自尊心という言葉は、心理学的に言うと、「自己に対して一般化された肯定的な態度のことを指します。
もっと特徴をとらえた言い方では、自尊心とは、「他人からの評価ではなく、自分が自分をどう思うか、感じるかである」というものです。
今回はそんな、自尊心が高い人の特徴をご紹介します。
ご自身に当てはまるかどうかチェックしてみてくださいね。
️そもそも自尊心とは?
そもそも自尊心とは何でしょうか。
自尊心という名詞で表されることの多い自己肯定の感覚は、人格形成や情緒の安定のため非常に大切なものと考えられています。
自尊心の高い人の分析はこの後詳しく考察しますので、ここでは自尊心の低い場合についてふれておきましょう。
自尊心の低い人は、自分の価値を見出せず、自分を好きになれないでいて、精神的にふらついています。
そして何事においてもネガティブな反応が多くなっていきます。
自分にはできない、と決めつけたり、すぐに自己否定、自己嫌悪に陥ってしまいます。
他人を嫉妬し、嫉妬に疲れ、無気力に至ることもしばしばあります。
これらはさまざまな依存症や摂食障害などの原因ともなっていきます。
こうした災厄までいたる可能性まで考えれば、自尊心を保つことがいかに大切なことか、よくわかります。
自分を大切にする心
自尊心とはまず自己肯定の感覚であるということです。
それは何かといえば、自分を大切にする心に由来するものです。
これは2つの要素からなっているそうです。
一つめは、「自分が有能であるとするいわゆる自信」です。
二つめは、「自分に価値があるとする自尊」です。
これらは相互に関連し影響し合っています。
そしてそのどちらにも大切な意味が含まれているのです。
自分の言動に自信を持つ心
自分の能力に自信があれば、それはおのずと言動にも表れてくるようになります。
しかしこれは言行一致していることが前提です。
こうあってほしい、またはこうありたいという理想をかかげてスタートすることは必要でしょう。
しかしそこから発展せず、あまり仮想現実のままで留まったままでいると、それは危険です。
出発点から間違って、根拠のない幻の自信になってしまうでしょう。
周囲と目線を合わせながら、現実的に修正を加えていくことが大切です。
他人の干渉を受け付けない
自尊心は、一定のレベルで維持されるべきものです。
自尊心があまり高くなりすぎてしまうと、他人の干渉は一切受け付けない、といった帝王の雰囲気をまとうようになります。
そうなると人は寄って来なくなってしまうでしょう。
やがて情報過疎地に追いやられ、裸の王様化が一気に進んでいくことになります。
つまりプライドのこと
プライドの意味はたいていの辞書に、「自尊心、自負心、誇り」と出ています。
多少誇りという面が強くあらわれますが、日本語の理解では、概ね重なっているといってよいでしょう。
また自分に価値があると考える自尊を、前面に押し出している状態とも言えます。
これに対して英語では自尊心はSelf-esteemといい、Prideとは区別されています。
最大の違いは自尊心は自信に由来していますが、プライドは劣等感に由来しているというところです。
自尊心は自分の存在そのもに価値を置いているのに対し、プライドは他者との比較において自分を上または下に感じるところから始まります。
そのためプライドの高い人は、自信のなさがばれないよう、強くふるまったりすることが多くなるそうです。
そして傲慢にまでつながるのは自尊心ではなく、プライドということです。
かなり両者の融合してしまっている日本語のニュアンスとはかなり違っています。
ここでは参考程度にとどめておくことにましょう。