然りという言葉は普段はあまり使う機会が少ないかもしれません。
ですが、文献や資料などで見かける事もあるでしょう。
今回は「然り」とはどういう意味なのか、由来、具体的な7個の使い方、例文、上手く使うコツ、類語、対義語、英語表現を解説します。
「然り」の意味とは?
然りとは「その通りである。そうである。そのようである。」という意味があります。
ですが、文章によっては「その通りである」という意味だけでなく、様々な意味として使うことができる便利な言葉です。
具体的な意味は、下の使い方・例文でご紹介していきます。
その通りである
然りは、「その通りである」という意味で使われることが多いでしょう。
例えば返答として「然り」と言えば、「その通り」ということになります。
一般的な話し言葉で使われることは少ないですが、年配の方が使うことはあるかもしれません。
また、漫画や映画、資料などで使う場合もあるでしょう。
然りの由来「しか(然)+あり(有り)」
然りは、『しか(然)+あり(有り)』という形がもともとの然りという言葉の原型になっているといわれています。
「然」という言葉ですが、これ単体で見た時に、そこまで意味をもっていないと思うかもしれません。
しかしそれは間違いであり、「然」は単独で意味を持っています。
然という言葉の意味だけを見てみると、「既にある事物、状態などを受けてそれを支持する語。そのように。そう。」という意味を持っています。
そのあとに「あり」がついていますね。
そうなると、「既にある状態」に「ある」がプラスされているので、然りという言葉の意味の「その通りである」という言葉になるのです。
「然り」の具体的な7個の使い方・例文
然りという言葉の基本的な意味を理解したところで、ここからは然りという言葉を実際に使った例文を交えて、使い方をご紹介していきたいと思います。
1.相手の質問に対して答える場合
然りは相手の質問に対して受け答えをする場面で使われます。
例えば、何かしらの話をしている時に相手が自分に対して質問をしてきたとします。
それが本当であると答えるときに「然り」が使われます。
「はい」か「いいえ」で答えられる質問の「はい」と受け答えする時に使用してください。
「~は本当か」「然り」
例えば、相手から「昨日火事があったのは本当か?」などと聞かれた際に、「然り」と答えると「本当だ」と答えたことになります。
現実的に考えると、そこまで然りという言葉を使用する頻度自体は少ないですし、使っている人もあまり見かけた事がないかもしれませんね。
しかし、何らかの資料や漫画などでこのような受け答えを行っている場面があるかもしれません。
意味を正しく理解しておけば、そのような時にでもしっかりと把握することが出来ますよね。
2.強調したい場合
意味を強調したい場合にも「然り」を用いることができます。
より強調することで、相手に伝えたい言葉の意味を自分で強弱をつけて話すことができるので、より具体的に内容を理解してもらうことにつながるというメリットがあります。
たった少しのニュアンスで話の印象などは大きく変わってくるので、わざとそのことを肯定することによって、上手に相手に話を伝えることができるでしょう。
然りという言葉は、何も相槌だけで使う言葉ではなく、このような使い方も出来ます。
「~であるのか。然り。」
例えば、「今までに私が行ってきた行為は間違っていたのか、然り」というような言葉を使う事によって、「今まで自分が行ってきた事は間違いであったという事が正しい」という意味を持つようになります。