楽なことが多いでしょう。
しかしその反面、常に相手に合わせていて自分の意見を殺さなければならないので、コミュニケーション自体が苦痛になってしまう場合があります。
たとえば好きな異性と付き合いたいからと、常に相手の好みに合わせて自分のほんしんを隠す人がいます。
しかしながら、その状態では付き合うことはできても、次第に本来の自分を見失ってしまい大好きな人のはずがコミュニケーションをとることに嫌気がさしてしまうケースもあります。
相手に合わせていると最初は良い関係を築けますが、徐々に無理をしている自分を自覚してしまうでしょう。
そのため、どんなに好きで気に入られたい相手であっても全てを相手に合わせるのは禁物です。
本当の自分で相手に接することも重要であることを覚えておかなければなりません。
ストレスが溜まる
プライベートでほんしんを隠しているとコミュニケーションが苦痛になることも多いでしょう。
しかしながら、ビジネスシーンで相手の出方を見るために敢えてほんしんを隠すようなケースでも、ストレスが溜まってしまうこともあります。
相手にほんしんを見せないように行動するためことは、実は非常に集中力が必要になります。