この文章は、今まで自分が間違った事をしてきた事を強調している文章だと解釈できます。
逆に、「私はこれまでずっと肉体を鍛えて、精神面も想定してトレーニングを行ってきた、然り」というような言葉を使えば、「これまでに自分自身が身体を鍛えてきたのは、精神面も鍛える意味で行ってきて、それは正しかった」というような意味合いとして解釈できます。
なので、その前面に置いている内容を肯定したり、時にはわざと否定して、最終的にそのことが正しいというような意味として使います。
前面の部分が正しいか間違っているのか、という事を使い分けるようにすると肯定にも否定にも使えて、よりその部分を強調できるようになるのです。
ちょっと難しい使い方になるかもしれませんが、把握しておけば便利な使い方ができるはずです。
3.1つの事柄に対してもう一つ伝えたい場合
1つの事柄に対してもう一つ伝えたい場合にも然りを使うことが出来ます。
この方法を上手に使えば、その事以外の事も並行して相手に伝えられるようになります。
いわゆる、接続詞のような感覚で使うことが出来るのです。
『伝えたい事+なお伝えたい事+然り』というように、文章を組み立てます。
伝えたいことが複数あったり、付け加えたいような事があった時にはとても便利な使い方です。
具体的にどういう使い方や文章になるのか簡単にご紹介します。
「天災は忘れたころにやってくる。人災もまた然り。」
1つの事柄に対してもう一つ伝えたい場合の例文として、「天災は忘れたころにやってくる。人災もまた然り。」という例文があります。
この例文の意味は、「天災というものは人間が忘れた頃にやってくるものであり、人災についてもまったく同じである。」となります。
この例文のように、天災が忘れた頃にやってくるということにプラスして、人災も全く同じだという事を伝えたい場合に、「然り」を付け加えることで、それを同時に伝える文章へと工夫しています。
これと同じような使い方をすれば、「私はカレーが大好きだ、家族もまた然り」という例文ができます。
これは、「私がカレーが好きであり、家族もまた同じでカレーが好きだ」という意味です。
コツさえ覚えておけばそこまで難しい使い方にはならないはずです。
簡単に表現することが出来ますし、簡潔に相手に伝えることが出来るようになります。
日常生活でも試す機会はあるので、積極的に使ってみてくださいね。
4.1つの事柄に対してもう2、3つ伝えたい場合
然りは、1つの事柄に対してもう2、3つ伝えたい場合にも役立ちます。
日常生活で相手と会話をしている中で、相手に対して伝えたいことが2つや3つなど複数存在するということはよくあるケースでしょう。
例えば相手に対して何かアドバイスをするときに、一つだけではなく複数のアドバイスをすることで、より具体的に相手に伝わりますし、相手のためにもなると思います。
また、何かしらの報告に関しても、複数ある場合は然りという言葉を使って表現するような事も出来ます。
知っていればとても便利な使い方が出来ますよ。
では、具体的な使い方を例文を交えてご紹介しましょう。
「今の情報収集の方法といえば、スマホ然り、パソコン然り、簡単に行えるものである。」
「今の情報収集の方法といえば、スマホ然り、パソコン然り、簡単に行えるものである。」という例文があります。
この例文は、「今の情報収集の方法といえば、スマホやパソコンを使えば簡単に行える」というような意味です。
これは、相手に対して情報収集する方法を伝えるための言葉であり、「然り」を使って複数の方法を相手に伝えています。
この例文以外にも、例えば、「この日本においては、美しいと言われている人が多い地方が存在しており、秋田美人然り、京美人然り、博多美人もまた然り」というものが考えられます。
この例文の意味は、「日本には美しいと言われている人が多く存在している地方があり、秋田美人や京美人や博多美人がそれに当てはまる」と解釈することができます。
このように二つの例文を交えて、複数のことを伝えたいときに用いることができるということを理解いただけると思います。
日常会話でも使う機会がたくさんありますので、実際に使ってみて然りという言葉の便利さを体感してみてください。
5.「そうであるから」という意味で使う場合
然りは、「そうであるから」という意味で使う場合があります。
日常会話の中でも相手が話したことに対して返答する際に、枕詞にそうであるからという言葉を使って表現することもあると思います。
それ以外にも自分が話した内容に対してそうであるからという言葉を使って、最終的な自分が伝えたいことをまとめるときにも使用できます。